ポケットモンスター 遥かなるチャンピオンロード   作:メンマ46号

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タツベイの話はカットです。いよいよ来ましたカスミ回です。何話かかけていくつか謎を回収します。


カスミ登場!まぼろしの王国とニャースの復讐劇

 sideミテキ

 

 俺達はハルカのコンテストの為、ハジツゲタウンを目指していたのだがその道中、小さな湖のほとりである人物を待っていた。

 

「お!来たか!」

 

 タケシの声に反応してハルカに教えていたポフィン講座を中断して、その視線をタケシと同じ方向に合わせる。

 その方向からトゲピーを抱き抱えたオレンジ髪の女の子がやって来た。

 

「おーい!カスミー!」

 

「ピカチュピー!」

 

 大きく手を振ってサトシはその相手……カスミを迎え入れる。そう、今回の待ち人はアニポケ初代ヒロインにしてハナダジムのジムリーダーを務めるサトシの旅仲間の一人、カスミだ。

 

「ひっさしぶりー!」

 

「チョゲップリィ!」

 

 独特な鳴き声のトゲピーを連れてやって来たカスミ。今回はBW編まで恒例となっていた新旧ヒロイン共演回と見て間違いないだろう。内容全然覚えてねぇけど!

 

「ピカチュウ、久しぶりね。サトシとタケシも元気してた?」

 

「元気元気!」

 

「どうだ?ジムリーダーの方は」

 

「もう大変よ〜。お姉ちゃん達が頼りないから、私一人で頑張ってるんだもん!聞いてよ、この間ジムに来たトレーナーが感じ悪くて嫌な奴でねー!負けたポケモンに対して使えないとか言っちゃって、クロスを思い出しちゃったわよ!」

 

 互いの近況を報告し合うカスミとサトシ、タケシの無印組。ふむふむ、改めて……というか生でカスミを見るのは初めてだが、初代ヒロインだけあってハルカ程ではないが確かに可愛い顔立ちしてるよな。

 

 すると俺、そして一緒にカスミを見ていたハルカとマサトに気付いたのかカスミの方から話しかけてきた。

 

「貴方がミテキ、それにハルカとマサトね!私カスミ!よろしくね!」

 

「おう!よろしく!フタバタウンのミテキだ」

 

「よろしく〜!ずっと会いたかったんです!」

 

「はじめまして!」

 

 和やかにお互いに自己紹介して、俺達も雑談に混ぜて貰う事にする。サトシとタケシから断片的に無印時代の事を聞いた事はあるけど、やっぱりアニメで観たあの最初の三人が揃ってると感慨深いものがある。

 

 あわよくばカスミにバトルして貰おう。カスミはジムリーダーな訳で初代でも序盤の難関と呼ばれる程だし、きっと強いんだろうなぁ。

 

「あ!トゲピーだ!」

 

「かわいいかも!」

 

 カスミの抱いてるトゲピーに興味津々なハルカとマサト。今日カスミがこうして俺達に会いに来たのにも実はトゲピーが関係している。正直既に進化してましたなんてオチも予想してたんだけどな。

 

「ねぇミテキ、トゲピーが進化したらトゲキッスになるんだよね!」

 

「間にトゲチックを挟むけどな」

 

 そう言って俺もボールからトゲキッスを出す。折角だから近くのポケモンセンターでナナカマド研究所から呼び出しておいたのだ。カスミのトゲピーと会わせてみたかったし。

 まぁ俺のトゲキッスはトゲピーだった頃、チョゲップリィ!なんて鳴き方はしなかったけど。

 

「この子がトゲキッスなのね。進化してもやっぱりかわいいのね!トゲピーもいずれこうなるのね!」

 

「その前にトゲチックにならないと。それにトゲチックから進化するにはひかりのいしが必要だしな」

 

 ロズレイドとトゲキッスへの進化の為に俺は既にひかりのいしを二つ消費しているのだが、実はまだ一個余ってたりする。今の所使い道はないし、いっそカスミにあげようかな。何か別の進化アイテムと交換で。

 

「こうしてみんなに会えたのもトゲピーのおかげよね」

 

「トゲピー祭りだっけ?俺のはトゲキッスに進化してるからか招待状なんて来なかったんだよなぁ」

 

 進化系はお呼びじゃないってか?失礼な主催者だ。この話をタケシから聞いた時はアニメに出た史上最悪のトゲピーでも探し出してそいつ連れて乗り込んでやろうかとも思ったぞ。

