気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した   作:名無しのカードバトラー

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019/ザ・シクスドラゴンズ

 日本軍管区に戻った俺は改めて原作アニメを思い出していた。

 原作アニメ「ザ・シクスドラゴンズ」の始まりはモンスターサモンと世界観の説明から入る。そしてレジスタンス達が必死に統一軍と戦うシーンが添えられた後に軽いサモン描写がされる。そこではボロボロになりながら統一軍を倒したレジスタンス達が撤退していくという形となっていた。

 そしてそこから一転して日本軍管区島根地区の学校に通う生徒たちの様子が移った。その中の一人が原作アニメの主人公である六道龍也だった。当時の彼の実力は中の上。弱くはないが強くもない。クラスで10から8人目のレベルだ。実力に比例するように彼はクラスにおいてそこまで目立った人物ではなかった。

 クラスの人気者ではないが苛められっ子でもイジメっ子でもない。友達が極端に多いわけでも少ないわけでもない。しいて言えば身体能力が人外染みている事だがこれもこの世界では良くあることだ。

 第一話はその後この龍也にスポットが当てられて話が進んでいく。最初は学校、次に帰宅時にと平々凡々な学生といった感じだがここからが違う。彼は真っ直ぐ家に帰る事なく近くの寂れた倉庫にやってくる。そこは持ち主が不在で暫くはそのまま放置されることが決まっていたから龍也とその友達によって秘密基地化されていたんだ。

 龍也は昔からの友人と合流し、モンスターサモンの研究を始めた。研究と言ってもやってることはサークル活動のようなものだ。戦術を研究してり新たなコンボの作成、新パックの開封会等まさに青春を謳歌していたわけだ。

 しかし、そんな日々も長くは続かなかった。この倉庫に目をつけた不良グループの強襲を受けたからだ。せっかくの秘密基地を渡してなるものかと龍也達は反抗し、サモンでの勝負が行われた。結果的に言えば不良グループの勝利だ。とはいってもこれにはカラクリがあり、不良達は龍也の手札を後ろから確認してサモンをしているリーダーに教えていたのと袖からカードを取り出して使用したり等のイカサマをしていたからだ。

 結果的に龍也はカードも全てそのままの状態で追い出され、不良達に占拠されてしまったのだ。

 途方に暮れ、人通りのない道を歩いていた龍也は1枚のカードを見つけ、拾った。それが物語の要である6龍の一角にして最強のドラゴン。“ザ・クリムゾン・ドラゴン”だ。この時、こいつは絶対皇帝の追跡を逃れるためにかなり弱体化していたがそれでも見たことのないカードに龍也はレアカードを拾ったと早速デッキに組み込んだ。そして、不良達に絡まれている友達を見つけた龍也がサモンを挑み、見事“ザ・クリムゾン・ドラゴン”を使って勝利したのだ。その後は不良のリーダー相手にリベンジして秘密基地を取り戻したり、逃亡していたレジスタンスを匿って世界の裏に触れたりとしていく感じになる。

 現在は原作アニメより大凡一年前。主人公は高校二年であったため、今年入学するのだろう。残念ながら主人公が通う学校について詳細な情報は出なかったが島根地区の学校、それも性も名前も分かっているのだから探し出すのは簡単だ。

 

「島根は幸いと言えばいいのかレジスタンスの活動は確認されていない。そのせいか、幾つものレジスタンス組織がここへの進出を狙っていた」

 

 結局、龍也が助けたレジスタンスは捕縛されてしまい、その過程で秘密基地となっていた倉庫は倒壊。更地となってしまったがそれがきっかけとなって龍也はレジスタンスと統一軍の戦いに巻き込まれていくことになる。

 

「レジスタンスの活動のせいで前世に比べれば緩く、記載がされていない人物も多いが戸籍から調べる事も出来るか……」

 

 物語は序盤→(米沢サモン大会)→東北編→デスサイズ編→レジスタンス団結編→決戦編に分かれている日本編と6龍編→総攻撃編→復興編→最終決戦編に分かれている世界編で構成されている。

