気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した 作:名無しのカードバトラー
「俺のターン。メインフェイズ、ドローフェイズ、ヒールフェイズ、メインフェイズ」
黒導龍吾
手札2枚→3枚
コスト2→7
ふむ。どうしたものか。さっきのターンまで相棒はやる気に満ちていたが今ではすっかり落ち込んでしまっているのを感じる。これでは出てきてくれそうにないな。無理に引けばデッキがなくなってしまうだろう。仕方ない。
「俺は手札より“龍魂循環”を発動する。これによってセメタリーの“災厄の炎”、“ワイバーン・トマホーク”、“リュザードマン”をデッキに戻し、デッキから1枚ドローする」
黒導龍吾
コスト7→4
手札2枚→3枚
「……! 俺は“龍の魂”を召喚する」
黒導龍吾
コスト4→4
龍の魂(戦闘モンスター)
コスト2 ドラゴン パワー1000 ダメージ1
「そして俺は“機龍-パワーメタル・ドラゴン”を召喚する!」
黒導龍吾
コスト4→0
機龍-パワーメタル・ドラゴン(戦闘モンスター)
コスト7 ドラゴン/機械 パワー24000 ダメージ2
「“パワーメタル・ドラゴン”の召喚時効果発動! 俺はドラゴンテーマを選択し、それ以外のモンスター全てを破壊する!」
“ジェット・ドラゴン”が守れないが仕方ない。これで相手フィールドのモンスターを一掃できるが果たしてうまくいくかどうか……。
「それを通してしまってはこちらが不利になってしまいますね。私はカウンターマジック“ダーク・ホール”を発動します! 手札2枚をコストに私は“パワーメタル・ドラゴン”の効果を無効にします」
「止められたか……」
フィッシャー中佐
手札3枚→1枚
「それだけではありませんよ? 更に“ダーク・ホール”の効果により無効にしたカードのコストだけ相手のデッキを上からセメタリーに置きます。“パワーメタル・ドラゴン”はコスト7のモンスターです。よって7枚セメタリーに置いてもらいましょうか」
これは完全にやられたな。既に俺のデッキは大分減っている。恐らく半分は切っているはずだ。この調子でデッキが減っていけば次の俺のターンは来ないかもしれないぞ。
幸い、召喚時効果を無効化されただけで“パワーメタル・ドラゴン”が破壊されたわけではない。ここは少しでもせめて行くか。
「俺はバトルフェイズに入り、“パワーメタル・ドラゴン”でアタックする」
「ライフで受けましょう」
フィッシャー中佐
ライフ4→2
続けて“ジェット・ドラゴン”でアタック、と言いたいところだが今アタックしても返り討ちにあってお終いだろう。こいつはコスト5以上のモンスターにブロックされないだけでそれ以下のモンスターにはブロックされてしまうからな。
「俺はターンエンドだ」
「では私のターンですね。スタンバイフェイズ。ドローフェイズ。ヒールフェイズ。メインフェイズ!」
フィッシャー中佐
手札1枚→2枚
コスト1→5
「……ふむ。特に出来る事はなさそうですね。では私はバトルフェイズに入ります! その時に、“魔槍-タイラント・グングニル”と“
半魔ピビモ
パワー7000→11000
上級悪魔アポクスィ
パワー18000→23000→27000
半魔アバ=ブイ
パワー5000→9000
本当に厄介な。“タイラント・グングニル”と自身の効果でパワーを9000も上昇させやがった。簡単にコストが上の“パワーメタル・ドラゴン”を超えてくるんじゃねぇ、って話だ。
「行きますよ。私は“アポクスィ”でアタックします! “タイラント・グングニル”の効果で手札1枚をコストに私はセメタリーより“
コスト4 悪魔 パワー9000 ダメージ1
「“ヒロウル”の召喚時効果によりデッキから1枚ドローする。さて、こいつのアタックはどうするのですかな?」
「当然止めるさ。俺は“
フィッシャー中佐
手札1枚→2枚
「私はこれでターンエンドにしましょう。エンドフェイズ時、“アバ=ブイ”の効果でデッキを1枚セメタリーに置かせてもらいますよ」
“アポクスィ”以外はアタックしてこない、か。よほどの自信があるのかそれとも別の理由があるのか……。どちらにせよ次が俺の最後のターンと思った方が良いかもしれないな。
黒導龍吾
ライフ2 コスト0 手札1枚
フィールド
黒龍の雛
ジェット・ドラゴン
デビルドラゴン
龍の両足
龍の魂
機龍-パワーメタル・ドラゴン
フィッシャー中佐
ライフ2 コスト5 手札1枚
フィールド
半魔ピビモ
上級悪魔アポクスィ
魔槍-タイラント・グングニル(アポクスィに装備中)
半魔アバ=ブイ
盤面だけを見ればお互いに一進一退の攻防が繰り広げているように見えるだろう。実際、その通りだが相手の方が優勢気味だ。こちらは相棒が拗ねたことで切り札が出せなくなっているからな。全く、パワーを超えられただけでここまで拗ねるとは思わなかったよ。せめて試合には影響が出ないようにしてほしいものだ。
