気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した   作:名無しのカードバトラー

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久しぶりに投稿


007/赤べこ、爆破、大パニック

 俺がデスサイズを率いて日本軍管区のレジスタンス狩りを始めて凡そ一月。この一月の間で中小規模のレジスタンスはほぼ壊滅したと言っていいだろう。流石に中小規模のレジスタンスだけあって歯ごたえのあるやつはほとんどいなかったが一人だけ異色の経歴を持つ奴がいた。というか現在進行形でゲームの真っ最中だ。

 

「くっ! やはりデスサイズの隊長だけあって強い……!」

「これで終わりか?」

 

 福島県磐梯山の麓、ここには福島県のみで活動するレジスタンス、赤べこ同盟が存在する。今は俺と戦っている奴を除きすべて制圧済みなのだがこの俺と戦っている男が問題だ。

 名前は東海林健吾といって、後に主人公のライバル兼親友となるキャラだ。主人公が所属するレジスタンスが東北で活動しようとしたときに彼らの道案内をしてくれる奴で主人公とは一緒に戦う間に意気投合し、日本編最後の決戦でも共に戦っていた奴だ。

 それだけあって実力はかなり高いが原作開始まで半年以上あるためかやはりラスボスの次の実力者である俺には及ばない実力でしかなかった。

 

「まだだ! 俺はコストを4払い“レッド・ミノタウロス”を召喚!」

 

レッド・ミノタウロス(戦闘モンスター)

コスト4 獣人 パワー17000 ダメージ2

 

 “レッド・ミノタウロス”! 健吾が使用するデッキの切り札のモンスター! コスト4とは思えない圧倒的パワーと打点を持っていてサポートカードの豊富さからアニメでは最後まで健吾を支えたカードだ。

 

「バトルフェイズに入り、“レッド・ミノタウロス”で攻撃! 攻撃時、フィールドの“ブルー・ミノタウロス”の効果でパワーを4000アップさせる! 更に“イエロー・ミノタウロス”の効果でダメージも+1だ!」

 

レッド・ミノタウロス

パワー17000→21000

ダメージ2→3

 

 パワー21000!! これは強い。一応、戦闘モンスターにはコスト×3000の数値がそのモンスターの適性パワーとなっている。それより大きいパワーを持っていればその分デメリットとなる効果があったり逆にパワーが低いと強力な効果を持っていたりする。対して“レッド・ミノタウロス”にはデバフらしい効果はないのにコスト7並みのパワーを持っているという事になる。並大抵のキャラならこの攻撃で終わりだろう。

 

「クイックマジック、“ドラゴンズ・ハウリング”を発動する。この効果により“レッド・ミノタウロス”のパワーを半分にする」

「なっ!?」

 

レッド・ミノタウロス

パワー21000→10500

 

「俺は“ドラゴンガーディアン”でブロックする。このカードの効果により“レッド・ミノタウロス”のダメージ分だけコストを回復する。更に相手よりパワーが低い場合はパワーを5000アップする」

「そんな……」

 

黒導龍吾

コスト1→4

 

ドラゴンガーディアン

パワー10000→15000

 

 俺のモンスターによって“レッド・ミノタウロス”は返り討ちにあった。健吾はかなり呆然としているがそれも仕方ないだろう。何しろ自分のエースモンスターがあっけなく破壊されたんだからな。

 

「……俺はこれでターンエンドだ」

「俺のターン。スタートフェイズ、ヒールフェイズ、ドローフェイズ、メインフェイズ」

 

黒導龍吾

コスト4→8

手札2枚→3枚

 

「俺は“オーバーソウル”を発動する。そしてコストを半分にした“黒龍カラミティ・ドラッヘ”を召喚する」

 

 そしてここからは俺の何時もの動きだ。相手モンスターを全滅させ、相手にとどめを刺す。

 

「お、俺のモンスターが……」

「止めだ。“黒龍カラミティ・ドラッヘ”で攻撃! 災厄の炎! カラミティ・シュピラーレ!」

「う、うわああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

 黒龍のブレスに飲み込まれ、健吾が吹き飛ばされる。これで原作において東北編と呼ばれるようになる日本編の中盤に登場する赤べこ同盟は壊滅したことになる。たとえ原作が始まり、同じ流れになったとしても主人公がたどる道は茨の道となるだろう。いや、どちらかと言えば業火の道か。

 

「全員収容せよ」

「了解しました」

 

 仙台の独眼竜、福島の赤べこ同盟。ほかにも東北で活動していたレジスタンスはほぼ消え去っただろう。

 

