使ってたらJAILBREAKに愛着が湧いてきた。
おっす、俺は独立傭兵リンクス、今日は傭兵の仕事を紹介するぜ。
登録したての新人傭兵は
短気で粗暴で無計画な奴らが長時間真面目に聞ける訳がないから超短時間、後は配られる端末から各種資料をご確認くださいと自己責任となる。
よしさっそく依頼を受けて儲けるぞ!……とはならず、ばら蒔き依頼の様なものもあるが基本的に依頼の数は有限であり金払いの良いものは秒でなくなる。
ばら蒔き依頼を受けると昔の俺の様に敵の数を減らすだけの便利な鉄砲玉になる、大体がルビコンに来たはいいが金がねぇって奴らが挑んで散っていく。
では残っている依頼は何があるかというと、儲けが少ない、期間が長い、面倒くさい、危険、怪しいといった内容の依頼だ。
儲けが少ない、ごみ拾いと言われる
期間が長い、一定の期間施設の防衛や物資の輸送の護衛などでその期間中は他の依頼を受けられない、飯と補給はあるのでうまみはあるが遭遇戦や襲撃の危険が付きまとう、これも主に新人傭兵や飯の種にありつきたい奴がやる、そこそこ儲かる。
面倒くさい、これは色々あるが主にコーラルの調査依頼で坑道に潜ったり掘削機で掘ったりして地質やら何やらのデータを収集してレポート提出しなきゃいけない、なお結果はお察しで暇人やもの好きがやる、当たれば儲かる、当たれば(お察し)。
危険、野良車輪とか大量にミサイルぶっぱしてくる変なのとかを撃破したり特定の目標を破壊したり、もしくは企業とか解放戦線の拠点襲撃してこいってやつで、ハイリスクハイリターンの依頼で命知らずが特攻隊として使われる、ただし儲かる。
怪しい、依頼内容不明とか報酬不明とか現物支給とか詳細が解らないため手を出すのを躊躇うもの、高額な報酬に目が眩んだ奴がいたがいつの間にかいなくなってたり傭兵登録が抹消されてたりする、絶対に手を出してはいけないがバカが手を出す、前金が多めな傾向で生還した独立傭兵は今のところブランチメンバーのみ。
正直なところ前回がアレなので安全な場所にごみ拾い行きたいが一山いくらかでまとめ買いされてしまい今の懐事情的によろしくない、オールマインドへの支払いで質屋に
そんなものは無い、現実は非常である。
なので折衷案、稼げるが危険で条件次第ではゼロになる。
壁際のごみ拾いに行ってくるぜ!
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壁と呼ばれるルビコン解放戦線の要塞、難攻不落な此処を企業が占領しようとしているが未だに落ちていない、きっと621が来る頃まで落ちないのだろうね。
その付近には定期的に大量のスクラップが散乱する、主に企業側のMTや輸送ヘリ、中にはACの部品らしきものもあるため拾って売れれば高値になるためある意味では穴場。
当然簡単には回収できない、スクラップが落ちているということは攻撃が命中もしくは余波が届いた範囲。
壁の上に
遮蔽物に隠れながら壁に近づいている此方にはまだ気がついていない、永遠に気づかないでいてくれ。
念のためACに白い防塵カバーをかけてフードの様に被り周囲の雪原と判りにくくした簡易迷彩みたいな状態なので、遠目からは判りにくいだろうと思われる、こっち見んなよ。
開けた空間は入念にジャガーノートの砲塔角度を注視してから行動しているので今のところ生きている。
移動しては周囲にスクラップがないかを確認し、なければまた移動を繰り返し、堀の手前1kmまで近づくが未だにマトモな収穫はない。
大体がMTとその輸送用ヘリの残骸で黒焦げもしくはバラバラになっていて時折腕部や脚部が回収できた、それでも所詮MTのスクラップで1tで500 COAMが精々。
回収して一時集積場所にスクラップを集めること3往復、未だに気付かれていないけれど警備が堀の外に何機か配備されているもののあまり動かないのは何故だろうか。
こちらとしては好都合なのでチマチマとMTとヘリの残骸集めに両手で持てるだけの量を運ぶ、背負子を使わずこんな面倒くさい真似をしているかといえば、ごみ拾いの背負子を後ろに背負うとブーストが吹かせないのだ。
本来ごみ拾いはこんな危険地帯で行うものじゃなく、戦闘の終了した地域やグリッドからの落下物を拾ったりする。
一応移動の足兼広域レーダーが使える大型ヘリを壁から5kmの位置に待機させ、周辺の反応を探ってこちらに近付いてくるような反応が在ればさっさと逃げられるよう背負子を背負っていないのはその為だ。
4脚重MTでも転がってないかと辺りを見回しても大したものは落ちていない、もうしばらく探して何も無ければ退いて別の金策を考えなければいけない。
《接近する反応を多数確認、識別照合中……
ベイラム・グループ所属レッドガン部隊との合致を確認しました》
「え? は?」
ごみ拾いに精を出していたら壁越えに遭遇?
