気づいたらカードゲームアニメの強キャラに憑依した   作:名無しのカードバトラー

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お久しぶりです。


045/スイス軍管区でのひと時

 最初こそあまり乗り気ではなかったが社長と会ったことはいい方向に傾いたと言える。おかげで俺のデッキは大幅に強化された。何しろ最終決戦時に使用したカードやそれに準ずるカードが手に入ったのだから。試運転がてら社長とバトルしたが十分に使いこなせたし俺の本気デッキとして用意しておいてもいいかもしれない。ちなみにその社長は予想以上のダメージを受けたらしく療養中らしい。これで更なる因縁をつけられないと良いが……。

 とりあえずもらったカードは早速投入していく。原作で黒導龍吾が最終決戦で使用していたカードたちだけあってその能力は高い。原作で黒導龍吾は相棒の力を十二分に発揮する為に大量展開からの相棒の効果で破壊。相手ライフにダメージを与えて相棒でフィニッシュするという戦法を取っていた。それは辛うじて主人公によって防がれたがここから六道龍也は暫くの間劣勢に立たされることになるんだよなぁ。

 今回手に入れたカードたちは原作アニメで使用されていなかったカードも多い。前回使用した“アルゴリズム・ドラゴン”もOCG化されていたが黒導龍吾との関係性は示唆されていなかったが相棒を使用するデッキではかなりの確率で投入されていた。何しろ1体出すことが出来ればその瞬間に3体まで並べる事が出来るのだ。そしてコスト1という最弱のモンスターの為に妨害するべきかも微妙であり、基本的に展開できる事が多い。たとえ妨害できても所詮はコスト1のモンスター。それに妨害を使われた所で問題はないと言える。

 黒導龍吾をモデルとしたデッキが前世では発売されていたがそこに封入されていた色付きドラゴンと呼ばれている多種多様な色の名前が入ったドラゴンも多くいる。これらを用いれば俺のデッキは更なる高みに上る事が出来るだろう。まぁ、相棒の支援前提になるから相棒を使用しないデッキでは基本的に使用しないだろう。

 

「ふむ、やはりGF社が統治するだけあって他の軍管区とは色々と違うな」

 

 さて、いったんもらったカードについては置いておき、スイス軍管区の観光を楽しむことにする。そして、見ていて思ったがアース帝国内とは思えない程自由な様相をしていた。他の軍管区の街とは違い監視カメラがほとんどなく、殺伐とした雰囲気も感じられず、むしろ開放的な雰囲気があった。

 だが、それでも治安を守る衛兵がそれなりの数がいるためか犯罪もあまり発生していいないように見受けられる。前世ではアメリカすら超える銃犯罪の発生率が高い国と同じ場所とは思えない程の治安の良さだ。

 まぁ、レジスタンスグループはGF社に睨まれたくはない為に周辺ですら活動しないしアース帝国もそれなりに譲歩しているせいでもあるだろう。移住希望者は多いが従業員若しくはその関係者及び街を維持するのに必要な人員とその家族以外は観光で訪れる事さえ厳しい状況にある。だから毎年入社する事を目指して応募が殺到し、倍率はいつも100を超えている。

 そんな場所を観光できるのも俺の肩書のおかげだな。たまに肩ッ苦しい時もあるがその分こういった時にはありがたく感じる。

 

「へぇ、流石に品ぞろえも普通の店よりもいいな」

 

 近くにあったカードショップに入ってみたがお膝元で営業しているだけあって品揃えは見てきた中で一番いいかもしれない。パックは最新の物から古い物まで数多くあり、カードの単品も数が多く、他よりも安い。まぁ、前世と比べれば高すぎるがな。大量に印刷されて一枚1円にまで落ち込んだレアカードがここでは100万もの値がつけられている。

 お、“エマージェンシーコール”が3000万で売られてるな。汎用性高いしレジスタンスも積極的に使用する一枚だ。俺もたまにデッキに入れている。まぁ、効果が効果だけに3積みする馬鹿はいないと思うが1枚は入れておいても損はないカードだな。

