高校生を轢いたら異世界転生したんだが?   作:巻き込まれ転生者

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以外と読んでくれる人が多くて、少しやる気が漲った作者。
だが駄文。


第4話

 

 

ある日のこと。

その日は朝起きたら家には誰もいなかった。

 

7人のうち誰かしらが家を空けることはあったがこうして全員がいなくなるなど初めてのことだ。

 

久しぶりの1人の静かな時間。

悠々と歯を磨き、テーブルの上に置かれていた朝食を平らげ、ゆったりとお紅茶を飲む。

 

うーむ、これはダージリンだな(適当)

 

最近になって思うことがある。

彼女らが言うディアボロス教団。あれってほんとに実在してる説。

 

いやねえ、彼女たちがディアボロス教団のことについて話す時めちゃくちゃ真剣な表情なんだよ。

ああ、そういうプレイしてるのかなとかと思ってたけどさ、さすがの俺もそこまで鈍くない。数年にわたってこうまで飽きずやってるのを見るとなんかあるのかなと思うのは自然だと思う。

 

最初はあのクソバカに付き合わされてるんだろうなあ、可哀想になあと思ってたけど……まあ本当に実在してようがしてなかろうがこちらは首を突っ込む気は無い。

俺はシャドウガーデン(笑)じゃないからな。……改めて思うけどダサいな。すごくダサい。直訳したら影の庭ぞ?なんだそれ。

 

今日みんな居ないのもディアボロス教団の何かしらなんだろう。

まあ勝手にやっててくれって感じだが、そんなことよりもだ。

 

「……クッソ暇だな」

 

いつもなら誰かしらが絡みに来る時間だが誰もいないのは少しばかりの寂しさがある。

この異世界、暇つぶしの娯楽が無さすぎて独りだとマジで暇だ。

 

ゲームもねえ、漫画もねえ、テレビももちろんねえ。

……何しろって。

シドシドシードから借りたこの家にあった書籍も読み尽くしてしまってる。やることがねえ。

 

そういえばこの家周辺の探索なんて全然してなかったな。

気晴らしに散歩でもしてくるか?

……うん、いいな。そうだな、そうしよう。

 

さて、そうと決まればお着替えだ。部屋着から私服へとメタモルフォーゼ。

ちなみに俺はシャドウガーデン(笑)の制服なのかよく分からんが、スライムを素材にしたスーツは着ない。

 

バカシドから押し付けられたが俺はシャドウガーデン(笑)じゃないからな。一緒だと思われたくないし。

 

準備は万端。さあ行くぜ冒険の旅へ(近所散策)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悲報、歩いてみたが近所は森ばかりだった。

 

街とは反対の方を歩いてきたが行けども行けども木しかない。

自然に囲まれて空気が美味しいねえ。……面白みがねえなクソが。

 

こうなったらあのバカの家に遊びに行くか?

最近はシドが俺の事を友達として家に招待したりして、それなりにあの家の人たちとは仲良くやっている。貴族ってこんなラフな感じなんだなと目からウロコが落ちたもんだ。

 

シドの姉から噛みつかれることはよくあるが、まあそれなりに楽しい日々ではある。

この世界の貴族は平民だからといって差別しない。いい世界だね。……まああの家だけの可能性もあるが。

 

そんなことよりだ。俺は今一つの問題に直面していた。

 

「……トイレ行きてえ…!」

 

毎日作られる食事はかなりバランスのとれたのものだ。

故に毎日健康的に老廃物が体内から放出される。

 

しかし、今日はまだトイレに行っていない。なんてことだ。俺としたことが、散歩に出てくる前にスッキリさせておくんだった。

 

森の中だし野グソ?残念ながら人の尊厳を捨てるほど俺は落ちぶれちゃいない。

どこか近くにトイレを貸してくれる家は無いもんか。

 

そうして腹を押さえ、歩き続けること数分。

目の前に巨大な建物が見えてきた。

 

あそこならトイレのひとつやふたつくらいあるだろう。

いいとこの家だろうが、今は緊急を要する。背に腹はかえられぬ。勇気をだして借りましょう。そうしましょう。

 

「すんませーん!!」

 

ドアをたたき呼びかける。

しかし、返事は返ってこない。なんてこったい。

 

だがここで諦められん。俺のお腹は既に悲鳴をあげておる。少しドアを開け、また声をかけることにした。

 

「誰かいないっすかー!?」

 

返事は返ってこない。ちくしょうめえ…!