「俺のターン。スタンバイフェイズ、ドローフェイズ、ヒールフェイズ、メインフェイズ」
黒導龍吾
コスト0→5
手札1枚→2枚
良いカードを引いた。これなら決められるかもしれない。
「俺はバトルフェイズに入り、“パワーメタル・ドラゴン”でアタックする。その際に手札よりクイックマジック、“弱肉強食”を発動する。これにより、“パワーメタル・ドラゴン”はこのターンの間バトルで相手モンスターだけを破壊した時、回復する」
「ほう? 厄介なカードだな。ならば私は手札よりカウンターマジック“闇の障壁”を発動します。これにより、私はこのターンの間ライフダメージを受ける事はなく、貴方がアタック宣言を行うたびにカードを1枚ドローするかコストを1回復します」
ちっ! 最後の1枚は防御札であったか。それにこちらにアタック宣言するごとに1枚ドローか1コスト回復という微妙にアタックを躊躇するか否かが微妙に分かれる厄介な効果付きだ。
「私は1枚ドローを選択します」
フィッシャー中佐
手札0枚→1枚
「そのうえでそのアタックはライフで受けましょう」
当然ながら“闇の障壁”の効果によりダメージは0だ。“弱肉強食”の効果も空振りに終わってしまい、手札を1枚消費するだけで終わってしまった。
「俺はターンエンドだ」
「私のターン。スタンバイフェイズ、ドローフェイズ、ヒールフェイズ、メインフェイズ」
フィッシャー中佐
手札1枚→2枚
コスト5→9
「ふむ……。では私は手札より“カース・ワイバーン”を召喚しましょう」
フィッシャー中佐
コスト9→7
カース・ワイバーン(戦闘モンスター)
コスト6 悪魔 パワー20000 ダメージ2
“カース・ワイバーン”か! 俺も使用している中々高性能なカードだ。しかも俺の“黒龍の雛”と“半魔ピビモ”によってコストが4も軽減されているため相手のコストが全然減らないな。
「“カース・ワイバーン”の召喚時効果により貴方のデッキを上から2枚セメタリーに置きます」
……不味いな。デッキがそろそろ尽きるぞ。後2回ほどデッキ破壊を受ければ終わりだ。というか今ので相棒がセメタリーに行ったぞ。マウンテン・ジョーの時もそうだったけどなんでデッキ破壊されるたびにセメタリーに行くんですかねぇ? それに今回はもう少しきちんとして欲しいのだが。
「ではバトルフェイズに入りましょう。私は“アポクスィ”と“タイラント・グングニル”の効果を発動します」
上級悪魔アポクスィ
パワー18000→22000→27000
半魔ピビモ
パワー7000→11000
半魔アバ=ブイ
パワー5000→9000
中級悪魔ヒロウル
パワー9000→13000
カース・ワイバーン
パワー20000→24000
「ではまず“カース・ワイバーン”でアタックします! そして“カース・ワイバーン”の効果によりパワー10000以下の相手モンスター1体を破壊します。私は“ジェット・ドラゴン”を破壊します」
ふむ、サポートモンスターの除去よりこちらの攻撃モンスターを減らすことを選んだか。どちらを取られても厄介な事に変わりはないな。そして“カース・ワイバーン”のダメージ数は2。ライフで受ける事も出来ない以上ブロックするしかない。
「俺は“デビルドラゴン”でブロックする」
本当にきつい。これで負けたとなったらどうなるのやら。
「続けて“上級悪魔アポクスィ”でアタックします! そして“タイラント・グングニル”の効果で手札1枚をコストにセメタリーより“
「……」
フィッシャー中佐
手札1枚→0枚
下級悪魔ソラメ(戦闘モンスター)
コスト2 悪魔
恐らく敵の勝利の射程圏内にまでデッキがすり減っている事は確実だ。これだからデッキ破壊系のデッキは厄介なんだ。こちらのプレイングを悉く邪魔をしてくれる。
「俺は“龍の両足”でブロックする」
“パワーメタル・ドラゴン”は攻撃の要。これを失うという事は敗北が決定的になってしまう。だからそれ以外でブロックするしかない。サポートモンスターである“龍の両足”で。
そんな俺にフィッシャー中佐はニヤリと笑う。
「おやおや? サポートモンスターでブロックするなんて貴方には余裕がないようですねぇ?」
「……」
「では私はこれでターンエンドといたしましょう。ここで止めを刺さなくとも貴方にはもはや勝ち目はありませんからね」
いちいち苛立ちを覚えさせる言い方だがそれだけ盤面は相手が優勢だ。それも仕方ない事だろう。実際、俺は次のターンで相手を倒せなければデッキが切れてお終いだろう。
黒導龍吾
ライフ2 コスト5 手札1枚
フィールド
黒龍の雛
龍の魂
機龍-パワーメタル・ドラゴン
フィッシャー中佐
ライフ2 コスト7 手札0枚
フィールド
半魔ピビモ
上級悪魔アポクスィ
魔槍-タイラント・グングニル(アポクスィに装備中)
半魔アバ=ブイ
カース・ワイバーン
下級悪魔ソラメ
「……俺の、ターン」
