宿儺「どけ!!!俺は主人公の相棒だぞ!!!」   作:バケギツネ

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少年院編
ラスボス論争って盛り上がるよね。


 

 

『我々が呪胎を確認したのが3時間ほど前。避難誘導9割の時点で現場の判断により施設を閉鎖。半径500m内の住民も避難が完了しています』

 

『伊地知さん。しつも.....』

 

「伊地知。質問がある。」

 

『うわああああ!!両面宿儺!!??』

 

 いつものように口だけ生やして、喋りかける。

 

 ふふ、伊地知っち。いい反応してくれるな。きっと呪術廻戦における名脇役なんだろう。なんかこう、頼れる大人って感じだ。

 

 俺はまだこの世界について知識が乏しい。今のうちに伊地知っちに色々聞いておこう。

 

 この人、説明うまそうだし。

 

「伊地知とやら。貴様に質問だ。窓とは何だ?」

 

『あ、いや、あの........』

 

 俺に喋りかけられた途端、伊地知っちは顔を真っ青にしてプルプルしだす。

 

 すごい汗だ。体調でも悪いのかな?

 俺のことは気にせず、トイレ行ってきていいぞ。

 

『伊地知さん。それくらいの説明なら大丈夫です。』

 

「そ、そうですか...では、説明させていただきます...」

 

 おうよ!

 おら、ワクワクしてきたぞ!!

 

「お前には期待しているぞ、俺を退屈させるな。伊地知」

 

『ひえ!!!!!!』

 

 

《最強からの無自覚パワハラ、伊地知の胃に刻む!!!》

 

 

『ま、窓というのは呪いを視認できる高専関係者のことです...術師ではないですが.....』

 

「なるほどな。」

 

『では、続け.......ますね。』

 

「構わん。」

 

『受刑在院者第二宿舎。5名の在院者が現在もそこに呪胎と共に取り残されており、』

 

「答えろ。その呪霊は今の俺より強いか?」

 

『はい!!???いえ、の、呪いの王と比べれば、と、取るに足らない存在でしょう!!し、しかし、呪胎が変態を遂げるタイプの場合、特級に相当する呪霊になると予想されます』

 

 特級!?なんて厨二心をくすぐる響きなんだ!

 

 やっぱ、そういう肩書きっていいよね。

 テンション上がる!

 

「ちなみに、俺は何級認定なんだ?」

 

『も、もちろん、特級です!!!!』

 

 やったーーーーーーー!そうこなくっちゃ!!

 主人公の相棒ポジだもんな〜。それくらいはないと!!

 

 だが、俺は思い出す。

 

 五条さんに完敗したあの日のことを。多分、特級っていうのはNARUTOで言う五影クラスみたいな感じだろう。

 

 五条さんももちろん強いんだろうが、ポジション的に考えて上忍の上澄みレベルが関の山。そして、その上忍に遊ばれるレベルなのが今の俺だ。

 

 中忍、いや、下手したら下忍レベルかもしれない。

 

「随分と適当な基準だな。」

 

『え、あ、あの.......』

 

「今回の呪霊も、俺と同じ等級なのだろう?(こんなに弱い)この俺が、(めっちゃ強そうな)そいつと同格...とでも言いたいのか?(震え声)」

 

『め、めっそうもございません!!!あの、特級から上はピンキリというか........』

 

「すまん、話が逸れたな。続けろ。」

 

『は、はい!!!!!!!!!」

 

 伊地知っちは、真剣な表情で3人に向き直る。

 

『今回は緊急事態で異常事態です。絶対に戦わないこと。特級と会敵した時の選択は逃げるか死ぬかです。自分の恐怖には素直に従ってください。君たちの任務はあくまでも生存者の確認と救出であることを忘れずに』

 

 伊地知っち、お前はやっぱりいい大人だよ。今の言葉は、悠仁たちのことを本気で心配しているからこそのものだ。

 

 補助監督(?)という職業柄、彼の戦闘力は大したことはないのだろう。しかし彼は、弱いなりに今自分にできることを精一杯やっている。

 

 弱いなりに、か。

 俺も、あの人みたいになりたいな。

 

 モノホン宿儺のような、圧倒的な力は俺にはない。

 

 でも、せめて悠仁は、その青春は○んでも守る!!!俺は自分自身に誓いを立てるのだった。

 

『では、帳を下ろします。闇より出でて闇より黒く その穢れを禊ぎ祓え』

 

「おい待て!伊地知!!!なんだそれは!!??」

 

『ひえ!!!!』

 

 今の詠唱、いいね...!

 

 おお、なんだ夜になってく!

 かっけええええええええええ!!

 

 その後、伊地知っちに帳というものを教えてもらった。

 結界術?の類らしい。

 

『両面宿儺に......私が......帳を教える.......??????』

 

 

すっくん は あたらしく とばり をおぼえた!

 

 

 伊地知っち、なんか体調悪そうだったな。

 他にも呪術に関するあれこれを教えてもらった。

 

「礼を言うぞ、今日から貴様は、両面宿儺の師匠を名乗るといい。」

 

 ちょっとふざけてそう言ったら、彼は泡吹いて倒れた。何でだ...?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『正は!?息子の正は大丈夫なんでしょうか!?』

 

 いざ少年院に突入!と言ったところで目立つ野次馬を見つける。少年院に取り残された奴の母親だろうか。

 

『伏黒、釘崎。助けるぞ』

 

 悠仁....そうこなくっちゃ!それでこそ俺の相棒だぜ!!

 

『当然』

 

 野薔薇ちゃんもカッコいい!!ヒューヒュー!!!もっとうちの悠仁と恋愛フラグ立ててもいいんだぜ?

