その兎、触れるべからず   作:猫を乗っけた青髪の女

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お久しぶりです


二十一話

「はぁぁ?禪院甚爾の居場所を知りたいだぁ?

俺が知るわけないだろあんな奴。大体それを知ってどうするだお前」

 

電話越しに騒がしい声が聞こえる。それもそうか、悟は奴に一度敗北しているから思い出したくないのだろう。きっと意地でも負けを認めたくないだろうけど。

 

「奴が持っている...なんじゃったか、釈魂刀だったかの?あれが欲しい。文献に載ってたんじゃが、魂を斬ることが出来るらしくてな。

随分昔に奴が買い取ってしまったらしくての」

 

「それで探してる訳か、だったらもっといるだろ?禪院とかそこらへん」

 

「と言われてもの、あそこは奴を知らんらしくての直毘人なら知ってそうじゃが、丁度居なくての。仕方なしに悟に聞いてみた所存だ」

 

ハァ、とため息が聞こえる、余程嫌なのが伝わる。

 

「すまない無茶を言って、日本中を回ってるものだから何処かで相対してるものかと思ってた」

 

「...まぁ良いが、どうせあれだろ?ちょっと前に言ってた継接ぎの呪霊のことだろ?」

 

「あれがあればきっと...」

 

「あんま気負うなよ、存在をしれただけまだマシだ。けど他のやつを祓わなかったのは頂けないが」

 

「あれは奴の存在が気になってな、下手に一体にしたときを考えた時が...獣だって手負の方が危険ってよく言うじゃろ?

釘は刺しといたからしばらくは大丈夫な筈じゃ」

 

「何というかお前...いやなんでもない。その内見つかるんじゃない?じゃ」

 

と切られる。

 

仕方ない、もう一回禪院の所に行って直毘人に聞くか。そう思い甘い珈琲を飲み干す。

 

「あら、難しい顔してどうしたの?稲羽ちゃん」

 

背後から歌姫の声が聞こえ振り返る。

 

「歌姫か、いやなんの大したことじゃないがの。

人探しをしててそ奴が今どこにいるから分からんのじゃ、どうしたものかと考えててな」

 

「冥さんなら見つけてくれるんじゃないかしら」

 

「あー...確か鴉の。確かに冥冥ならやってくれそうじゃが....」

 

「あれ?稲羽ちゃんは冥さんのことあまり好きじゃなかったっけ?」

 

「いや〜なんと言うか、嫌いではないが威圧感というか獣を狩る狩人みたいな雰囲気があまり好きじゃなくての...後あまり話したことがない」

 

「ひどいねぇ...私は君のことそんな風に思ったことないのに」

 

何処からともなく現れた冥冥、一瞬心臓が止まる寸でのところで踏みとどまったが、彼女には似つかわしくないでかい斧が担がれている。

その斧には呪霊の血がこびり付いていてついさっき終わってやってきたことが分かる。

 

「...ぬしか、いや何悪気があって言ったわけではないぞ。それより其方に頼みたいことがあるんじゃが」

 

「...まぁいいよ、話は聞こう」

 

「探して欲しい人がいるんじゃが禪院甚爾って言うんじゃが「二千万」..高すぎないかの、人探すだけじゃぞ?」

 

「妥当な額だと思うんだけどねェ。相手は天与呪縛で呪力がない男、そんな男を探すのなんて砂漠から砂金一粒探すのと同じようなもんだ。」

 

「それはそうじゃが,..むぅ」

 

どこまでも現金な奴め、だが彼女ほど適任はいないだろう。

 

「...わかった。払おう、じゃが必ず探し出してくれ」

 

「じゃあ金は振り込んで置いて、見つけたらまた連絡するよ」

 

と言い去っていった。

夏油は闇堕ちした方が良いですか?

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