時期はまだ先のはずなのに何故と疑問に思い、幸いなことに開けたところを避けてごみ拾いをしていたので反応は離れた位置を移動している。
確認のために少しだけ覗き込んでみると、ACらしき機影が1機とMT輸送用ヘリ(1機につき最大2脚MT4機)が6機に4脚重MT2機が壁に向かって移動中。
壁の方を見れば動き出しているようでジャガーノートが明らかに壁際に迫っている、砲門が移動中の
轟音!
腹に響く重低音と共に飛来した弾頭が1機のヘリに直撃、巨大な爆発と僅かに遅れて衝撃がやってくる。
防塵カバーが飛ばないように押さえて身を低くし衝撃をやり過ごした後に爆心地を確認すると。
「うわぁ……」
離れていてもかなりの衝撃が伝わってきたので爆心地は悲惨な有り様、ヘリは残骸が辺りに散乱し原型をとどめていない、輸送されていたMTも同様に跡形もなくなっている。
密集しないで移動していたにも関わらず2機のヘリが墜落してしまいMTが下から這い出ようと踠いている、無事だったのはACと4脚重MTに爆心地から遠かったヘリのみで、一撃で部隊の半分近くに被害を受けていた。
ゲーム本編の時よりもジャガーノートの砲撃の弾速が速い気がする、というかゲーム本編が遅いだけかもしれない普通にあっちは避けられるし。
再度の轟音と共に無事だったヘリと近くにいた4脚重MTが巻き込まれ、爆煙が晴れるとヘリの残骸と四肢を損傷し動かない4脚重MTが残っていた。
壁の前の堀に着く前にボロボロなレッドガン部隊は慌ててヘリからMTを下ろし戦闘態勢を整えようとしている、ACと残った4脚重MTが前に突出していくがこれは既に無理だなと見た限りでは思う。
望遠モードでパッとみた感じ高機動型でなく、今もアサルトブーストを使わずに普通にブーストで移動している感じからして砲撃戦主体なAC。
更に倍率上げて見てみればコアと腕がおそらくMELANDER(パッと見てC3とか分からん)で、頭の部分がよく見えないからTIAN-QIANGで、脚は4脚でベイラムだとVERRILL。
ゲーム本編でのレッドガン部隊には4脚使いは2人しかいないから未登場もしくは退場済みのG8~G12、ただミシガンがこんなヘンテコアセンを容認して出撃させるとは思えない。
肩と腕側面にある長砲身、全身グレネード装備だった。
ネタアセンかマジだったら空爆機といったACが単機で味方は便りにならないMT部隊、凄腕ならまだしも遮蔽物に隠れもせずブースト移動をしている。
「COM通信拾える、レッドガン部隊の方?」
《了解しました、しばらくお待ち下さい……》
街区手前の小さな壁上部のバズーカ砲台に狙われ、再装填の終わったとみられるジャガーノートにも狙われてなお前進し続けるACと4脚重MT。
勝算があるようにはとても見えず物量責めというには少なすぎる編成で、ジャガーノートの性能調査のための威力偵察で編成されたと思うがなんとなく違和感。
バズーカ砲台の攻撃はブースト移動で回避し、
だが堀の正面対岸にはガトリング砲台が……
「ん?」
ガトリング砲台からの射撃がない。
その手前にはいつの間にか1機のAC、機体は黄色と水色カラーの全パーツBASHO、両腕ハンドグレネード、左肩にパルスシールド。
ルビコン解放戦線のリトル・ツィイー、AC『
『企業の走狗め、この
全周波数通信でリトル・ツィイーの声が響く、ゲーム本編の声よりも少し幼い感じだ。
ゲーム本編の壁越えでは偵察か何かで壁を離れている時だったはず、その後は戻ってきた時に占領済みで偶然居合わせた621に襲撃したり、ベイラムに捕まり捕虜になっていたりと可哀想な娘。
俺も予想外だったリトル・ツィイーの出撃なのだが解放戦線もなにやら慌てている、全周波数通信から戻れだの危ないから下がれだのと言った声が聞こえてくるから解放戦線もリトル・ツィイーの動きは予想外だったらしい。
対峙した2機のACが互いにグレネードを撃ち合うもクイックブーストで回避する、爆発が繰り返されるも互いに無傷のままグレネードの爆発が連続し……
周りが盛大に被害を被っていた。
遅れてやって来たレッドガン2脚MT部隊も、壁からやって来た解放戦線の2脚MTと4脚重MTの部隊も、2機のACが撃ち合うグレネードの流れ弾に巻き込まれて爆散していく。
ゲームとは違い味方も誤射する危険があるなと目の前の光景を見ながら学んだ、でもグレネードは便利だから使いたい(希望)。
リトル・ツィイーのユエユーは2脚の宿命でバズーカ・グレネード系の射撃時は足を止めないと撃てないのだが、何故だかレッドガンの4脚ACもグレネード撃つ時に足を止めている。