 

とおもっていたら聞こえてくる足音。なんだ、人がいるじゃないか。

やがて見えてくる数人の人影。それに向かって俺は手を振った。

 

「あ、すんません。ちょっとトイレを──」

「何者だッ!?」

 

………うーん………んん?

んー……俺の目が悪くなったわけじゃないなら、目の前の人達、なんか俺の方に剣先向けてね?

なんで?殺意マシマシでどしたの?

 

「いやだからトイレをな──」

「最近、我々の邪魔をしているのは、貴様か!?」

 

あ、違うね。人違い。すんごい人違い。

とりあえず剣下ろせよ。

 

「トイレだけ借りれればそれだけで──」

「いい、始末しろ」

「………っ」

 

後ろに控えた偉そうな男の一声で目の前に立つ、先頭の男が剣を振り上げた。

いやいやいや、

 

「人の話聞けよタコ」

「ゴハッ…!?」

 

振り下ろされた剣に向かって蹴りを飛ばす。

剣に足をぶつけ剣をへし折り、そのまま男のみぞおちを蹴り飛ばした。

 

「「「………っ」」」

「あのよお、俺はお前らがなんだろうとどうでもいいのよ。ただトイレ借りたかっただけだからな。でもそんなに過剰に反応するってことは中に見られたくねえ何かがあんだろ?……決めた。腹が痛いが今は無視だ。てめえら全員ボコボコにした後にゆったりと用を足すことにするわ」

「チッ…!全員でかかれ!数で殺せ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後、その場には血みどろの光景が拡がっていた。

返り血が身体中にかかって少し気持ちが悪い。

 

そんな中で腰を地面へ下ろしひと休憩。

……ふむ、周りは血の海、か。

 

………、

 

キ○トかなーやっぱwww

輩に絡まれたけど気がついたら意識無くて周りに人が血だらけでバタバタ倒れてたしなwww

ちなみに彼女……はいねぇよ。

 

やっぱりキツイな厨二病。

 

それにしてもアルファ達と戦闘訓練してたからか我ながらだいぶ強くなってるな。

……まあアイツら(シャドウガーデン)とコイツらの強さなんてもはや比べるのも失礼というもんだな。……そう考えるとアイツら強すぎじゃね?

 

それにしてもなんだろうかコイツらは。

あれか?ディアボロス教団ってやつか?モノホンか?サインもらおっかな。

と、お…?

 

血を流し気絶する男のズボンの膨らみを見つける。

まさぐってみると中から出てきたのは……、

 

「これは……タバコ……!?」

 

ついに出会った愛しきヤニ。

震える手で早速1本取りだし、男の持っていたマッチで火をつける。

 

煙を吸い、肺に入れ、吐き出す。

うむ、

 

「不味くね?」

 

なんだこれ。異世界のタバコってこんなまずいのか?マジかよ、クソだな。

誰か……イータ辺りに相談して美味しくしてもらお。

 

とりあえず貴重なタバコだ。他にも持ってかもしれん。まさぐりまさぐり。……お、これは銘柄が違うな。確保確保っと。

 

アルコールはねえのか?使えねえな死ね。

 

てかそんなことより、

 

「トイレだトイレ。どこにあるかな──」

 

と、立ち上がろうとした、その時だった。

俺が入ってきた扉がバンッと開き数名の人影が中に入ってきた。

 

