宿儺「どけ!!!俺は主人公の相棒だぞ!!!」 作:バケギツネ
◆
呪術廻戦の両面宿儺に転生した少年ジャンプ愛好家。しかし彼は、呪術廻戦を1話しか読んでいなかった...!
彼はまだ知らない。『呪術廻戦』がどういう世界か....
◇
おっす、俺すっくん!!
俺は今、小学校に不法侵入していた。いや、待ってくれ、事情があるんだ。それは.....
「あった!!」
相変わらず気色の悪い形だ、宿儺の指.....!
あの仮面の呪詛師がこんなところにぶっ飛ばしやがったそれを回収!!指によって呼び寄せられていた呪霊も、全て祓い終えた。
よし!あとはナナミンの到着を待って、領域で捕まえている奴を引き渡せば.....
「!?」
この感じ、領域サンドイッチが破られた!?マズイ!!!あの呪詛師をフリーにするのはマズすぎる!!
奴の狙いは多分順平!!!こうなったら、キショいけど我慢だ!!
俺は回収したばかりの指をその場で飲み込む。
うむ、思った通りだ。領域展開で大幅に消費した呪力が、かなり回復したのを感じる。
いや、正確には呪力総量が増えたって感じか。ポケモンがレベルアップした時、HPがちょっと回復してるのに近いかも。
おまけに、単純なパワーとスピードもさらに進化した気がするぞ!!
勝てる!相手がどんなヤツであろうと負けるはずがない!!俺は今究極のパワーを手に入れたのだーっ!!!!
待ってろよ、仮面の呪詛師。ぜってえぶっ飛ばしてやっからな!!
俺はそのまま全速力で、順平の家へと向かうのだった。
『オカ....エリナサイ......悠仁.......クン..........』
「お母様.....?」
『朝ゴハン.......タベテ.........イッテ............』
順平の家に戻ってきた俺を出迎えたのは、既に改造されている順平のお母様だった。
『順平ト....ナカヨク.....シテクレテ.......アリガト........』
それが、彼女の最期の言葉だった。醜く変形したその身体が崩れ落ちる。急激な改造に、身体が耐えられなかったのだろうか...
お母様は、もう動かない。
視界がぼやける。
いやダメだ動け、動け...!まずは順平の安否を確認だ!!泣くのはその後でいい!!
「順平!!順平!!!!」
家中を探してみたが、どこにも順平はいない。
「順平!!順平!!返事をしろ!!!順平!!!」
俺はふと、異様な気配を感じて外に出る。あれは.....順平の通っていた高校だろうか。
◆
記録、2018年9月13日
神奈川県川崎市
午前8:42
改造人間事件の関係者、吉野順平の通っていた里桜高校に2つの帳が下りる。下ろしたのは、一連の事件の犯人である特級呪霊・真人。
◇
俺は直感的に理解した。
「あそこか.....!!!」
順平の家を飛び出すと、最高速度で学校を目指す。やはり、指を一本食ったことで身体能力が上がっている。すごいスピードだ。
『なあ、すっくん....順平、無事....だよな?』
悠仁も不安なのだろう。縋るように、俺に問いかけてくる。
「当たり前だろ!!」
俺は、そう答える。
俺も同じだ。今はただ、希望に縋るしかない。
順平、また会えるよな?
ミミズ人間4、一緒に見に行くんだろ...?なあ、そうだろ。順平.....
◇
「これは......!」
学校に張られた1つ目の帳、どうやら呪術師は素通りできるらしい。
学校内に入ると、体育館を囲うように2つ目の帳が張られていた。おそらくこれは、中の人間を閉じ込めておくためのもの。
「スクナマス斬り!!!!」
その帳を切り裂き、俺は体育館内部に突入する。
◆
午前8:45
虎杖悠仁が現着。
◇
「........!」
そこに広がっていたのは地獄だった。
全校集会だったのだろう。沢山の生徒、教師がいて、数体の改造人間がその人たちを襲っている。
「貴様ら!!帳は破壊したぞ!!さっさと逃げろ!!!」
俺の発した声に反応して、ほとんどの人間は体育館から逃げてくれた。
だがその中には怪我を負って動けなかったり、改造人間に脱出を阻まれたりして、取り残されたものが30人前後。
既に死んでいるのも同じくらい...
......すまない。
『やあ、はじめまして。虎杖悠仁。』
吐き気がするほど軽薄な声が聞こえてきた。俺はその方向を睨みつける。
体育館のステージの上には、聞いていた通りの風貌の呪霊、真人がいた。
そしてその足元には...