互いに攻撃が当たらず爆風ダメージを僅かに受けている程度、地形的にも条件的にも不利なはずのレッドガンのACがまだ損傷少ないのは解放戦線側がリトル・ツィイーへの誤射を恐れてか。
ジャガーノートの砲撃は確実に巻き込み、バズーカ砲台は弾速が遅すぎるから当たらないか誤射る、MTが周りに集まってもグレネードで巻き込まれる、なんとも面倒くさい真似をしてしまっているリトル・ツィイーである。
逆にレッドガンMT部隊は遮蔽物に隠れて生き延びられているのでレッドガンとしてはまだ良い状況といえなくもない、明らかにレッドガンのACが作戦とか忘れてそうなのだが。
《通信回線を特定しました、接続しますかリンクス》
「オーケー繋げてくれ
よお、聞こえるかレッドガン部隊?」
『ッ!? 誰だ貴様はっ!』
「俺は壁の見学中の独立傭兵だぜ、1つ良いかい?」
COMが繋げてくれた通信回線からは焦りを含んだ男の声、極めて状況が悪い最中に突然の通信となれば焦るよな。
「独立傭兵が何のようだ、これは我々レッドガンのーーぐぅっ!」
4脚重MTがバズーカ砲台からの砲撃に被弾、どうやら通信の相手はACではないがまあ構わないか。
「威力偵察にしてもそろそろ退かないとまずそうだと思うが?」
『貴様に指図されずとも……
「苦労しているようだな手を貸そう、俺が隙を作るその際に退け」
『……何故独立傭兵が依頼もなしにーーッ、こちらに手を貸す?』
「レッドガンに貸しを作れるなら悪くないだろう、それにな金策のあてができたからな」
何も無償での支援なんてしない、ちょうど金策のあてができたのも嘘じゃない。
この戦闘記録映像は売れるからな。
壁の戦力にジャガーノートの砲撃性能に砲撃精度、解放戦線ACのアセンに戦闘パターン、ついでに
死にたくはないがジャガーノートの砲撃は直撃じゃなければ何とかなるってゲームで知っているし、あとは
「そっちのACが俺を狙わないように遊軍識別タグくれると助かるんだが、あとちゃんと退くように言ってくれよ?」
『いいだろう独立傭兵、貴様を使わせてもらおう』
遊軍識別タグが交付されてレッドガン部隊の識別がALLYで表示される、誤射で損傷するリスクはあるがロックオンされる危険はこれでないはず。
「COM戦闘モード起動、最優先ターゲットを敵AC、第2優勢を壁上部ジャガーノートに設定!」
《了解しましたリンクス、
メインシステム戦闘モード起動します。
優勢ターゲット敵AC、第2優勢ジャガーノートに固定》
システムが戦闘モードに切り替わると同時にアサルトブーストを使用して飛び足す。
ー距離約850mー非武装だと
ー距離約600mーぐんぐん近づく
ー距離約450mーそれをチャンスと思ったのか
「アサルトォッ!」
ー距離約300mーアサルトブーストは継続し減速はしないで突っ込む。
「ブーストォッ!!」
ー距離約150mー普通はローキックだけど、あれって激突間際に一瞬後ろにクイックブーストしてぶつかるの防ぎつつ、股関節の負荷軽減のため間接ロックして腰を回転させながらローキックする。
クイックブーストないのでやれないから(やるとライダーキックになり脚は損傷)、別のやり方で蹴るしかない。
「キイィィーーックゥッ!!!」
ー距離約10mー
別にドロップキックでもいいよね。
ー距離 0mー
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あの後衝撃で意識飛びかけたがなんとか耐えて壁から離脱でき、解放戦線はリトル・ツィイーの安否確認のためにあたふたして追撃どころではなかったみたいで、ジャガーノートからも撃たれずにすんだ。
レッドガンのACもおとなしく引きあげたみたいで4脚重MTからは感謝のメッセージが送られてきたが、あのAC
俺は自分の大型ヘリまでスクラップを回収して運び、その足でスクラップを買い取ってもらい
今日も無事に生き残れたし機体の損傷はほぼ無しで済んだので良かったぜ。
おし今日も疲れたしもう飯食って寝るか。
「COM、俺は寝るからメッセージあっても明日起きるまで保留な」
《了解しましたリンクス》
明日も頑張るか。
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<side レッドガン>
「ふむ……プラット、例の独立傭兵から届いた映像はお前たちの報告と相違ない、一応聞いておくがお前たちだけで偵察は成功したか?」
「はい、いいえあの状況では壁の威力偵察は失敗しておりました、独立傭兵の介入がなければ
「わかったミシガンへの報告は私がする、G9
「はっ、了解しましたナイル副長!」
「……独立傭兵リンクスか」
リンクス
借金残高:11,278,400 COAM
叫びたくなるもの、だって男の子だもん。