あなたにもう一度毛布をかけるため 作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!
ついにこの小説がONE PIECEの総合評価で50番以内になりました!!嬉し過ぎます!!!
これまでこのお話を楽しく読んでくださりありがとうございます!!!
それでは続きをどうぞ( ´ ▽ ` )つ
密室で男女が二人っきり。室内には甘い香りが立ち混み男が女性に触れるとビクッと体を震わせ艶かしい声が響き渡る。
「ン♡……アッ!アルガ……そこっ♡ダメェ……♡」
「ナミ、そんなこと言って……ホントは気持ちいいんでしょ?こことか」
「ハァンッ♡」ビクビクッ!
男……アルガはナミの気持ちいいポイントを的確に触れる。するとナミはこれまで以上に甘い声をあげ体を震わせた。
「まだまだいくよ。ここをこう強くしてっ」
「ンッ、ちょっと痛い……けど……キモチイイ♡」
行為を始めて既に数十分が経ち最初は痛がっていたナミは次第にトロンとした顔になり俺の手を受け入れる。
そして、アルガは仕上げに最後のポイントを強く──。
「はい終了。どうだったナミ?」
「アァ~~♪最っ高……やっぱりあんたのマッサージいつ受けても効くわァ~♪」ダラー
ナミは上体を起きあげると体が軽くなったのか上機嫌になる。
はいそうです。マッサージです。さっきのを声だけ聞いてた人がいたらいったいナニを想像するんでしょうね~?(すっとぼけ)
ここはサニー号の一室であるリラクゼーションルーム。フランキーが俺のためにわざわざ用意してくれた部屋だ。
マッサージのための施術台はもちろん、様々な香りの種類が置かれているアロマキャンドルや他にもマッサージに欠かせない物が一通り揃っておりこんな設備の整った部屋を造ってくれたフランキーには感謝してもしきれない。
いや~、転生前のマッサージ師としての血が騒ぐわ~~♪
俺はリラックス効果のある自然の音が流れる"
「はいどーぞナミ」
「ありがとう。んー美味しい!波に揺られて大浴場も最高だったけどその後にあんたのマッサージを受けるのは極楽としか言えないわァ」
「マッサージは血行がいい時にするのが一番だからね。体が温まって血行がよくなるお風呂の後が効果的なんだ」
転生前、小さい頃は気にしなかったけど温泉施設には必ずと言っていいほどマッサージできる場所があって不思議に思ってたな。懐かしい。
「また航海で疲れたら言ってね」
「ええ、またお願いするわ~」
ナミは軽い足取りで部屋から出ると俺もささっと後片付けを終えて部屋を出る。
扉を開けると外が何やら騒がしくみんながいる所へ向かうとちょうどルフィが酒樽を開けたところだった。
すると、次の瞬間酒樽から何かが打ち上がり赤い光が視界を奪った。
みんなはその光を見て警戒する。しかし、いくら待っても異変は何も起きなかった。
どうやら今のは発光弾らしく周りを見渡しても何もいないのでただのイタズラだと思いあまり気にしないことになった。
「いよいよか……」
しかし、俺は知っていた。これはイタズラではない。あの樽を開けたことによりあの海賊に狙われてしまったことに。
「私、この度この船でご厄介になる事になりました。"死んで骨だけ"ブルックです!!どうぞよろしく!!」
『ふざけんな!!!なんだコイツは!!?』
「ヨホホホ。おやおや手厳シィーーっ!!」
あの後、大嵐がやって来て
そう、俺たちはいよいよあの魔の海域と呼ばれる”
興味津々でさっそく船に乗り込むルフィと共にくじ引きで決まったサンジとナミも同行した。その結果戻ってきたみんなはこのブルックを連れてきたのである。
会ってそうそう仲間になりましたと言われても納得できる人がいるわけもなく全員が騒ぎだす。
恐がっているウソップとチョッパーに気にせずブルックはロビンに近付き定番のセクハラ発言をしてナミに殴られる。
ナミとサンジはゾロに叱られ珍しく自分の非を認めている。
「ウソップ。さっきからずっとアルガが震えて動かねェぞ?」プルプル
「ああ、生きたガイコツを見たんだ。そりゃ恐怖で体も震えちまうだろうよ。おれもずっと足の震えが止まらねェ」ガタガタ
「…………」ウズウズ
俺はある衝動を必死に抑え込んでいた。
あああああああああああああっ!!!!言いたい!!超言いたい!!!ここにいるブルックがあのラブーンが待っている仲間だって超言いたいィィイイイッ!!!
