Fate/stay night [Heaven’s Dived Tales]   作:らて丸

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#015

Side:穂風

 

 

 

「すいませーん、監督役さんいますか〜」

 

私は美綴さんの搬送と治療のために言峰教会へと足を運んでいた

 

まぁ、運んだのはセイバーだけど…

 

一度自分で運ぼうとしたけど持ち上がらなかった

 

剣道してるからそれなりに自身あったんだけどな…

 

「驚いたものだ、出て行って次の日には戻ってくるとはな、なにかあったのか?」

 

「えっと、急患です!!診てもらってもいいですか?」

 

「ふむ、いいだろう…」

 

そういうと、彼はパッと美綴さんの制服のボタンを外す

 

……なんか、えっちです、

 

彼女の首には毒蛇に噛まれたときに出来るような傷口から広がるようにひび割れたような痕が残っている

 

セイバーが言うにはサーヴァントはエネルギーの補填に人の魂や精神的要素を必要とするらしい

 

マスターからの魔力供給だけでは足らない場合だけでなく、自分が勝つために民間人を巻き込み、魂を取り込ませるマスターもいるとのこと

 

これら全てをガス漏れであると言峰さんは処理しているらしい

 

ガス会社の人たちもたまったもんじゃないですね

 

もうひとり、教会の前方にいる人影の方へと視線を向ける

 

金髪の美形な青年

 

その赤い瞳はどこか不思議な雰囲気を醸し出しており、品定めされるように舐め回されるように見られているようでならない

 

「ほう、面白い。なかなか良くないものに魅入られているな」

 

「……?」

 

言峰さんは美綴さんを抱えて奥へと消えていってしまった

 

そのとき「少し待っていろ」と言われたので帰らずに待っておこう

 

それにしても、遠海くんは大丈夫でしょうか…

 

 

 

Side:穂風 out

 

 

 

 

 

 

Side:識

 

 

 

「ヘクチッ…!!」

 

「ハハ、どうかしたのかい?そんな女の子みたいなくしゃみして」

 

「いや~、なんか噂されてるような気がして」

 

橙子さんはうつ伏せで寝そべるオレの背中を撫でながら冗談交じりに話す

 

「相変わらず、注目の的かい?流石は色男だね。間桐家の長男に、今度は部活の後輩と来た」

 

「冗談は止してくださいよ、野郎にモテても嬉しく無いです」

 

「それにしても、成分を調べたがキミが受けた神経毒はとてもじゃないが人間が受けていいようなものじゃないよ。常人が受ければ一瞬で痛みでショック死するだろうね。それを受けてピンピンな君は一体何者なんだろうね?」

 

「いやー、なんなんでしょうね」

 

オレにもさっぱりわかりません

 

それにしても伽藍の堂の人たちはこんな深夜になっても迎え入れてくれるのだから優しい

 

服を着て部屋から出るとそこには青い着物に赤い革ジャンというなんとも奇妙な格好の人がいた

 

「お前、また来たのか識」

 

「あ、お久しぶりです。式さん」

 

「全く、毎回毎回橙子に頼って恥ずかしくないのか?」

 

「いつでも頼ってくれって言われてるんで!!」

 

「お前は図々しいの塊か…」

 

しょうがない、魔術関連で必要なものは大体橙子さんが揃えてくれているんだ

 

時々橙子さんの依頼で海外に飛んだりしてるんだから別にいいではないか

 

「それにしても、その革ジャン。まだ着てくれてるんですね」

 

「まぁな、せっかく再従姉弟(はとこ)がくれたものだからな、大事にはするさ」

 

「はいそこ、私を差し置いて識とイチャつかないの」

 

「別にイチャついてねぇ」

 

そう言いながらプイッと顔を逸らす式さん

 

うん、可愛い

 

一つ上なはずなのにどこか素直になれない妹を見ているような気分だ

 

本人に言ったら解体(バラ)されるだろうけど

 

「で?今回の聖杯戦争の参加者は?」

 

