ポケットモンスター 遥かなるチャンピオンロード 作:メンマ46号
sideミテキ
キンセツジムでのジム戦を終えた俺達は次のジム戦とハルカのコンテストの為、まずはハルカがコンテストに参加する為、ハジツゲタウンを経由して次のジムがあるフエンタウンを目指す事にした。
さて、ここで俺のポケモンについておさらいしておこうか。シンオウで仲間にした25体に加えてホウエンで捕まえたポケモン達だ。
まずはマリルリ。ハルカがルリリ、サトシがマリルを捕まえる事にした結果、思いがけずゲットする事になったが、特性がちからもちであり、アクアジェット、はらだいこは普通に覚えていた。れいとうパンチを覚えさせた事により、フローゼル型の氷のアクアジェットも習得。今はアクアリングを覚えようと奮闘中だ。
お次にキモリ。サトシのキモリと同じ森で捕まえた同胞。不足していたくさタイプ枠の次代を担うであろう御三家。将来的にメガシンカさせる事も視野に入れた長期的な育成をしている。こう言っては何だがメガシンカの為、絆を育もうと結構贔屓もしている。レベルも既にゲームにおける進化の基準を超えているのでそろそろ進化は近いはず。
三番目はキノココ。ご存知A130の害悪キノコとしての運用を前提に捕まえた。ねむりごなを使えるロズレイド先生の指導の元、キノコのほうしを習得し、進化禁止縛りは解除。キノガッサへの進化を目指して修行中だ。こっちもゲームでの基準は超えている。
そしてミカルゲ。ORASの知識を頼りにシーキンセツでゲット。特性はまさかの夢特性のすりぬけ。壁技やみがわりを貫通できるのは大きい上、レベルもシンオウ組と遜色ない程だ。更にはレジェンズアルセウスの早業、力業という使い分けまで可能な期待の星。
バッジ四つの時点で四体か……少ないな。シンオウを旅していた頃ならバッジ四つと言えばトバリジムを突破した頃だな。トゲキッス……トゲピーが孵った頃だったからその時は既に13体……。ペース落ちてるな。
少なくともあと六体は欲しいよな……。600族のボーマンダになるタツベイ辺りは有力候補だ。ドラゴンタイプはガブリアスだけだしな。そこを考えるとやはりまだ俺の元には少ないタイプのポケモンが欲しい。
ドラゴンタイプの他に新しく補充するならほのおタイプとかくとうタイプ、でんきタイプ辺りかな。
ほのおタイプは物理メインのゴウカザル、特殊メインのヒスイバクフーンがいるが、やはり二体だけだと少な過ぎる。物理・特殊問わずここらで補充したい。育成をリーグに間に合わせる為にも。
理想を言えば夢特性のヒスイウインディが欲しいのだが、流石に絶滅したポケモンは無理なので諦める。送り火山辺りにロコンやガーディが生息しているはずだ。エメラルドならどっかにデルビルもいたか?フエンタウンに行くまでの炎の抜け道という洞窟にはマグマッグやコータスなんかもいたはず。
かくとうタイプの方はゴウカザルとルカリオがパンチ主体なので蹴り主体のポケモンなんか良いんじゃないかとは思う。サワムラーとかチャーレムとかゲットできたら最高。こちらも炎の抜け道にバルキーがいたと思う。
他にもみず複合になるがニョロボンとかも欲しいな。これはかくとうタイプだからというより、こころのめとじわれの一撃必中コンボが可能だからだが。
でんきタイプはホウエンだとライボルトとか良いな。メガシンカもあるし。テッセンのじいさんのメガライボルトは本当に凄かった。真価であるでんき技を使わせればレントラーやジバコイルを超えるかもしれん。シンオウでパチリスさんを捕まえても良かったんだけど、遭遇できなかったんだよな。
他にもはがねタイプを結構持っているが、クチートなんかも欲しいし、ダブルバトルも想定するならフリーフォールを覚えるエアームドも欲しい。じゅうりょくならサーナイトを始めとして何体か覚えている。
