あなたにもう一度毛布をかけるため   作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!

27 / 76
どうも皆さんもしロマです!
皆さん大好きGW!!
どのように過ごしますか?フフフ、私はですね……勉強ですρ(тωт`) 
それでは続きをどうぞ(  ; ▽ ; )つ


24話 再会 下

 

 

「俺をここから逃がしてくれないか?」

 

 

 雪の積もる誰もいなかった雪原の墓地で、おれは不思議な男と出会った。

 

 元々おれは打倒カイドウを志し仲間と共にワノ国へやってきたが結果は惨敗。無惨なものだった。

 

 仲間も多く失い敗走は濃厚。ならば、せめてこの国の強い死体だけでも……。そう考えたおれは引きずるような足取りで墓地へと辿り着いた。

 

 そこでおれは大層御立派な墓標を見つけリューマの死体を掘り起こし寺に奉られていた黒刀を持ち出そうとしたその時──奴が現れそう訪ねてきたのだ。

 

 パッと見てその格好からカイドウの部下だというのが分かったおれは警戒しつつ男を見定める。

 

 敵対しているおれに何故そんな事を……?

 

「ハァ……ハァ……。何が狙いだ……?」

「強いて言えば俺はこの海賊団を抜けたい。だから俺も一緒に連れてって欲しい」

「断る……と言ったら?」

「何もタダでとは言わない。アンタそのケガを見るに限界なんだろ?俺の知るルートなら他の奴らに見つからずにこの島を出られる。連れてってくれるのなら、そのルートを教えよう」

 

 成程……等価交換か。おれに着いていく事でカイドウのとこから抜けようと。その条件としておれの逃走への安全経路を教える……利害は一致しているな。

 

 おれの状態は見て分かる程にボロボロ。戦う余力も殆んど残されていない。

 

「仕方がねェ。その提案乗ってやる」

 

 おれはその提案に乗り男の案内の下誰にも見つからずに海岸へと到着した。周りは岩で覆われており人目を避けるにはうってつけの場所だった。

 

「よし、何とかここまで来れたな。後はこの海岸を沿ってアンタの船に乗れりゃ──」

「”角刀影(つのとかげ),,」

 

 ドスッと音と共に男の体から血が流れる。

 

 ここまで来れば船で脱出するぐらい訳はない。用済みとなった男におれは背後から実体化させた影で男の体を貫いた。

 

 男は訳が分からないと言った感じで吐血しその場に踞る。

 

 チッ、殺すつもりだったがカイドウとの戦いで思ってたよりも弱ってやがる。まるで威力が出ねェ。まあいい、さっさとこの場から去らねェと……。

 

「がふっ!?な、なんで……?おいっ……約束が……ち、ちが……」

「ああ、ここまで案内ご苦労……助かったぜ」

 

 おれが歩き出すと男は苦悶の表情でおれを見てきた。振り返りおれの顔を見てようやく状況を理解したようだ。己が裏切られた事に。

 

「悪いがどこの誰とも知れねェ奴とつるむ気なんざねェんだよ。それも敵対している相手とあっちゃ尚更な。ま、てめェも海賊なら分かってんだろ?──海賊は裏切りがツキモノだってよォ」

「っ!!ま、まってくれ!!頼む、俺はアンタを裏切ったりしない!約束する!!だから俺も──」

「てめェの事なんか知るか。あばよ、キシシシシシ!」

 

 後ろからすがるように声を荒げ引き留めようとするがおれは気にせず歩き始める。こうして、おれは無事ワノ国から……カイドウから逃れることができた。

 

 だが、これで終わるつもりは更々ない。いつかおれはカイドウと再戦すると心に決めた。

 

 それに伴いおれはこの戦いである事を学んだ。それは兵力だ。別におれの仲間が弱かった訳ではない。むしろ皆名を馳せた有能な部下達だった。だが全てを失った。

 

 それは何故か──生きていたからだ。

 

 初めから死んでいりゃ失う物はない。そして、おれの能力なら今までの部下よりもより強く、より従順な部下を生み出すことができる。

 

 そう結論が付いてからおれの計画が始まった。

 

 長い年月が経ち名医と名高いホグバックを仲間に入れかつて「魔人」と呼ばれていた死体も発見し更におれの計画は加速する。

 

 そして、兵力も揃いつつあったので今一度カイドウの所へ行き戦力差など調べつつワノ国の侍の死体なども回収した。

 

「モリア様。百獣海賊団の戦力図と幾つか使えそうな死体を回収いたしました」

「ご苦労。んお?コイツァ……」

「はい、何でもその死体の奴はかつてカイドウに反抗し殺されたようです」

 

 アブサロムが持ってきた死体を見ておれは懐かしき再会を果たしたのだった。

 

「ほう、死んでたのか。それじゃついでに持っていくとしよう。嬉しいだろう?昔は散々連れてってくれと懇願していたからなァ……」

 

 死んだ奴なら裏切られる心配はない。今のお前なら喜んで受け入れてやるよ。キシシシシシ!

