あなたにもう一度毛布をかけるため   作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!

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どうも皆さんもしロマです!
今気付たら既にUA数が300,000を越えてました!すごく嬉しい!!
皆さんありがとうございます!!!
それでは続きをどうぞ( ´ ▽ ` )つ


18話 宣戦布告 上

 じいちゃん達と別れた後、ルフィ達と合流しココロさんがもうひとつの海列車"ロケットマン"の場所まで案内してもらった。

 

 既にサンジとウソップがロビンを乗せた海列車に潜入しており俺達もそれを追いかけるために出発する。

 

 

「行くぞォ!!!全部奪い返しに!!!!」

 

 

 ウォーターセブンを出ると俺達を待っていたフランキー一家が列車の後ろを連結し着いてくる。事前に了承を得てたとはいえ連結手段がちょっと強引すぎじゃね?ほらゾロも怒ってる。

 

 そして、列車が線路に乗ると速度がぐんと上がりとても外には居られずみんな車両に入ってくる。その際にパウリー含むガレーラの職人達もさらっと現れゾロにつっこまれた。

 

 俺達"麦わらの一味"とフランキー一家、そしてガレーラカンパニーとは島で色々あったが全員の敵は同じ。なのにバラバラに戦っては意味がないのでルフィはザンバイ、パウリーと片手をかざし同士となった。

 

 さっそく列車の前方から"アクア・ラグナ"がやって来てこれを切り抜こうとガレーラとフランキー一家で砲撃を撃ちまくる。

 

 しかし、"アクア・ラグナ"の勢いは止まらず万事休すかに思われたがそこにルフィとゾロの合体技が炸裂し"アクア・ラグナ"に巨大な風穴が空いた。

 

 無事、"アクア・ラグナ"を抜けみんなは泣いて喜び歓声をあげる。

 

「死ぬかと思ったァ~~~ッ!!!」

「"アクア・ラグナ"を抜けたぞ~~ッ!!!!」

「"鬼の戦漢"もスゲェ強かったがあの二人も負けてねェ!!」

「敵に回すと恐ろしいが……味方となるとこれ以上頼もしい奴らはいねェな!!」

「もーー恐いもんなんかねーぞー!!何でも来やがれーー!!!」

 

 ルフィとゾロは賞賛された後、車両へ戻ってきた。そこにちょうどサンジからの電伝虫が繋がりナミがルフィに渡す。

 

 たった今、ナミからロビンの事情と俺達の状況を聞いたというとルフィが暴れる許可を出した。

 

 最初ゾロは止めようとしたがルフィにもしそこにいたのがお前だったらどうしたといわれ何も言えなくなる。

 

 誰だってそうだ。ロビンの事情を聞いて黙っていられる奴なんかウチの船に誰一人としていない。

 

 サンジは気持ちを汲んでくれたことに喜び、たとえ船長命令だったとしても止まる気はねェと言葉を残し電伝虫を切った。

 

 みんなは一層気合いを入れるとナミはあることに気付く。

 

「あ、そういえば雨や海水で服がずぶ濡れじゃない。来る前に新しいの用意しておいてよかったわ。……ほら、あんた達の分もあるからさっさと着替えなさい」

 

 そういいルフィとゾロとチョッパーと俺の着替えを投げて渡す。そして、ナミは自分の着替えを取り出し……。

 

「よし」

「おいコラ待てナミ」

 

 その場で服を脱ごうとしたので止める。危ない、そいえばここで堂々とナミは着替えるんだった。

 

「ん?何よ?」

「何よはこっちの台詞だわ。何ここで堂々と着替えようとしてんのさ。周りを見なさい周りを」

 

 周りにはさっそく着替え始める仲間達とナミの着替えにドギマギしている他の男連中がこちらを見ていた。

 

「仕方ないじゃない。この列車一車両しかないんだから」

「だったらもう少し配慮するとかあるでしょ!ナミは女の子なんだからもう少し物事を考えて!」

「女の子……考える……ハッ!そうよね。ありがとうアルガ忘れていたわ」

 

 ナミはようやく事の重大さに気付いたようでお礼を言ってくる。

 

「うん、理解してもらえたようでよかっt──」

「あんたらいーい?ひとり10万ベリーよ」

「違う!!!」

『よろしくお願いしまーす』

「よろしくすな!!!!つーか見んな!!!」

 

 違う違うそうじゃない……。全然わかってないよナミ……。てかお前らも頭下げて財布から10万取り出すんじゃない。ああもうほらナミの目がベリーに……!