 ん? こ、これはバンドテーマ!? コラボ商品もここでは販売されているのか!? バンドテーマはとある大手のカードゲームとのコラボで作られたカードだ。モンスターサモンの製作陣にそこの系列のバンドグループのファンがいたらしくやたら高性能なカードとなっていたなぁ。基本的に事故らなければコスト6のモンスターがノーコストでバンバンフィールドに出てくる悪夢のような展開となる。それを利用して大量展開した所を“黒龍カラミティ・ドラッヘ”を効果で出して全体除去するカウンターで勝利決めた人が前世でいたなぁ。製作陣の一人から異様に嫌われたらしいけど。

 アニメではコラボがアニメ終了後という事もあって出てくることはなかったからこの世界でも出てくるとしてもまだ先の事だと思っていたが普通に販売されていたか。この調子だと他のコラボカードも既に世に出ていそうだな。

 

「何か買っていきますか? 今ならサービスで1パックおまけしますよ」

「……ならばこのパックを10パック程購入しよう」

「毎度あり!」

 

 パックを見ているだけだったせいかカウンターの店員にそう声をかけられてしまった。まぁ、金に困っているわけでもないしここは適当にパックの購入でもしてみるか。

 俺が使用するカードは基本的に俺が黒導龍吾になった時に前世から持ってきていたカードで構成されている。前世では熱心にやりこんでいたせいで1部屋分はカードがある。だが、当然ながらOCG化、つまりカード化されずにアニメなどでのみ登場したカードについては持っていない。そう言ったものはものすごく強かったり何かしらの理由で先送りや中止になってしまったり、そもそも弱すぎてOCG化する必要がないカードだったりする。

 この世界のパック事情も色んなカードゲームアニメに負けず劣らずのひどさである。1パック5枚入りでレアカードの封入率は0.05%だ。前世だったら絶対に売れない。この世界だからこそこれで成り立っているだけだ。

 

「……」

 

 俺が購入したパックは10。そこに店員さんから1パックのおまけをもらい11パック。合計55枚のカードを手に入れたわけだが何とそのうちバニラカード、効果を持たないモンスターカードは47枚だった。残り7枚は魔法カードで汎用性がない上に弱いカードだ。全部OCG化されていない、というかされないレベルの微妙なカードばかりだった。正直、買ったのを後悔している。

 だが、それでも掘り出し物がなかったわけではない。おまけでもらったパックに入っていた1枚のカードだけはあたりと言える物だったからだ。

 

 

三つ首竜の祠(フィールドマジック コスト:3)

自分フィールドの「三つ首竜の祠」の数によって以下の効果を適用する。

1枚以上:自分フィールドのドラゴンテーマモンスターのパワーを+2000する。

2枚以上:自分フィールドのドラゴンテーマモンスターは破壊される時、セメタリーに送られる代わりに手札に戻すことが出来る。

3枚:自分フィールドのドラゴンテーマモンスターは効果では破壊されない。

 

 

 このカードの能力を発揮するには2枚以上が必要だが効果自体は悪くはない。コストもそこまで高くは無いから並べるのは比較的容易だろう。3枚、となると厳しいが2枚目だけでも十分強い。

 

「これらのカードは全て売却で」

「了解です」

 

 因みにだが残りの54枚は全て売却した。正直に言って戻って来た金は10分の1程度だったが仕方がないだろう。あっても困るバニラカードばかりだったし余程のコレクターでもない限りは売却一択だろう。

 

「……同じパックを後20購入で」

「ありがとうございまーす」

 

 ……“三つ首竜の祠”、少し気になるしもうちょっとだけ購入していこうかな。どうせお金には余裕があるんだし。結構簡単に出たし2枚目も比較的簡単に手に入るでしょ。

 

 

 

 ……当然といえば当然だが2枚目は100パック購入するまで手に入らなかったのは完全な余談である。

 

カード紹介は別作品として分けた方が良い?

  • 分けた方が良い
  • 今のままで良い
  • 登場した話のあとがき欄で十分
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