気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した   作:名無しのカードバトラー

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027/ユーロ軍管区でのストリートサモン・後編

「俺のターン。スタンバイフェイズ、ドローフェイズ、ヒールフェイズ」

 

黒導龍吾

手札2枚→3枚

コスト5→8

 

 さて、ここからどうするべきか。戦いはまだ始まったばかりであり、お互いに様子見と言ったところだ。とはいえこのままでいるわけにはいかない。

 

「俺は手札より“龍奏乱舞”を発動する。俺は“ゼーシュランゲ”をセメタリーに置き、デッキから2枚ドローする」

 

黒導龍吾

コスト8→7

手札2枚→1枚→3枚

 

 これは……。ふむ、これが来るという事は出せと言っているという事か? もう片方のもそれを可能にするものだし、そうなると……。

 

「俺は手札より“龍の心臓”を召喚する」

 

龍の心臓(戦闘モンスター)

コスト1 ドラゴン パワー1000 ダメージ1

 

「“龍の心臓”の召喚時効果を発動する。“龍の心臓”を破壊し、次に召喚するモンスターのコストを3軽減する」

「成程。確かにそれは厄介だがそれで一体何を出すっていうんだ?」

「決まっているだろう? 俺の切り札だよ。俺は“龍の心臓”と“ドラゴニュート・ソーサラー”のコスト軽減でコスト5で召喚する! 龍の魂よ、死者の怨霊と紅蓮の炎をまとい、この世に混沌をもたらせ! “轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”召喚!」

 

黒導龍吾

コスト7→2

轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン(戦闘モンスター)

コスト9 フレア/ゴースト/ドラゴン パワー30000 ダメージ3

 

 瞬間、世界が闇に包まれたかのように暗闇に覆われた。そして地面を突き破りながら一匹の龍が姿を現した。禍々しい邪気を身にまとい、正気とは思えない白目で咆哮を放つその龍は見ているだけで、聞いているだけで恐怖を相手に植え付けていた。

 6龍にも匹敵する最強カードの一角。前世ではその周りにも強大な力に大会で使用禁止になるほどの災厄をもたらしていた。俺も1枚だけだが持っていたカードだ。

 

「な、なんだこのカードは!? 見たことも、聞いたこともないぞ!」

「それはそうだろう。あまりにも強力すぎて逆に知名度がなくなってしまったカードだからな」

 

 まぁ、そもそもこの世界で作られているかも怪しい酷いカードだからな。正直に言って俺もこのデッキではないと、それこそ相棒のデッキには絶対に入れないだろう。もちろん、切り札である相棒の立場を奪ってしまいかねないという意味でな。

 

「バトルフェイズに入る。俺は“轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”でアタックだ! アタック時効果により相手フィールドの15000以下のモンスター1体を破壊する。俺は“シャドウデーモン”を破壊する」

「ちぃっ! 厄介な効果を持っていやがるな! 俺は“ゾンビ”でブロックだ!」

 

 圧倒的な死霊の龍を前に“ゾンビ”程度が戦えるはずがない。よろよろと龍の前にでた“ゾンビ”は“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”の羽根で起きた暴風にあっけなく吹き飛ばされて破壊された。

 

「更に“ハイドロ・ドラゴニアス”でアタックだ」

「それはライフで受ける」

 

ライフ5→4

 

「俺はこれでターンエンドだ」

「ちっ! だがこれで俺の反撃が出来るぜ! 俺のターン! スタンバイフェイズ! ドローフェイズ! ヒールフェイズ!」

 

手札2枚→3枚

コスト2→5

 

「俺は手札より“死花繚乱”を発動するぜ! 俺は“ルフターガイスト”を破壊する事でデッキから2枚ドローする!」

 

コスト5→2

手札2枚→4枚

 

「そしてコスト4の“ルフターガイスト”が破壊された事により! セメタリーより【転生】を発動する! これにより、“ゾンビ”を召喚するぜ!」

 

ゾンビ(戦闘モンスター)

コスト1 ゴースト パワー2000 ダメージ1

 

「更に手札から“ネクロ・ハンター”を召喚するぜ!」

 

コスト2→1

ネクロ・ハンター(戦闘モンスター)

コスト4 ゴースト パワー9000 ダメージ1

 

「バトルフェイズだ! 俺は“ネクロ・ハンター”でアタックだ! “ネクロ・ハンター”のアタック時効果発動! フィールド上の【転生】効果を持つモンスター1体につきパワーを3000アップだ! フィールドには“ゾンビ”しかいないがこれでパワーは12000になった!」

 

ネクロ・ハンター

パワー9000→12000

 

 12000か。俺のフィールドのモンスターでは防ぐ事は出来ないか。まぁ、何の問題もないがな。

 

「俺はライフで受ける」

 

黒導龍吾

ライフ5→4

 

「“ゾンビ”でアタックだ!」

「それもライフだ」

 

黒導龍吾

ライフ4→3

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

黒導龍吾

ライフ3 コスト2 手札1枚

フィールド

ドラゴニュート・エンターテイナー

ドラゴニュート・ソーサラー

ジェット・ドラゴン

ハイドロ・ドラゴニアス

轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン

 