 

 少しごたついたが最終的に、荷物を包んでいた大きい風呂敷をバリケードとして隔て女性用の着替えスペースを用意した。

 

「せっかく稼げるチャンスだったのに」ブツブツ

「自分を安売りしないの。ナミは大切な仲間なんだからあんまし心配させないで」

「アルガ……。そ、そうね……あんたの言う通りよ。……ありがと」

 

 珍しくナミがしおらしい態度になり大人しくなった。少ししてナミが恥ずかしがりつつ俺を呼びかける。

 

「ねえアルガ……お願いがあるの。この服サイズが少しキツくて、着替えるの……手伝ってくれない?」

「ナミ………………嵌めて俺から10万取ろうとしてない?」

「……チッ」

 

 ちょっと聞きました皆さん?こいつ今舌打ちしましたよ?俺仲間なんですけど?……え?仲間だよね?

 

 チクショウ、ナミの性格を知ってるハズなのにドキッとしてしまった俺が憎い。男の純情を弄びやがって……!

 

 まったく、黄泉の国でベルメールさんが泣いて……いや、そもそもナミに色仕掛け教えたの本人でしたわ。

 

 ハァーと重いため息を吐く。すると、パウリーが肩にポンと手を置く。

 

「オメーは間違っちゃいねェ。よくやった」

「パウリーはムッツリだわいな」

「パッツリーだわいな」

「黙れェ!!!」

 

 そんなこんなで少々気疲れした俺も遅れて着替えを始めるのだった。

 

 

「アイツってああ言うとこあるわよね……」

 

 

 

 

 

 その後、着替えた後も色々あった。

 

 サンジ達が切り離したであろう車両が線路上にポツンといたのでそれをゾロが一刀両断したり、線路上を走る海軍本部大佐Tボーンとの闘いに勝利したりゾロが大活躍する。

 

 しかし、途中で巨大なカエル改めヨコヅナが現れフランキー一家とはぐれてしまったが、なんとか"エニエス・ロビー"を目指し島が見えてきたところでフランキー一家と合流できた。

 

 そして、その中にはサンジとウソップがいた。……いや、ウソップといえばウソップなんだけど……。

 

「そ……狙撃の島の「そげキング」!!?」

「……そ、そう。ウソップ君と親友でこの度キミ達の手助けを託かってここにいる!」

 

 ……なんで変装してんの?

 

 ルフィとチョッパーは初めて見るヒーローに目を輝かせサインをねだる。なお、他のみんなにはウソップの正体はバレている模様……でしょうね。

 

 ここでは原作と違って別にケンカ別れした訳じゃないのになぜそげキングに……?

 

 俺はウソップに近付きコソコソと話しかける。

 

「それで何でそんな格好してるのさウソップ」

「いやァ……実はロビンを拐った犯人がガレーラの船大工だって海列車に乗る時にわかってよ。身バレ防止のために慌ててこの格好を……」

 

 あー、だからか。確かにその時サンジはまだ向こうに知られてなかったもんね。

 

「じゃあ、今変装してるのは?」

「変装を解こうした時にアイツらに見つかってよー。流石にここで正体を明かすのは忍びない」

 

 ウソップが後ろを指差す。そこには未だにキラキラと目の輝きが消えぬ二人がこちらを見てくる。

 

 ウグゥ……確かにチョッパーのあの夢や希望に満ちた顔に真実を教えるのは忍びない。冬島を出る際に見た桜以上に泣くかもしれん。

 

「あれ?そういやウソップはどこにいんだ?」

「ギクッ!?えー、ゴホン!……安心したまえ。ウソップ君なら一足先に"エニエス・ロビー"へ向かった。なので島に着けば合流できるだろう」

「ホントか~!!ウソップがひとりで!?ならおれ達もはやいとこ急がねェとな!」

 

 咄嗟についた嘘でなんとか誤魔化したウソップは息を吐く。なんだか見てて不憫なのでフォローを入れる。

 

「でも、この格好の方が後々いいかもしれん」

「へ?なんで?」

「ヘタすればこの一件が終わった後、俺達は全員賞金首になる可能性がある。だから、ひとりだけでも顔が割れていない人がいた方が今後動きやすいと思わない?」

 