「順平!!!!!」
順平は真人のそばに横たわっていた。彼の腹部には大きな赤いシミ。
「順平に、何をした!!???」
『こいつ、俺が母親に触ろうとしたら、必死に抵抗してきてさ〜。ウザかったから、ちょっと躾けてあげたんだ。』
気色の悪いニヤケヅラで真人は語る。
『安心しなよ。コイツには利用価値がある。殺しはしないさ。まだね。』
奴はそう言うが、順平の出血はひどい。今すぐに反転術式を施さなければ危険な状態だ。
「順平は必ず助ける。そして真人。お前は......」
改造されて死んだ、お母様の姿が頭に浮かんだ。握った拳がギリギリと音を立て呪力が迸る。
「必ず殺す。」
『祓うの間違いだろ?呪術師。』
真人の合図で、生徒らを襲っていた改造人間達が、一斉にこちらに襲いかかってくる。俺は、彼らを殺せない。なので、生かしたまま拘束する。
「スクナワ!!」
俺が作ったのは、変幻自在の呪力のロープ。改造人間に巻きつけがんじがらめにする。これで、彼らの動きは完全に封じた。
この改造人間達も、元々は...手荒なやり方ですまない。
「後はお前だけだ!!真人!!!」
『でけえ声出さなくても、聞こえてるよ!虎杖ゆ
奴がそう言い終わるより早く、俺はステージに着地していた。
黒い火花と共に、俺の拳が奴の頭を吹き飛ばす。それでもまだ奴の手足がピクピクと動いてたから、何度も何度も殴った。
《器である虎杖悠仁は常に別の魂と共にある。原作の彼が魂の輪郭を知覚し、真人への有効打を得たのはそのためだ。》
《常に別の魂と共にある。その条件はすっくんにも当てはまっている。》
「ハア、ハァ、ハァ.........」
真人の奴はようやく動かなくなった。こんな奴はどうでもいい...
これでようやく.....
『すっ.........くん........』
「順平!!待ってろ!!必ず助ける!!」
近くで見て改めて気づく。思っていたよりも、順平の出血は酷そうだ。
事態は一刻を争う、俺は彼の患部に手をかざし反転術式を使用した。
『ダメ.....だ.......』
ボパッッッッッ!!!
次の瞬間、順平の身体が粉々に弾け飛んだ。
「え?」
順平から吹き出した血が、俺の両手を真っ赤に染める。順平の身体は既に、真人によって改造されていた。
「おい、順平....何で、あいつか、真人の...せい...か?いや........違う..........」
改造人間の検死を担当した、家入硝子さん。彼女は以前、こう言っていた。
『彼らの体は見た目の通り、ほとんど呪霊のようなものに改造されてた。反転術式は呪霊にとって猛毒。あとは言わなくても分かるな。』
《虎杖悠仁が改造に気づかぬよう、真人は改造後、順平の外側をそのまま残し、出血を偽装しておいた。》
《虎杖悠仁に一線を超えさせるために。》
「俺が...順平を.....こ、ころ、殺した...?」
頭に浮かぶのは伊地知師匠との会話。
「殺意がゼロの行為でしか、俺は人を殺せない。そういうことだな.....」
言うまでもなく。反転術式で順平を助けようとしていた俺に殺意はない。
「おい、嘘だろ?なあ順平....?順平...」
返事は返ってこなかった......
『テッテレ〜、ドッキリ大成功〜♪』
虫唾が走るほどの軽薄な声。
ステージの奥から出てきたのは、真人...?こいつは、殺したはずだ.....死体だって、ここに転がって......
『ああ、それ俺の分身。お前と直接闘いたくないな〜って思って。そしたら、できちゃった♪ちなみに俺も分身だから、殺しても意味ないよ〜。』
「...す......殺す!!!!!」
『おいおい、もっと大事なことがあるんじゃない?』
真人はステージから、その下を見下ろす。そこにはパニックに陥る生徒たちの姿があった。
『きゃああああああああああ!!』
『殺さないでぇ!!お願いします!!』
『何で....何でだよ!!!!』
『死にたくないよぉぉ!!!!!』
『ぎゃああっっ.......』
『いやああああああああああ!!!!』
『人殺しぃぃぃ!!!!!』
『痛い...痛いよおおおお!!!!』
『助けて!!!お願いします!!!』
『みんな逃げろ!!!!』
『お願い!!お願い!!!!!』
『嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!!!』
『捕まったら殺されるぞ!!!!』
『あ、あああ.......』
『ねえ、起きて!!起きてよ!!!』
『きゃあああああああ!!!!!』
『何で殺されなきゃいけないの!?』
『早く逃げろ!!!!!!!』
『あのピンク髪の男から!!早く逃げろ!!!』
《一般人は、改造人間は見えても呪霊は見えない。故に、体育館に取り残された生徒達は、ステージ上の真人が見えていない。》
《彼らが見えているのは、すっくんだけ。人1人を粉々に砕いて殺した、人殺しだけだった。》
「待て!落ち着け!!俺は........」
そうだ!まだ重傷者が何人もいる。反転術式で助けて回らなければ....