けど、それはできない。ここでそれを言えば原作の流れが変わってしまう可能性がある。ウォーターセブンやエニエス・ロビーで原作にはない展開が起きたことを踏まえると安易に伝えることを躊躇してしまう。
あと、単純にブルックの「男が一度必ず帰るといったのだから!」って名シーンを消したくない。(9割程こっちが本音)
結局、あの後ブルックも一緒に食事となりそこで彼のこれまでの人生について色々と話してくれた。自身の食べた悪魔の実についてや影がない理由について等。
中でも彼が"音楽家"と聞くとルフィは目を輝かせメチャクチャ仲間に勧誘していた。
しかし、ブルックはそれを断る。奪われてしまい失くなった影のせいで日に当たれないからと。そんなことより折角ならとバイオリンを出し一曲唄おうとした時、船内に───。
「「ギャァアアアアア!!?ゴ……ゴースト~~!!」」
「うわーーーー!!?何かいるーーっ!!」
「ん?ちょっと待てさっき誰か同時に叫んだような……」
突然現れたゴーストを見てブルックが叫び他のみんなも悲鳴を上げる。遅れてウソップがさっきの絶叫がもうひとりいることに気付き聞こえた方を見る。そこには……。
「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ」
「お前かよアルガ!!!」
タ◯シに負けず劣らず超振動で震える人物。はい俺です。
何を隠そう俺はホラー系がマァ~~~~ジで駄目なのだ。原因は転生する前、幼い頃にとあるテーマパークで初の3Dシアターを視聴した時だった。
最初は人生初の3Dと聞きワクワクしたのだが内容がまさかのCGホラー映画でそれ以降心霊等のホラー系がトラウマになったのである。(作者の実体験)
え?この世界のゴースト何て恐くないだろって?いや、待って欲しい。確かに漫画やアニメで見た時はこれ程までにビビらなかったがリアルで目の前に半透明の浮かぶ謎生物がジーッとこっちを見続けてくるんだぞ?生きた心地がしない……。
フィクションとリアルじゃ全然見た時の質感も違うし別もんだかんな。背筋が冷えるかんな!!
ブルックは大丈夫なのかって?初めて見た時は恐かったけどラブーンとの話を聞いて恐怖より大好きって気持ちが勝ちました。
ブルックはまさかと呟き船内から出ると目の前に大きな島が見えていた。
同じく船内から出てみんなは突然現れた目の前の島を見て驚くとブルックが教えてくれた。
「これは海をさ迷う"ゴースト
俺達はすぐにここから離れてほしい。絶対に海岸へは入っては行けない。そういい彼は船を降り海の上を走って島の方へ行ってしまった。
だが、そこで引かないのがウチの船長。冒険の匂いがしたのか目の前の島を見てすごく楽しそうな顔をしていた。うん、これ絶対行くやつだ。うわーー……めっっっっっっっっっちゃ行きたくねェ……。
ウソップがルフィをなんとか説得しようと試みるが意外にもウソップ、ナミ、チョッパー以外は全員ノリ気で島へ上陸しようとしていた。
「ねえ!ロビンも行くの!?」
「私、好きなの。スリル♡」
「俺も好きだがこういうスリルは好きじゃない」
「そういえば、アルガは昔からホラー本は一切読まなかったわね」
「文体を見るだけでも寒気がする……」
「フフッ、可愛いわね」
何で微笑ましい感じでこっち見るの?笑い事じゃないんだけど……。
未だにウソップ達は島の上陸に反対しているとフランキーが仕方がねェといいソルジャードックシステムからあの小舟の試運転を最初にさせてやるからと言って3人を納得させた。
そう、俺らの仲間でもある生まれ変わったミニメリー2号だ。するとさっきまで嫌々だった3人の顔はもう恐怖から喜びへと変わっていた。
「キャアアアアア!!!」
だが、少し目を外した瞬間ナミの叫びと共に3人の姿が見えなくなってしまった。消えた3人の安否を心配する中、突如ひとりでに錨が降りた。
その後、ハッチが勝手に開いたりルフィの顔が伸びたりゾロの刀が抜けたりサンジがほげーしたりあり得ない現象が続く。
そして、どこからか獣の唸り声が聞こえロビンに───。
「いや、それは許さんよ?」
「ブヘェッ!!?」
俺はロビンの目の前に拳を繰り出す。すると何も見えないが確かに手応えを感じ見えない何かはブッ飛ばされた。
