ポケットモンスター 遥かなるチャンピオンロード   作:メンマ46号

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アニポケ小説始めました。かな〜りきまぐれな更新ですがご容赦を。


アドバンスジェネレーション・ホウエン編
新たな地方、原作との合流


 街の散策に行った三人を置いといて二人で入ったレストランにて、運ばれてきた料理を見て目を輝かせる女の子が一人。

 

「わ〜!美味しそうかも〜!」

 

 俺の目の前にいる美少女はハルカ。アニメ版ポケットモンスターアドバンスジェネレーションのヒロインの女の子だ。

 俺は今ハルカ……とサトシ達と一緒にホウエン地方を旅している。

 そして俺とハルカは一足先に昼食を摂っていたという訳だ。先に注文したビーフシチューを美味しそうに食べるハルカを眺めながら、俺も注文したパスタが届いたので食べ始める。

 するとハルカは俺が食べているパスタが目に付いたのか、キラキラした視線を向けて一口おねだりしてきた。

 

「あ!ミテキのも美味しそう!一口食べてみたいかも!」

 

 そんな要望を拒否する訳もなく俺は迷わず自分の皿に盛り付けてあるパスタを一口分フォークで巻き取り、ハルカに差し出す。

 

「ほらあーん」

 

 ……あれ?これって間接キス?差し出してからその事実に気付いて、顔の熱が急激に上がっていくのを自覚する。

 

「あーんっ!」

 

 だがハルカは気にする事なくあーんと差し出したフォークを嬉しそうにパクっと食べてくれる。幸せそうにもぐもぐ咀嚼して飲み込む。

 次の瞬間には太陽のような笑顔で感想を伝えてくれる。

 

「うん!やっぱり美味しい!」

 

 その笑顔にドキドキが止まらなくなる。

 

 ……ああ、もうなんでもいいや。

 

 いっぱい食べる君が好き。

 

****

 

 シンオウ地方からホウエン地方行きの船に乗り、今か今かと到着を心待ちにする。

 俺はフタバタウンのミテキ。トレーナーデビューしたシンオウ地方での旅を終え、新たな旅と挑戦と出逢いの為、ホウエン地方行きの船に乗っていた。

 

「あそこがホウエン地方か……今度の旅でもっともっと強くなって、新しいポケモンもゲットして、ホウエンリーグ・サイユウ大会で優勝して今度こそチャンピオンリーグだ!!」

 

 船の上から見えるホウエン地方の港町……ミシロタウンを見て今からワクワクが止まらない。

 俺は転生して生まれたのがシンオウ地方だった事もあり、前世でやったゲームの順……シンオウ、ジョウト、カントー、イッシュ、カロス、ホウエン、アローラ、ガラル……とダイパから剣盾の流れで各地方を旅するつもりだった。

 

 それを何故ジョウトからカロスをすっ飛ばしてホウエン地方を旅する気になったのかと言えば、俺がシンオウリーグ・スズラン大会に参加するのと同時期にジョウトリーグ・シロガネ大会の様子が放送されたからだ。

 

 そこに映っていたのはみんなご存知アニポケの主人公サトシくんだった。つまりここはアニポケの世界だったのだ!まぁポケモンリーグの方式がいかにもアニポケのソレだったし、判断要素は他にも沢山あったからある程度は予想してたが。

 

 つまり俺がシンオウリーグに挑戦している間にこの世界は無印の終盤期間に既に差し掛かっていた。同時に前世の幼少の頃、リアルタイムで視聴していたアドバンスジェネレーションの物語がもうすぐ始まる事を示していた。

 ここまで理解した俺は予定にあったジョウト行きを取り消してホウエン地方に行く事を決めた。

 

 何故なら先程も言った通り前世で幼少の頃にリアルタイム視聴していたアニポケがアドバンスジェネレーション……つまりは物心付いた頃にアニポケを見始めた俺にとってのポケモンの原点の物語だ。そんなアドバンスジェネレーションの物語に関わりたいという気持ちは当然だと思う。

 

 それに俺はアニポケのキャラではハルカが一番好きなのだ。セレナの人気も凄いが俺が好きなのはハルカだ。声優さんの都合で新無印やめざポケに出なかったのは滅茶苦茶残念に思った。俺個人の好みの問題でもあるがアニポケの歴代ヒロインの中でもダントツで一番かわいいと思う。

 

 そんなハルカに逢えるチャンスをみすみす逃す手はない。

 それにアニポケファンとしては俺もサトシの旅に参加したいし、やっぱりハルカと仲良くなりたい。タケシの料理も食ってみたいよなぁ。

 