 

 

 

 

 

 オーズを前に意気込んでいた俺達だったがその意外な俊敏な動きに皆は一度圧倒される。だが、それで終わる俺達ではない。この事で火が着いた俺達は再度オーズへ挑むべく一丸となった。

 

 そして、原作では見られなかったあの夢の巨大ロボ戦士が誕生したのだ。

 

「パイレーツドッキング6!!"ビッグ皇帝(エンペラー)"~~!!!」

「ウオォ~~!!カッチョイイ~~!!」

「…………」

 

 原作ではロビンが断ったため完成しなかった巨大ロボ戦士だったがそこは俺が加わることで完成しそれを見たオーズは目を輝かせた。

 

 後ろからロビンの視線を感じるが気にしないようにしているとフランキーが声をあげる。

 

「ウッシャーー!!これで準備は整った!かかってこいやー!!!」

「ドッキングロボを攻撃したくねェが……戦わねェロボ戦士はロボ戦士じゃねェ!”ゴムゴムの~~(ピストル),,!!!」

「フランキー!俺を使え!!」

「オシ!頼むぜ!!」

 

 前方から巨大な拳が襲ってくる。俺は金棒を握り武装色を纏わせフランキーは俺ごと振り抜いた。

 

「”皇帝の左(エンペラーレフト),,!!!」

「オラァ!!!」

 

 オーズの拳と俺の金棒がぶつかり──

 

「「「ギャァアアアアア!!!」」」

 

 普通に押し負けてぶっ飛ばされました。

 

 デスヨネー。いや、あんな巨体にパワーで勝てるワケないじゃん。

 

 じゃあ何であんな乗り気だったって?だってワンピ世界ならドッキングすれば不思議パワーとか出て強くなれるかなーって思うじゃん。

 

 出ない?ああ、そう……。シュン…

 

 ゾロとサンジは下にいたためしゃがんで回避し既に反撃に出ていた。俺達もすぐに立ち上がる。

 

「クソー!折角"ビッグ皇帝(エンペラー)"になれたのにまるで歯が立たねェ!何が足りなかったんだ!?」

「やっぱドリルだろ!巨大ロボには必須だぞ!」

「ハッ!?確かに!次からはしっかり用意しとかねェと!」

「もうドッキングはいいわ!!おれ達も早くゾロとサンジの加勢に行くぞ!」

 

 俺がフランキーに改善策について話しているとウソップに怒られてしまった。お前だって乗り気だったじゃん。

 

 そんなこんなで出鼻は挫かれる形となってしまったがそこなら何とか持ち直し一味のコンビネーションを駆使し見事あの巨体をひっくり返しダウンをとった。

 

 その後もルフィの性格を逆手にとり肉があるぞと視線をそらして騙し打ちをしたりしこっちのペースに持っていく。

 

 フランキーとウソップは順調に足止めができていることに喜んでいるがゾロは違った。時間稼ぎではなく本気でオーズを倒す気でいる。

 

 ウソップがルフィがモリアを倒すまでの間だけ足止めでいいだろと説得するがゾロは首を横に振る。

 

 理由はルフィの弱点である"騙し"を得意とする能力が揃っているこの島で敵が正々堂々と戦うとは思えなかったから。

 

 考えてみればそりゃそうだ。向こうは戦わずとも朝まで逃げ切ればいいんだから。わざわざ無理して戦う必要なんてない。

 

 ならば、ここでオーズを倒してルフィだけでも影を取り返せば後はどうにかしてくれる。

 

 ゾロの言葉にみんながそれを理解すると苦い顔をするが覚悟を決めたようだ。

 

「うわっ!?何だこの揺れ!!」

「お、おい!空を見ろ!!」

 

 その時、島全体が揺れる。何事かと思えば深い霧で覆われていた空が晴れてきた。どうやら"魔の三角地帯(フロリアントライアングル)"を抜けてしまったようだ。

 

 これではいよいよもって俺達のタイムリミットが朝日が出るまでと確定してしまう。焦っているとどこからか笑い声が聞こえてきた。

 

「キシシシシシ!清々しい夜空……もう夜明けも近いがぐずぐずしてていいのか貴様ら?」

「モ、モリアッ!!?」

 

 オーズの腹が開くと中からモリアが現れた。ここにいると言うことは案の定ルフィから逃げ切ったようだ。

 

 だが、これで標的は纏まった。ここで二人を仕留めれば俺達の勝ちだ。

 

 身構えると遠くから気配がしたのでそちらを見ると遠くから大量の塩を持ってきたブルックがいた。

 

「ブルック!」

「遅くなって申し訳ありません!大量に塩が必要かと思い集めていました!!」

「ああ、助かる!」

 

 

 みんなの気力充分。塩もある。これでやれる!