こういう時って見聞色は便利だよね。
「声っ!?おいアルガ!お前何が起きてるかわかるのか!?」
「まあね、サンジッ!!」
「何だ?」
さっきのほげーで顔を押さえているサンジに今の状況を端的に伝えた。
「敵襲だ。相手は……"男の夢"」
「──っ!!!そうか……合点がいったぜ」
「どういう事だほげー!何かわかったのか!?」
「てめェは絶対ェに後でオロス!!!だが、今は……アルガ!奴は今どこにいる!!」
「ハッチの傍っ!」
「了解!!」
「なっ!?バカな!!何故オイラの居場所が──」
俺の指示を聞きサンジは瞬時に動く。見えない何かはサンジのスピードに反応できずサンジの蹴りをモロにくらった。
「”
「ブハァッ!!?」
強力な蹴り技に見えない何かは吹き飛び島の城壁にめり込んだ。
「あ!何ブッ飛ばしてんのさ!逃げられちゃうじゃん!」
「ハッ!しまった。夢を奪われた怒りでつい」
「オイオイ!お前ら2人で何盛り上がってやがる。いい加減おれ達にも説明しやがれ!」
シビレを切らしたフランキーが説明を求めてきたので俺とサンジは説明する。今までの奇妙な現象はひとりの能力者によるものだと。そして、その能力が透明になれる力だという事。
説明を終えるとみんなは納得し今の透明人間がウソップ達を襲わないかと心配する。
すると、急に不自然な波がサニー号を襲いみるみる島へと流されてしまう。そして、島の入口まで流されると巨大なクモの巣がありサニー号はそれに引っ掛かり動けなくなった。
「計算されたとしか思えねェ。明らかに誘ってやがるな」
「なーにごちゃごちゃ言ってんだゾロ!ホラおめェもさっさと来い!ここにいたってヒマなんだ」
「……俺は船番してよっかなァ。全員で降りるのは得策じゃないだろうし」
俺はこの島の上陸を拒否する。どうせ後でみんなここに戻ってくるしいいよね。スリラーバーク編って最初スゴく恐いもん。序盤の恐怖パートとかマジムリィ……。
「こういった展開だと本ならひとりで残っている人がまず最初に狙われるわよね」
「ウソップ達が心配だよしロビン一緒に行こう。あ、手繋いでいい?」
「変わり身が早すぎんだろ……」
ゾロが何か言ったような……うん気のせいだな。それよりもサンジの視線がめっちゃ痛い。スゴい睨んでくる。けど、この島の雰囲気の方がもっと恐いのでロビンの手は離しません。
そうして全員で島へ降りるとさっそく入口から入る。さっそくケロベロスのゾンビに出くわすがルフィが一発殴り従順にした。
しばらく進むと森に入りそこで再びゴーストと出会う。俺はゴーストの声が聞こえた瞬間ロビンの背に隠れ眼を瞑る。いなくなるまではこうしてよう。
「…………….」ビクビク…
「…………♪」ゾクゾクッ
何かロビンが機嫌いい気がするけど気のせいかな?てか、そんなこと気にしてられるヒマはない。ゴーストお願い、早くどっか行って……。
ロビンの背に隠れている間、次々に仲間がゴーストによってネガティブにされてしまう。だが、時間が経つとネガティブは消え元のみんなに戻った。
しかし、あのゾロまでもネガティブにされてしまいさっきの仕返しとばかりにサンジが笑って煽りまくる。
すると、今度は開けた場所へ着く。どうやらここは墓地のようだ。あ~~と呻き声が聞こえると地面からゾンビが出てくる。
ルフィは何を思ってか出てきたゾンビの肩を掴み地面へと埋め直す。
「……って帰るかアホンダラァ~!!!」
「……!大ケガした年寄り!?」
『ゾンビだろどうみても!!!』
ルフィが的はずれなことをいいみんなで突っ込む。このシーン好きなんだよな。見る度にツボったわ。
すると、舐められて怒ったゾンビは勢いよく飛び上がり次々と地面から他のゾンビも飛び出してくる。俺達を囲って一斉に襲いかかるが相手が悪すぎた。
『”8億
『グギャァアアアア!!!?』
一瞬にしてゾンビ軍団は俺達に蹴散らされた。
「ん?てかアルガ恐くないのか?ゾンビだぞ?」
「心霊系じゃなければなんとか」
「…………」シュン…
ホラー系といっても心霊系がダメなのであってゾンビ系はまた違うんだよな。バイ◯ハザードとか普通に好きだし。