 その為にはなるべく早い段階でサトシ達と合流して仲を深める必要がある。だからなるべくアドバンスジェネレーションの序盤辺りにサトシ…というかハルカに逢いたいのだ。今アニポケのどの辺りなのか確かめる方法なんてないけども。

 

 それにホウエン地方ならORASの要素でもしかしたらメガシンカを得られるかもしれない。スズラン大会ではあと少しの所で優勝を逃したが、それは相手がメガシンカを使って来た事も大きい。ならば俺もメガシンカがあればそれの差を埋める為の1ピースになるかもしれない。

 

 因みに俺はサトシと違って他の地方の旅に出るからと言って最初のポケモン以外全員研究所に預けるなんて暴挙はしない。新しいポケモンを捕まえても手持ちはこまめに入れ替えるつもりだし、即戦力が必要になる場面だってあるだろう。

 

「ま、それはそれとしてホウエンリーグ優勝目指してポケモンも色々ゲットしないとな〜。シンオウ地方じゃ見ないポケモンもわんさかいるだろうし……」

 

 シンオウ地方での旅の経験からゲームで出現したポケモンにしか会えない訳ではないと既に分かっているから、予想外のポケモンに会える可能性は充分にある。それこそルビサファだけでなくORASの要素からイッシュやカロスのポケモンだって生息しているだろう。アニポケなら尚更だ。

 

「あ〜もう!本当楽しみだな〜!どんなポケモンに会えっかな〜!?」

 

 ホウエン地方のポケモン達との出会いに胸を膨らませる中、船内アナウンスが流れる。

 

『この船はまもなく、ミシロタウンの港に到着します』

 

「来たっ!」

 

 船の甲板でそのアナウンスを聞いた俺は早速下船準備を始める。周りの海を見れば他にもミシロタウンの港に向かう船がいくつかあるが、どうやら進行状況的に俺が乗ってきたシンオウ地方からの船が一番乗りのようだ。

 

 船が港に着いて俺はとにかく全力ダッシュで港に飛び出す。初めての他の地方での旅に自分でも制御できないくらいにハイテンションになってしまっているのが分かる。だがそれを悪いとも思わない。

 

「遂に来たぜホウエン地方!このフタバタウンのミテキが…「うわっ!?どいてくれ!」…どわああああっ!!」

 

 港にて駆けながら飛び上がって大声上げて上陸宣言しようとしたらドン!と俺の背中に何かがぶつかって、俺は突き飛ばされて前のめりに倒れる。誰かがぶつかってきたのは明らかだ。

 折角ホウエンに来ていきなり出鼻を挫かれた俺はその誰かに一言文句を言ってやろうと振り向く。

 

「いって〜!誰だよ!前見て歩けよ!俺の幼馴染だったら罰金とか言ってたぞ!!」

 

「ごっ、ごめん!俺急いでて……」

 

 振り向いて文句を言ったその瞬間、俺は言葉を停止させた。俺にぶつかってきたのは赤い帽子と青い服、そしてなによりその腕に抱えるピカチュウが特徴的なポケモントレーナーだった。

 

 マサラタウンのサトシだった。アニポケの主人公である。

 

「ぶつかりついでに悪いんだけど、ポケモンセンターの場所を知らないか!?俺のピカチュウが大変なんだ!!」

 

 あれ……でもサトシ、なんかちっさいおくるみでピカチュウ抱えてない?今本人が言ってたけど、ピカチュウもなんか苦しそうだ。頬の電気袋からは色の悪い電流が漏れている。

 そして俺はピカチュウの症状に見覚えがあった。

 

「……そのピカチュウ、もしかして帯電症状か?」

 

「っ!ピカチュウの状態が分かるのか!?」

 

「……前に俺のポケモンもその状態になってさ。強い磁力を浴びたでんきタイプのポケモンがなる状態なんだ。身体の中に電気が溜まってるんだ。で、それを放出できなくなってるんだよ」

 

「そうなのか…じゃあやっぱり早くポケモンセンターで診て貰わないと……」

 

「でもこの街にポケモンセンターはないぞ」

 

「ええ!?」

 

 そう。俺が言った通り、このミシロタウンにはポケモンセンターがない。ポケモンセンターのない街なんてほとんどないんだが、ごく稀にポケモンの研究施設のある街だとポケモンセンターの業務を研究所が兼任する為、ポケモンセンターがないなんて事がある。マサゴタウンみたいな例外もあるにはあるが。

 その事をサトシに説明しつつ、俺はポケナビを取り出す。

 

「この街にはオダマキ博士の研究所があるからな。そこに連れて行くのがベストだ。俺、博士の連絡先を知ってるから連絡してみるよ」

 