パニックに陥る生徒と死体を傷つけないよう配慮しながら掻き分けて、俺は重傷者の元に向かう。
その背中から、真人の言葉が聞こえてきた。
『そういえば、順平みたいな改造、他の生徒にもした気がするな〜。うーんと、誰にしたんだっけ〜?』
「........はあ?」
『あ、気にしないで〜。ほら、早く治してあげないと。本当に重傷だったら、一刻を争うんじゃない?』
...俺は目の前の生徒を見遣る。
『助.............けて..........』
頭部からの出血......それもかなりの量だ。
放っておけば、間違いなく死ぬ。迷ってる場合じゃない!!.....俺は彼らを......助けないといけないんだ!!!
......反転術式!
流し込むのは、正の呪力。それはその子の傷口を塞ぎ、体内を補完する。よし、この子は助かった。
次!
よし。この子も改造されてない。
次!
ボパッッッッッ!!!
............つぎ。
つぎ
ボパッッッッッ!!!
つぎ....
つぎ.....
つぎ.......
ボパッッッッッ!!!
つ.........ぎ..................
逃げたか、死んだか。体育館から生きてる生徒が消えた。何人救って何人殺したかは途中から数えていない。
『何回、反転術式使えるんだよ.....でも、流石に呪力切れでしょ?』
《好機と見た本物の真人は、姿を表し分身と融合する。》
《虎杖悠仁の心と身体を限界まで擦り減らす。これこそが、真人のプランだった。》
「行かなきゃ。」
「戦わなきゃ。」
「このままじゃ俺は..」
「ただの人殺しだ。」
真人......
アイツは絶対に、この手で殺す!!
もう俺には.....それしか............それしか残ってない!!!!
呪力が切れかけ、今にも倒れそうな身体を奮い立たせる。返り血でグチャグチャに歪んだ視線を前に向ける。
「真人..........ころ
◆
すっくんの意識はそこで途切れる。
「ここは......」
すっくんが目を覚ましたのは見慣れた畳部屋、自身の生得領域だった。
「俺は悠仁から体を借りてたはずじゃ....」
いつの間にか虎杖悠仁に身体の主導権が移っていた。
『すっくん....?どうした!!??』
そしてその虎杖自身も現状に困惑している....
「悠仁が体を取り返したわけじゃない...?HEY悠仁!!」
『すっくん!!おい、聞こえるか、返事をしてくれ、すっくん!!』
すっくんの声は虎杖悠仁に全く届いていない。
彼は一つだけ、この状況の原因に心当たりがあった。彼は思い出す。師匠・伊地知との話の続きを...
『改造人間を殺せたとしても.....
ーすっくんと虎杖の縛りー
身体の支配権がすっくんにある時は、人を殺さない。
その縛りを破ったことによる、ペナルティーを受けることになるでしょう。実際に下るまで、それがどんなものになるかは、分かりません。』
逆罰が下る。
器との契約、他者との縛りを破ったすっくんへの、ペナルティー。それは......
器・虎杖悠仁の檻としての強化。
檻として強化された、虎杖悠仁の身体。それはすっくんから身体の支配権を奪い、生得領域に封じ込めていた。
『クッソ、すっくんに替わろうとしてんのに.....できねえ!!!何で!!』
強化された檻の拘束力は、器たる虎杖悠仁自身にも制御しきれない程だった。
故に。
虎杖悠仁は、たとえ自身の意思であっても、身体の支配権をすっくんに明け渡せない。
「HEY 悠仁.......!HEY 悠仁!!悠仁!!」
すっくんは自らの手で罪を償うチャンスを失った。
「おい、頼むよ。頼む.....お願いだ。俺に、もう一度だけ......頼む......頼むよ......」
『すっくん!!返事をしてくれ!!すっくん!!すっくん!!!』
『はは、どうした?虎杖悠仁?もう壊れたか....?はははっ!!」
必死にもがく呪術師達を呪いは嗤う。
『あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは』
呪術廻戦の両面宿儺に転生した少年ジャンプ愛好家。しかし彼は、呪術廻戦を1話しか読んでいなかった。
彼はまだ知らない。
いや、知らなかった。
『呪術廻戦』がどういう世界か....
◆
『ははは、いや〜、よく笑った!』
静まりかえった体育館に、真人の声と手を叩く音だけが響く。
(作戦は面白いくらいに上手くいった。これも虎杖悠仁が、お人好しのバカだったおかげ。奴はもう、心身共に限界だ。見れば分かる。)
真人にとっては、ここからが本番だった。
(今のアイツじゃ、俺を祓えない。宿儺に頼らない限りはね。)
真人の狙いは虎杖と宿儺の間に、宿儺有利の縛りを結ばせること。
(それで彼をこちらに引き入れる確率が上がれば万々ざ...