 このトゲピー祭りのキャッチコピーはトゲピーのトレーナー大集合。そこはトゲピーメインじゃねーのかよとも思うが。

 

「会場はこのホテルよ」

 

 歩きながら話をしている内に目的地のホテルに到着。ここでふとタケシが何やら疑問を呈する。

 

「あれ?ユーリは一緒に来るんじゃなかったのか?」

 

 タケシがそう尋ねた瞬間、カスミの機嫌が目に見えて急降下した。

 

「ユーリ?ああ、あの馬鹿ね!知らないわよあんな奴!この世界の美少女カスミちゃんが誘っても島巡りを続けるなんて言った奴の事なんて知るもんですか!」

 

 どうやらその話題は地雷だったようで、カスミは瞬く間に不機嫌になって吐き捨てる。その豹変振りにはハルカもドン引きである。てか自分で美少女とか普通言うか?

 しかしユーリだと?多分…というか間違いなく二年前のセキエイ大会優勝者の事だよな?ナーフ前のへんげんじざいを特性に持った色違いゲッコウガという改造疑惑満載のポケモンを相棒にしてるあの。

 

「あ、相変わらずだな……」

 

「何だよカスミ、またユーリと喧嘩したのかよ?」

 

 喧嘩ってか、カスミが一方的にキレてるような気がするけど。

 うーむ、ここまで断片的に聞いた感じだと多分カスミって……。

 

「やれやれ、カスミも素直になれば良いものを……」

 

 はい確定ですねコレ。

 タケシの呟きで真相をほぼほぼ確信した。そう言えば前にポケモンハンターの時にロケット団は俺の事をジャリボーイ4()()って呼んでたし、ロケット団の方もウツボットが離脱せずにムサシがパルシェンなんて原作外のポケモン持ってたし、無印の頃から原作乖離を起こしてたのは間違いなかった。

 

 無印期間での話はサトシから色々と聞いた事はあるけど、そういえば何人だったとか、友達の名前とかは言ってなかったな……。

 

 つまり無印期間、サトシの旅仲間にはタケシとカスミだけでなく、もう一人いたんだ。それがサトシのバタフリーやロケット団のポケモンといった原作乖離の原因の可能性が高いな。それに島巡りって事はZワザか?

 

 まぁ正直過ぎた事はどうでも良いし、俺とハルカの将来に影響しないなら尚更どうでも良いので話題を切り替えようとすると今度はカスミのモンスターボールをからコダックが出て来た。

 

「コダァ?」

 

「お、コダックも久しぶりだな!」

 

「まーたアンタは勝手に出て来て……」

 

 おとぼけな感じだが、中々愛嬌もあって可愛いコダックじゃないか。確かエスパー技が中々強かったはずだし、レックウザと同じ特性を持っているんだから俺もコダックをゲットしようかな。

 取り敢えず本題に入ろうか。呆れ顔ですぐにコダックをボールに戻すカスミに俺はバトルを申し込む。

 

「なぁカスミ、俺とバトル…「はいはーい!トゲピー祭りの参加者はこちらに来てくださーい!」」

 

 カントーのジムリーダーとバトルする機会なんて早々ないので、バトルを申し込もうとしたら妙な装束に身を包んだ連中が割り込んで来た。この声ロケット団だろ。

 

「ようこそトゲピー祭りへ」

 

「我々はトゲピー祭り実行委員会の者で…「トゲキッス、マジカルシャイン」ぐぺえっ!?」

 

 声からしてどう見てもムサシとコジロウだったので問答無用でぶっ飛ばした。バトルの邪魔するんじゃねえよ。

 

「え!?いきなり何!?」

 

「ミテキが攻撃したって事は……お前達ロケット団か!」

 

「えぇ!?サトシそれどういう事!?」

 

「バレちゃ仕方ない!」

 

「久しぶりだなジャリガール!」

 

「本当にロケット団だった!?」

 

 マジカルシャインを喰らってぶっ飛んだムサシとコジロウを見てサトシも正体を察するとロケット団も装束を脱ぎ捨ててその顔を見せる。なんかカスミだけ流れに着いていけてないけど、まぁ良しとする。

 

****

 

 side三人称

 

 いつものようにミテキに変装を暴かれたロケット団はバレちゃあ仕方ないとこれまたいつものように下手な凄みを利かせつつ、お決まりの口上を唱え出す。

 