「えっと、セイバーが衛宮さん、ランサーが遠坂、ライダーが若狭くんでバーサーカーがイリヤ。そのほかでサーヴァントを目視で確認できたのはアーチャーだけですが、アーチャーのマスターは発見できませんでした。キャスター、アサシンに関してはまだサーヴァントすら見つけられて無いですね…」

 

「なるほどねぇ…」

 

「それで、今回オレ達がすることは?」

 

「式さんとかに出て貰う必要は無いと思いますけど、橙子さんや先生から物資等の支援、それと衛宮さんへの魔術の指導をお願いしたくて」

 

ほぼ毎日街の見回りする予定だし、遠坂はそもそも教えるつもりも無いだろうからな

 

再び橙子さんの方へと視線を向けるとメガネを外し、顔が目の前まで迫っている

 

「うぉ…」

 

「君は、私というものがありながら他の女の指導を私に頼むのかい?」

 

「いや、えと…」

 

「昔教えてあげただろう、なにか頼み事をするときは対価を支払わなければならないと」

 

橙子さんの手がオレの頬を撫で、その目は狩りを行う獣のようだ

 

恥ずかしくなり顔をそらすが、添えられた手が無理やりオレの目線を橙子さんの方へと向けさせる

 

「さぁ、どうするんだい?私の可愛い、識」

 

か、顔が近い…

 

ただでさえカッコいいのに、こんな至近距離で見つめられたら…

 

な、なにか橙子さんを労えるものは…

 

「えっと、か、肩たたき券とかですかね…?」

 

「君は私のことを老人かなんかと勘違いしているのかい?」

 

ひぇ…

 

一層低くなった声がオレの背筋を凍らせる

 

「じゃあ、今度御飯食べ行きませんか?この間美味しいところ見つけたんですよ」

 

「いや、御飯じゃない。デート一回で引き受けよう」

 

「あ、はい…」

 

「可愛い識のお願いだからね。ちゃんとこなすとするさ」

 

式さんがなにやら怖い目をしていたような気がしたが気のせいだろう

 

気のせいだよね…?

 

取りえず、聖杯戦争終了後の初めての休日の予定は埋まった

 

 

 

 

 

 

美綴の容態はまだ良くなっていない

 

それに、若狭くんのこともある。今日の弓道部の活動は休みにしておこう

 

下駄箱の戸を開くとそこにはオレの体育館シューズと上履き、そして一通の手紙が入っていた

 

最近手紙を渡してくる人は減ったけど…

 

「おい、遠海、止まるな!!僕の下駄箱はお前の下なんだから取りづらいだろって、それ手紙じゃないか、まさかラブレターか!?」

 

「なわけないだろ?オレのことを好きになるやつなんていないだろうしいたとしても相当変わったやつだな」

 

なんかドン引いた顔でこっちを見てくる慎二

 

んだよ、事実だろ?

 

とりあえず中身が気になるので封を開けてみることに

 

「どうだ!?ラブレターか?ラブレターなのか!?」

 

後ろでうるさい慎二の顔面に拳を一発ぶち込んで黙らせてから文を読む

 

内容を要約すると『昼休みに屋上来なさい』だった

 

こんなラブレターあってたまるか

 

しかも送り主は穂群原学園のマドンナ、遠坂 凛、そのひとだった

 

うん、間違いなく聖杯戦争関係の話

 

いや、もしかしたらオレのせいでこの間多めに宝石を使わせたから…

 

 

『アンタ、この前の宝石代払ってもらうわよ?』

 

『い、いや、そんなの払える金なんて…』

 

払うわよね?

 

『ひ、ひぃ〜』

 

 

うん、間違いなく恐喝される

 

魔術師というのは自分の目的のためには手段を選ばない人種だからな

 

きっと遠坂だってそのくらいする

 

なんならランサー使ってくるかも知れない

 

くっそ、ウチのジャンヌが霊体化できないから連れてこれないのをいいことにオレから金を巻き上げる気なんだ!!

 

呼び出されたからには向かったほうがいいんだろうけど

 

まぁ、昼休みになってから考えるとするか

 

 

 

Side:識 out




第15話です

ボクは橙子さんのようなかっこいい女性が大好きです

オリ主基本総受です

異論は認めません()

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