『らああっっ!!』
“虎杖悠仁“の拳が、黒い火花と共に真人を吹き飛ばす。真人の感じた違和感.....
(動きが、さっきまでとまるで違う.....?おまけに、なぜか呪力が回復している...?いや、そもそもの呪力の質が、先ほどとはまるで違う...!)
『真人.......殺す!!!!!』
虎杖は怒りを拳に乗せ、真人へと殴りかかった。
(全く、バカの一つ覚えだな。)
真人はその攻撃に合わせて、その体を変形させる。より洗練された殺す形に。
彼の腹から伸びた棘は、真正面から突っ込んできた虎杖悠仁の身体を貫く......
ことは無かった。
『らあああっ!!!』
虎杖の拳はその棘を砕き、真人の鳩尾に突き刺さる。凄まじい衝撃が真人を襲い、彼の魂が揺さぶられた。
『かはっ...!!!』
この世界の虎杖の強さは、原作当時のそれとは比べ物にならないほどのものだった。
『こいつ!!!』
真人は一撃逆転を狙い、虎杖悠仁をその手で触りにいく。
彼の術式、”無為転変“は掌で触れた相手の魂の形状を操作し、その肉体を形状と質量を無視して改造することができる。
人型状態の素手で触れなければ効果はないが、まさにそれは一撃必殺。防御不能の攻撃だった。
だが、虎杖悠仁はその掌を難なく避けると、そのまま回し蹴りを叩き込む。
『うぐっ!!』
真人は苦悶の声を上げる。その一撃はまたもや真人の魂を、直接叩いていた。同時に黒い稲妻が走る。
『言ったろ。ぶっ殺してやるって.....!』
フラつく真人の肩を掴んだ虎杖は、渾身の頭突きを叩き込む。それすらも、黒い火花は祝福した。
真人は理解する。正攻法では勝てないと。
(ならば、もっと狡猾に...呪いらしく、人間らしく....!!)
『いっておいで!!』
真人は改造人間の中でも、特に素体が幼いものを数体選んで、虎杖悠仁に差し向けた.......
『ア.....ソボ.......』
『オカア....サン.......』
『カエ......シテ..........』
改造人間は虎杖悠仁に纏わりつく。俊敏だった彼の動きは、目に見えて鈍っていた。それを見て真人は確信する。
『お前もう、人を殺せないだろ?本当に、バカで助かるよ。』
真人は立ち尽くす虎杖に手を伸ばすのだった。
◆
『人を殺したことある?』
順平に、そう聞かれた。
『ない。』
あの時の俺は、迷いなく答えられたんだっけ。
『でもさ........悪い呪術師とか、そのうち殺さなきゃいけない人とも戦うよね...?その時は、どうするの...?』
俺はすぐには答えられなかった。人を殺すってことに.....向き合うのが怖かったんだ。
そのせいで俺は......
「俺がなんとかする!悠仁に人は殺させない!!!」
またすっくんに頼ってしまった。
「悠仁に人を殺して欲しくない。これは、俺の勝手な願望だ。」
俺は卑怯だ。すっくんの言葉を聞いて、俺は...心の底からホッとしてた。
これで大丈夫だって。すっくんなら、きっと何とかしてくれるって。
あれは、信頼じゃない......責任も、考えることも、全部をすっくんに丸投げしただけ。
「すまない、悠仁。何様だ、って思うよな。でも、俺は心からそう願ってるんだ。悠仁、お前は優しい子だ。」
すっくんは俺なんかよりも.....よっぽど優しい奴だって.....よく知ってたはずなのに......
「一度人を殺してしまったら......きっとその十字架に、お前は押し潰される。そうなって欲しくはないんだ。」
すっくんは無敵じゃない....ダメなところも、弱いところも沢山あって、それでも、がむしゃらに頑張ってて......
俺たち人間とそう変わらない奴だって。俺が、一番知ってたはずなのに。
『すっくん、ありがとう。俺のことを大切に思ってくれて。ごめん、一人で全部背負わせて。俺に....もう一度チャンスをくれないか。』
《虎杖は、子供の改造人間と目を合わせる。逸らすことなく、真っ直ぐに。》
『ごめんな、助けられなくて。』
《虎杖は改造人間三体、いや3人にそう言うと.........》
◆
『はっ、殺したか!!心が痛まないの......かはっっ!!』
身体の自由を取り戻した虎杖は真人の掌を避け、逆に渾身の前蹴りを喰らわせて吹き飛ばす。
『これで、共犯だな。』
虎杖は自身の相棒に向けて、届いているかも分からない言葉を、紡ぐ。
『十字架はさ、一緒に背負おう。だって俺たち、相棒だろ.....?』
「.........ありがとう、悠仁。」
虎杖悠仁の言葉は、自身の奥底にいる相棒にしっかりと届いていた。