ライフ4 コスト1 手札3枚

フィールド

エンバーマー

スペクター

エンバーマー

ゾンビ

ネクロ・ハンター

 

 

 現状までお互いに削りあいが続いている。端から見れば互角に見える戦いだろう。周りを見渡せばサモンをしていた人たちがゲームを止めてこちらを見てきていた。白熱した戦いに見えるようで大盛り上がりをしている。

 とはいえこの勝負はもらったも同然だ。相手の手札次第だが、次の俺のターンで勝利する事が出来るかもしれない。

 

「俺のターン。スタンバイフェイズ。この時に“轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”の効果を発動する!」

「何!?」

「お前のフィールドのパワー25000以下のモンスター1体を破壊する。俺は“スペクター”を破壊する」

「ぐっ! コスト軽減要員が……!」

「そしてドローフェイズ、ヒールフェイズ、メインフェイズ」

 

黒導龍吾

手札1枚→2枚

コスト2→5

 

 ふむ……。これはいけるか?

 

「俺はこのままバトルフェイズに入り、“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”でアタックだ! だが、アタック時効果は使用しない」

「あ? それで勝てると思っているのか?」

「ああ、そのキーカードは今来た。俺はクイックマジック“デュアルストーム”を発動する! この効果により“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”は相手モンスターをバトルで破壊した時、自身のダメージ数だけ相手にダメージを与える事が出来る」

「はぁっ!? ならどっちにしろ俺はダメージをくらうわけか!」

「そうだ。そして“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”の【連撃】効果発動!」

「連撃?」

 

 そう、フレアテーマモンスターの固有能力である【連撃】。これは指定された数値分コストを支払う事で回復するというものだ。基本的に強いモンスター程支払うコストが多くなる傾向にある。“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”の場合は3と比較的少ない。それがこのカードを禁止カードにした原因の一つだ。まぁ、理由は総合的に能力が高すぎるだけだがな。

 

「【連撃3】の効果により俺はコストを3支払う事で“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”を回復させる」

「っ!!??」

 

黒導龍吾

コスト5→2

 

「これでお前は負けだ」

「……ここでライフでもブロックでもしても俺はダメージを受け、次のアタックで同様になるってわけか。だがそうはさせねぇぜ! 俺はカウンターマジック“士魂の領域”を発動だぁ! これにより俺はライフ1つをコストにバトルフェイズを終了させるぜ!」

 

 男が発動したカードから怨霊らしき半透明のモンスターが姿を現して“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”の進路をふさぐ。だが、その程度で“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”を、俺を止められるわけがない。

 

「俺はカウンターマジック“咆哮”を発動する! この効果により、“士魂の領域”の発動は無効となり、破壊される」

「なっ!?」

 

 敵が防御札を持っているのは当然のことだ。そう考えないとモンスターサモンで勝ち抜くことは出来ない。常に防御カードを1枚は握っているようにしないとな。

 

「どうする? このアタックをブロックするか?」

「……ちっ! 俺は“エンバーマー”でブロックだ!」

 

 当然ながらたかがコスト2程度の“エンバーマー”で“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”を止められるわけがない。“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”がブレスを放てば“エンバーマー”は一瞬で塵と化したがブレスはそのまま男に直撃する。

 

「ぐっ!」

 

ライフ4→1

 

「止めだ。“轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”よ。紅蓮の息吹で奴を冥界へと送ってやれ! “轟魔龍ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”でアタック! ボルカニック・ヘル・ブレス!」

「ち、ちくしょうが!」

 

ライフ1→0

 

 紫色が混じった紅蓮の息吹が男を直撃し、焼き焦がしていく。当然実際にそうなっているわけではないがそれに値する衝撃は男を襲っているはずだ。実際、ゲーム終了に伴い“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”も炎も消えたが男はその場に膝をついて荒く息をしていた。若干だが汗ばみ、炎の影響を受けているようだ。

 

「はぁ、はぁ。……まさか負けるなんてな」

「まぁ、正直に言えば“ガシャドクロ”を出された時は焦ったがな。混合デッキとはいえ主軸はドラゴンだったからな」

 

 切り札の“ヴァーミリオン・ネクロドラゴン”だってドラゴンテーマモンスターであり、“ガシャドクロ”の影響を受けてしまう。いくら強いカードがあろうと出せなければ意味はないからな。精々が“龍奏乱舞”の釣り合わないコストになっておしまいだ。

 

「だが負けは負けだ。俺もまだまだ練習が足りねぇな。次はまけねぇぞ」

「ふっ。俺も負けるつもりはない。次に戦う機会があれば更なる力を見せる事も想定しないとな」

 

 もう一度戦う時には相棒を使ってみよう。相棒もあれだけの相手で、レジスタンス相手でなければ喜んでくれるだろう。俺はそう考えながら、男と固い握手をした。

 

 

 

 その後、俺は日が暮れるまでその場で様々な人たちとサモンを楽しみ、ミュンヘン地区での旅行を有意義なものとした。そうして心行くまで満足した俺は次の目的地に向かうべく次の日には町を後にしたのだった。

 

カード紹介は別作品として分けた方が良い?

  • 分けた方が良い
  • 今のままで良い
  • 登場した話のあとがき欄で十分
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