ちょくちょく魔虚羅の漢字が間違ってるかもしれないが許してヒヤシンス!
「これこれ、こーいうのよ! こーいうのが向いてんのよ!」
10月31日の渋谷にて、未曾有の呪術テロが発生した。渋谷内にハロウィンを楽しんでいた老若男女や仕事帰りのサラリーマンといった一般人たちが閉じ込められる。
そこから窓を通じで即座に動ける呪術師や補助監督らが到着するも、五条悟以外を弾く帳によって侵入を拒まれる。
事の始まりからどれほど時間が経ったか。
あべこべの術式を持つ呪詛師、特級呪霊、そして指3本の宿儺以上の実力を持っていた顔の変わった男との戦闘を終えた伏黒恵はズキリと痛む傷口を押さえながら、他者に反転術式が使える家入硝子の元へと向かおうとしていた。
その恵を邪悪な笑みを浮かべながら後ろから切りつけたのは、七海建人に傷を負わされながらも自らの術式で生き延びた呪詛師、重面春太だった。
(クソ……)
敵を倒し、受けた傷のダメージと油断していたこともあって、恵よりも格下であるはずの春太に不意打ちを許してしまった。
春太の攻撃は急所を外れていたものの、それでも充分に重傷を与えるものだった。
「俺の、【十種影法術】は最初にまず2匹の玉犬だけが術師に与えられる」
蓄積した傷にトドメの一撃。
恵にはこの呪詛師を倒す呪力も体力も残っていなかった。そう悟った恵は汗水と血を垂らし、春太から距離を取りながら言葉を続ける。
「それ以外の式神を扱うにはまず術師と玉犬で調伏を済ませなければならない」
春太に背中を晒しながらも、これ以上の追撃は許さないとスキを見せぬように歩く恵に、春太は感心しつつ笑みを浮かべた。
「手持ちの式神を増やしながら、それを駆使し調伏を進めることで十種の式神を手にすることができる」
「……終わり?」
恵は傷からの出血で意識が飛びそうになるのを耐えて言葉を続けるが、それも限界が近づいていた。
「さっきの女の子もだけど皆すごく強いね。若いのに」
ボロボロなのに近寄る隙を見せない恵だったが、春太の切りつけた傷は深く、傷口から歩く度に赤黒い液体が滴り落ちていた。
もはや春太が何もしなくても恵は死ぬ。
春太はそう考えてケラケラと笑い続ける。
「調伏はな、複数人でもできるんだ。だが複数人での調伏はその後無効になる」
つまり、複数人で調伏を行っても、当の術師、恵にとっては意味の無い儀式になってしまう。その説明に春太は何が言いたいんだこいつと疑問符を浮かべる。
しかし、恵にはちゃんと狙いがある。意味は無いなりに使い方がある。
かつて、五条家と禪院家が御前試合で本気で殺り合い、両方死亡した。その時の五条家の当主は、現代最強の術師である五条悟と同じ六眼持ちの無下限呪術使い。
対して、禪院家の当主の術式は恵と同じ十種影法術。
「ブツブツブツブツ、もういいね?」
その当主もそういう使い方したんだろうなと心で呟く恵に、春太はそう吐き捨てて恵の命を刈り取ろうとする。
だが、そう遠くない距離から地響きが届き、渋谷の街に火が上がる。
「ははっ、誰だよ派手だなぁ」
多分呪霊か呪詛師だろうなぁとニヤケ面を浮かべる春太だったが。
「続きだ」
突如、空気がピリつく。その原因は、もう死に体の恵で、膝を突いて息も絶え絶えで、立ち上がることもできないのに膝を突き、春太を鋭い目で睨んでいた。
「要は式神は調伏しないと使えないが、調伏するためなら何時でも呼び出せるんだ」
その殺気と、恵の周囲から湧き上がる呪力に春太は思わず動きを止めてしまう。
「歴代十種影法術師の中にこいつを調伏出来たやつは1人も居ない」
両手の拳を握ったまま構えを取る恵に、春太は先程の恵の言葉を思い出す。
『調伏はな複数人でもできるんだ』
「待て!!」
思わず春太が声を張り上げる。
「布留部由良由良」
しかし恵は既に召喚の言葉を口にしていた。影から4匹の犬が現れ、夜の渋谷の空の下で雄叫びをあげる。そして、恵の背後から膨大な呪力の主が現れる。
「……」
筋肉隆々の大男だ。金髪で、白目を剥いた男らしき式神は、上半身を剥き出しにし、赤い布を腰に巻き付けている。
呪力の質からして特級クラスだが、明らかに人の域にいない。
「おい、クソ野郎」
制御不可能なほどの強力な式神、その調伏の儀式を恵と春太の2人で強制的に始められ、春太は汗腺から汗が吹き出す。今から恵と2人であの化け物を倒さねばならないというのに、恵は嗤っていた。
「先に逝く。せいぜい頑張れ」
その言葉を言い終えると同時に恵の身体は大きく振りかぶられた拳によって吹き飛ばされる。セメントで固められた床にワンバウンドして、ガラスへと激突してそのまま倒れ伏す。
「待って」
恵が気絶したことにも反応せず、ゆっくりと春太へと顔を向ける大男。その目には理性などなく、ただ目の前の敵を殴り殺すという本能に従っていた。