「あ、ありがとう!俺、マサラタウンのサトシ!このピカチュウは俺の相棒なんだ!ピカチュウがこんなに苦しんでいるのに、俺……」

 

 俺はポケナビで番号登録しておいたオダマキ博士に直接電話する。

 

『おや、ミテキ君かい!?』

 

「はい。お久しぶりです。オダマキ博士」

 

『やっぱり!ヨスガシティでの学会以来だね!それにシンオウリーグも観たよ!スズラン大会で準優勝なんて凄いじゃないか!!』

 

「すいません、今はそれどころじゃないんです。実は……」

 

 俺はオダマキ博士にサトシとピカチュウの事を伝え、丁度フィールドワークに出ていたオダマキ博士が直接迎えに来てくれる事になり、それまでの間にオダマキ博士の研究所へ連絡して話を通しておく。これで限りなくタイムロスを抑えられるはずだ。

 

「ピ……ピカ……」

 

「ピカチュウ……もう少しだけ我慢してくれ」

 

 それから苦しむピカチュウの様子を見ながらオダマキ博士の迎えを待つ。するとすぐに愛用のバギー車に乗ったオダマキ博士がこの港まで来てくれた。

 

「ミテキ君!その子がサトシ君かい!?」

 

「オダマキ博士!」

 

「ピカチュウは!?……こりゃいかん!すぐに研究所に運ぼう!」

 

 急いで車から降りてサトシが抱えるピカチュウの様子を診てくれるオダマキ博士。しかし博士から見ても今のピカチュウの容態は危険らしく、ピカチュウを抱えるサトシが助手席、俺は後部座席に乗り込んでオダマキ研究所に向かう。

 道を急ぐ最中、オダマキ博士は簡単にピカチュウの容態について説明していく。

 

「ミテキ君の睨んだ通り、帯電症状だ。放出できずに溜め込んだ電力で断続的にスパークを起こしている。この症状はでんきタイプのポケモンに見かけるものなんだが、最近強い磁力を浴びた事はないかい?」

 

 そうだ。俺のポケモンもあの連中の妙な機械が誤作動を起こした事で発生した磁力を浴びて帯電症状になった。あの時はポケモンセンターのジョーイさんと、偶々近くに来てくれていたナナカマド博士のお陰でどうにかなったんだ……。

 

「あります……!悪い奴らが電磁石で……」

 

「そのせいかもしれないな……」

 

 これは間違いなくロケット団の事だろう。ぶっちゃけこんな展開全然覚えてないけどロケット団がサトシからピカチュウを奪おうとした結果が、ピカチュウがこんなに苦しい思いをするはめになったという事だろう。ポケモンをなんだと思ってるんだ。

 

「ピ、ピィカ…!ピィ!!」

 

 ピカチュウがうなされながらサトシの腕の中でじたばたと暴れ始める。

 

「ピカチュウ!?どうしたんだ!?しっかりしろ!」

 

「高熱を出して混乱しているんだ」

 

「これも覚えがある。ピカチュウの意思に関係なく強い電流が流れるから気を付けろ!」

 

「不味いな……一刻も早く治療しなくては!しっかり捕まっててくれ!」

 

 オダマキ博士は道を急ぐべく、バギー車のハンドルを大きく曲げて舗装された道路ではなく、木々が生い茂る林の中へと突っ込んで行く。

 

「ちょ!?博士!?」

 

「これが一番近道なんだ!!」

 

 オダマキ博士の研究所はゲームと違ってミシロタウンの街中ではなく、街外れの森林の中だと聞いている。強い力を持つポケモンの研究という点から人を巻き込まない為の措置なんだろうが、だからって事故りかねない道でショートカットするのはどうなんだ!?

 

 崖から飛び降りたりとかなり乱暴な運転をしつつ、研究所に辿り着く。すると既に予め連絡しておいたオダマキ博士の助手さんが研究所の前でスタンバイしていた。

 

「オダマキ博士、治療の準備は全て整っています!」

 

「ありがとう。サトシ君、こっちへ!」

 

 ピカチュウの帯電症状の治療の為、オダマキ博士と助手さんに案内されるサトシに俺も着いていく。全くの偶然による成り行きで着いてきたが、ここまで来たら俺だってピカチュウがちゃんと治るまで付き合わなければ気が済まない。それに俺のポケモンも以前今のピカチュウと同じ症状になったんだ。そういう意味でも他人事で済ませられるはずがない。

 

 サトシのピカチュウを治療用の台で寝かせ、助手さんの操る何かの機械がピカチュウの両頬の電気袋にセットされる。これでピカチュウの身体に溜まり込んだ電気を吸い出すのか。電気袋を持つポケモンならではの治療法だな。

 

「助手、作動させるんだ!」

 

「はい!」

 

「頑張れ……ピカチュウ」

 

 博士と助手さんがピカチュウの電気エネルギーを吸収するも、すぐにゲージが限界容量まで溜まり、警告音が鳴り響く。待って。いくら帯電症状だからってピカチュウでこんなエネルギー量あり得なくないか!?こいつ本当にピカチュウか!?