「本当にロケット団だった!?と言われたら「ピカチュウ!10まんボルト!!」あばばばばばっ!?」

 

 今回名乗りの途中で攻撃したのはサトシとピカチュウである。サトシも変な方向でミテキの影響を受けていた。

 その様子を見て内心驚きつつもカスミは久しぶりに再会したロケット団の相変わらずの諦めの悪さに呆れるしかない。

 

「懲りないわねー。アンタ達まだピカチュウ狙ってたの?」

 

 黒焦げになったロケット団はサトシに文句を言う前にカスミの指摘を訂正する。

 

「ところが……どっこい……」

 

「今回の狙いは……お前の、その…トゲピーだ……」

 

「ある、御方の依頼で……ね」

 

「依頼ですって!?」

 

 途切れ途切れになりながらも今回のターゲットがカスミのトゲピーと明かし、カスミは警戒心を上げる。

 すると今度は最初にいなかったニャースが何故か何もない真上から現れて着地する。

 

「早速、ゲットニャー!!」

 

 両手の爪を剥き出しにして普段のニャースからは考えられないスピードでカスミに迫り、その爪を振るう。

 だが、その前にミテキが出したマニューラが割り込み、互いの爪がぶつかり合い、鍔迫り合い、互いに力づくで弾くかのように後退する。

 

 その異様な光景を見てミテキは眉を顰める。これはおかしいと。

 

「……どういうカラクリだ?今のスピードに加えてお前如きが俺のマニューラと一瞬だけとはいえ、拮抗しただと?」

 

 ミテキの予測…というかいつものパターンでは爪がぶつかり合った瞬間にニャースの爪だけが砕けて、マニューラにぶっ飛ばされるまでがワンセットだ。その回数は軽く20回を超えている。

 その驚き様が心地良いとばかりに普段の間抜け面から一転して悪役らしい笑みを浮かべるニャース。

 

「ふっふっふ……マニューラ、おミャーとの因縁もこれまでニャ」

 

 見ればニャースの周りにはテッカニンやらムウマやらがいる。恐らくはロケット団の雇い主が用意したのだろう。

 

「なるほど?そこのポケモン達に積み技を使わせて、バトンタッチやスワップ技でそのバフを貰い受けた訳か」

 

「そういう事ニャ!攻撃、防御、特攻、特防、素早さ、回避率、命中率!その全てが最大限まで上がっているのニャーー!!」

 

 是非ともその状態でアシストパワーを使ってみたいものだとミテキは考える。そのぼけーっとした表情からしてニャースの事などまるで脅威に感じていない。

 ニャースは爪をチラつかせて血走った目でマニューラを見て問いかける。

 

「さてマニューラ、この超強化を受けたニャーとおミャーが戦えばどうなると思うのニャ?」

 

 ※戦えばニャースが負けます。

 

「ニャーの勝ちは見えているのニャ……」

 

 ※戦えばニャースが負けます。

 

「この先の一生、ロケット団で下働きさせられる覚悟はできているのニャ?」

 

 ※戦えばニャースが負けます。

 

「今更泣いて謝ってもおミャーの事だけは絶対に許しはしないのニャ……」

 

 ※戦えばニャースが負けます。

 

「これまでの恨み、思い知るのニャーーー!!!」

 

 ※戦えばニャースが負けます。

 

 

 

「ギニャー!!?」

 

 飛びかかってから数秒後、マニューラにあっさりやられたニャースは吹っ飛ばされて後ろで黒焦げになっていたムサシに激突した。その顔には大きな三本線の引っ掻き傷が深々と刻まれていた。普通に顔面にメタルクローを喰らった結果である。

 

「ちょっと!?あんだけ自信満々に飛びかかって秒殺されてんじゃないわよ!?」

 

「これじゃ完全に茶番じゃないか!」

 

「茶番だよ」

 

 確かに全ての能力ランクが最大限に上がったのは破格の強化と言えるだろう。だがマニューラとの実力差はそれでも尚、埋まらない程に隔絶していただけの話だった。マニューラが強いのか、ニャースが弱いのかと問われれば両方である。

 

「ねぇミテキのマニューラとニャースって何かあったの?」

 

「あったと言えばあったんだが……」

 

「俺のマニューラには一切非はありません。悪いのは全部ロケット団のニャースです。完全な逆恨みです。あいつがどんな目に遭おうと全てが自業自得です」

 

「なんで敬語なのよ……」

 