ペリッパーもあめふらし個体はみず飽和状態でも入れる価値は充分ある。カクレオンもへんげんじざい個体なら是非欲しい。ツチニンなら進化すればかそくとバトンタッチで起点作れるテッカニンとでんきテラスタルで何かしたいヌケニン。ムロ島で捕まえ損ねたけどココドラ系統。チルタリスも良いな。キルリアも二体目として♂を捕まえてエルレイドに進化させるのも……
「ねぇミテキ」
「ん?」
森での休憩中、今後捕まえるポケモンの候補を考えているとクイクイ…とハルカに服を掴まれて呼ばれた。
「どしたハルカ」
「あそこにいるポケモンってもしかして……」
ハルカの指差す先にはそこそこデカい岩の上で気持ち良さそうに日向ぼっこをしながらうたた寝しているポケモン。その特徴は茶色い毛にうさぎのような耳。俺のエーフィとニンフィアの先日までの姿。
「あれって……」
「イーブイだ」
ハルカが発見したのはつい先日まで俺達のパーティにも二体いたしんかポケモンのイーブイ。今やピカチュウと対を成すポケモンの顔と言って良いポケモン界の看板。
野生のイーブイがそこにいた。
「こんな所にいるなんて珍しいね」
まぁORASじゃ確かカナズミシティ辺りで野生出現していたはずだし、ホウエンにはぐれ個体がいてもおかしくないか。
イーブイを見つけてからハルカはそわそわしており、ウッキウキなのを隠さずに立ち上がる。
「イーブイかぁ…エーフィとニンフィアは進化する前も進化してからも可愛いし……。よーし、ゲットしちゃお!」
ハルカは早速と言わんばかりにモンスターボールを取り出してパートナーであるアチャモを繰り出した。
「アチャモ!お願い!」
「チャモチャモ〜!」
「ブイ!?」
投げたモンスターボールから出たアチャモが岩の前に降り立つと、イーブイも目を覚まして警戒心を剥き出しにする。
「よーしアチャモ!ひのこ!」
「ロゼリア!しびれごなだ!」
アチャモがひのこを出そうとした瞬間、全く別の方向……イーブイのいる岩から見ても上からしびれごなが降り注ぎ、ひのこと衝突して粉塵爆発を起こした。
ハルカを筆頭にみんなが驚く隙にイーブイは逃げ出した。
……つーか、今の声にロゼリアって。
しびれごなの降って来た上を見れば木の枝に足をかけて立つシュウとその肩に乗ったロゼリアがいた。
「シュウ!?」
「なんでここに!?」
「頼むからどっか行けよ……」
二度とハルカの前に現れないで欲しい。
「おやおや、名前を覚えていてくれたとは光栄だな」
ゆったりとした動きで木から降り立つシュウ。動作一つ一つが気障ったらしくて鼻につく。
「ちょっと!邪魔しないでよ!私がイーブイをゲットしようとしていたの分かってて邪魔したでしょ!?」
「勘違いしないで欲しいな。あのイーブイにしびれごなを浴びせるタイミングを図っていた所を君がアチャモのひのこで台無しにしたんじゃないか」
先にイーブイに目を付けてスタンバっていたというのがシュウの言い分。タイミング的には妨害したようにしか見えないが。
「じゃああんな所にいたのって……」
「勿論あのイーブイをゲットする為さ」
手に持つ薔薇をイーブイが去って行った方に向け、マサトの質問に答えるシュウ。棘が指に喰い込んで怪我すれば良いのに。
コンテストでミツミに負けたのをダイジェストにすらされずにカットされた分際でしゃしゃり出てくんじゃねーよ。
「新しい演技のためにほのおタイプが欲しくてね。先日丁度ほのおのいしを手に入れたから、あの美しいイーブイをブースターにして更に美しくしようと思ってね」
一次審査専門にするならまぁ、分からなくはないが十中八九バトルのある二次審査にも使うだろう。早々にバトルオフになっても知らんぞ。
ニトロチャージとでんこうせっか、フレアドライブ、めらめらバーン辺りが技の採用候補だが、これをフルに技枠に使う訳にもいくまい。
特性のもらいびもこんじょうもブースター自身がほのおタイプであるが故に活かし難い。ぶっちゃけ他のタイプにテラスタルさせるしか使い道がない。でもテラスタルの枠をブースターに使うのもなぁ……。特性を活かせるようになっても結局鈍足低耐久は解決しないし。