「……うぇ?」

「……あら」

 

そこに居たのはアルファを始めとしたシャドウガーデン(笑)さん達。

 

「ヒィロ、あなた……」

「……よお」

 

驚く皆。それに手を振りご挨拶。

 

「血だらけじゃない。怪我は?」

「全部返り血だわ」

「そう……まあ、そうよね」

 

ふぅと息を吐くアルファ。なんだか納得したような雰囲気。

てか、そんなことより。

 

「お前ら何してんの?」

「……クレア様が誘拐されたの」

「はぁ?あのクソアマが?」

 

クレア、クレア・カゲノー。シドの姉。いつも俺に噛み付いてくるウザイやつ。

 

ウザイが腕っ節はそれなりにある。そうそう誘拐に合うなんて思わないんだが。それこそ寝ているとこをこっそり攫われましたとかじゃないと納得できん。まあ流石のディアボロス教団さんもそこまでクソ底辺ゴミカスな組織じゃないでしょ。

 

「寝ているとこを攫われたと見ているわ」

 

クソ底辺ゴミカス組織でした☆

 

「で?アホクレアはこの屋敷のどこにいんのよ」

「流石にこの屋敷の構造は把握してないわ。ただ地下牢とかの可能性が高いわね」

「……はあ、ほな俺が行きますか」

 

コイツらだって正体バレたくないよーってハラだろうし。俺が決死の覚悟で助けに来たよーってことにすれば、まあ……行けるか?こじつけが凄そうだな。無理か。無理だな。

 

「あらそう?それならこっちの後始末は任せてちょうだい」

「あいあい、頼みましたよ…っと」

 

「あ!ヒィロ!今日の朝ごはん、デルタが作ったのです!」

「おー、そうなのか。美味しかったぞー。帰ったら一緒に遊ぼうなー」

「……!はい!なのです!」

 

耳ピコピコ、しっぽブンブン。

クッ…!うちのわんころが可愛すぎる…!

 

さて、早速地下への道を探していこうかな、と──

 

「………」

「……っ」

 

目の前に男が立っていた。まだ残党がいたのか。

ふむ、

 

「邪魔」

「へ──」

 

足を振り上げかかと落とし。顔面を的確にとらえ、そのまま地面にヒビを入れ下へと叩き落とした。

よし、

 

「掃除終了。さっさとじゃじゃ馬クソ姫さまを助けに行きますか」

 

地下への入口の前にトイレはねえかな。そろそろ限の界だぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シド姉は見つけた。地下で気絶してた。

とりあえずおんぶして歩いている。トイレは見つかってない。泣いた。

 

「んん…」

「あ、起きた」

「……え?」

 

起きたと思ったら気の抜けた声をこぼすクレア。

 

「アンタ、この血……」

「あ?あー、汚れても我慢しろ。贅沢言うな」

「………っ」

 

まあ、血だらけの男におんぶされたらお洋服汚れますよね。でも我慢しろ。俺だってこの気持ち悪い感触我慢してんだから。

 

「なんで、ここにいるのよ」

「散歩してたら見つけた」

「何それ……」

 

何それって言われても事実だし。

それにしても、

 

「あー、疲れたな…」

「………っ」

「あとてめぇ意外と重いな」

「……は、はあ!?」

 

まあ、あんだけ訓練してたら筋肉つくしな。そりゃ重くなるか。

そう思った瞬間だった。唐突に締まる首。

 

「がッ…!?」

「アンタねぇ…!女の子に重いとかそういうこと言うんじゃないわよ…!」

「事実だろうが…!」

「ふん…!」

 

腕を解き拗ねたようにそっぽを向く。

女ってなんでこうもめんどくさいんだろうな。たかが体重だろうが。

……はぁ。

 

てかそんなことより、そろそろ便所行かせてくんねえかな。




クレアさん、いつもいがみ合ってる異性が血だらけで助けに来てくれたね(全部返り血)
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