 

 そこから再び戦闘が開始された。ウソップとフランキーの合体技に続きチョッパーがゾロを空高く投げ近くの塔をぶつ切りにする。その斬った塔をダルマ落としの要領でサンジがオーズに蹴り飛ばしていく。

 

 しかしオーズには通用せず打ち落としていく。今度はウソップの即席巨大パチンコでフランキーを飛ばしモリアの目の前で迫撃砲をぶちかます。

 

 だが、あの巨体から想像できない程の俊敏な身のこなしで避けられてしまい隙ができたフランキーにオーズの足蹴りが直撃する。

 

 追撃で倒れたフランキーを踏み潰そうとした時、オーズの頭上から雷が落ちた。

 

「今の技は……ナミさんの!無事なのか!?いた!ナミさんだ~~!!んナミさ~~ん!!!」

「ちょっと!呼ばないでよ!気付かれちゃうでしょ!?」

 

 サンジが建物の屋上にいるナミを見つけるとラブコールを送る。ナミがそれを止めるも既に遅くオーズに見つかってしまう。

 

「ほら~~!!」

「そこか……”ゴムゴムの~~,,……!!」

「何?まさか伸びるの!?」

 

 ナミが焦る中、オーズがゴム人間ではないことを知っているみんなはあの距離からなら届かないと思っているがモリアの能力を知っている俺はすぐにナミの下へと駆け付ける。

 

「ナミ!!跳べっ!!!俺がキャッチするから!!」

「え!う、うん!わかった!」

 

 俺が真下までやってくるとナミは意を決して飛び降りる。そして──

 

「”(ピストル),,!!!」

「はっ!!?伸びた!?何で!?」

「そんなバカな!!?」

 

 オーズの腕が伸びたのを見て驚愕するみんな。伸びた腕は屋上を破壊したがその前に飛び降りていたナミは何とか事なきを得た。

 

 そして、飛び降りたナミを俺は抱える。

 

「ありがとうアルガ」

「ああ、無事でよかった」

「それにしても何なのアイツ!?何でアイツも伸びんのよ!」

「それはモリアの能力が原因だ」

「何ですって?」

 

 俺はナミを抱えたままみんなの下へ急ぐ。早くこの事を伝えなければ。

 

「おいアルガてめェいつまでナミさんをお姫様抱っこしてやがんだオロスぞ!」

「アルガ……」

「急用なんだよ!早くみんなに知らせないといけないことがある!!だからロビンもその目やめて恐い!」

 

 ナミを下ろすとさっそくみんなにモリアの能力について伝える。

 

「今オーズが伸びたのはモリアの能力によるものだ」

「モリアの能力だと?」

「ああ、モリアは対象の影を操ることで変幻自在に形を変えることができる」

「なんだと!?」

「キシシシ……よく知ってんなおめェ。その通り、おれがオーズの影を操り実体もそれに合わせて形を変化させる。これが”影革命(かげかくめい),,!!!」

 

 そこから戦いは更に激しさを増していった。オーズの攻撃全てがルフィの”ギア3,,技と同等かそれ以上の威力がありその破壊力もバカにならない。

 

 その上素早い身のこなしは変わらないので厄介過ぎる。ひょっとしてこれワノ国にいる巨大な鬼の奴らより強いんじゃね?

 

 そう考えていると、オーズがウソップを標的にし”ゴムゴムのバズーカ,,を放とうとしていた。ウソップも死を悟っていたが……腕が伸びなかった。

 

 理由は、ロビンがモリアに関節技を決めていたから。

 

「ちょっと影の操作、やめて貰えないかしら……」

「……はァ?」

 

 ロビンが凄むがモリアは全く怯まない。むしろロビンを見てニヤリと笑う。

 

「”片方蝙蝠(ブリットバット),,!!!」

「桜木二刀流”桜華乱舞(おうからんぶ),,!!!」

 

 オーズの影からモリアの影が現れそれが分裂し幾つものコウモリとなってロビンへ襲いかかる。そこに俺が割って入り全てのコウモリを斬り落とした。

 

