気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した 作:名無しのカードバトラー
この作品もどうぞよろしくお願いします。
「私のターン! スタンバイフェイズ! ドローフェイズ! ヒールフェイズ! メインフェイズ!」
セシル・パヴィア
手札3枚→4枚
コスト0→3
セシル・パヴィアは崖っぷちに立たされていた。相手の場にはサポートモンスターを含めたモンスターが5体並ぶなか、セシルのフィールドにモンスターは存在せず、それどころか相手の“エビル・ビィデント”の効果でコストは0となってしまっていた。これにより、セシルは大きく行動を制限されることとなり、勝つことが難しくなってしまっていた。
「……私は“ボマー・ワーム”を召喚するわ!」
セシル・パヴィア
コスト3→1
ボマー・ワーム(戦闘モンスター)
コスト2 インセクト パワー5000 ダメージ0
セシルのフィールドに胴にダイナマイトを巻いたワームが姿を現した。その姿はとても貧弱で、便りなさそうだったがそれを見た男は険しい表情となった。
「厄介な……!」
「効果は知っているみたいね。ならば話が早いわ! 私は手札から“ドラグ・ワーム”の効果で“ボマー・ワーム”をセメタリーに置き、コストを支払わずに召喚するわ!」
セシル・パヴィア
コスト1→1
ドラグ・ワーム(戦闘モンスター)
コスト4 ドラゴン/インセクト パワー11000 ダメージ1
「そして“ボマー・ワーム”の効果発動! このカードがモンスターの効果でセメタリーに送られた時、相手フィールドのモンスター1体を破壊出来るわ! 私は“
「ちっ! だが、“デーモン・バトラー”の効果で身代わりに破壊する!」
“ドラグ・ワーム”が姿を見せる直前に“ボマー・ワーム”が勢いよく飛び跳ね、“アルカロル”にとびかかった。しかし、迎撃しようとする“アルカロル”に接触する直前に大爆発を起こして見せた。それは直前で間に入った“デーモン・バトラー”によって破壊こそ防がれたがこれで防御を一つ失う形となった。
ウェポンモンスターは装備したモンスターが破壊される時ともに破壊されるデメリットが存在する。男は“アルカロル”が、というよりも魔槍が破壊されそうになったことに深い憤りを感じているようだった。
「私はバトルフェイズに入るわ! “ドラグ・ワーム”でアタックよ! そしてアタック宣言時効果でパワー3000以下のモンスターを3体まで破壊するわ! 対象は“小悪魔キッビ”と“アビール”よ!」
「アタック自体はライフで受けよう」
“ドラグ・ワーム”が羽ばたき、その突風で二体の悪魔が破壊された。その勢いのまま“ドラグ・ワーム”は突進し、男のライフを削り取った。
男
ライフ5→4
「私はターンエンドよ」
男
ライフ4 コスト2 手札1枚
フィールド
半魔ピビモ
魔槍-エビル・ビィデント(
ダーク・プリッツァー
セシル・パヴィア
ライフ4 コスト1 手札1枚
フィールド
ドラグ・ワーム
セシルが劣勢であることに変わりはないものの、たった1ターンでモンスターを3体も失った事は確実な成果と言える。実際、男は眉を顰め、不快感をあらわにしていた。流石の彼もここまでの反撃は予想外のことだったのだろう。
「……まぁいい。俺の優勢に変わりはない。俺のターン! スタンバイフェイズ! ドローフェイズ! ……っ!? ヒールフェイズ! メインフェイズ!」
男
手札1枚→2枚
コスト2→5
一瞬だがドローしたカードを見て目を見開いていた男はすぐにゲームに戻った。しかし、その反応から見てもセシルにとっては最悪な出来事が幕を開けようとしている事だけは理解できてしまっていた。
「……ふ、フハハハハハ!!! どうやら天は俺に確実なる勝利をもたらそうとしているようだな!」
突然大笑いを始めた男にセシルは敵のエースモンスターが来たと確信した。それはつまり、敵の攻撃がより苛烈になる事を意味していた。
「俺はフィールドの“ダーク・プリッツァー”を破壊する事によってコスト4でこのカードを召喚する! 偉大なる魔神にしてあらゆる武器の力を引き出す最高の悪魔! 現れろ! “魔神ムーバルディ”!!」
瞬間、天空に黒い雲が渦巻き、雷をまき散らしながら魔神が姿を現した。その圧倒的な圧力はその場にいる者全てに恐怖を与えていた。
男
コスト5→1
魔神ムーバルディ(戦闘モンスター)
