宿儺「どけ!!!俺は主人公の相棒だぞ!!!」   作:バケギツネ

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起首雷同編
不良への無双って、憧れるよね。


 

 

『じょうごぉぉぉぉぉぉ〜、はなみぃぃぃぃぃぃぃ〜。う、うううっ、うう....................』

 

 うみのトッキュウ呪霊・だごんは、ないていた。

 

 つよくて、かっこよくて、じぶんたちのリーダーだった、だいちのトッキュウ呪霊・じょうご。

 

 あったかくてやさしくて、いつも仲間思いだった、もりのトッキュウ呪霊・はなみ。

 

『う、ううううう、うううううううううう!!!』

 

 だいすきだったのに.....

 

『ゆるせない.......』

 

 なのに殺された。

 

 誰に?

 

 奴だ。

 

『許さん...!!』

 

 呪いの王・両面宿儺の器たる虎杖悠仁、奴に殺されたのだ。

 

 

『許さん、許さんぞ!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 その日、とある港で数百人単位の失踪者が出る。現場には、強い残穢と受胎の抜け殻が残されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ、どうもすっくんでございます。

 

 マーーーーージでお久しぶり!!

 

 さてさて。激戦だった交流会、その怪我も治った一年トリオ。だが、俺たちに休暇はない。3人まとめてすぐに任務に駆り出される。

 

 いやマジで、ほんとブラックだな呪術師。その分給料がいいとはいえ。

 

 え、すっくんは働かないのかって?

 

 うっ、痛いところを...

 

 はい!

 悠仁の体内警備員、すっくんです!!

 

 だが、待ってほしい。これでもちゃんと修行してるんだ。新しい師匠の元でな!

 

 

 伊地知師匠、ごめんなさい...俺、浮気しちゃいます。

 

 でも、伊地知師匠へのリスペクトを、捨てたわけじゃありませんからね!

 

 俺の初めての師匠は、伊地知さんだけですから!!

 

 

 おっと、話が逸れてしまった。さて、俺の新しい師匠になってくれたのは、なんとなんと!

 

 東京校の学長であらせられる夜蛾正道その人だ!

 

 おそらくあの人は、京都校の学長と並んで、現代最強の術師と言っていいだろう。

 

 だって、学長だぞ?一番偉いんだぞ?

 

 だったら、一番強いに決まっておろう。前にも言った気がするが、強さ以外の序列はつまらんからな。特に、少年マンガにおいて!

 

 それに夜蛾第二師匠は、透明バリアを使えるはずの五条さん相手に、パンチや関節技をかましているのをたまに見かける。

 

 きっと、持っているんだ。あの絶対防御を、突破する術をな!!

 

 “世界を殴るパンチ“とか、”世界にキメるサブミッション“みたいなすごい技を!

 

 まあ、それもいつかは習いたいと思っているが、弟子入りを志願した理由は、別にある。

 

 彼の術式が、俺の目指すところに通じるものがあったのだ。

 

『”これ“にはコツがある。大事なのは、“形”をイメージすることだ。』

 

 夜蛾第二師匠からは”宿題”を頂いた。それは日々、他人の魂を意識し感知するという修行。

 

 パンダ先輩や、ナナミンなんかにも、付き合ってもらったりしてな。この修行を始めてから、朧げながらも自分や他人の魂が目に見えるようになってきた。

 

 ここでちょっとした発見なのだが、転生者である俺の魂は、この世界に生きる悠仁達とは少し違う。上手くは言えないが形が何か違うんだ。

 

 そういえば。俺が転生者であることは、悠仁にもまだ伝えてないな。というか、伝える意味がない。俺の知識、第一話で止まってるし。

 

 

 まあ、最近はマジで修業しかしていない、という話だ。

 

 任務がない時は、大抵夜蛾師匠のところか、霊安室に行っている。俺に付き合ってくれる悠仁には、感謝しなきゃな。

 

 あとは、ちょっとしたお勉強かな。伊地知師匠から正式に、領域展開について教えてもらった。

 

 なんか、ルールがいっぱいあって難しかったけど、大体分かった!