「ロビンは俺が守る!だからその隙にモリアを!!」

「助かるわ。”八十輪咲き(オチェンタフルール)四本樹(クロトワ・マーノ)」,,……!!」

「おェ……」

「”クラッチ,,!!!」

「グギャ~~~~!!!」

 

 ボキッ!とオーズの腹の中から首の折れる音がしてやったとウソップが喜ぶがすぐに異変に気付く。

 

 さっき斬り落としたコウモリの影がロビンの背後へ集まりモリアの形へと変化していたが重要なのはそこではない。

 

「おいロビン!後ろの影に気を付けろ!!」

「……っ!?」

 

 ゾロの叫びを聞きロビンが振り返るとそこには首から上が実体に変わっているモリアがいた。

 

「キシシシシ!おしかったな……おれと”影法師(ドッペルマン),,はいつでも居場所を逆転できるん──ダバッ!!?」

「ウラァ!!!」

 

 モリアがロビンの背後へ現れたのですぐさま金棒で変わりかけていた実体の顔面にぶちかました。

 

「グォ~……てめェ!!人が説明しているところを……!」

「別に求めてねェよ。それに説明しなくたって俺はお前の能力を知ってる」

「なんだとォ?……そういや、さっきもおれの”影革命,,について知ってやがったな。何故だ……?」

 

 モリアの疑問に俺は優しく笑いかける。

 

 

「知ってるも何も……久々の再会じゃないか」

 

 

 俺の言葉にモリアは目を丸くした。

 

「ハァ?」

「まあ、詳しく話すつもりはねェよ。あれは俺にとって黒歴史だしな。会話はこのくらいにして……とっととくたばれっ!!」

「チッ!」

 

 武装色を纏わせた金棒ですぐに追い討ちをかけるもモリアはまた影と位置を逆転させ攻撃を免れる。チッ、もう一撃ぐらい食らわせたかったんだがな。

 

「ハァハァ……一人厄介な奴がいるなァ。前半の海でまさか覇気使いがいやがるとは……オーズ!まずはそこの角の男をやれ!!」

「はい、ご主人様。”ゴムゴムの~~,,……!!」

「オイオイ!?アルガそこから逃げろヤベェのが来るぞ!!」

 

 オーズが両腕を後ろへ伸ばしそれを見たウソップが焦り出す。俺もあれを食らえばタダでは済まない。下手すりゃ死ぬ。

 

 すぐ後ろにロビンもいるから避けられないし仕方がない……秘策を使おう。

 

 俺は懐からある物を取り出した。ホントはカイドウ戦まで取っておくつもりだったが事前に試し撃ちをしておくのも悪くはないか。

 

「”バズーカ,,!!!」

 

 そして、後ろへ伸ばした腕が俺に向かって突き出される。しかし、俺が右手をかざすと──

 

───ヒュン

 

『…………ハ?』

「オーズの攻撃が……止まった?」

 

 この場にいた誰もが目を疑った。俺が片手でオーズの攻撃を止めると言うあり得ない光景を目にしたから。

 

「オイどうした!?何故吹き飛ばねェ!貴様今何をしやがった!!」

「悪いが今の衝撃は──吸収させてもらった」

「吸収ってまさか……っ!?"(ダイアル)"!!?」

 

 俺の言葉にピンと来たウソップがゴーグルでよく見てみると、俺の掌に"(ダイアル)"を見つける。

 

『おっ。アルガ、オメーも"(ダイアル)"貰ったんだな』

『うん、お願いして貰ったんだ』

 

 空島から降りて"(ダイアル)"の整理をしていたウソップとの会話を思い出す。そういや、ウソップには話してたんだっけ。

 

「で、でも……いくら"衝撃貝(インパクトダイアル)"でも今の攻撃を吸収なんてとても……」

「ウソップ。これ"衝撃貝(インパクトダイアル)"じゃないよ」

「ハァ?それって……」

「その……10倍だ」

「じゅ、10倍っ!?何だよそれっ!!?」

 

 ウソップが何の"(ダイアル)"かわかった瞬間目を見開き息を飲む。俺は当時のことを思い出していた。

 

『ハアッ!?これが欲しいだと!!』

『うん、お願いできないかな?』

『テメェこれがどんな代物か……』

『いいじゃないか。私達の長年続いた争いはもうなくなったんだ。アンタがそれを持つ必要はないだろ。ようやく平和が訪れたってのにそんな物騒な物いつまでも持ってるんじゃないよ』