それにしてもロビンが自分の手を見ているがどうしたんだろ?まあ、いいか。
ゾンビを生き埋め……いや死に埋めした後、そこにひとりの老人がやって来た。なんでも、さっきの戦いぶりを見て頼みたいことがあるとか。
その頼みとは奪われた影を取り戻して欲しいとのこと。ブルックの件もあり俺達は老人の話を聞く。そして、その犯人はモリアといいその瞬間俺とロビンは冷や汗を流した。
『俺をここから逃がしてくれないか?』
モリア……か。
俺は最近見た夢を思い出す。前世で記憶を取り戻したばかりの頃の記憶だ。ダメだ、名前を聞くとふと思い出してしまう。気持ちを切り替えないと……。
「ロビン、アルガ知ってんのか?」
「……名前ならよく知ってる。ゲッコー・モリアは……"七武海"のひとりよ」
『!!?"七武海"……!?ホントかロビン!!』
「ええ」
「俺も知ってる。あれはまだモリアが"七武海"と呼ばれる前……アイツは四皇のひとりと戦ったことがある」
「なっ!?四皇だと!!」
みんなが見てくる中、俺も知っている情報を伝える。
「ああ、奴はかつてあの四皇カイドウと渡り合い───育児で勝った男」
『何の勝負してたんだよ!!?』
「しかも四皇敗けたのか。育児……」
話が脱線したが元々ルフィは影を奪った奴をぶっ飛ばす予定だったので方針は変わらずついでにここにいる影を奪われた人達の分も取り返してやるよと約束を交わした。
その後、その人たちとは一旦別れ俺達はついに屋敷へと辿り着いた……。
「さァ行くか!!オバケ屋敷!!!」
ヤダァ~~!!入りたくねェ~~!!!
俺の心の叫びは虚しく誰にも届かないまま俺は屋敷の中へと入るのだった。そして、わずか数秒後俺の意識は飛んだ。
おれ達は今、身を潜め動く熊の着ぐるみの中にいる。この島はホントにヤバい。ここまでくるのに怒涛の展開が続いた。
外はケルベロスもどきにゾンビの群れ、ホグバックとか言う胡散臭い医者の屋敷には透明人間やインテリアのゾンビ達。果てにはあのガイコツに似た口調の侍ゾンビまで。
一度は捕まってしまったが何とか脱出し訳もわからず次々に襲ってくるゾンビから逃げ回っていたらこの着ぐるみゾンビがいて一時的に身を隠したのだ。
そうしていたら何やら広い部屋へ辿り着き個性的なメンバーが集まっていた。そして、その近くには何故か鎧を着込むルフィが檻に閉じ込められていた。
部屋にいる不気味な大男が言うには既にルフィの前にアルガ、サンジ、ゾロの順で捕まってしまったと言う。嘘だろ!!?
「特に最初に捕まった奴は屋敷に入りすぐ絵画ゾンビを見て気絶したから一番楽だったと聞いた。キシシシシ!肝のちいせェ男だぜ」
……あいつホラー苦手そうだったからなー。急に絵画から人が飛び出したらそりゃビビるよな。おれとチョッパーも恐すぎて意識飛びかけたし。
そんな事を考えているとルフィが檻を食い破り脱出する。しかし、一緒にいた女が見覚えのあるゴーストを出しルフィを動けなくした。
何やらルフィがスゲー落ち込んでる様子だがいったいどうしちまったんだよ。まさか今のゴーストのせいか?
そうこうしているとルフィは鎧を脱がされライトを照らされる。するとルフィの影が現れ大男はその影を──掴んだ。
理解が追い付かず困惑している内に大男はルフィから影をひっぺがしハサミで切断。するとルフィは糸が切れたかのように気を失い動かなくなる。
「キシシシシシ!!手に入れたぞ!3億の戦闘力!!これで史上最強の"
おれは今……夢でも見てんのか?こんな悪夢、覚めるもんなら早く覚めてほしい。
あれから冷気がたち混む程寒い部屋に来たおれ達はこの世の物とは思えないモノを見てしまった。
巨人なんかよりも遥かにデカイ生物。その圧倒的威圧感に今にでも腰を抜かしそうだ。そんな化け物の死体に大男はさっき切り取ったルフィの影を入れるとその化け物は動き出した。
あまりの出来事に悲鳴を上げてしまったおれ達はすぐさまその場を逃走する。だが、後から追いかけてきた透明人間に追い付かれナミを奪われてしまった。
すぐに取り返そうとしたが周りにはゾンビで溢れかえり絶体絶命の状況。もうダメかと思ったその時、助けの声が聞こえた。
「アウアウ!!……おれの弟分から手ェ離せやコラァ!!!」
……!!この声はっ!!!
