pixivの方にも投稿していたのですが,思ったよりも反響が大きく不定期ですが更新することにしました!
では!
現在,七代目火影が統括している木の葉の里では少しの波乱が起きていた。
第4次忍界大戦で活躍した多くの忍,あの世代の多くの子供達が入学する今年度の入学式に突如として乱入してきた黒髪の少女。
彼女はボルトの事を見るなり,その時ボルトが木ノ葉丸に襲われると勘違いした彼女は木ノ葉丸に襲い掛かろうとしたが空に放り投げられたボルトを優先した彼女は七代目火影,うずまきナルトに保護された。
「はぁ……」
その当のナルトは火影室で大きなため息をついていた。理由としては色々あるが,まず第一に入学式に遅刻してきた自分の息子であるうずまきボルトの処遇について。
ボルトが遅刻してきたのには,彼のクラスメイトとなる雷門デンキに関わる事があったからでボルトが結果的に顔岩突撃する事になった。その修繕費用をデンキの父親の会社で負担してもらう事で解決はした。
「お前の気持ちも分かるが,これが彼女に出来る最大限の譲歩だ」
「分かってるばよ。シカマルには感謝している」
彼の悩みの事はボルトの事ではない。ボルトを助けた少女……彼女はあの後ボルトに「誰だってばさ?」と聞かれ,彼女は一瞬ショックを受けた表情を見せたが何かを考えた後彼女はボルトの手を取り名乗った
『私は”ヒカリ”……うちはヒカリ! うずまきボルト,あなたに会いに来たの!』
その言葉を聞いて,その場にいたアカデミー生以外の全ての人が驚愕した。
彼女の名前である”うちは”,過去にうちはサスケの兄であるうちはイタチが一族を皆殺しにした事を知っている面々もいるからだ。その裏の事情としてイタチが木ノ葉の里とサスケを守るためにやった事だとというのは世間的には知られていないが。
そんなうちはを名乗る彼女が,自分の息子であるボルトに会いに来たと嬉し涙交じりに言ったのだ。
色々な意味で混乱を極めたが,今はサスケと彼女の娘であるサラダしかいないはずのうちは一族が目の前にいる。それも……何故かボルトに懐きまくっているというおまけつきで。
『写輪眼を持つ少女……危険ではないか?』
問題はその後のヒカリの処遇を決める会議だった。取り合えず,彼女がボルトから離れようとしなかったために一旦うずまき家に2人はいる。
そして正体不明の彼女が入学式の途中なんかに豪快に登場してしまったため当然木の葉の上層部にも知られて,関口一番に彼女を危険視する声があがったのだ。
「いつの時代も……か」
自分達の手に負えない巨大な力を危険視する輩……それが様々な悲しみを生み出したというのに未だにその考えをもつ者がいる事に頭を抱える。
「まだ子供で危険性がない事を証明する為に,一定期間俺に監視をさせる,と言う事で一応は落ち着いて良かったってばよ」
写輪眼を持ち,その力を制御できるか謎の少女の処遇はナルトと上層部の間で少しもめたがナルトと上層部の妥協案としてシカマルが提案したのが彼女を監視する名目でうずまき邸に住まわせ,ナルトの監視を付けると言う事だった。
どうしてか分からないが彼女はボルトに絶大な信頼を寄せている為,下手にボルトと引き裂くことの方がリスクが高いと考えたのである。
「取り合えずサスケには連絡しておくが,あの子がもし里に危険を脅かすものになるのなら……躊躇うなよナルト」
シカマルが非情とも言える事を言ってくるが,シカマルも内心ではそんな事になって欲しくないとナルトも察しているので素直に頷いた。その時が来たら容赦なく出来るか……はナルトには無理な話だとシカマルも分かってはいるが。
そうしてナルトは今日の業務を終え家に帰宅する事になったのだった。
★
ナルトとシカマルが急な会議をしていた頃,ボルトとヒカリは影分身ナルトと共にうずまき邸に到着した。ヒカリは過去に何かあったのかボルトの腕を離さず,特に何か起こる訳もなく家に戻って来た。
「ただいま」
「お……お邪魔します」
「お帰りみん……な?」
「お兄ちゃんお帰……り?」
帰りの挨拶をすると,リビングからナルトの妻と娘であるヒナタとヒマワリが覗き込んで素っ頓狂な声をあげた。その原因はもしかしなくともヒカリであり彼女が掴んでいるボルトを見ると彼にもよく分からないので苦笑いで返すしかなかった。
「ボルト,ヒマワリを連れて少し部屋に行っててくれ。母さんに話しておきたい」
影分身ナルトがそう言うと,ボルトはどこか不承不承で頷いた。
「……分かったよ。行こうぜ」
「う,うん」
「あ,靴は脱いどけよな」
昔の癖なのかつい土足で上がり込んでしまいそうになったヒカリに慌てて言うと,彼女は慌てたように自分の忍足を脱いだ。