確実にこれが俺のラストターンとなる。俺はデッキに指をかける。
「スタンバイフェイズ。ドローフェイズ……っ! ヒールフェイズ。メインフェイズ」
黒導龍吾
手札1枚→2枚
コスト5→9
っ! どうやら、運は俺の味方のようだな。
「……想像以上だった」
「何がですかな?」
「正直に言って俺はお前を甘く見ていた。俺に勝てるわけがないと」
まさかこんなところで追い込まれるとは思ってもみなかった。精々が少し危険なところまで追い込まれておしまいだと思っていたのだ。
「だが、実際に戦ってみれば俺はこうして敗北一歩手前まで追い込まれている」
油断していた。慢心していた。それに尽きる。
「だからこそこれはお前への褒美だ」
油断は禁物なのだ。それを改めて理解できただけ、この試合は意味あるものであった。
「俺はコストを9支払い、通常マジック“カラミティ・シュピラーレ”を発動する!」
「っ!? な、なんですかそのカードは!?」
まぁ、驚くのも無理はないな。このカードは名前の通り相棒の専用カードだ。専用と言っても相棒がいないと使えないとかそういうわけではない。ただ、相棒の能力を発動できるだけだ。
「このカードの効果により、俺は“パワーメタル・ドラゴン”を破壊する」
「? 自分のモンスターを、破壊した?」
「そしてそのモンスターよりパワーが低いモンスター全てを破壊する」
「なっ!?」
この場合、“タイラント・グングニル”を装備した“アポクスィ”を含めて全モンスターとなる。これにより、あの明らかにやばい槍ごと勝利をつかむことが出来る。
「で、ですが! それだけでは私を倒すことなど……!」
「そして、破壊したモンスター3体につき、お前に1のダメージを与える」
「……え?」
つまり、お前には3のダメージが入るという事だ。相棒より必要なモンスターの数は少ないがその分こちらには発動後強制的にエンドフェイズに入るうえにモンスター・マジックの効果を使用できなくなるというデメリットが存在するがな。
「馬鹿な……! この私が負けるなど……」
「モンスターサモンは最後の最後まで何が起こるかわからない。この程度の逆転劇などよく起こる事でしかない」
「お、おのれぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
「幕だ」
瞬間、“パワーメタル・ドラゴン”が爆散し、その衝撃波で全てのモンスターが吹き飛ばされる。更にフィッシャー中佐もその衝撃波に巻き込まれモンスターの破壊によって発生した爆風に包み込まれていった。
フィッシャー中佐
ライフ2→0
瞬間、この試合の勝者が決まるが衝撃波を諸に受けたフィッシャー中佐はそのまま崩れ落ちた。白目をむいているものの、気絶だけで生きてはいるようだな。
「全く……。あのカードは一体何だった……!?」
フィッシャー中佐のサモンディスクより“タイラント・グングニル”を取り出そうとした時だった。突如としてそのカードが黒いオーラに包まれたかと思うとひとりでに宙に浮きあっという間に消えてしまったのである。まるで用済みと言わんばかりに、主の下に帰らんと言わんばかりの突然の事態に、俺は何もできず、ただ茫然とその様子を見守る事しかできなかったのだった。
こうして、一連の騒動は一応の幕引きを迎えたが様々な謎を残す形となった。どうやら俺の旅行もただ楽しむだけでは終わりそうにないな。
「……“タイラント・グングニル”。戻ってきたか」
とある都市にあるビルの屋上。そこにいたローブを羽織った者の下に先ほど龍吾の前から消えた“タイラント・グングニル”が姿を見せた。ローブの人物はそのカードを手に取ると愛おし気に自らのサモンディスクにしまった。
「黒導龍吾。まさかユーロ軍管区に姿を見せるとはな。日本軍管区に入り浸っている今がチャンスと思ったがどうやらそうではなかったらしい」
ローブの人物は忌々し気に空を見上げる。都市の上空の天気は最悪であり、今にも豪雨がやってきそうな空となっていた。
「……まぁ、いいさ。我が野望を考えればあいつの妨害はむしろ好都合だ。精々、道化として踊ってもらおうではないか!」
そういってローブの人物は一枚のカードを取り出した。そのカードのイラストには禍々しい、“タイラント・グングニル”とは違う槍が描かれているのだった。
パワーメタル・ドラゴンのアタック時効果とか、タイラント・グングニルの発動コストとかいろいろとミスっていますがご了承ください
カード紹介は別作品として分けた方が良い?
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分けた方が良い
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今のままで良い
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登場した話のあとがき欄で十分