そもそもほのおタイプを使うのならこいつのイメージ的にはキュウコンとかの方が合ってる気がするし、ブイズならエーフィかシャワーズな気がする。
「で、何回も失敗してその都度逃げられてる訳か」
「……痛い所を突かれてしまったね」
前に俺がまひるみキッスでボコりはしたが、中々実力が高く名の知れたコーディネーターみたいだし、弱い訳ではない。むしろ上澄みらしいし、そのシュウを相手に必ず逃げ切っている辺り、特性はにげあしと見て間違いなさそうだ。
「そういう訳だ。むしろ邪魔をしたのは君の方って訳さ。あのしびれごなで麻痺させる事ができていたら、ゲットもできていた可能性が高かったからね」
「そうはいかないわ!あのイーブイは私がゲットするんだから!」
イーブイゲットを巡ってハルカが一方的に火花を散らす。が、シュウはそれをスルーしてイーブイを追いかけて行った。
うーむ、俺も追加でイーブイをゲットするのもありかもな。ブイズはまだまだ沢山いても困らない。何よりシュウのガッカリする顔が見たい。
通常特性ならブラッキーかサンダース辺りかな。ブラッキーは耐久型にもってこいだし、サンダースもかなり優秀だ。でんきタイプはレントラーとジバコイルだけだし、丁度良い。捕まえてサンダースにしよう。
問題は俺はかみなりのいしを持っていないという事だが、俺は原作知識で知っているのだ。サトシはクチバシティでジョーイさんから貰ったかみなりのいしを持っているという事を。
いつかピカチュウが進化を望んだ時の為に取っておいたらしいが、そんな時永遠に来ないし、そもそもサトシのピカチュウはキョダイマックス個体だから進化はできない。確か最終的にロケット団にパクられて活動資金にされていたはず。……売っても1050円くらいだよな?
だったら後でサトシに交渉して俺の持ってる他の進化アイテムと交換でもして貰って俺がそのかみなりのいしでイーブイをサンダースに進化させれば良い。相棒技全部覚えさせてからの話だが。
「よし、サンダースにするか!」
「ええっ!?もしかしてミテキもイーブイゲットするの!?エーフィとニンフィア持ってるのに!?」
「イーブイの進化系はまだまだ優秀なポケモンが多いからな。今回はサンダースに決めた」
ポケモンゲットに関しては前回はヤミラミをハルカに譲った訳だし、今回のイーブイは早い者勝ちで良いだろう。それに他にイーブイを狙っているのは俺やシュウだけじゃない。
「イーブイか……色んな進化をするイーブイはブリーダーとしても育て甲斐のあるポケモンだな」
「俺も欲しいな……よーし、イーブイゲットだぜ!」
「ええっ!?タケシとサトシも!?」
タケシはブリーダー魂が疼き出し、サトシはいつもながらシンプルにゲットしたくなったようだ。
こうして旅仲間(ついでにシュウ)同士でのイーブイ争奪戦と相なった。負けねぇぜ。
と言ってもそれぞれが好き勝手にイーブイを追い回したり、勝手にバトルを挑んでリンチみたいになったり、四人でボールを一勢に投げて誰が捕まえたか分からなくなるなんて事態を防ぐ為、ジャンケンで勝った順にイーブイを誘き寄せてバトルを挑み、ゲットを図るという方式になった。シュウはいないしハブで。何ならあいつが来たらこれを理由に俺が妨害してやるぜ。
ハルカはちょっと不満気だが、こういう事もあると知っといた方が良い。最終的に納得はしたしな。
「良いな良いなぁ…みんなポケモンゲットできて。お姉ちゃんはイーブイを捕まえたら何に進化させるの?」
「勿論グレイシアよ!ミテキに教えて貰った時からずっと欲しかったのよ!」
マサトの質問に対し、予想通りハルカはグレイシアを所望しているようだ。
ここで捕まえなくてもハルカはバトルフロンティア編でイーブイをゲットしてた記憶があるが、詳細は覚えてないし確定でゲットできる保証はないから別個体でも気にする必要はないか。