 

『......................』

 

 恵くん。なんか言おう?

 

 あ、さてはキミ!野薔薇ちゃんが近くにいるから緊張しておるな!?可愛い奴め。このこの〜!!

 

 

 

 

 

 

 

 

『げっ!何これ!?』

『どうなってるんだ?』

『2階建ての寮の中だよな?ここ』

 

 まるでホラーゲームとかのダンジョンだな。

 

 ねえ悠仁、やっぱ帰らん?俺、今は呪いの王やらしてもらってんだけどさ、ホラーゲーム苦手なんだ。正直、チビりそう。

 

 廃ビルの時はまあ、相手が弱かったからこっちも気が楽だったんだが、今回の相手は特級というじゃないか。

 

 おわた。絶対やばい奴がくるだろ。

 

 連載終了した後も、「今思い返したら、あいつヤバくね」みたいな感じで話題になるくらい、強いのが出てきそう...!

 

 どうせ強いならせめて、エロい女幹部的な感じであってくれ。なんかこう巨乳で、バラのタトゥーとか入ってて、『我慢比べしよっか♡』みたいなエロく聞こえる感じのセリフを連発してくれて、ちょっとお色気シーン多めな感じでオナシャス!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『惨い…』

『3人でいいんだよな?』

 

 例の息子さん、○んでたか......

 

『この遺体持って帰る。遺体もなしで“死にました”じゃ母親としたら納得できねぇだろ』

 

 悠仁...

 

『あと2人の生死を確認しなきゃならん。その遺体は置いてけ』

『冗談言うな!振り返れば来た道がなくなってんだぞ!あとで戻る余裕はねぇだろ!』

 

 まあ、これは....悠仁も恵くんも間違ってない.....

 

『置いてけってんだ。ただでさえ助ける気のない人間を死体になってまで救う気はない。岡崎正。そいつは無免許運転で下校中の女児をはねてる。2度目の無免許運転でだ』

 

 え....

 

『お前は大勢の人間を助け 正しい死に導くことにこだわってるな。だが自分が助けた人間が将来 人を殺したらどうする?』

『じゃあなんで俺は助けたんだよ!?』

 

 

 ちょっと待って!!シリアス過ぎん!?

 ラブコメパートどこ!?

 

『あんた達、いい加減にし...』

 

「まあ待て貴様ら。お互いの言いたいこともわかる。だが時と場所を考えろ。ここは既に特級呪霊のお膝元。いつ何時、奴が仕掛けてくるか分からん。今はいがみ合っている場合ではない。抑えろ。」

 

『お、おお。』

『チッ』

『何で呪いの王に正論言われにゃならんのよ.....』

 

「そう言えば伏黒恵、あの白いワンコはどうした?」

 

『ワンコ...?ああ、玉犬なら呪霊の気配を...な!?』

 

「ぎゃあああああああああああああああああああ!!」

 

『うわ、うるさっ。』

 

 だってしょうがないだろ悠仁!!こんなの絶対ビビるじゃん!!!

 

 可愛い白ワンコが、壁にめり込んで死んでいた.....

 

 すっくん、大ショック。寝込みそう。

 

『おわっ!!』

 

 ああ、野薔薇ちゃんも黒いモヤに引き摺り込まれた。気づけば、悠仁の持っていた剣もへし折られている。

 

 こ、こんなとこにいられるか!

 俺は帰らせてもらう!!!!

 

『虎杖 逃げるぞ!釘崎を捜すのはそれから…な!!』

 

 気がついた時には、悠仁と恵くんの目の前に虫に似た特級呪霊が立っていた。

 

 もうヤダ!!!すっくん漏らしちゃった!!!

 

 こんな化け物に勝てるわけないんじゃん。初登場時の演出的に、五条さんよりも強いだろコイツ!!!っていうか、お前ワンチャンラスボスじゃね!?

 

『人間の皆さん、私がご覧に入れましょう。本物の呪術というものをね。』

『私はこの受肉を、あと2回残している。この意味がお分かりになりますか?』

『ホーホッホ、ご覧なさい。綺麗な帳ですよ〜。』

 

 とか言い出すタイプのラスボスだぞこの虫!!!!

 

 マズイな、悠仁も恵くんも恐怖で動けていない。このままじゃ、2人とも殺される!

 

 怖い.......けど、俺が動くしかねえ!!!

 

「小僧、俺と替われ!!!早くしろ!!」

 

『!!!』

 

「伏黒恵!貴様はあの茶髪女を見つけて離脱しろ!!巻き込まれんうちにな!!!」

 

『だが........』

 

「俺が妙な動きをすれば、小僧はすぐに身体を取り戻せ!!それで問題ないだろう!?急げ、このままでは全滅だぞ!」

 

『.........チッ!』

 

 恵くんは、その場から逃走する。よし、あとは俺がどれだけやれるかだ。

 

『ヒヒヒヒッ!』

 

 虫は下を脱いで、ふんどし一丁になった。お前のサービスシーンは要らねえんだよラスボス(仮定)!!

 

『替わるぞ、宿儺!!!』

「ケヒヒッ、任せろ!!!悠仁、あ、流石に悠仁呼びは早いか...あ、おう!!!」

 

 悠仁の顔に紋様が浮き出て顔つきが変わった。それと同時に俺は身体の自由を手に入れる。

 

 頑張れ頑張れ、俺!!

 

 命に換えても、彼らを守れ!

 俺はただ、全力で悠仁の相棒を遂行する!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ 

 

記録ーーーー

西東京市

英集少年院

 

特級仮想怨霊(名称未定)が出現。緊急事態のため高専1年生3人が派遣され....

 

 

内2名が死亡する。

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