何て最低な冒険者   作:yudaya89

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第02話

 熊が複数の冒険者により討伐された話を聞いた。何でも足を負傷していたため、討伐は通常よりも簡易だったとのこと。しかし、おかしい話だ。あの下級の熊は銅☆☆で討伐依頼される。生息域は森のもっと奥であり、薬草採取で出会う魔物ではない。そうなると森の奥で何か問題が生じたと考えるのが妥当だ。そのため現在ギルドでは森の奥の探索依頼が出ており、複数の冒険者がグループを組んで依頼を受けている。しかしそんな事は俺にはまったく関係なく、今日も薬草を納品するために近くの森に来ている。こんな簡単な依頼で一日を謳歌できる路銀を稼げれるのであれば俺は満足だ。森の奥?死んでしまうがねw

 

 

 ギルドより森の奥での異変について発表された。原因は「キラービー」という銅☆☆の蟲が巣を作っているとのこと。一つの巣に何万匹というキラービーが生息しており、大きさは15cmぐらいで、巣の中にはもう少し大きな女王がいる。恐らく女王が森に巣を作り繁殖したんだろう。このキラービーは結構凶暴であり、何でも殺して巣に持ち帰る。こいつを恐れて熊が森から逃げてきたんどうろう。また稀に女王が一匹のキラービーを選出し、重点的に育成する場合があるとのこと。このキラービーは通常よりも巨大で滅多に出会うことはない。まぁ結局蟲なので、炎で焼き殺せば問題ない。低級の炎魔法で十分対応することが出来る。

 

 依頼を終えて一杯しているところに、たまに飲んでいる冒険者がやってきて、キラービーの討伐に参加することを教えてくれた。今回ギルドも安全を考慮し、10人での討伐、内7名が魔法が使える冒険者、残りが護衛という比較的討伐をメインにした構成としている。帰ったら一杯奢る約束をして彼とは別れた。後々考えると、ヤバイ言葉である事を思い出し、恐らく彼は帰ってこないと俺は確信した。

 

 

 

 3日後、彼を含む10人の冒険者が死亡したと報告された。残念ながら、何故討伐失敗したかは不明だが、あの編成で失敗するのであれば高確率で大型のキラービーが誕生したのであろう。その場合、銅☆☆から銅☆か銀☆☆☆に変更され、最も高ランクの冒険者を招集する必要があるが、それに時間をかけてしまうと、キラービーの勢力が今以上に拡大してしまう。最悪街に甚大な被害が生じ、街を放棄する事になる。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・あ、その場合、俺の生活スタイルが崩れてしまう。現在のような宿代が安いところなんて他の街には存在しない。高い宿代を払うためには、今以上に依頼をこなす必要がある。そうなると俺の酒代がなくなる。

 ダメだ。ダメだ。ダメだ。ダメだ。ダメだ。ダメだ。ダメだ。俺の酒代のためにこの街は存続しなくてはいけない。

 

 

 

 

 

 俺はテイマーだ。テイマーは原則何匹でも使い魔を持つ事が出来る。勿論俺もそうだ。最初は犬、猫のような魔獣を使役していた。しかしいつからか、テイムできなくなった。勿論使い魔を持っていない状態で、テイムしていたが契約できなかった。何度も何度も繰り返したが、やはりテイムできなかった。周りからは無能と罵られた。その後原因を究明した結果、俺は大量の使い魔と契約していた事がわかった。

 

 

 その数、なんと数千匹 

 

 

 

 

 そんな数の使い魔に命令を与えるとき大量の魔力を使用する。

 

 だから、俺は使い魔を使いたくない。

 

 でも、今日は違う。

 

 俺のライフスタイルを守るため、使い魔に命令する。

 

 

 さぁ、使い魔たち。喰い尽せ。

 

 

 

 

 

 奴らが生きていた痕跡を残すなよ?何もなかったように。何も存在しなったように。

 

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