 俺の言葉にウソップは少し考えると納得したように頷く。けど、その後少し複雑な顔になった。

 

「……確かに一利あるな。しかし、おれ様の勇姿を世界中に知らしめられないってのはちと寂しい気も……」

「あと単純に正体バレなきゃ海軍に狙われにくいよ」

「よしアルガ君。私は正体不明の謎の狙撃のヒーローそげキングだ。よろしく頼むよ」

 

 俺の言葉に即答するウソップ。

 

 知名度より身の安全を選ぶとは判断が早い。危機回避能力が高いな。

 

 その後、パウリーが即席で描いた"エニエス・ロビー"の全体図を見せ作戦を伝える。

 

 俺達はCP9と戦うため体力を温存して欲しいからロケットマンで5分待機。その間、ガレーラとフランキー一家で本島に入るための門をこじ開けるとのこと。

 

 その後、ロケットマンで開いた門を通過し本島まで突っ込んでこいといわれルフィはわかったと頷いた。

 

 ……そう、頷いたハズなんだが。

 

「何やってんだあいつは勝手にーーーっ!!!」

「あの人作戦全然わかってねェ~~~っ!!!」

 

 いつの間にかひとりで"エニエス・ロビー"に入っていっちゃいました。デスヨネー。

 

「…………」

「ムダだった」

「わかったって言ったよな」

「5分"待つ"とかムリだから」

「そりゃそうか」

 

 仲間もほとほと呆れている。まあ、ルフィだししゃーないわな。

 

 遅れをとらないようフランキー一家とガレーラが急いでルフィを追うように"エニエス・ロビー"へ入っていった。

 

 そして、作戦から5分が経ちいざ突入しようとしたが正門が閉められてしまった。このままでは門にぶつかってしまうので慌てるみんな。

 

 しかし、ゾロだけは冷静に次の策を打つ。

 

 ヨコヅナに鉄柵を突っ張りし歪ませる。その歪んだ鉄柵にロケットマンが乗り上げられ……列車は空を飛んだ。

 

 予想外の出来事に敵味方全員が驚く。着地は任せろとゾロがいい仲間がホッとするが……。

 

「運に」

『運任せかーーーっ!!!』

 

 どれだけ騒ごうと既にロケットマンは空高く飛び上がり正門飛び越える。そして、本島へ入るための2つ目の門も越え地面に直撃!!……する前に突如現れた巨人の背中に突っ込んだ。

 

「どへーーーーっ!!!」

『えええ~~~~っ!!!』

『門開けた意味なかったーっ!!!』

 

 周りにいた全員が驚きショックを受けた。ロケットマンにぶつかった巨人はそのまま倒れてしまい気絶する。

 

 みんながロケットマンを見る中、既に外に出ていたゾロとサンジが暴れだし挨拶がてらと島の衛兵をなぎ倒していく。

 

 ナミも同様に列車から抜け出しており、ウソップが改良した完成版(パーフェクト)"天候棒(クリマ・タクト)"の威力を確かめるために雲を作り電を落とした。

 

 ナミはこれまでより精度が格段に上がっていることに驚く。しかし、思ったより威力が高すぎたため危うく自分にも被害が被りそうになったのでウソップをぶん殴った。

 

 ついでに、ゾロとサンジも雷を食らっており黒コゲで倒れている。あ、でもすぐ起きた。ゾロがスゲー怒ってるけど。 

 

 そんなこんなで何とか無事?"エニエス・ロビー"に着いた俺達はさっそくルフィを探そうと辺りを見渡すと。

 

───ボカーーンッ!!!

