気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した   作:名無しのカードバトラー

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011/米沢サモン大会3・開催

 エレナを迎えに言った翌日。今日はいよいよ米沢サモン大会の開催日だ。会場は今回の大会を見ようと集まった観客でごった返しており、異様な熱気に包まれていた。集まったのは会場の収容人数10万人をこえる15万人という大規模な人数となった。

 それだけではなく、テレビ局の人間も複数きており、局を挙げて今回の大会を放送している。ちなみに、この世界におけるテレビ局は全てアース帝国の傘下という形になっており、アース帝国の影響を諸に受けている。そのため、偏向報道がすさまじい事になっており、アース帝国を称えるプロパガンダという状況になっている。

 それでも今回のようにモンスターサモンの戦いにおいてはそう言った事がほぼない。そもそもそれを支配の一部に取り入れている関係上不正はしづらいという判断からだ。もちろん、レジスタンスとの戦いを流す際にはあちらが絶対的な悪となるようにしているようだが。

 

「これだけの数が集まるのは例年では見られない光景だそうです。確実にエキシビションマッチが影響しているでしょう」

「分からないぞ? エレナを見に来ている奴もいるかもしれない」

 

 ユーロ軍管区でしか活動していないからと言ってこちらにファンがいないわけではない。CDはこちらでも販売しているしライブも映像でだが公開されているのだ。故に日本軍管区でもユーロ軍管区に負けないくらいのファンが存在する。中にはわざわざユーロ軍管区に向かってライブに参加する者もいるくらいだ。ちなみに、一般人における軍管区間の移動はかなり厳しく制限されている。ちょっとでも怪しい行動をすれば移動はできなくなり、場合によっては拘束される事になる。

 

「確かにそうでしょうがそれなら確実にエキシビションマッチは見ていくことになりますよ?」

「それもそうだな。まぁいい。俺は言われたとおりにするだけだ」

 

 あと少しすればエキシビションマッチが始まる。米沢サモン大会のスケジュールとしては初日は開会式とエキシビションマッチ、2日目から本線が始まり32人のサモナーが戦う事になる。

 大会期間中はこの周辺はお祭り騒ぎとなり、終わりまで熱狂で包まれる事になる。毎年万単位で徹夜で騒ぐ馬鹿もいるため近くの病院はこれからスタンバっているほどだ。

 

「前回の大会はこの時期に合わせてレジスタンスの活動が活発になるんですが今年は静かに開催出来ましたね。これは開催してから初めてのことじゃないですか?」

「かもしれんな。そういう意図があったわけではないがレジスタンス狩りをしたのは正解だったな」

 

 既に中小規模のレジスタンスはほぼ残っていない。大規模なレジスタンスこそほぼ健在であるがそいつらは俺たちが暴れたせいか地に潜んだまま静かにしている。大会期間中に暴れる可能性もあるがその時はここから出向いて対応することになっている。大規模なレジスタンスだとデスサイズの隊員でもない限り厳しいだろうからな。

 花の楽園(フラワー・パラダイス)の花ヶ咲花蓮、スタンピードの百鬼行夜。他にもレジスタンスには強力なサモナーがいる。特に、その中の一人は厄介だ。何しろ、()()()()()()()()()()()()()()()()6()()()()()()()()()からだ。6龍は基本的に強力にして凶悪な効果を持つカードばかりだ。弱い日本軍管区の統一軍はいつも蹴散らされて終わっていたからな。原作アニメでは主人公と共にこいつが暴れたことでアース帝国は搦め手を使うことを余儀なくされていたなぁ。

 

「とはいえアイドルを目の前にして暴走するのはファンにはよくある事です。エキシビションマッチ中に関わらずそういった者による妨害や接近がないように警備を厳重にします」

「そうだな。流石にユーロ軍管区が誇るアイドル様を傷者にして返してはあちらからの印象は最悪だろうからな」

 