もしハルカがイーブイを捕まえたらちゃんと相棒技は教えてあげるつもりだ。あのクソナルシストには絶対教えねえけど。
「サトシは?」
「俺はまだ決めてないや!イーブイが進化したいって思った進化系になれば良いと思うし」
……ちょっとグサッときた。でもまぁ現実的に考えるならサトシが持っていないタイプの進化系が良いだろう。その辺は本人の裁量次第だが。
****
取り敢えずはさっき決めた方針に従い、順番にバトルを挑む事にしてサトシ、ハルカ、タケシ、俺の順でゲットチャンスを狙う事になった。ジャンケン弱えなぁ…俺。
「よし、イーブイが好む匂いを付けて……と」
場所を少し変え、タケシが用意したポケモンフーズにイーブイ好みのきのみの匂いが付くように粉末をふりかける。そしてイーブイが来るのをジッと待つ事20分。
タケシの罠にかかったイーブイがポケモンフーズの匂いに釣られてやってきた。まっすぐ喜んでポケモンフーズに駆け寄る様を見るに全く怪しんでいない。よく野生でやって来れたな。
次の瞬間、草むらからサトシが飛び出して、ピカチュウをけしかけた。
「よしピカチュウ!ボルテッカーだ!!」
「いきなり!?」
サトシはこの間テッセンのじいさんに概要を聞いていたボルテッカーを早速発動してイーブイを仕留めにかかる。
が、電撃を纏って突進するという工程の途中で電気を維持できずに消失してしまう。本来タマゴ技として覚える技も後天的に修得できなくはないが、やはり難易度は高い。まだ完全に物にできているはずもなく、失敗に終わった。
そしてボルテッカーを失敗して失速までしたピカチュウの攻撃を躱したイーブイはまた逃げようとする。だがピカチュウのスピードはそれくらいじゃ振り切れずに回り込まれる。
「10まんボルト!!」
「ブイッ!」
だがイーブイは紙一重で10まんボルトを回避した。かみなりと違って命中率が不安定という訳ではないのに回避するとは。明らかにレベルにもかなり差があるのに躱せるもんなのか?
「あのイーブイすばしっこいよ!」
「いや、アレは特性のにげあしを上手く応用して回避に利用しているんだ」
「はい!?」
「そんな事できるの!?」
俺も初耳なんだけど。なんでもタケシ曰く、普通のバトルでは役立たない特性ではあるものの、ごく稀にそういう特性を技術としてバトルに組み込める器用さを持ったポケモンもいて、にげあしの特性は攻撃の回避率の上昇に利用できる事もあるんだとか。と言っても野生ポケモンだとそれに安定性はなく、瞬間的に発揮できる事がある……という程度らしいが。
……ちょっとゲームでのバトルを引き摺り過ぎてたわ。アニポケなんだからそれくらいには何でもアリだわな。
それにトレーナーがしっかりと訓練すればにげあしによる攻撃回避も安定して発揮できるって事だしな。
まぁあのイーブイがキョダイマックス個体でもない限り進化して特性変わるから関係ないんだが。本命サンダース。次点でブラッキー。
「ピカチュウ!なみのり!」
「ブイィィ!!」
回避をさせない為、範囲攻撃に出たサトシ。イーブイはそれをまともに受けて、遠くまで流されていく。
「って、流されてんじゃねーか!!」
「ああっ!?しまったぁ!?」
ほうでんを使えば良かったのにな。
慌ててなみのりで流されたイーブイを追い掛ける。とはいえ、サトシは自分で逃してしまったようなものだし、失敗して交代という事で良いだろう。
「じゃあ次は私の番ね!イーブイゲットかも!」
「ちぇ〜」
そしてイーブイが流された方向へ行くとびしょ濡れのイーブイの前にシュウとロゼリアが立っていた。
「おや、遅かったね。僕が先客だから今度こそ邪魔しないでくれよ」
「ちょっと!そのイーブイはサトシとピカチュウの攻撃を受けてここまで流されたのよ!バトルの権利はこっちにあるし、今度は私の番なのよ!」
「君達が仲間内で決めた順番なんて関係ないね。それにそうだとしてもそれまでの間に僕が来た。それだけさ」