 

『絶対あそこだ』

 

 みんなの心がひとつになった。

 

 遠くから建物が爆発し騒ぎが聞こえる。間違いない、ルフィはそこにいる。

 

 さっそく追いかけようとするが、島には1万の兵力が集っており中々前には進めそうにない。そう思っていた時、陸上用に改造したキングブルのソドムとゴモラがやって来てその背中に乗る。

 

 これなら無駄に戦わず先へ進める。そこへ俺達を仕留めようと敵が襲いかかるがガレーラが殿を請け負ってくれその場に残った。

 

 流石はガレーラの船大工職長。たった3人でその場にいる衛兵達を次々と蹴散らしていった。

 

「ここは請け負った!!」

 

 そうして俺達とフランキー一家を乗せた2匹のキングブルで"エニエス・ロビー"を突き進む。途中でウソップが乗っていないことに気付いたみんなは焦るがもう引き返すことはできない。

 

 俺達はウソップの無事を祈って前へ進む。その時、横の建物の屋上から迫撃砲がキングブルに向けられた。

 

「”紅枝垂(べにしだれ),,!!!」

 

 迫撃砲が放たれ俺達の乗るキングブルに直撃する前に俺は斬撃を飛ばし爆発させた。

 

「気を付けろ!!敵もバカじゃない!迫撃砲で待ち構えてキングブルを狙ってくるぞ!!」

「ウオッ!?大砲まで用意してきやがった!!アルガ助かった!」

「確かに、ここは敵の本拠地。気を緩める事はできねェな……。一刀流(いっとうりゅう)三十六煩悩鳳(さんじゅうろくポンドほう),,!!!」

 

 先ほどの砲撃が不発に終わり次を撃とうとしてきたのでゾロが斬撃を飛ばし砲台ごと破壊した。

 

「よし!ソドム!ゴモラ!この先は迫撃砲が待ち構えている!!注意して進めェ!!気を抜くんじゃねェぞーー!!!」

「「バヒヒーーン!!!」」

 

 ザンバイが言い聞かせるように激を飛ばす。ソドムとゴモラも了解し声を荒げるように鳴いた。

 

 下には衛兵が、上からは迫撃砲が待ち構えており俺達はキングブルが傷付かないよう守りつつ突き進む。

 

 そこにナミが持っていた子電伝虫が鳴り連絡を取るとココロさんからだった。

 

 内容は裁判所から司法の塔までの行き方。裁判所から架け橋を降ろす必要があるがそのためには2つのレバーを作動させなければならない。

 

 そして、裁判所の屋上にルフィがいることを教えてくれた。

 

 なので架け橋のレバーはフランキー一家に任せることにし俺達は裁判所の屋上を向かうことに決めた。

 

 途中、巨大な鉄球を投げ飛ばす集団も現れたが見聞色で先読みし俺とゾロで飛んでくる鉄球を斬り落としていった。

 

 そして、ついに裁判所まで到着するとさっそく3手に別れ俺達は裁判所の屋上を目指す。裁判所の石でできたぶ厚い正面扉はゾロが斬り崩し難なく入れた。

 

 中にも衛兵がかなりいたがゾロの”龍巻き,,で次々と吹き飛ばされていく。道が開け前に進むと正面には首が三つの人間がいた。

 

 なにやら裁判を始めているようだが俺達は無視しさっさと上階へ向かう。しかし、また衛兵達がやって来たのでゾロは新技で敵を斬り伏せていった。

 

三刀流(さんとうりゅう)……”艶美魔夜不眠(えんびまよねず)鬼斬(おにぎ)り,,!!!」

『ぎゃああああ!!?』

「やだ旨そう」

 

 海老マヨネーズ好きなんだよなァ……。なんか腹減ってきたわ。

 

 前々から思ってたけど”鬼斬り,,って響きいいよね。いつかカイドウをブッた斬りたいしああいった技欲しいかも。

 

 ……ちょっと使ってみようかな?俺の剣術に合わないかもしれないけどいつか取り入れるためにも試作ってことで。

 

 俺は二本の刀を抜き構える。

 

即席二刀流(そくせきにとうりゅう)……"和錆入(わさびいり)"!」

 

 俺は相手が反応するよりも速く駆け抜け敵の衛兵達を斬り飛ばしていった。

 

「”砂紋魔夜不眠(さもんまよねず)鬼斬(おにぎ)り,,!!!」

『ぐあああああ!!?』

「……ン?今のって」

「おいアルガてめェ人の技パクるなよ!」

 

 技を繰り出すと俺はある疑問を感じた。その時、俺の剣術を見てゾロがちょっと不機嫌な感じでこっちにやって来た。

 

「まあまあ、丸パクリってわけでもないんだしいいじゃない。そっちはエビだけどこっちはサーモンだから。それにワサビ付き!」

「そういう問題じゃねェだろ!!」

「ああもうごめんって!それじゃ俺の技も使えるやつがあればゾロも使っていいから!そうすれば互いにメリットあるでしょ?」

 