声の聞こえた方を見るとそこには仲間の2人がいた。おれとチョッパーはたまらず泣き叫ぶ。
「ア"ニキ~~~~ッ!!!」
「ロビ~~~~ン!!!」
「間を外したか。ひとり足りねェな」
「ウソップ、チョッパーケガはない?」
こうして合流したおれ達はフランキーの話を聞きひとまずサニー号へと戻る。なんでも影を奪われた人は皆船に戻されるらしい。
外へ出ると大きな下り階段がありそこを降りるとサニー号が見えた。船に戻るとかなり荒らされておりあちこち汚れていた。
4人を探すとダイニングにおり見事にデコレーションされていた。アルガに至っては顔に『ヘタレ』や『ビビり』など落書きされており中でも『美女と手を繋ぐ腐れタラシ』が一際大きく書かれていた。嫉妬がスゲェ……。
3人は単純なのでおれの呼び掛けですぐ起きた。だが、アルガが反応しそうなワードが思い付かない。どうすれば……。
「なあ、そういやこいつ前にバラティエでスゲー怒ってたこと無かったか?」
「あー、あったな」
ルフィの言葉でふと思い出す。あったなそんな事……何て言ってたっけか?
「誰かを侮辱されてブチギレたんだっけか?」
「そーいや、ローグタウンを出た後にした進水式であいつ主人と一緒に海へ出るためだとか言ってなかったか?」
「主人?けど、アルガの主人って……」
チョッパーは暗い顔になる。おそらく理由はアルガが元奴隷だからだろう。しかし、そこにおれがフォローを入れる。
「チョッパー、たぶん思ってる奴とは別な奴だと思う。前にアルガが刀を使ってる理由が主人の趣味だって誇らしげに言ってたってナミから聞いたことがある」
「そーなのか!?」
「ああ、少し前までこいつは"
おれが途中まで憶測を話していると眠っていた男がピクッと反応し怒りの声を上げた。
「『元』じゃねェエエエエ!!!俺は今だってあの人の『従者』だァァアアアアッ!!!!」
「わっ!!起きた!!?」
アルガの怒声にチョッパーが驚く。アルガは声を荒げると冷静になったのか我に返る。
「ん?あれ?ここは……サニー号?てことは……oh」
状況を整理いたのか周りを見渡した後自分の足元を見ると影がなくなっており気の抜けた声が漏れる。
とにかくこれで全員で起きた訳なので皆の持つ情報を共有する事となった。だが、その前に……。
「アルガ、お前はまず顔を拭いてこい」
「???」
ウソップに言われ顔を洗おうとするとメチャクチャ落書きされていた。おのれゾンビ共っ!!
だいたい何だこれ!!俺がタラシだと?人生3回送ってこのかた一度も彼女すらできた試しがねェのに!……いや待って?人生3回もやって俺ひとりもできてねェの?嘘でしょ??
思わぬ事実が発覚し俺はショックで落ち込んだ……。本気出せば俺だって……ブツブツ。
顔を洗った後ウソップ達の元へ戻ると情報共有を行った。ナミの結婚、奪われた影について、ゾンビの対処法など。ウソップとチョッパーは相手が"七武海"だと知るとたちまち恐怖で涙を流しだす。
そして、フランキーからブルックについて話し始めた。骨だけになっても果たさなければならない使命。それは昔、置き去りにした仲間にもう一度会うこと。
その仲間が双子岬にいる鯨……ラブーンだと言うこと。
それを聞いた瞬間、当時そこにいたルフィ、ゾロ、サンジ、ウソップは驚きのあまり立ち尽くしてしまう。
まだ一緒にいなかったチョッパーが不思議そうに聞くとルフィは冷や汗をかきながらも答えた。
「おれ達知ってんだ。そのクジラ」
俺達が"
ルフィもブルックがラブーンの待つ仲間と分かりテンションが上がる。そして、絶対に仲間にすると宣言しみんなも賛成する。
ここまでの会話を聞いていた俺は……めっちゃゾクゾクしていた。
キャーーーーーッ!!!ここの伏線回収の名シーンめっちゃ好きだからそれを生で見れて嬉しすぎる……!!ワンピファンにとって国宝級の価値があるシーンっすわーー!!!