う〜ん、シュウの事は嫌いだが、主張自体は向こうの方が正しい。同時に来たのならともかく、サトシが取り逃がして、もう一度見つけるまでにシュウが見つけたのなら奴が先客だ。同時に来てたら妨害してやったんだが。
「……気に食わねえが今回ばかりはアイツが正当。失敗した所を狙うしかないな。気に食わねえが」
「なんで二回言ったのさ」
大事な事だからだ。
「さて、ゲットさせて貰おうか」
「う〜!悔しい〜!」
悔しがるハルカ。全くもって同意だ。……しかしあいつマジで
そしてロゼリアがイーブイに飛び掛かろうとした瞬間、真上から射出された網にイーブイが捕らわれた。
「な、何だ!?」
「いやもうこれ明らかじゃん」
「「「ナーハッハッハ!!」」」
どっかから網でポケモンを横取りなんてくだらねー事をする奴らなど決まっている。そして予想通りの馬鹿丸出しの笑い声が聞こえてきた。
「なんだかんだと聞かれたら!」
「答えてあげるが世の情け」
「ロズレイド!エナジーボール!!」
いつも通りに長ったらしい口上を垂れようとしたので俺もいつも通りに途中で攻撃してやった。お久しぶりのロズレイド先生です。
気球は落下し、ロケット団は地面にべしゃりと墜落。イーブイは上手い事その辺の木に着地した後、また逃げて行った。
「ちょっと!アンタ何度言ったら分かる訳!?私達の口上の邪魔しないでっていっつも言ってるじゃない!」
「この口上あってこその俺達ロケット団なんだぞ!?」
「最近の若者は気が短過ぎるのニャー!!」
だったら対策くらいしたらどうなんだ。お前らにそんな金があるならの話だが。
「それがロゼリアの進化系か」
シュウが興味深そうに俺のロズレイドに不躾な視線を向けて来た。俺とロズレイドのコンビでお前とロゼリアとの格の違いを見せてやるぜ。
「この生意気なジャリジャリめ……!」
「丁度良いぜ!ここでジャリボーイ4号のエーフィとニンフィアも奪ってイーブイ進化系セットをサカキ様に献上だ!!」
「そういう事ニャ!あのお子様エーフィと可愛いニンフィアちゃんを大人しく渡すのニャー!!」
「誰が渡すか。つか今あいつら手持ちにいねーし」
「なぁにぃ!?今ジャリボーイ4号はエーフィとニンフィアを連れていないだとぉー!?」
「ちょっと!?つまり最初から駄目な計画だったって訳!?イーブイ進化系セットをサカキ様にプレゼントするはずだったのにぃ!!」
「人のポケモンで何録でもない事考えてんだテメーら!!!」
どうもこいつらはあのイーブイに加えて俺のエーフィとニンフィアをセットにしてサカキに渡す計画を立てていたらしい。進化系セットと言う割には数足りてないが。いや前にミツミのブラッキー達と合わせて奪おうとして失敗してたけども。
「だったら計画変更よ!そこのロゼリアとロズレイドで進化系セットを頂くのよ!いっけーパルシェン!!」
「だったらスボミーもいた方が良くないか?って、まずは捕まえてからだ!お前も行けウツボット!!……だから俺じゃないって!!」
ターゲットを俺のロズレイドに変更し、ムサシはこおり技で弱点を突こうとパルシェン、コジロウは他に有効打が特に無いからかウツボットを出して呑まれた。
「勝手な事ばっか言いやがって!!ロズレイド!返り討ちにしてやるぞ!」
「僕達も抵抗させて貰おう。ロゼリアは大切なパートナーだからね」
「ロズレイド!ウツボットにじんつうりき!」
「ロゼリア!パルシェンにマジカルリーフ!!」
なし崩し的に始まったロケット団とのバトルだが、手早く効果抜群を突けばその一撃でウツボットもパルシェンも沈む。弱えなぁ……ていうか、明らかに腹空かしてるな。食費が足りねえから腹減って力が出ないのが正確か。普段ロケット団が失敗だらけな理由の一つがそれかね。
取り敢えず本当に面倒なのでさっさと全員吹き飛ばす事にする。
「「はなびらのまい!!」」
ハモってんじゃねえよ。
何の因果かシュウも同じ技をチョイスしてロゼリアに使わせた事でより大規模になったはなびらのまいがロケット団に直撃。そのまま空の彼方へと吹き飛ばした。