 俺がそういうとゾロは少し考えた後に悪そうな笑みを浮かべた。うっわ極悪犯の顔だ……。

 

「……確かに。おめェの剣技を取り入れるのは悪くねェかもな。ウシ許す!」

「そりゃどーも」

 

 少し偉そうにするゾロに俺は適当に返事を返しさっきの感触を思い返す。

 

 さっき出した技……初めてだから感覚を掴めるかわかんなかったけど、想像以上に手応えがしっくりきた。

 

 違和感もなくまるで元々俺の技だったかのような……。ひょっとして……。

 

 俺はある仮説を立てた。

 

 元々、俺の剣術はワノ国の剣技をベースにしている。ゾロの剣術もワノ国にいた霜月牛丸の剣の所作が瓜二つと言われていた。

 

 俺が転生する前、ゾロは霜月家……つまりリューマの子孫である匂わせがワノ国の編でもあったしその可能性は十分にある。

 

 つまり、霜月家の血筋であるゾロの剣がワノ国の流派だとするならば俺との剣術の波長が合うのも納得できる。それなら、ゾロの剣技を組み込むことで俺の剣の腕はもっと上がるハズ。

 

 

 それができれば…………俺はまだまだ強くなる!!

 

 

 正直……ここ最近仲間達の成長速度に比べ俺自身はあまり強くなった実感がない。そりゃ、見聞色も未来視レベルに上がったし全く成長していないといえば嘘になるけど……。

 

 けど……まだ足りない。今はまだ俺の方が強くても、今のままではいずれ抜かれる。少なくとも……カイドウには届かない。

 

 そんなの……絶対にイヤだ!!!

 

 俺はもっともっと強くなっていつか鬼姫様と共に戦うんだ!!

 

 俺は改めて強くなる意を固めると後ろから声をかけられた。

 

「おーい、"鬼の戦漢"。考えているところ悪ィんだが……他の連中は先に行っちまったぞ?」

「……え?」

 

 そういわれ周りを見るとフランキー一家が裁判長と戦っているが、仲間達の姿は見えない。

 

 ……うそん!?あいつら仲間を置いていきやがった!?

 

「さっきまでずっと海賊のねーちゃんが呼んでいたが全く反応しなかったんで置いていかれたんだ」

「…………」

 

 ザンバイにそういわれ俺は何も言えなくなる。

 

 うーん……これは確かに俺も悪いな。イカンな、こんな非常時に考えることに没頭してしまうのは。

 

「悪かったな。それじゃ俺も急いで屋上へ行くよ」

「おう!気を付けろよ!……って何してんだ?」

 

 俺は金棒を手に取り構えると仲間を追いかけると思っていたザンバイが疑問を浮かべ尋ねてくる。

 

「ちょうど試したい技もあるし。いちいち屋上の階段を探すのめんどいし手っ取り早く──飛んでいく」

 

 そういい俺は新しく手に入れた金棒"鬼嫁"に覇気を纏わせた。

 

 

 

 

 

 司法の塔のバルコニー。私は今そこに手錠をかけられた状態で立っている。そして、向かいには少し離れている距離に裁判所がありその屋上にはルフィがいた。

 

 私を助けに来てくれたのだろう。彼の後ろにはCP9のひとりが倒れていた。

 

 彼は私を見てさっそくこちらへ飛んでこようとしたが……私はそれを拒否した。

 

 彼は少し困惑した表情だったが私は既に限界だった。あなた達のその優しい心が私をより苦しめる。

 

 だから私は彼にハッキリと伝えた。

 

「私はもう……死にたいのよ!!!!」

 

 ここまで私を助けに来てくれて嬉しさもある。だが、それ以上にそんな私の"闇"が彼らに牙を向けられるのが耐えられない。

 

 しかし、そんな私の気持ちを知ってか知らずか彼……ルフィは呆けた顔で鼻をほじる。

 

「ロビーーーーン!死ぬなんて…………何言ってんだァお前?」

「ええ!!?鼻ホジッとる!!!」

 

 バルコニーへやって来たCP9の長官スパンダムが予想とあまりに違いすぎるルフィのリアクションに驚いていた。

 

「あのなァ!ロビン!!おれ達もうここまで来ちまったから!!」

 