 あまりにも堂々と言っていて逆に嘘臭いとカスミは思ったが、言ってる事自体は本当の事だろうと判断した。どうせニャースが悪いのは揺るがない事実だ。何故わざと怪しい言い方をするのかは理解に苦しむが。

 

****

 

 sideミテキ

 

 無駄に豪勢なバフを受けたニャースがこれまでの復讐も兼ねてマニューラに襲い掛かって返り討ち。まぁ軽く予想はしていたが。

 そしてニャースをぶちのめしたマニューラはいつものようにニャースを煽り始めた。

 

「マーニュニュラ」

 

「ニャにい!?役立たずの部下がいるとボスも苦労するな!?」

 

「マニュラー」

 

「それに外部からの仕事をこなさなきゃならない程部下に活動資金も出せないとはロケット団のボスの方もたかが知れてるだとぉ!?」

 

「ちょっと!ジャリボーイ4号!アンタそのマニューラにどんな教育してんのよ!ニャースはともかく、サカキ様の格を下げるような事言わせないでくれる!?」

 

「そうだ!ニャースの事は馬鹿にしても、サカキ様の事は馬鹿にするなー!!」

 

「そこはニャースの事もフォローしてやれよ」

 

 主君を侮辱する者は許さない姿勢はまぁ評価に値するが、マニューラの言う役立たずの部下はお前ら二人も含まれてるぞ。

 元はと言えば失敗続きな上、アホな作戦で資金を溶かすムサシ達にも原因はある。アニメを観た感じ、サトシのピカチュウに固執しなきゃそこそこ手柄も立てられると思うけどな。俺を出し抜いてポケモンハンターのバンギラスを盗んだの忘れてねーぞ。アレは中々に屈辱だった。

 

「マニュラー」

 

「サカキ様がレッドに勝てる訳がないぃぃぃっ!?サカキ様を侮辱するのも良い加減にしろぉ!!!」

 

「それ侮辱じゃなくて普通に事実だろ」

 

 そもそもレッドは俺が倒すんだから。レッドを倒すという偉業を成し遂げるのはこの俺だけ。サカキみたいな犯罪者風情にできる訳がない。

 

「滅茶苦茶煽るわねあのマニューラ…」

 

「いつもああだよ。本当ミテキそっくりだよね」

 

 よせやい照れるぜ。

 

「こうなったら奥の手ニャ!!」

 

 何処からか取り出したリモコンのボタンをポチッと押すとトゲピー祭り(偽装)の会場であるホテルの壁の一部分が開き、そこから機械のアームが伸びてカスミごとトゲピーをとっ捕まえて建物内に引き摺り込んで拉致した。なんでそんな中途半端な所に仕掛けを施した。

 

「きゃあああっ!?」

 

「カスミー!」

 

「ピカチュピー!!」

 

 ズズズ……と大きな揺れと地響きと共にホテルの外壁……というかハリボテが崩れて飛行船が姿を現す。いつの間にかロケット団や雇い主のものと思われるポケモン達の姿はここにはなく、コクピットにロケット団がいるのが確認できる。テレポートでも使ったか?

 

 俺達は発進する飛行船から垂れていたロープに掴まって飛行船に侵入する。

 

「ハルカ探検隊、今日は救助隊です!」

 

「赤と青どっち?」

 

「お姉ちゃん!ミテキ!!」

 

 流石に今のは俺らが悪いか。ロープをよじ登って飛行船内部に侵入した俺達は割とすぐにカスミを見つける事ができた。特に拘束はされていなかったようで、脱出口を探していたとか。

 ……が、この飛行船の移動ルート上にあるという砂漠の砂嵐による揺れが来た。あのホテルのある街のすぐ近くに砂漠があるのは知っていたが、まさかアレを飛行船で突っ切るとは思わなかった。

 

 砂嵐の揺れが収まるとタケシが外を確認して何やら小さな街が見えると言う。

 

「……地図の位置から考えるとミラージュ王国か?」

 

「ミテキ、知っているのか?」

 

「ああ。ホウエンにある小さな都市国家だったはず。ロケット団の依頼人とやらがそこにいるのかもな」

 

 とにかく、まずは脱出を……と考えていたら、突然俺達のいた場所が外へと切り替わった。見るに飛行船の発着場だ。どうやらテレポートで強制転移させられたらしい。

 

 目の前には何やら軍服みたいな格好をしたじいさんとその後ろに遜るようにロケット団がいた。

 

「ハンゾウ様!」

 

