俺はしがない冒険者。今年でもう25歳になる。しかし冒険者のランクは銅☆☆
軽くランクについて説明しよう
下から
銅☆
銅☆☆
銅☆☆☆
銀☆
銀☆☆
銀☆☆☆
金☆
金☆☆
金☆☆☆
白金
こんな感じだ。ランクに応じてギルドにて依頼を受注し、完遂後報酬をもらう。
俺は万年銅☆☆☆であり、ランクの仕事内容は薬草採取、昆虫採取、下級魔物の素材集め、雑用、等々
こんな仕事でも一日の稼ぎはまぁまぁ良い。薬草採取で子供の頃から知り合いのばあさんの家に居候している居候分、仕事上がりにギルドで一杯酒を飲める程度には儲かる。俺の日課は大概仕事して、終わったら酒飲んで家かって寝る。このループだ。今日も薬草収集で稼いだ金で一杯しているところにギルドの受付嬢が絡んできた。
「あんた、今日も安酒呷ってんの?」
ギルドの受付嬢の一人が絡んできた
「何か問題でも?」
「いい加減、あんたみたいな万年銅ランクのおっさんがいると、ギルドにいると評判が悪くなるの。いつも低ランクの依頼ばっか・・・終わったら飲んだ暮れ・・・冒険者の評判が悪くなるのよ!!そろそろやめてくれない?」
まったく、これだから受付嬢は
「低ランクを遂行するのは悪いことなのか?そうなら何故依頼表に上がってくる?低ランクを受けることが悪というのであれば、それを依頼する依頼人は極悪人かな?」
まったくもって低脳の相手はくだらない。同じような話を今まで何回してきたことか。ギャギャ叫ぶ受付嬢に最後の言葉を伝える。
「俺の事を罵ってもいいと思うが、それは同時に依頼人も侮辱してしまう事がある。そんな事も分からないのであれば、君の頭はゴブリンの知能よりも低いかもしれないぞ?どうだ?自分の知能をゴブリン以上にしてくれ、と依頼してみてはどうだい?勿論俺は依頼を受けないがねwww」
一通り煽ってから、今夜の酒を飲み干しその場を後にした。翌日何時も通り薬草採取の依頼を受け現地に向かう。依頼分の薬草は収集し終えたが、何故だか周りの様子がおかしい。何時もなら鳥か動物の気配がする筈だが、今日は鳥の声すらしない。静か過ぎる。
そう感じるのが遅すぎたようだ。俺の退路には銅☆☆で依頼が出る下級の熊が現れた。恐らくエサを求めてここまで来たのであろう。この数年この熊がこの辺に現れた事はない。しかしそれは今の現状問題ではない。この熊は非常に凶暴である事が、それも対した問題ではない。この熊を倒してしまう事が問題だ。この熊を倒す依頼を受けている冒険者と揉めてしまう可能性がある。特に多いのが素材の売却金の分配だ。それに巻き込まれるのは御免こうむる。逃げるのが得策なのである。とりあえず「相棒達」に熊が俺を追いかけられないように頼んで、俺は悠々その場を後にした。
ギルドに依頼品を納品し、周りの冒険者に熊のことを聞いたところ、既に熊討伐に数名の冒険者が向かったとのことだった。危ない、危ない。うっかり戦闘なんてしてしまった暁には、受付嬢達から嫌味をダラダラ聞かされるところだった。