 その時ルフィの後ろから大きな竜巻が屋上の床から突き抜けてきた。よく見ると竜巻の中には船医さんと航海士さんがおり屋上へ着地する。

 

「とにかく助けるからよ!!そんでなァ、それでも……まだお前死にたかったら──そしたら、その時しね!」

 

 ルフィの言葉に私は何も言い返せなくなってしまう。

 

 すると、先ほどの竜巻により開いた穴から剣士さんがよじ登ってきた。どうやら竜巻を起こしたのは彼のようで巻き込まれた航海士さんが剣士さんに突っかかっているとまたも屋上の床が崩れ中からコックさんがやって来た。

 

 そして流れるように今度は二人がケンカを始める。まるでここが敵地ではないようないつもの日常を感じさせる。

 

 今度は床ではなく裁判所の外から長鼻君が飛んできてそのまま屋上に頭から落下した。大したケガではなかったようですぐに立ち上がる。……首の骨が折れていてもおかしくないのだけれど。

 

───ドゴォォオオオンッ!!!!

 

 次の瞬間、水色の閃光が屋上を貫く。屋上の3分の1ぐらいだろうか?今までとは比べ物にならない程大きな風穴が開いた。そして───。

 

二刀流(にとうりゅう)!!”空狸槍(クリアランス),,!!!」

 

 大きな穴から彼が……アルガが二本の刀を持って飛んできた。

 

「ウシ!追い付いたぞ!」

「ウシ!……じゃないわよ!あんたその穴下手すればわたし達まで巻き込まれる所だったじゃない!」

「おっ!遅かったなアルガお前最後だぞ」

「ちゃんと人がないのを確認してたし大丈夫だって。あ、それとゾロ。この戦いが終わったら付き合って欲しいことが……」

 

 次々と仲間達が現れついに全員揃ってしまう。そして、各々が歩きだしルフィの元へ。

 

「頼むからよ!ロビン……!!死ぬとか何とか……何言っても構わねェからよ!!そういう事はお前……おれ達のそばで言え!!!!」

「っ!!!?」

「そうだぞロビンちゃん!!!」

「ロビン帰って来ーーい!!」

 

 ルフィの言葉に仲間達も続く。屋上の端でルフィの横に並ぶように立つ皆の姿に私は気が付くと涙腺が緩み眼には涙が溜まっていた。

 

 

「あとはおれ達に任せろ!!!」

 

 

 とうとう皆がここまで来てしまった。隣でフランキーもいい加減意固地になるなと言うけれど……やっぱり私は!

 

 そこで、先程までビビり散らしていたスパンダムは冷静さを取り戻し高らかに皆を嘲笑う。

 

「ワーッハッハッハッハ!!このタコ海賊団!お前らが粋がった所で結局何も変わらねェと思い知れ!!CP9の強さ然り!"正義の門"の重み然り!何より今のおれには「バスターコール」をかける権限がある!!!」

「──っ!!!」

 

 バスターコール……!!

 

 私の顔色が変わったのを見てスパンダムは意気揚々とゴールデン電伝虫を取り出しボタンを押すフリをする。

 

「それを押せば何が起こるかわかってるの!!?」

 

 それはそんな悪ふざけしてはならない代物であり私は必死でやめさせるよう声を張り上げる。

 

 しかし、スパンダムの態度は変わらずむしろより上機嫌になる。

 

「わかるとも……!海賊達がこの島から出られる可能性がゼロになるんだ!!このゴールデン電伝虫のボタンひとつでなァ……!!」

「そんな簡単な事では済まないわ!!やめなさいっ!!!」

 

 ここまで言ってようやくスパンダムの悪ふざけは止まる。しかし、さっきとは打って代わりイラついた表情でこちらを睨み付ける。

 

「地図の上から人間が確認できる?あなた達が世界をそんな目で見てるからあんな非道な事ができるのよ!!!」

 

 今でも故郷で起きた事を鮮明に思い出す。その度にどれ程の涙を流しただろう。どれ程胸を締め付けただろう。

 

 そんな、私のトラウマが今目の前の皆に向けられている。私にはそれが……!!