コスト8 悪魔 パワー25000 ダメージ1
「これがあんたの、切り札……!」
「いくぜぇ? “ムーバルディ”の召喚時効果発動! 手札1枚をコストに“ドラグ・ワーム”を破壊する!」
「っ!」
セシルのフィールドに残っていた最後のモンスターが破壊された。これでセシルのフィールドはがら空きとなり、男に対して無防備となった。
「バトルフェイズだ! 俺は“ムーバルディ”でアタックする! そして“ムーバルディ”の効果でセメタリーからコスト6以下のウェポンモンスター、この場合は“ダーク・プリッツァー”をノーコストで召喚する!」
“ムーバルディ”召喚の為に墓場へと落とされた漆黒の剣が再びフィールドに顕現した。その剣は不思議と黒いオーラを出しているようにも見え、怒りを感じているようにも見えた。
「そして“ムーバルディ”は自分フィールドのウェポンモンスターの数だけダメージ数をアップできる!」
「なっ!? それじゃぁ……!?」
「“ムーバルディ”のダメージ数は3となるわけだ」
魔神ムーバルディ
ダメージ1→3
セシルは魔神が迫る中、手札に視線を落とす。そこにあったのは、この状況を打開できるものではなかった。
「……ライフで、受けるわ!」
セシル・パヴィア
ライフ4→1
「これで止めだ! 俺を相手にここまで善戦したことは誉めてやろう! 行け! “アルカロル”でアタックだ!」
「……ライフよ」
セシル・パヴィア
ライフ1→0
魔槍を持った悪魔の一撃を受け、セシルの体は大きく吹き飛ばされた。そのダメージはすさまじく、セシルの体はボロボロになっていた。
「これで邪魔をする者はいなくなったな。さぁ、渡してもらおうか」
「させるか!」
「エレナ様をお守りするぞ!」
ゆっくりと男がヘリに近づいてくるがそれを阻止するべく操縦席にいた兵士二人が立ちはだかるが先ほどとは違い、男は衝撃波を放ち、兵士二人を屋上から吹き飛ばした。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!???」
「ひ、ひいぃぃぃぃぃっ!!???」
「俺の邪魔をするからこうなるのだ。……さて」
ぎょろり、と男はエレナに視線を送る。その視線は湿っぽく、心の奥底から震わせる嫌なものであり、思わずエレナは上ずった悲鳴を上げてしまう。そしてそれは男を興奮させるには十分だった。
「いいねぇ! いいねぇ! その悲鳴! 何度でも聞きたいものだ!」
「くっ! エレナちゃんには一歩も触れさせない!」
そして、エレナに男が触れようとしたときにカルメンがそれを邪魔した。カルメンは恐怖で顔を青くしながらも男に相対した。そんなカルメンに対し男はあからさまに不機嫌になり、にらみつける。
「邪魔だ。どけ」
「っ! 龍吾様……!!」
男が衝撃波をカルメンに向けて放とうとしたとき、バンっ! と屋上の扉が威勢よく開いた。その音の方に視線をやれば息を切らしながらも確かな決意で男をにらむ龍吾の姿があった。
「っ! 龍吾様!」
「黒導、龍吾……!」
「先ほどはよくもだましてくれたな。だが、今度はそうはいかないぞ」
龍吾は険しい表情のままサモンディスクを起動する。男は憎たらしい野郎の存在に眉を顰めるがふと、自らのサモンディスクに視線を落とすとニヤリと笑みを浮かべて龍吾に向き直った。
「良いだろう。先ずはお前から倒す。そうすればエレナは俺のものに出来る……!」
「安心しろ。そんな日は二度と訪れる事はない。お前はここで、俺に無様に敗北し、許しを請うのだから」
互いに戦意を確認するとサモンディスクを起動させ、お互いのディスクを接続した。これでお互いはゲームが開始できるようになり、ディスクの画面にはゲームスタート! の文字が表示される。それを確認した両者は声を張り上げた。
「「ゲーム、スタート!」」
かくして、男と龍吾による決戦が始まったのであった。
カード紹介は別作品として分けた方が良い?
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分けた方が良い
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今のままで良い
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登場した話のあとがき欄で十分