 

 おかげで今は、試してみたいことが山のようにある。ただ、どうも完全顕現しない限り、領域展開はできないっぽいんだよなぁ〜。

 

 悔しいです!

 

 フシギバナとの戦い以来、実戦で宿儺呪力モードを使うこともないし、フラストレーションが溜まる....!

 

 まあ、あれを使わないと勝てないような相手なんて、ポンポンと出てきても困るんだけど。

 

 あのモードを使うのって、生産を再開した、仙豆を作る時くらいだもんな〜。

 

 あれから色々試行錯誤してみて分かったのだが、宿儺呪力モードの持続時間は、99秒ってところ。

 

 まあジャンプ漫画だし、その気になればリアル4週間くらいは持続すると思うのだが、ともかく。

 

 それ以上あのモードでいると、悠仁の身体はポップコーンみたいに弾けて死ぬ。もちろん実際にやったわけじゃないけど、感覚的に分かった。

 

 あの形態は大事な奥の手として、計画的に運用していかなくては。

 

 

 

 

 

 

 

『6月盛岡、金田太一。』

 

『8月横浜、島田治。』

 

『9月名古屋、大和広。』

 

『3人とも、同じ状況で死んでるんすよ。』

 

 ........ふむふむ。さっぱり分からん。

 

 新たな補助監督・新田ちゃんが今回の任務について、説明してくれている。全然分かんなかったけど.....

 

 被害者に、共通点でもあるのかな〜。全員悪人ヅラの男!!!ってことくらいしか分かんないぞ。

 

『どうやら被害者3人は、同じ中学に在籍していたらしいんすよ。』

 

 ほお、中学とな。その中学、怪しいな!きっと学校全体で、生徒を呪霊の生贄にしてる的なあれだろう。

 

 校長だ!じゃなきゃ理事長!その辺りが怪しい!よし、早速その中学に行って聞き込みだ!

 

『...................』

 

 あれ、なんか伏恵くん、浮かない顔してる?

 

 

《向かっていた中学は、伏黒の母校だった。そのため、彼は渋い顔をしていたのだが、》

 

《すっくんはそれを知る由もない。》

 

 まさか、これは。恵くん闇堕ちの兆し!?

 

 そんな、嘘だろ恵くん!?交流会の後だって、悠仁を追い越すんだって息巻いて....

 

 ハッ!!!!!!!!

 

 まさか、急速に成長した悠仁に対して焦りを感じて...そうだ、そうに違いない!きっとこの章では、恵くんに付け入る悪い奴が出てくるんだ!!

 

 初めはその誘いを突っぱねる恵くん。だが、急に生えてきた生き別れの兄、通称:アニ黒と再会!!!

 

 アニ黒との力の差に、悪魔の囁きに耳を傾けてしまうのだ。

 

 

『伏黒恵。僕と式神契約を結ぶマコ。僕を召喚さえすれば、どんな敵でも倒せるマコよ。まあ、その後のキミの身体は、僕の自由にさせてもらうマコけどね〜。』

 

『それでもいい。真面目で仕事一筋で優しい人だった俺の父さん。その仇が討てるなら、俺は....!!』

 

 そして始まる、“恵くん奪還編”。

 

 

 

「嫌だあああああああああああああああああああ!!!!」

 

『おわっ、どった?すっくん。』

 

「恵くん〜!!!行かないでええええええ!!!!!」

 

『すっくん...?』

 

 伏黒は訳のわからないまま、すっくんをよしよしするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いけない。つい、取り乱してしまった。

 

 さあ、例の中学にも着いたことだし、聞き込みだ聞き込み!