 

「いつまでひとりで背負い込む気だよ。……ロビン!!」

「……っ!?……アルガ」

 

 私の"闇"が心を締め付けられていると向かいからアルガの声が聞こえた。

 

「まだ……俺達に助けてもらうのに躊躇してんのか?」

「…………」

「お前は俺達にとって仲間で宝だ!そんな宝を目前にした海賊に『手を引け』と言うのなら、それなりの理由を言って貰わなきゃ引き下がれないんだわ!」

「……っ!!」

「だから俺達に教えろよ。お前の敵を」

 

 私が……宝。そういわれ私の心が揺らぐ。私の敵……それはあまりにも強大すぎる存在。とてもたった数人で相手にするには無謀すぎる。

 

 しかし……彼らは一切怯まない。そんな堂々とした姿を見て私は今まで蓋をしていた感情が爆発し口が開いてしまった。

 

 私といるという事は世界そのものを敵に回すと言う事。どれだけ振り払おうと逃げ切れない巨大な敵。

 

 それが私の敵……"世界"とその"闇"なのだと。

 

 そして、それがずっと続けばいくら気のいい皆でもいつか重荷に思う……。いつか私を裏切って捨てるに決まってる!!

 

「それが一番恐いの!!……だから助けに来てほしくなかった!!いつか落とす命なら、私は今ここで死にたい!!!」

「…………違うだろ?」

「……何ですって?」

 

 私は全ての思いをさらけ出した。……筈なのにアルガは少し怒っている感じでこちらを見る。

 

「捨てられるのが恐いから今ここで死にたい?そういう気持ちもあるんだろうが違うだろ?お前が本当に望んでいるのはそんなことじゃないだろ!!!」

「──っ!?」

「そんな下向きな思いじゃなくてもっと自分に正直になれよ?好きなんだろ!俺達と居るのが!!居心地よかったんだろ!一緒に冒険するのが!!決まってもいない未来にビクビク怯えて我慢すんのはやめろよ!!!」

 

 彼は私の眼じっと見つめる。全て言い当てられてしまった私はそんな彼の眼を見て逸らすことができなかった。

 

「もっと欲しいモノを欲しがれよ!もっと俺達にワガママ言えよ!お前は海賊なんだ!!だからこれ以上我慢する必要はねェ!!我が儘で欲張りなのは"海賊の本質"だ!!!!」

「──っ!?……っ!ウゥ……ッ」

 

 そこまで言われ今まで溜まっていた全てが涙と共に溢れ出た。

 

 そこでスパンダムが前に出て横槍を入れる。

 

「あ~あ~うるせェハエ共が……!!そもそもテメェらのような弱小海賊がどれだけ喚こうがおれ達世界政府の前には無力なんだよ!!!あの象徴(バッチ)を見ろ海賊共ォーーー!!!」

 

 スパンダムが上を指差す。その先には司法の塔てっぺんにひとつの旗があった。

 

「あのマークは4つの海と"偉大なる航路(グランドライン)"にある170ヶ国以上の加盟国の"結束"を示すもの……!!これが世界だ!!!!盾突くにはお前らがどれ程ちっぽけな存在だかわかったか!この女がどれ程の組織に追われて来たかわかったかァ!!!」

 

 スパンダムがいかに世界政府が巨大な存在なのかを皆に教える。

 

 しかし……皆は怯まない。

 

「あれうるせェな。……けど、ロビンの敵はやっとわかった。なあルフィ」

「ああ、そげキング」

 

 ルフィが隣にいる長鼻君に声をかけた。そして、ただ一言……。

 

「あの旗──撃ち抜け」

「了解」

 

 …………え?

 

 今……彼らは何て言った?あの旗を……っ!?

 

「必殺……”火の鳥星(ファイヤーバードスター),,!!!」

 

 一瞬、言葉の意味を理解するのが遅れ気づいた時には既に長鼻君がパチンコを構え──政府の旗を撃ち抜いた。

 

───ドゥン!!!!ジュワッ……メラメラァ……

 

 その時、仲間達を除きこの島の全員が驚愕した。

 

「正気か貴様らァ!!!全世界を敵に回して生きてられると思うなよォ!!!!」

 

 

「望むところだァーーーーーーっ!!!!」

 

 

 ルフィの叫びにスパンダムは怯えてその気迫にさがってしまった。

 

「ロビン!!まだ、お前の口から聞いてねェ」

「……!?」

「「生きたい」と言えェ!!!!」

 

 生きる……!?