その時に露になった彼女の素足には,彼女もそれなりにケアはしているのだろうが所々に傷跡があるのを見てボルトも……ヒナタもナルトも一瞬それを見てヒナタは心配気に,ナルトは少し眼を細めた。
ボルトはヒカリとヒマワリを連れて自室へと戻って行った。
「ナルト君……あの子は」
所々に会った傷……あれは生半端な訓練で付ける事が出来ないものだった。過去に日向一族の修業でも素足だけであれ程残る傷が付いたことなんてなかった。
ナルトも見たその傷に何かを考えながら頷いた。
「ああ,ヒナタには話しておこうと思ってな」
そう言ってナルトはヒカリについて分かっている事を話した。
といっても彼女について分かっている事は名前とうちは一族,それも既に写輪眼を使う事が出来るという事だけ。それ以外の情報は聞き出せなかった。……あとひとつ,異様にボルトへの愛情があると言う事。
「でも……ボルトの周りでヒカリちゃんみたいな子いなかったと思うけれど……」
「それなんだよなぁ……」
昔のナルトとヒナタのように幼少期に会っていた……という可能性も無くはないがうちはの少女なんていると知ったら必ずナルトの耳にも入っていたはずだ。
つまり,結構真面目に彼女は”未知”なのだ。
「だけどヒカリが悪い奴には見えねえ。今本体の俺が会議をしていると思うが彼女の処遇は多分監視を付ける事になると思うってばよ」
「そんな……何もしていないのに?」
現状ヒカリがした事と言えば木ノ葉丸に襲いかけた事だろうが,あれはヒカリの行動を見ればボルトを助ける為でありそれが勘違いであると分かった以上それを責める理由にはならない。
その判断は幼い少女に対してする仕打ちとしては”酷い”とヒナタですら思った。
「分かっている。あの子に昔の俺のようにはさせねえよ」
九尾がまだ化け狐と恐れられていた頃の事を言っているのだと察し,その本人であるナルトがそう言うと説得力がある。
写輪眼を持っているとはいえ,サスケのように完璧に制御し使いこなせる可能性もあるし写輪眼と言う理由だけでどうこうする必要はない。というよりもその理屈で言うのならサラダですら監視対象になってしまう。
「ヒナタ,悪いんだけんどヒカリの事を頼んでもいいか?」
「ええ,ナルト君は戻るの?」
「ああ,そろそろ本体の俺達がヒカリの事を話し終えたころだと思う」
「うん,わかった。行ってらっしゃい,ナルト君」
その言葉に頷いたナルトは印を結び影分身である彼の姿は煙に巻かれて消えた。
ヒナタは一瞬二階に上った2人とヒマワリの事を考えて,ヒマワリの方を呼んだ
「ヒマワリ~,買い物に行くわよ~!」
監視と言っても今はまだ何も言われていないので……彼女をボルトと2人きりにしてみる事にした。
ヒカリがもし里に仇名す忍なら……そうとうに不味い判断だがヒナタにはヒカリが悪い奴には見えなかった。
「はーい!」
二階からヒマワリの元気いい声が聞こえドタバタと階段を下りて二階にいるボルトとヒカリに言った
「じゃあ行ってくるねお兄ちゃん,ヒカリさん!」
「おう! 行ってらっしゃい!」
「い……行ってらっしゃい」
ボルトの返事はいつも通りだが,ヒカリのそれはどこか言い慣れていないようにヒナタには感じた。
ヒナタは二階から顔を出したボルトに目を向け,意図が伝わるかは分からないが頷いてその意図を伝えた
(少しの間,よろしくね)
(お……おう)
アイコンタクトでそう言い合った後,ヒナタはヒマワリを連れて買い物に出かけてボルトとヒカリは2人きりの部屋で何とも言えない雰囲気が漂っていた。
ようやくヒカリはボルトの腕を離して落ち着きを取り戻していた。
「その……ヒカリ……さんは」
「ヒカリ」
と,自分の周りにいる同年代よりも剣呑でありながら優しい雰囲気を纏うヒカリの事をついさん付けで呼んでしまったが,ヒカリは直ぐに呼び捨てにするように訂正させる。
言葉に一瞬詰まるボルトだが,友達を普段から呼び捨てする彼らしく直ぐに呼び捨てで呼ぶことにした。
「ヒカリはなんで俺の事知ってたんだ?」
「……」
ヒカリは既に気が付いていた,このボルトが自分を助けてくれたあの”ボルト”とは違うと言う事に。
あの時の彼と背丈や容姿は似ているが,纏う雰囲気ははっきり言って子供っぽいしあの時の人物と同一人物とは少し思えなかった。
(でも……同じ)
しかし,先程彼から感じた体温は間違いなく過去の彼のものと同じだった。恐らくあの時のボルトよりも幼い事から彼はあの時のボルトよりも幾らか過去の彼なんだとヒカリは悟った。
あの時来てくれた”ボルト”が自分を助けてくれた。なら……
「昔ね……私はあなたに助けられたの」
「え……?」