 

「季節はまだ12月。この時期なら主人公はまだ中学3年生。確実に見つけるためには入学の時期となる4月まで待たないといけないか……」

 

 ちなみに、このアニメはカードゲームアニメだけあって話の半分以上でカードゲームをしている。そのうち半分以上が主人公の戦いだ。

 

「ならばそれまでに物語の要となる島根に不干渉を貫き、影響を与えないようにしないといけないか。

……仕方ない。今は集団脱走したレジスタンスの捕縛を優先するか」

 

 ……アニメの事を考えながらデータ確認をしていたせいか外はすっかり暗くなってしまっているな。つい熱中しすぎたか?

 ここは日本軍管区統治センター。東京地区に建てられたこの軍管区の中枢だ。原作アニメにおいて黒導龍吾が死ぬ舞台でもある。中枢というだけあって日本軍管区の戸籍はここで一括管理している。そのせいで世界編になると戸籍が分からなくて大分混乱していたな。

 

「今日の収穫はなしだな。戻るとするか。……ん?」

 

 ここには俺以外の人間はいない。よほどのことがない限り戸籍を管理する部屋に入る八はいない。いないはずなのだが……。入口には赤い髪の少女が立っていた。赤い髪をツインテールにしたそいつはこの世界ではあったことはないがどういう人物化はよく知っていた。その少女は俺の視線に気づくとにこりと笑みを浮かべた。

 

「初めまして。デスサイズの隊長である黒導龍吾さんですよね? 私はメアリー・響子・カールラントと言います」

「6龍の使い手か」

 

 そう、彼女は史上最年少で6龍の使い手に選ばれた天才少女だ。年は原作アニメで15とされていたので今はまさかの13歳だ。とはいえ彼女の事を知っているのは各軍管区の上層部か俺のような特殊な存在しかいない。

 

「何の用だ?」

「っもう! 分かってるくせに~! こうして6龍同士会えたことですし私と戦ってください!」

「……」

 

 人懐っこい感じで話しかけてくる彼女だがそれがどうにも胡散臭い。何しろ彼女の本性を知っているだけにこういう話し方は違和感しか感じない。

 

「ダメ、ですか?」

「構わない、が。一つだけ言わせてくれ」

「? 何ですか?」

「いい加減、その喋りをやめたらどうだ? 普通に話して問題ない」

「っ!?」

 

 瞬間、彼女は驚いたようで目を見開き、やがてはぁ、とため息をつくと先ほどまでの人懐っこさを消して話し始めた。

 

「なんでわかったんですか~? こう見えてパパとママにも分からなかったのに~」

「違和感しか感じなかった。それだけだ」

「へぇ~? 意外と先輩って私の事を見ているんですね~。もしかして、惚れちゃいました?」

「……」

 

 そうそう、この喋り方だ。これでこそ彼女だ。この雌ガキの如き喋り方を始めて聞いたときはそれまでの話し方と一転して大分衝撃を受けたんだよなぁ。本当に懐かしい。

 

「良いからやるのだろう? 上の階に秘密裏にサモンを行える訓練場がある。そこに行くぞ」

「あれ? スルーですか? こんないたいけな少女の言葉を無視ですか?」

「置いていくぞ」

「あ! 待ってください、せんぱ~い」

 

 後ろから呼び止める声が聞こえてくるが反応はしない。反応すれば「あ~、やっぱり先輩ってば私の事を放っておけなかったんですね。もう、私ったら罪深いお・ん・な♡」と言いかねないからな。

 全く、これをうざく感じることなくずっと接し続け、ついには惚れさせた()()()には感嘆するよ。さてはて、()()()()()()()()()()様が現時点でどれだけの実力を持っていて、何故ここで接触してきたのかこれからじっくりと教えてもらおうか。

 

カード紹介は別作品として分けた方が良い?

  • 分けた方が良い
  • 今のままで良い
  • 登場した話のあとがき欄で十分
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