「よっしゃァ!!野郎共っ!!反撃の準備をしろ!!スリラーバークを吹き飛ばすぞォーーーー!!!」
こうして俺達は奪い返す影がもうひとつ増え行動を開始する。影とナミを奪い返しに。
「モリアはどこだァ!!!メシ返せェ~~!!!」
「ナミさんの風呂を覗いたクソ野郎はどいつだ出て来~~い!!!」
『ギャァアアアアア!!!?』
俺達は二手に別れ行動を開始した。ゾロとフランキーはブルックの元へ。そして、モリアのいるダンスホールへ続く大きな階段には俺、ルフィ、ロビン、チョッパー、ウソップ、サンジが駆け上がっており次々と現れるゾンビ達を蹴散らしていた。
俺がこっちなのでおそらく上からオーズが降ってきてルフィ達の戦力が減ると思ったからだ。
ゾンビはともかく絵画ゾンビなどの明らかなホラーよりのゾンビは正直まだ克服していないので強行手段を取った。
「こいつら腐れヤベェ!!チクショー!こうなりゃあのビビり野郎を……ってハッ!?何やってんだあい──ツガハッ!!」
「目を瞑ってやがる!!それで何であんな正確におれ達を攻撃できんだよ!!?──ブハァッ!!」
そう、恐いなら最初から見なければ問題はない。敵の位置なら見聞色を使えば分かるのでそんなに苦戦もしなかった。
てか、これ最初っからすればよかったな。そう考えるとだんだん腹が立ってきたわ。うし、ちょっと武装色でこいつら懲らしめよう。
そう考え久々に怒りの全身武装になると目を瞑って見えないが目の前の2人の声が弱々しいものへと変わる。これはまさか……!?
「アルガ気を付けて!ゴーストよ!それに触れちゃ──え?」
「え?何ロビンそんな途中で台詞途切れられると手遅れ感が増して恐いんだけど!?」
「というよりはアルガ今何ともないのか!?」
急にチョッパーがそんなことを言い出す。だから何なのさ!ただでさえ今ゴーストを探してて焦ってるってのに……!
そう、俺は発動中であるハズの見聞色にゴーストが引っ掛からずかなり焦っている。
目の前でルフィとサンジが落ち込んでるからすぐ近くにいるハズなんだけど……ひょっとしてゴーストは生物じゃないから見聞色で捉えられないとか?
そんなんチートですやん!!!
だが、そのゴーストについてロビンはとんでもないことを教えてきた。
「あなたさっきからゴーストに当たっているのに平気なのよ!」
「…………え?マジで??」
なんと既にゴーストは俺をネガティブ化しようとしていたらしい。だが、俺には何ともない。
「もしかして……」
俺はある言葉を思い出していた。
『覇気だけが!!全てを凌駕する!!!』
『過剰な覇気に"能力"は通じねェ!!!』
ひょっとして俺が今全身に強い覇気を纏っているから能力で作られたゴーストが効かないとか?マジか!!
「そうと分かればもう恐くない!ウソップ!サンジを頼む!!」
「お、おう!!」
俺はルフィを担ぎサンジをウソップに託す。
そして、モリアのいるダンスホールへ行こうとした時……来るっ!!
──ボコォォオオオン!!!!
「うわァーーーー!!?落ちる~~!!!」
「ウソップ!!!サンジ~~!!!」
突如、屋根が崩れ瓦礫が降ってきた。そして、その真下であるこの階段も瓦解し一緒に崩れてしまう。
俺達はなんとか階段を上がりきっていたため無事だったが後ろからついてきたウソップはサンジと共に落ちてしまった。
その後ルフィが正気に戻り仕方なく俺達だけでダンスホールへ向かう。辿り着くとそこにはホグバックとシンドリーがいた。
ルフィがすかさずぶん殴ろうとしたがチョッパーがそれを止めルフィは奥にいるモリアの方へ行ってくれと言う。ルフィも状況を理解しているため頷き冷凍室への通路へ走っていった。
ルフィを阻止しようとホグバックが動こうとした時、チョッパーが獣型から人獣型へと姿を変え声を張り上げた。
「ホグバック!!!お前には失望した!!おれはお前を医者とは認めない!!」
「おお……フォスフォス。お見逸れしたDr.チョッパー。貴様"
しかし、ホグバックはいや……と呟き別の案を考え付く。
「何ならこの場で殺して"
そうして現れたのは二体のゾンビ。犬の顔をしたペンギンゾンビと3本の剣を携えたおっさんゾンビ。……間違いない、サンジとゾロのゾンビだ。
「本当はもう一体来る筈なんだが未だに支配しきれてねェもんで仕方なくこの二体で相手をするとしよう」
「ロビン、チョッパー。気を付けて……あのゾンビ強いぞ」
「ええ、わかったわ」
「ああ、やってやる!」
「さァ殺れ!おれの前にいるコイツらを……『邪魔者を消せェ』!!!」
「「直ちに」」
俺達が構えると最初に動いたのはサンジのゾンビ。ペンギンの足とは思えないほど俊敏な速さでこちらに来るが……。
「”
「ウオッ!?何だこりゃ!!」
「確かに速いが……本物の方がもっと速ェ!!」
ロビンの前にはスピードは無意味。サンジのゾンビの体から6本の腕が咲きその体を拘束する。身動きが取れなくなったサンジのゾンビに近付き金棒を振るった。
しかし、それは止められてしまう。ゾロのゾンビによって。
「ヌリャァアア!!!」
「グッ!……クソ、やっぱ一筋縄じゃいかないな」
「おれを舐めるなよ?それとそこのお前……使えねェな。主人の命令ひとつ満足にこなせねェとは」
「ア"ア"?」
ゾロのゾンビが鼻で笑うとサンジのゾンビはカチンときたのかものすごい形相で睨む。
「てめェの助けなんざ無くてもおれ一人で対処できた。つまりさっきのは余計なお世話だったんだよ。この腐れクソゾンビ」
「んだとォ!!あ!おい待ちやがれ!!」
「命令を遂行するのはこのおれだァ!!!」
「いいやおれだァアア!!!」
「ウオッ!!?」
あんなに仲悪くケンカしていたのに急に息の合った連携に俺は思わず勢いに圧され後退する。
やっぱアイツらのゾンビだな!!無駄に息合いやがって……!!!