 

「おいおい……!」

 

「博士、これは……!ダメです!保ちません!!」

 

 次の瞬間、ピカチュウに取り付けられた吸入機器は砕け散り、オダマキ博士達が操作していた機器は黒い煙を出してショートしつつ、爆発して窓を吹き飛ばした。

 

「どわっ!?」

 

「まさかこれ程とは……」

 

 黒い煙を吸ってしまってゲホゲホと俺は咳を吐く。するとピカチュウはアームが外れたからか、フラフラと立ち上がり、爆発で吹き飛んだ窓の外へと急いで逃げ出した。

 

「ピィカァ!!」

 

「ピカチュウ!」

 

「待てサトシ、俺も行く!」

 

 当然、サトシもピカチュウを追いかける。乗り掛かった船だ。それに確かサトシは今他のポケモンはみんなオーキド博士に預けているはずだ。一人で追うのは危険過ぎる。その点俺には今のピカチュウを保護するのに適したポケモンもいる。

 

「サトシ君、ミテキ君!何か電気に強いポケモンを持っているのかい!?」

 

「今、他のポケモンは持っていません!」

 

「ガブリアスがいます!」

 

 ピカチュウを追う俺達に質問を投げかけるのはオダマキ博士。しかし今はそんな事を気にしている場合ではない。

 速攻で応えて俺達は構わずピカチュウを追いかける。

 

「いや、ガブリアスは逆に怖がらせてしまうんじゃ……こうなったら私のポケモンを……!」

 

「博士!それはハルカさんの為に用意したモンスターボールですよ!?」

 

「この際だ!ハルカちゃんには待っていてくれるよう言っといてくれ!」

 

 少し気になる話をしていた気がするが、今はサトシのピカチュウだ。ピカチュウの足跡らしきものを探して追いかけていると、オダマキ博士も追いついてくる。

 

「待ってくれサトシ君、ミテキ君!あのピカチュウの体内電気は膨大だ。何かの拍子にいっぺんに放出すると大爆発するかもしれない!」

 

「だ、大爆発!?」

 

「やっぱりか……このままじゃあのピカチュウの命まで危ない!」

 

 何度も言うが俺も過去に同じような経験をした。自分のポケモンが体内のエネルギーの暴走で命の危機に瀕している。そんなサトシの今の気持ちが分からない程、俺は馬鹿なつもりはないし、なによりそんなのピカチュウが可哀想だ。だからこそ、早く見つけて治療しなくてはいけない。

 

「そういう事だ。ここは三人に分かれて、ピカチュウを探そう!」

 

「分かりました!」

 

「なら連絡もそうだけど……出て来いガブリアス!」

 

 俺は即座にモンスターボールからガブリアスを出す。

 

「ガブァ!!」

 

 俺がいきなりガブリアスを出した事にオダマキ博士は驚き、サトシは恐らく見たことのないポケモンに戸惑っているんだろうけど、時間がないから簡潔に意図を説明する。

 

「サトシは今他にポケモンいないんだろ?ガブリアスを連れて行け!ガブリアスはじめんタイプのポケモンだから、ピカチュウが放電していても抑えて連れて来られる!」

 

「分かった。ありがとう!一緒に来てくれガブリアス!」

 

「ガブリアス、サトシの頼みを聞いてやってくれ!特性は抑える事!オダマキ博士、俺はこっちを探してみます!」

 

「ああ!」

 

 ガブリアスは俺の指示に頷いてサトシに同行する。オダマキ博士と俺はサトシとは別方向に行ってピカチュウを捜索する。

 とにかく今は早くピカチュウを見つけて研究所に連れて行かないと!




ミテキ(11)

シンオウ地方フタバタウン出身のトレーナー。気付いたらポケモン世界に生まれていた転生者。
トレーナー歴二年目。ポケモントレーナーとしてのキャリアはサトシより一年遅い。サトシが金銀編に入った辺りでトレーナーになった。現在所持ポケモンは25匹。

ポケモン紹介。左の数字は主人公にゲットされた順番です。

6.ガブリアス(♂)
特性:さめはだ
備考:フカマルの時、迷いの洞窟で友情ゲット。ゲームじゃないので、秘伝技という概念自体存在しない為、コールバッジゲット後、クロガネシティから迷いの洞窟に直行して出会った。
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