「「「やなかんじ〜!!」」」
じゃあなロケット団。しばらくバイトでもしてポケモンにまともに飯食わせてから来い。いやもう来なくて良いけど。
「中々強いロズレイドだね。美しさも申し分ない」
「俺とロズレイドだけで瞬殺できたっつーの」
ケッ、まさかコイツと共闘する羽目になるとはな。シュウがロズレイドを観察するが、俺はその足元にいるロゼリアが気になった。
妙に顔を赤くして俺のロズレイドを見ていた。
……これはアレか。惚れたか。
俺のロズレイドは他のロズレイドと比べても上澄みの美女らしいし、まぁ当然だな。だが俺のロズレイドは弱い♂にゃ興味無いんだ。叶わぬ恋をしてしまったシュウのロゼリアには同情するぜホントに。俺はハルカと結ばれてみせるが。
「ミテキのロズレイドに興味があるのか?」
「僕のロゼリアもいずれはロズレイドにしたいからね」
因みに俺はひかりのいしをまだ余らせてるけど、コイツにやるつもりはない。
「って、そうだ!イーブイは?」
マサトの一言で全員イーブイの事を思い出す。そうだ。ロケット団のせいでまた逃したが今回はイーブイゲットの為に色々やってたんだ。
「今度こそ私の番よ!私がイーブイをゲットするんだから!」
「あれ?ハルカ?」
すると今度はさっきイーブイが逃げて行った茂みからカイナシティで出会ったコーディネーター、ルチアが出て来た。
「ルチア!?」
「あれー?シュウ君も一緒?」
「君は確か……あのミクリさんの姪だったね」
「そうだよー。もしかしてバトルしてたの?」
なんかナチュラルに輪に入って来ているが、それよりも俺はルチアがやって来た方向が気になっていた。何故ならそっちはさっきも言った通り、あのイーブイが逃げた方向だからだ。
「そうだ!さっき新しいポケモンゲットしたんだ!見てみて!」
そう言ってボールから出したのはイーブイだった。若干毛が濡れているし、間違いなくピカチュウのなみのりを受けたあの個体だ。あぁ、やっぱりか……。
「ブイ!」
『『えぇーー!?』』
結局、イーブイをゲットしたのはルチアだった。どうも俺達がロケット団と揉めている間に逃げたイーブイと鉢合わせしてゲットしたらしい。だがロケット団が割り込まなきゃシュウがゲットしていただろうし、そうなるとイーブイはブースターにされるという地獄が待っていた訳で。
「うぅ、先越されちゃったかも……」
「かもじゃなくて実際先越されちゃったんだよお姉ちゃん」
「まぁゲットは早い者勝ちだからな。仕方ないさ」
あーあ。俺もイーブイゲットしたかったんだけどな。サンダース……。
「ま、しゃーねーか」
「良かったのかい?既にエーフィとニンフィアを持っているとはいえ、他の進化系も欲しいんだろう?」
「ん?ああ、俺はほら、お前のガッカリした顔が見られればそれで満足だから」
「君って奴は……」
俺の目が黒い内は俺の思い通りにしかさせん。ハルカには絶対近付けさせねぇし、お前とポケモンの取り合いになるなら絶対譲らない。
その後折角なのでルチアも交えてみんなでランチにする事にした。シュウ?とっくにどっか行った。他のほのおタイプを探すんだとか。まぁイメージ的にはやっぱりあいつはキュウコンとかだしな。
タケシの作ってくれたシチューを食べながらハルカはルチアにコンテストのコツや演技について色々聞いていた。結構勉強熱心になったよな。
そして当然あの質問もしていた。
「ルチアはイーブイをどの進化系に進化させるの?」
「そうだねぇ〜…やっぱりはがねタイプとこおりタイプに強いほのおタイプが欲しいしブースター…」
だから
今回はルチアにイーブイをゲットさせる為に書きました。ルチアの手持ちのバリエーションを増やしたいので。公式で持ってるのがチルタリスとガラルギャロップだけじゃ少な過ぎる……。
まぁぶっちゃけメインメンバーじゃないから描写なしで手持ち増やさせても良いんだけども。