 最悪の場合、日本軍管区に2度と訪れる事はなくなり、世界中のファンから干される事になるだろう。俺としてはファンではないため好きにすればいいといった感じだが無駄に敵を作る必要はない。ユーロ軍管区はなんだかんだ言ってかなり大きな場所だ。スイス軍管区を除くすべてのヨーロッパを領土としているだけあって規模はでかいしスイス軍管区と直接通じている事でモンスターサモンも活発だ。その分レジスタンスの動きもこっちとは比べ物にならない程活発且つ過激だがな。簡単に言えば日本軍管区中のレジスタンスがスタンピードばかりだと説明すれば理解してもらえるはずだ。

 

「隊長。その辺の調整は我々が運営と協議しておきますから隊長はもうすぐ始まるエキシビションマッチに集中してくださいね」

「そうか。ならば後は任せる」

 

 まもなく開会式が始まる。そうすればエキシビションマッチの開始はすぐそこだ。緊張という緊張はないが相手は6龍使いの実力者。気を抜くことはできないし全力で挑む必要があるだろう。そしてそんな相手と戦えることにどうしようもない興奮を覚える。……最近は思いだすこともなくなったが前世ではこれにドハマりしていたんだ。興奮するなという方が無理な話だ。

 

「さて、今日も頼むぞ。相棒」

 

 俺は一度デッキに眠る“黒龍カラミティ・ドラッヘ”に声をかけてから部屋を後にする。

 

 そしてそれから少しして、米沢サモン大会の開会式が行われ、大会の開始が宣言されるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すごい熱気やな」

「本当ですね」

 

 米沢サモン大会の会場。大サモンスタジアムの観客席にて、レジスタンス花の楽園(フラワー・パラダイス)のリーダーである花ヶ咲花蓮と副リーダーである恐我斯竜は調査を含めたサモンの観戦に来ていた。日本軍管区のレジスタンスが一掃され、その数を大きく減らした為にここで優秀な者を誘って戦力補強をしようと考えていたのだ。むろん、それでうまくいく可能性は低いが中には褒章次第で話を聞く者もいるため無駄ではないのだ。

 

「今回は初参加の無名選手が多くいるっちゅうのもあるやろうけどやっぱ6龍同士の戦いが見たいから集まってるんやろな」

「そうですね。世界中の誰でも見たいと思いますよ。実際、6龍がぶつかる事なんて稀ですからね」

 

 6龍と言われる最強の力を持つドラゴンはその名の通り6枚しか存在しない。そしてそのうち4枚が統一軍が、1枚をレジスタンスが、最後の1枚は行方不明となっており、統一軍に関してはそもそも管轄する場所が違うために戦う事がない。更に言えば6龍使いとしては黒導龍吾とエレナ・フォン・ノルトハイム以外に知られていないのだ。

 

「うちとしてもこの戦いは見逃すわけにはいかへん。“黒龍カラミティ・ドラッヘ”。あれをどうにかせんことには黒導龍吾を倒すことなんてできへんからな」

「実際リーダーは負けて一度捕まっていますからね。……で? 対策をしたとして勝てると思いますか?」

「難しいやろな。それほどに6龍は強力やしサポートカードが多いドラゴンテーマは取れる手が多いからな」

 

 強力無比な6龍とそれをサポートするモンスターにマジック。実際、花ヶ咲花蓮もマジックカードでコストを大幅に減らした“黒龍カラミティ・ドラッヘ”で敗北している。もしあれがなければ勝負の行く末はまだわからなかっただろう。

 

「ま、どちらにせよこの戦いで得られる物は多いはずや。たとえどんなことでも、それこそ効果の一つだけでも覚えて戻らんとな」

「その気持ちはわかりますよ。でなければこんなアース帝国のお膝元に来てまで戦いは直接観戦しようとは思いませんからね」

 

 ……黒導龍吾とエレナ・フォン・ノルトハイムの戦い。それを観戦しようとしているのは何もこの二人だけではない。生き残っているレジスタンスのほぼ全てが集まり、二人の戦いに注目しているのだ。誰もがここで情報を手に入れ、自分たちの勝利の糧にしようとしているのだ。

 こうして、敵からも注目を浴びる中でエキシビションマッチの時間となり、黒導龍吾とエレナ・フォン・ノルトハイムは互いにサモンステージに立つ。湧き上がる歓声を浴びながら、6龍同士の戦いが今始まろうとしていた。

 

カード紹介は別作品として分けた方が良い?

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