こっちも大分久し振りですね。
解釈違いもあるかもですが、のんびり書きます。
ちなみにメインストーリーは最新まで進んでないので、時系列はあやふやです。
通常エクシアとのお話と思ってください。
「あ、トゥオーノ!久しぶり~!」
ロドス本艦。手に持っていた
人好きのする笑顔を浮かべながらぶんぶんと手を振る彼女は、ペンギン急便の寡黙な
彼女――エクシアはすぐにこちらに駆け寄ってきた。
「……エクシア、声がでかい」
そう文句を垂れれば。
「ボソボソ声でクールぶってるよりマシでしょ」
とニヤニヤしながら返してきた。
「テキサスの悪口か?」
「キミの悪口だよ?」
悪びれもせずにそう口にした彼女にももう慣れた。この天使は人当たりがよく、礼儀正しい……かどうかは疑問だが、相手への尊重を忘れることはない。だからこそ彼女が皮肉のようなものを口にするのは、親しいか、付き合いの長い友人の前でだけだ。
少し考えて、テキサスに対してはそこまでキツい言い回しをしないな、と考えたが、あれはそもそも言葉にしなくても互いに通じ合っているから皮肉もそこまで必要がないだけなのだろう。
「どれくらいぶりだっけ!?確か前に会った時は……シラクーザに行く前?それとも帰ってきた後?そもそもこっちにいるの珍しくない?何してたのー?」
「多い多い!」
「アハハ、ごめんごめん。ほんとに久しぶりだから、つい」
謝りはしたものの、申し訳なく思っている様子はない。あっけらかんと笑いながら髪を軽く掻き、それから彼女は近くのベンチに座った。
「仕事はいいのか?」
「今休憩中ー。それにテキサスとラップランドが今仲良く作業してるから」
「……ラップランド?帰ってきてたのか?」
「知らない内にねー。リーダーは知ってたみたいだよ?」
「リーダー……ああ、ドクターか。まあ、知っててもおかしくはないか……」
傍の自販機に余っていた小銭を投入し、ボタンを押す。出てきたリンゴジュースをエクシアに向けて放ると、彼女は「よっ」と声を上げながら器用に頭でキャッチした。
頭に浮かぶ蛍光灯の中心に
「うえ、なんか気持ち悪くなってきた」
「そんなとこで受け止めるからだろ」
ひょい、と紙パックを持ち上げて今度はきちんと手渡す。「最初からそうしてよ~」という文句を甘んじて受け入れつつ、俺もついでに買ったカフェオレの紙パックにストローを突き刺した。
「……なんでリンゴジュース?」
「ん?」
「いや、こういう時普通は何飲むか聞くところでしょ。気遣いに欠けるなぁ」
「こういう時普通はありがとうとか言うもんじゃないのか?」
「ありがとうトゥオーノ。で、なんでリンゴジュース?」
「どういたしましてエクシア。あー、リンゴジュースの理由?お前が普段よく言ってるだろう」
「何を?」
「アップルパイ」
彼女は少し考えて、「なるほど!」と手を打った。心なしか頭上に浮かぶ光輪も輝きを増した気がする。
納得して機嫌がよくなったのか、エクシアはにこにこしながらストローに口をつける。俺も休憩がてらベンチに腰を下ろした。拳二つ分ほどの距離を空けたが、彼女は何も言わなかった。
「それで、何してたのさ」
「散歩だよ。気晴らしにな」
「気晴らしが必要なことがあったんだ?」
「……あー、聞かなかったことにしてくれないか?」
「ダーメ。テキサスに言いふらしちゃうよ~」
「最悪すぎるだろ!」
彼女は悪びれもせず、ストローを咥えている。視線だけはこちらに向けていて、「続きを話さないとテキサスにあることないこと言っちゃうよ」とでも言いそうだった。
思わず溜め息が一つ漏れた。
「……診察だよ」
「!……悪かったの?」
「まあ、ぼちぼちじゃないか?アーツ使ってたら嫌でも上がるしな」
「体調は?」
「問題があったら今頃散歩してないって」
「……そっか。良かった」
エクシアが安心しきったように視線を天井に向ける。それに釣られて、俺も天井を見た。
無機質な中に、所々傷がある。経年劣化か、それとも物資の搬入の際に傷ついたのか。
「テキサスには話したの?」
「詳しいことはまだ。上がってるって話はした」
「話しときなよ。心配してたから」
「そのつもりだ」
「それならよかった」
それ以上はお互い何も言わず。
テキサスがラップランドの相手に疲れて助けを求めに来るまで、俺達は静かにベンチに並んでいた。
トゥオーノ 健康診断
造影検査の結果、臓器の輪郭は不明瞭で異常陰影も認められる。循環器系源石顆粒検査の結果においても、同じく鉱石病の兆候が認められる。以上の結果きら、鉱石病感染者と判定。
【源石融合率】 15%
症状自体は安定しているが、アーツの使用により感染は進行中。源石結晶も生成され始めている。
【血液中源石密度】 0.29u/L
病状には厳密な経過観察が必要である。