素っ頓狂な声をあげるボルト,そんな彼の姿を見た事が初めてのヒカリはつい微笑んでしまう。このヒカリはボルトが自分を助けるために必死になってくれた姿しか知らないからか,ボルトのこんな反応ですら微笑ましい気持ちになるのである。
「ど,どういうことだってばさ……?」
「きっと変……だよね。今のボルトにはきっと何のことなのか……分からないと思う」
ボルトからすれば自分の事を何故か知っているだけに留まらず,過去に自分が助けた少女だと言われても疑問だけ浮かぶのは仕方がない。
恐らく普通の人間ならばヒカリの事を「何言っているんだこの人」と思う所だろうが……
(でも……ヒカリの言ってる事が嘘には思えねえ)
彼女の力が籠った瞳はボルトの胸へと届き,彼女の言葉の説得力が妙にあった。
「だけど私は……私は……ボルトを助けるために”ここ”に来た!」
自分の運命を決めるのが自分だというのなら,ヒカリが選んだ運命はボルトの事を助けるという運命だ。今ならあの時のボルトが言った”今のお前に言っても分からねえか”というセリフの意味も分かる気がする。
あのボルトもどこか遠くない未来にヒカリと出会って……そして何かがあってあのボルトからすれば過去のヒカリをどんな方法なのかは分からないが助けに来てくれたのだとヒカリは思った。
「ヒカリ……」
彼女の言葉から感じる強い意志は確かにボルトに届いて,ボルトはこれ以上彼女の過去を探ろうと思う気は失せていた。代わりに……自分を助けてくれるという彼女の言葉を信じてみる事にした。
しかし,それには一つボルトには訂正する所があった。
「分かったてばさ。けんどな,助けられっぱなしってのは俺の性には合わなねえからよ,俺にもヒカリの事を助けさせてくれよ」
そう言ってボルトは……あの時の”ボルト”と同じ凛々しくキリっとした表情で言った
「”ともだち”としてな!」
「……っ!」
重なったボルトの顔はあの時の……自由を得た時に感じた様々な気持ちを呼び起こしてくれた。彼はあの後どこかに消えてしまったが……色々な偶然が重なって知らない場所に彼がいて……自分と一緒に友達としていてくれると言ってくれた。
その事がヒカリにとってどれほど嬉しい事なのか,ヒカリにしか分からない。抑えきれない笑みがそれを表していた。
「うん! 私とボルトは……”ともだち”……だよね!」
「おう!」
そうして……本来出会う事が無かった2人が出会った事により歴史は変わり始めた。うちは一族の少女と七代目火影の息子のボルト,2人に訪れた歴史の最初の変化は2週間後に起こった。
その日のアカデミーの教室では少しのどよめきが起こっていたが,それは仕方がない事とも言える。始まったばかりの学校生活において編入生というのも珍しく,それがうちは一族で七代目火影の推薦で来た少女ともなれば自然注目の的となる。
ボルトのクラスの担任,油目シノが黒板に彼女の名前を書いて言った。
「今日からお前達と一緒に授業に参加する”うちはヒカリ”だ。仲良くしてやって欲しい」
シノの言葉にボルトと同じように通学鞄をぶら下げたヒカリは一歩前に出て自己紹介をした。
「その……今日から皆さんと一緒にじゅ……授業に出るうちはヒカリです。よ,よろしくお願いします!」
挨拶をし慣れていないように見えるが,それは彼女の過去を考えれば当然とも言えた。しかしその挨拶は確かにクラスメイトの心に残り,ヒカリの自己紹介に答えてくれた拍手がヒカリの新たな居場所を示してくれた……そうヒカリには感じた。
ヒカリはこちらを見てきてくれたボルトの方に視線を返すと,彼は二ッと笑ってグッドポーズをしてくれて……ヒカリの心に新しい陽が照らされたのだった。
お疲れさまでした!
という訳でヒカリ,アカデミーに通うの巻。でもヒカリがいればゴースト事件とか霧隠れの事件とかあっさり解決してしまいそう()。
因みにヒカリをボルトに会わせる方法としては単純にヒカリがボルトに会う為に自分を封印して未来で会うみたいな展開も考えましたがそもそもヒカリがあの時のボルトが未来から来たなんて知らないので封印する理由としては弱いなと思い信頼と安定のカラスキにした…という裏話。
では!
話の進み方どーしましょう
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アニメ1話1話じっくりやって行こうぜ
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1章ごと2,3話のダイジェスト
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