「デスサイズの隊員に告げる。明後日には近畿地方のレジスタンスの平定を行う。それに合わせて準備を済ませておくように」

「「「「「了解!」」」」」

 

 明後日、つまり今日と明日は事実上の休日というわけだ。最近モンスターサモンのやりすぎでデッキの改良を行えていなかったしそろそろ調整をしたいと考えていたからな。

 原作で見た限り黒導龍吾はデッキをあまり変えていなかった。だから最終決戦ではいろいろと対策をたてられてそれが敗因の一つになっていた。俺としてはあんな最後は嫌だからしっかりとデッキを改良し、対策も立てづらくしていこうと思っている。流石にメタを張られると厳しいけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちはー! ここにデスサイズの方々がいらっしゃるというのは本当ですか?」

 

 福島県郡山市に立つ日本軍管区統治センター福島支部の入り口に一人の男性が受付の女性に話かけていた。田舎の支部という事もあり、あまり訪れる人がいないこの場所はいつも以上の賑わいを見せており、その理由が男性が放った質問の答えである。

 

「はい。現在隊員の方々は休憩中であり、アポイントのない方の取次は禁止されています」

「そっかー。やっぱり会うのは難しいか」

「一応このロビーだったり外で会う分には止める事はしませんので時間があるようでしたら出待ちのような事をしてみるのもいいのではないでしょうか」

 

 普段混雑しないからこそ、賑わいを見せる出待ち行為も簡単に許せてしまう。それ故の提案であったが男性は神妙な顔つきで何かを考え始める。

 

「……うん! めんどくさいしもういいかな!」

 

 男性は笑顔でそういうとポケットから何かのスイッチを出し、押した。

 瞬間、ロビーに仕掛けられた複数の爆弾が爆発し、一瞬で阿鼻叫喚の地獄絵図が完成した。突然の事にパニックになり悲鳴が上がる中、この状況を起こした張本人である男性は狂気的な笑い声をあげた。

 

「アハハハハハハハハッ!!! ほらほら! 早く逃げないと死んじゃうよ!」

 

 そうやって笑っていたからだろうか? 気づけば男の周りを統一軍の兵士が囲んだ。

 

「そこのお前! 手を挙げて膝をつけ! 統治センター襲撃の現行犯で捕縛する!」

「あれ? 先に統一軍が来ちゃったか。なら、本命が来るまでお前らで遊んでやるよ」

 

 そういうと男はゲームを始める。相手は統一軍兵士10人。ただのレジスタンスであれば数の暴力で負けてしまう数だ。しかし……、

 

「まずは1人!」

「ぎゃっ!?」

「二人目!」

「ぎっ!?」

「3から5人!」

「ごほ!?」

「ひん!」

「あぅ!」

「そして6! 7! 8!」

「「「うわあああっ!!!」」」

「9!」

「ばん!」

「10!」

「そんな、馬鹿な……」

 

 最後の兵士は圧倒的な男性の力の前に膝をつき、意識を失った。ゲームはわずか2ターンで決着がついた。兵士たちが何もできずにやられていき、男の前に倒れ伏したのだ。その様子にロビーに残っていた職員や一般人は顔を青くさせた。これで襲撃犯が捕縛されると思ったのに蓋を開けてみれば返り討ちにあったのだ。誰でもいいから男を止めてくれ、と誰もが願った中、それに応えるように一人の男が姿を現した。

 

「何事だ?」

「黒導少佐! あいつが! ロビーを爆破して……!」

 

 デスサイズの隊長にして、統治センター関係者にとっては最強の味方。黒導龍吾がそこにはいた。男性は龍吾に気づくと目を輝かせた。

 

「君が黒導龍吾か! 君に会いたかったんだよ!」

「そのためだけにこの騒ぎを起こしたと? 狂っているな」

「目的のためなら手段を選ばないだけさ」

 

 その手段があまりにも突発的過ぎるが男性はそんな事は思っていないようで、目当ての人物に会えた事で若干興奮していた。

 

「俺とゲームしようぜ! あんたの持つ6龍の力、見せてくれよ」

「……まぁ、いいだろう。どうせこのような騒ぎを起こしたお前を見逃すつもりはない。それにお前ほどの大物を捕まえるチャンスでもあるからな。北関東のレジスタンスグループ、スタンピードのリーダー、百鬼行夜」

 

 目を細め、警戒しながらそう言った龍吾に、男性、スタンピードリーダー百鬼行夜は面白げに目を細めるのであった。

 

カード紹介は別作品として分けた方が良い?

  • 分けた方が良い
  • 今のままで良い
  • 登場した話のあとがき欄で十分
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