「お前が戦う意志を見せなければ、俺はこの街を破壊し尽くすだけだ!」
「待て待て待て待て!!!!」
大男は不敵な笑みを浮かべながら春太へと近づく。
「ふざけんなよ!! こんな……クッッソ! 起きろよ!! クソ術師!!」
春太は叫ぶ。
大男の呪力を肌で感じ、大男の一撃で恵がピクリとも動けなくなったのを見て、あの拳を喰らえば一瞬で死ぬと理解した。
「ま、待てよ」
「フッ」
震える声でそう言い放つが大男には関係ない。一歩ずつ近づいて来る大男に死を感じ取るも、春太の身体は動かない。
恐怖で腰を抜かし、その場から動けなくなってしまう。
「??」
しかし、春太が大男の一撃で死ぬことはなかった。恵と同じ制服を着た男に服を掴まれ救出された春太は生きていることに疑問を浮かべる。
「また虫けらが1匹死にに来たか」
現れたのは虎杖悠仁の体を一時的に支配した宿儺で、彼は恵の危険を感じとってすぐさまこの場へと駆けつけた。
春太を助けたのは偶然でしかなかったが、調伏の儀はその場にいた者が全て死ぬと終了してしまう。そのため、春太が死ねば儀式は終わり、恵の死も確定する。
そうなっては宿儺に都合が悪かった。
「死ぬな。オマエにはやってもらわねばならんことがある」
宿儺は恵の身体に手を当て、反転術式を施す。失われた血液や破損した臓器、折れた骨などが瞬く間に修復されていく。
それを横目で見ていた春太は口を開く。
「あっ、あのぉ〜」
「黙れ」
しかし、宿儺の一声で春太は押し黙る。大人しくしていろと告げて、宿儺は目の前の大男に目をやる。
恵に治療は施したが、大男が顕現している限り、恵の死は免れない。この場においての最善は異分子である宿儺が式神を倒し、調伏の儀をなかったことにするしかない。
「……味見、といったところだな」
宿儺が戦う意志を見せ、構えると式神はターゲットを宿儺へと切り替えた。
瞬間、式神がその場から1歩踏み出し、宿儺へと拳を振りかざす。
「!?」
空気が弾け、片手で受け止めたはずの宿儺の右腕が飛ぶ。式神の予想外のパワーに宿儺は目を見開いた。
2撃目を受けるのはマズいと判断し、宿儺は跳躍し、大男へ右足を叩きつける。
「……貴様」
身体能力に優れた虎杖悠仁の体で、かつ指を15本取り込んで呪力を上げた宿儺の蹴りが顔にまともに入ったというのに、式神の不遜な顔には傷1つついていなかった。
「【解】」
蹴った反動で式神から距離をとり、そのまま反転術式で治した右手を構え、不可視の切断術式を発動させる。
しかし、それでも。
「なんなんだぁ、今のは?」
「ほう……!」
またもや無傷。
当たったという感触はあった。五条の無下限のように届いていない訳では無い。
「化け物め」
単純な防御力だけで宿儺の攻撃を受け止めた。最大出力では無いとはいえ、今まで呪力や術式効果で防がれることはあっても、何のガードもなしに受け止められた経験は無い宿儺も流石にそうこぼすしかなかった。
「俺がバケモノ? 違う、俺は悪魔だ! ハハハハ……!!」
「フッ」
愉快に笑う式神を見て、宿儺もまた嗤う。尋常ならざる攻撃力に、防御面でも優れている式神。しかし、決して無敵ではないことを、その笑みを崩してやると決意して宿儺は再度構えを取る。
「どうした? 来ぬのか」
そう聞いたと同時に宿儺の身体は背面へと吹き飛ばされる。咄嗟に守りに入らせた腕の骨が砕ける音が耳に届いたかと思えば、渋谷の建物を何層も貫いていく。
「やって、くれ─────ッ!?」
さらなる追撃を喰らった宿儺は、さらに吹き飛ばされるが、その後の追撃を回避し、お返しにと今度は顔に直接【捌】を叩き込む。
「……ハァ」
しかし、現れたのはまたしても傷1つない大男の五体満足な姿で宿儺の前に立っている。
「やってくれるな、伏黒恵……ッ!」
とんでもない置き土産を残して去ろうとしてくれたものだと宿儺は笑みを浮かべる。
これまで多くの術師、呪霊、式神を見てきた宿儺だが、そのどれにも該当しない未知の式神に、燃え始めていた。
「味見……だけでは済まなさそうだな」
かつてない強敵に心震わせた宿儺は再び構えを取る。悠仁の意識が戻るまでに決着をつけるべく、宿儺は目の前の化け物へと全神経を注ぐこととした───────。
果たして、宿儺はこの式神を倒すことが出来るのだろうか───────。
ブロリーの倒し方
①完全初見かつ防御不能な一撃で肉体全てを吹き飛ばす
②禪院(伏黒)の血を持つものに仲間の力を集めて、ブロリーのパワーを超える一撃で倒す。
③禪院(伏黒)の血を引くもの3人の呪力を込めた衝撃波もしくは術式攻撃で倒す。
④ブロリーを除く十種影法術の式神全てを調伏して、それらを駆使して倒す。
⑤術者と誰かが合体してブロリー以上のパワーを手に入れて倒す。
(全部ネタです)