 

『お前はこの世に生きてちゃいけねェんだロビン!!!』

『貴様の存在そのものが……!!大罪なんだ!!ロビン!!!』

 

 望んではいけない事だと思ってた……。誰もそれを許してくれなかった。

 

 …………本当に?

 

 溢れていた涙が更に大きくなりポロポロと流れる。

 

『海は広いんだで。いつか必ずお前を守ってくれる仲間が現れる!!』

『ルフィを信じろ!!』

 

 そんな事なかった。私には……こんなにも私を思ってくれる人達が……!!

 

 もし本当に少しだけ望みを言っていいのなら……。

 

『我が儘で欲張りなのは"海賊の本質"だ!!!!』

 

 私は───。

 

 

「生ぎたいっ!!!!」

 

 

 私は何も包み隠さず自分の奥底に秘めていた本音を叫んだ。

 

「私も一緒に海へ連れてって!!!」

 

 そういうとルフィとアルガはにっと笑った。

 

「行くぞ!!!!」

 

 そして、ちょうど下の跳ね橋が降り始めいよいよ突撃……するかに思われたが、突如跳ね橋が爆発し半分程架かった状態となり停止した。

 

 これでは皆がこっちへ来れない。だが、いつやって来るかもわからず怯えていたスパンダムはとうとう行動に移る。

 

 私とフランキーを連れ正義の門まで連行しようとしたが、フランキーがある物を取り出しそれを見たスパンダムと他のCP9の足が止まった。

 

 そう、ある物とは彼らが長年探し求めていた古代兵器「プルトン」の設計図だ。

 

 スパンダムがそれを寄越せと言っているがまるで聞く耳を持たず彼は語り始める。

 

 設計図の存在意義。それは私がいる事で呼び起こされる兵器の対抗手段のためだという事。

 

 しかし、ここでフランキーは賭けに出た。

 

 私が今後皆に守ってもらえるのだとしたらこの設計図の存在は反って世界を脅かすだけ。なら、今ここで取るべき選択は……。

 

 そういって彼は目の前で「プルトン」の設計図を燃やした。

 

 スパンダムは発狂し燃えカスとなった設計図をかき集める。しかし、既に炭となり消えてしまったそれを見て悲しみから殺意へと変わる。

 

 その時、裁判所の下から大勢の声が聞こえる。どうやらフランキーの部下のようでここまで助けに来た皆を見てフランキーは感動で大泣きした。

 

 だが……その隙を突かれフランキーは逆上したスパンダムにバルコニーから突き落とされてしまった。

 

 このままでは奈落の底に落とされてしまう!皆がそう思ったその時──。

 

 突然、裁判所の屋上にいた皆が飛び降りた。何事かと思うも、みるみる落下していき橋に落ちると思った所に見たこともない海列車が橋から現れた。

 

 そして、半分まで架けられていた橋を走り抜き司法の塔まで飛んでくる。皆もその海列車に乗り込みついでに列車の先端にフランキーもしがみついた。

 

 そして、そのまま彼らを乗せた海列車は司法の塔に突っ込んだのだった。

 

 それを見たスパンダムは恐怖で怯え急いで私を掴み正義の門に向かい始める。

 

「来たァアーーーーっ!!!チキショー!来いてめェ!!おいCP9!これより惨殺を許可する!!あいつらを迎え撃て!!それとルッチはおれと来い!!」

 

 そういいルッチはスパンダムに着いていく。そして、近くにいた象が剣に変わりスパンダムの背に収まる。

 

「さァ、"正義の門"へ向かうぞ!!この女を取り返せるもんなら……取り返してみろ麦わらァ!!!」

「勿論そのつもり」

「…………ハ?」

 

 その場にいた全員が振り返り外を見た。そして声が聞こえる方に視線を向けると……そこには下で激突していた筈のアルガがバルコニーに立っていた。

 

 

「これでようやく助けられる……待ってろよロビン」




どうも皆さんもしロマです!
18話をご覧くださりありがとうございます!

近々タグを新しく追加しようと考えているんですけど、どちらにするか迷ってましてアンケートで決めることにしました!
よければ気軽に投票してください。
なお期間は次の話の投稿までとします!

ではまた会いましょうでわでわ~~( ´ ▽ ` )ノシ

新しいタグどちらがいい?

  • 成長系主人公
  • 人タラシ系主人公
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