「こ……んのォオ!
二体の連撃に俺はたまらず離れるために桜舞い散る竜巻を起こす。ゾンビ達は瞬時に竜巻を回避し距離をとる。
「
「
2人の斬撃が衝突する。そこにすかさずサンジのゾンビが目の前に現れる。
「まずは一人!」
「見えてるよ!!」
「なっ!?」
見聞色でサンジのゾンビが来る未来を見た俺はタイミングを合わせて相手の蹴りよりも先に俺の蹴りをくらわせた。
「”
「グホォ!!?」
武装色を纏わせた後ろ蹴りが綺麗に入りサンジのゾンビはブッ飛ばされた。ある置き土産を添えて。
「ロビン!」
「任せて”
「クソッ!またこれか!!だが、捕えただけじゃおれは──っ!!?」
再び拘束されてしまうがそれだけでは倒せないと余裕を持っていたが、俺が先ほどサンジのゾンビにウソップ特製ソルトボールを供え付けロビンの手がそのソルトボールを摘み口の中へと入れようとする。
「マズイ!?シンドリーちゃん!ペンギンを助けろ!!」
「ハッ!直ち──っ!?」
「行かせるかァ!!」
サンジのゾンビが浄化されそうになったのを見てホグバックがシンドリーに命令をするがチョッパーが立ちはだかりシンドリーの行く手を阻む。
「チッ!世話が焼け──ルォ!!?」
「今度はこっちが止める番だ!!」
サンジのゾンビの元へ向かおうとしたゾロのゾンビ。そこを俺が斬りかかり助けに行くのを阻止した。そして……。
「グォォオオオオッ!!!」
サンジのゾンビの口からゾンビの魂。影が出てきてどこかへ飛んでいった。
「よし!まずはひとり!!」
「ウオーー!!ナイスロビン!スゲェ!!」
「フォッ!!?おれのゾンビが!!畜生……おい何遊んでやがるてめェ!!さっさとソイツらを消さねェか!!!」
ゾンビが一体浄化されたことでホグバックは焦り始める。だが、俺はまだ油断できずにいた。
よし、何とかまず一体は処理できた。正直、サンジのゾンビが"
そう思っていた時、それは起きた。
「こうなりゃおれ一人でも……ん?何だこっ!!?レェェ……」
「お、おい!どうした!?いったい何が……!!」
ゾロのゾンビの足元に一本の黒いラインが伸びており影に触れた瞬間その影は消えラインもどこかへ消えてった。
この場にいた全員が状況を理解できず困惑していると……。
「はい、影の回収を確認しました。それでは例の肉体へトレードしてください。はい、此方はお任せください。モリア様」
通路からそんな話し声が足音と共に聞こえてきた。まだ遠くにいて顔は見えないがどうやら伝電虫で連絡を取っている感じだ。
ホグバックは誰かわかったのか突如現れた人物に怒りを露にした。
「おい新入りてめェの仕業か!これはいったい何の真似だ?しかも今、ゾンビの分際でモリア様と連絡してたのか!?分を弁えろ!!」
「何の真似って……ご主人に意見したまでですよホグバック様。先ほど調べましたが今回奪った剣士の影は懸賞金1億を超える実力者。ならそんな強い影にはより強い肉体を与えるべきかと。適材適所って奴です」
「何が適材適所だ!そもそも新入りの中でも一番最初に影を入れたのに無駄に時間をかけさせやがって……!!なら今目の前にいる敵はどうするってんだ!!」
「大丈夫。俺がいれば事足ります」
男の言葉に俺は汗が止まらなかった。あいつ今何て言った?強い影にはより強い肉体を……今闘ったゾンビの肉体より強い肉体なんて───っ!!?