 

 うわ、タバコ吸ってる奴いるじゃん。ヤンキーかよ。こわっ、近寄らんとこ。

 

 

《一応言っておくと、彼は呪いの王である。》

 

 

『あ、分かりやすいのがいるわね。ぶん殴って更生させましょ。』

 

 野薔薇ちゃん、何言ってんの!?

 

 ヒロインの発言じゃない!

 

 いやでも、これが野薔薇ちゃんの良さだしな。やっぱそのままで!

 

『ひっ!!』

『お、お疲れ様です!!』

 

 うわ、なんだ?不良たちが急にペコペコし出したぞ!?

 

 あー、そういうことね。完全に理解したわ。

 

 伝わっちゃったか〜。俺の圧倒的強者オーラが。いや〜、まあ一応、俺も呪いの王なんで?平安時代じゃ、負け知らずだったらしいんで?

 

『卒業ぶりですね!!伏黒さん!!』

 

 ん?今この不良たち。伏黒さんって...

 

『俺、中学、ここ。』

 

 恵くん!?

 

 聞いたところによると、この辺りの不良は一通り、恵くんにぶちのめされているんだとか....

 

「す、すごいな〜。恵...さん。」

 

 

『すっくん?』

 

 

 

 

 

 

 

 その後、なんやかんやで聞き込みは進み、ベテラン用務員の武田さんから、気になる話を聞けた。

 

 なんでも、八十八橋という自殺の名所で深夜にバンジージャンプをするのが流行っていたという。

 

  ?????????????

 

 まるで意味がわからんぞ!?

 

 頭おかしいのかソイツら!呪霊よりソイツらが怖いわ.....

 

 んで、今回の被害者たちももれなくlet'sバンジーしてたとのこと。間違いない。

 

 今回の敵は、人がバンジージャンプを恐れ、憎んだ腹から生まれた呪霊だ!!!

 

 バンジージャンプの特級呪霊、割と強そうだな。まあ、平気だろう。すっくん、絶叫系は得意だからな。俺は奴の天敵と言っていい。

 

 よっしゃあ!早速その八十八橋に乗り込むぞー!おー!!

 

『そうだ、津美紀くんは元気か?』

 

 あれ、武田さんと恵くんが何か話してる?

 つみき?

 

 どうやら、伏黒のお姉さんらしい。

 

『...はい。元気です。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここは、いつものビーチではない。

 

 羂索が用意した新たなアジトである。そこにいるのは羂索と、新たな力を手に入れたばかりの真人だけ。

 

『こういう呪物ってさ、何で壊さないの?』

 

 真人は虎杖悠仁の顔で、羂索に問いかける。彼の足元には、三つの小さなカプセル、呪胎九相図1ー3番が並べられていた。

 

『壊せないんだよ。特級ともなるとね。』

 

 羂索の示した答えは、シンプルなものだった。

 

『生命を止め、他に害をなさないという縛りで存在を保障するんだ。』

 

 九相図の製作者であり、呪物への造詣も深い羂索はその性質をレクチャーする。

 

『ちなみに、宿儺の指だけは例外さ。20に分割してもなお、呪いを呼び寄せる化け物だよ。それ故に、器を選ぶ。』

 

『この身体みたいに...?』

 

 今の真人の身体は、虎杖悠仁の器としての機能を完全に再現し、指6本分の拒否反応を克服していた。

 

『いや、少し違う。今のキミは宿儺の力だけを制御しているに過ぎない。』

 

 そう。今の真人には宿儺が“受肉”しているわけではない。それでは、実験の意味がないのだ。

 

『さあ、始めようか。』

 

 適当に連れてきた非術師たち。羂索は彼らに、九相図を受肉させる。宿儺とは違って、九相図は器を選ばないのだ。

 

『その九相図って奴ら、夏油がずっと欲しがってたやつだよね?そんなに強いの?』

 

 真人からの問いに、羂索は顔を綻ばせながら答える。

 

『いいや。こうして“受肉”させること、そのものに意味があるんだよ。私はね、“再現”がしたいんだ。』

 

 

 

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