「ご覧下さい!トゲピーを連れて来ました!」

 

「如何でしょう!?私達に任せて安心だったでしょう!?」

 

 なるほど。こいつが件の依頼人か。どういう理由かは知らないがトゲピーを探し求めていた所を経緯は分からんがロケット団が心当たりがあるとか言って雇われた訳だな。

 

「作戦は失敗だ!私はトゲピーを連れて来いと言ったのだ!トレーナーは不要!」

 

 あの様子からしてトレーナーがいるのかどうかは知らないというより、問わないって感じだったようだな。トゲピーが手に入れば強奪でも構わないってか。胸糞悪い。

 

「お前が親玉か!」

 

「私はこのミラージュ王国の摂政、ハンゾウ。訳あってトゲピーを必要としている。トゲピーを置いて速やかにこの国を出て行って貰おうか!」

 

 堂々と他人のポケモンを要求するヒゲジジイ。確か裏の世界の情報網やネットワークなんかもあるとギンガ団が言ってたっけな。ポケモンの強奪でも構わないスタンスならロケット団に依頼するのも頷ける。

 

「トゲピーを!?そんな訳に行くもんですか!」

 

 当然カスミは反発する。当たり前だ。はいそうですかと自分のポケモンを渡す訳がない。そんな奴、ポケモントレーナー失格だ。

 だが奴も引き下がりはしない。指パッチンと共にヌケニンと先程のニャースにバフを与えたと思われるテッカニンが複数体現れた。

 

 ヌケニンの頭の三日月っぽいのに光がチャージされる。……ソーラービームか!

 

「マニューラ、まもる!」

 

 俺はマニューラを出してまもるを発動させ、ソーラービームを凌ぐ。あんにゃろう、躊躇なく人に向けてポケモンの技ぶっ放しやがった!(おまいう

 

「いきなり何するんだ!」

 

「マニューラ、ヌケニンにつじぎりだ!」

 

 サトシの抗議と同時にマニューラにヌケニンを仕留めさせる。ふしぎなまもりの特性は面倒だからな。先に叩いておく。

 

「ぬっ!小癪な……」

 

 ハンゾウとやらの周囲にテッカニン達が再び集まる。すばしっこい上にかそくの特性があるからマニューラでも多対一は不利か。ここはトゲキッスかゴウカザルを出して、サトシとピカチュウと共闘して……

 

 なんて考えているとカスミの顔色が青くなり、震え出す。それに気付いたハルカがどうしたのかと尋ねる。

 

「どうしたのよカスミ!?」

 

「カスミはむしタイプのポケモンが苦手なんだよ」

 

「虫は無視なの〜!」

 

 そういやそんな設定あったな。聞けばさっきマニューラがニャースを返り討ちにした際にもこうなっていたらしい。

 

「アメタマやシズクモみてーなみずとむしの複合タイプは?」

 

「……悩ましい所ね」

 

「そんな事話してる場合!?」

 

 よりによってまたマサトに叱られた。解せぬ。でも気になるじゃん?

 それはそれとして俺は一応ハンゾウに問いかける。

 

「あのさー、人のポケモン取るのは犯罪だよ?国のお偉いさんでも例外じゃない。そこんとこ分かってる?」

 

 というか、国の上層部の人間だからこそ普通以上にアウトだ。それも国際的犯罪組織であるロケット団と手を組んでいるなら、国の面子や信用問題にも関わる。こんな奴が摂政してるとかこの国大丈夫か?

 

「お前達には関係のない事だ。いや、むしろこの私の目的の為にそのトゲピーを使ってやると言っているのだ。これは名誉な事と言っても良い。分かったらそのトゲピーを渡して貰おうか!」

 

 ふむ。これ何言っても無駄だな。俺はマニューラに目配せしてハンゾウを指差して一言。

 

「マニューラ、やっちゃえ」

 

 ねこだましでハンゾウを怯ませて、その顔に深々とメタルクロー。ポケモンに指示する暇も与えずにロケット団諸共一方的にボコボコにしてやった。




トゲキッスを活躍させようと考えてたのにマニューラに掻っ攫われた。
カスミ回はまだまだ続く。続くったら続く。

カスミ:あの馬鹿の事なんて向こうから謝んないと許してやらないんだから!ミテキとハルカについては察した。

ニャース:マニューラハ許サン。コノ先何ガアロウトモ奴ヲ許ス日ハ絶対ニ来ナイ。
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