俺はこの時、最悪の仮説が立ってしまった。俺の動揺した顔を見た男は見透かしたようにフフと笑う。
「そこのお兄さんは気付いたらしいね。まあ……今さら気付いても遅いんだけど」
「まさかお前ゾロの影をっ!!!」
マズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイマズイッ!!!!だとしたらシャレにならねェぞこれは!!?ゾロの影があの肉体に入ったら──。
「どうしたのさアルガ!?そんな怯えて!!」
「さっきの黒いラインがモリアの能力だとしたら今ゾロの影はここにはない。違うゾンビに移された!!」
「何だって!!?」
「さすが俺……正解だよ」
俺だと?てことはこいつが俺の……。いや、今はそんなこと気にしている場合じゃない!!
クソ!!俺もあっちについて行けばよかった!ゾロの影にあの肉体はハイブリットが過ぎんだろ!?断言できる。今の俺達じゃ単独でソイツに闘っても───まず勝てない!!!!
「ウオォオオオ!!」
「ハァアアアア!!」
二手に別れて以降、何とかおれとフランキーはあのガイコツのいる場所まで辿り着いた。そして、そこにはガイコツの影が入っているであろうゾンビがいた。
そのゾンビは今までのゾンビとは明らかに違う。あの姿を見る限り……ワノ国の侍。コイツは中々強そうだ。
事実、コイツは強かった。倒れたガイコツの代わりおれが闘うがほぼ互角の戦いを繰り広げている。しかし、そこへ突如現れた黒いラインが侍ゾンビの影に触れた。
「これは──っ!!?グゥ……ァァ……」
明らかに動きが悪くなる。何だかわからねェがおれはこの隙を逃さず攻撃を繰り出した。
「
避ける素振りもせずおれの斬撃をモロにくらった侍ゾンビは壁を突き抜け下の森へと落ちていく。おれもすぐに追いかけるように棟から飛び降りた。
「何で避けなかったんだ今?まあいい、おれ達もすぐに行く!!だからおめェはさっさとあのゾンビを倒してこい!!」
「おう!!」
ひとまずフランキーと別れ降りた先を少し進むと開けた場所に出る。しかし、そこには鎧を着込んだゾンビ達が倒れており穏やかな雰囲気ではない。
そんな倒れているゾンビ達の中に奴はいた。だが、妙な事に目の前にいる侍ゾンビは先ほどとは明らかに気配が違っていた。
「てめェは……誰だ?」
あまりに違う感じがしてしまい咄嗟にそんな質問をしてしまう。すると、侍ゾンビはおれの方を向いた。
「アア?おれが誰かだと?実はおれ自身もよくわからねェんだ。ただ、わかってんのは──てめェがおれに殺気を飛ばしてるってことだけだ」
そういい侍ゾンビは周りに落ちていた手頃な剣を2本拾う。
「コレで……間に合わせよう」
そう呟くとさっきまで使用していた黒刀を口で加え両手に今拾った刀を携えた。
「ここがどこでおれが誰なのかまだピンと来ねェが……。売られたケンカは買うまでだ」
感じたことの無い途轍もないプレッシャーが肌にビリビリと感じる。おれは腕に巻いた手拭いをほどき頭に巻き付けた。
「ウシ、これで互いに準備ができたな」
「ああ、それじゃ──」
「「勝負だ」」
………………………………………………………………ハ?
俺はついさっき最悪の仮説で頭がいっぱいいっぱいだったが通路から現れた男を見て頭が真っ白になった。
「アルガ?どうしたの?」
「おい!アイツがどうしたって言うんだよ!?」
「……………なあ、答えろ……ホグバック」
ロビンとチョッパーの呼び掛けに何とか思考が戻り始めたが未だに理解が追い付かずホグバックに質問してしまう。
絶対にあり得ない事だ。何故アレがここにいる?計算が合わない。だってあれは───。
「あの死体……どこで手に入れた?」
目の前にいたのは"
どうも皆さんもしロマです!
22話をご覧くださりありがとうございます!
いつも楽しんで見てくれる皆様にお伝えしたい事があります。
私事ですが、しばらく資格試験の勉強に力を入れなきゃいけなくなるのでもしかすると投稿ペースが落ちるかもしれません。
申し訳ありません。
ではまた会いましょうでわでわ~( ´ ▽ ` )ノシ