『うぐ……』

『それに、ボウヤの目を見る限り……これが必要な戦いを想定しているんだろ?』

『……アア、絶対に敗けられない戦いが』

『だそうだ。私としてもアンタずっとそれを持っているとまた無茶をしそうで気が気でないよ』

『……チッ!仕方がねェ。譲ってやる!おれもテメェには助けてもらってばっかだったしな。借りは作りたくねェ』

『とか言ってホントはお姉さんの言葉にテレてたり~~?』

『やらねェぞ』

『ごめんなさい。……でも、ホントに欲しかったんだコレ。ありがとう──()()()()

 

 空島でお願いしてまで貰った"(ダイアル)"とは何を隠そうこの"排撃貝(リジェクトダイアル)"である。

 

 正直、カイドウ戦で追い込まれた時の最終手段として貰った奴なんだけど……ぶっつけ本番よりもここで試し撃ちした方が使い勝手も覚えるしいいかな。

 

 せっかく溜めた衝撃だ。有効に使わせてもらおう。

 

「おーーい!!皆~!聞いてくれ~~!!」

 

 すると、どこからかチョッパーの声が聞こえてきた。上を見上げるとチョッパーはオーズの肩の上にいた。

 

 内容はオーズの右腕を攻撃して欲しいとのこと。何でも元々あの右腕はオーズのものではないらしい。痛みはなくともダメージは蓄積されているから攻撃を続ければ必ず動かなくなると言う。

 

 後、ついでにオーズの死因も話すが氷の大陸で500年間ずっと裸だったから凍死したとアホな理由を聞かされ皆そんなアホには負けたくねェ!と気合いを入れ直す。

 

 チョッパーはランブルボールを食べ”腕力強化(アームポイント),,でオーズの右腕を狙う。そこにサンジも加わり二人の合体技が炸裂する。

 

「”空軍(アルメ・ド・レール),,……!いけっ!」

「”刻蹄(こくてい),,……!」

「「”(ロゼオ)シュート,,!!!」」

「オウ!?」

 

 二人の攻撃でオーズの右腕にベコッと大きな蹄の跡ができる。オーズに痛がる素振りはないが、確実にダメージは負っているハズとチョッパーはオーズを睨む。

 

 オーズは二人の頭上に跳び上がり空中で身動きの取れない二人に狙いを定める。俺はマズイと感じサンジの所へ跳び上がった。

 

「サンジ!!俺をオーズの右腕に!!」

「よし来た!しっかり掴まってろ!”空軍(アルメ・ド・レール),,……!」

 

 俺はサンジの足を掴み思いっきり蹴り跳ばされる。

 

「”鬼シュート,,!!!」

「ふぎぎ!スゴい勢い……!だが、これで!!」

「潰れちまえ。”ゴムゴムの~~,,!!」

 

 俺は物凄い勢いで飛ばされオーズの右腕へと辿り着き右手をかざした。

 

 さあ、どれ程の威力か試してやろうじゃねェか!!

 

「”銃連(ガトリ)──」

「”排撃(リジェクト),,!!!!」

 

 "(ダイアル)"の先端をカチッと押した瞬間──

 

──チ……ブチブチウチッ!!ズドゥンッ!!!!

 

 オーズの肩の継ぎ目が千切れ右腕が吹き飛んだ。

 

『えええええええっ!!?』

 

「グァアアア!!?お、おれの腕がァ!!!」

 

 あまりのケタ違いな威力を目にしみんなが再び驚愕する。そして、誰より驚いたのはモリアだった。まさか「魔人」と呼ばれた特別ゾンビの腕を吹き飛ばされるなんて考えもしなかっただろう。

 

「なんちゅ~~威力だよ!?あんな"(ダイアル)"あっていいのか!?」

「まさか腕を欠損させるなんて……!スゲーぞアル……ガ?」

 

 ウソップは初めて見る"排撃貝(リジェクトダイアル)"の威力に背筋を凍らしチョッパーは称賛するが様子のおかしい俺を見て違和感を覚える。

 

 そして、俺をよく見ると──

 

「ァァ……!?アアアアァァァア"ア"ア"ァァアァア"ア"ア"ア"アァァァアア!!!!」

 

 想像を絶する痛みに苦しみ悶えていた。

 

 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!?

 

 全身に軋むような激痛が駆け巡る。右腕に至っては血管から血が吹き出し骨もボロボロになっており全く動かない。

 

 ギャアアアアアアッ!!!多少の覚悟はしてたけどこれは想像以上だわ!!つーかこんなもんを3発もブッ放したワイパーってバケモンかよ!!?

 

 痛ェ!超痛ェ!!……けど、これでロビンに続いてチョッパーとサンジも守ったぜこんちきしょうめ!!!アァ……でもダメ。意識が薄れる……。

 

「”飛力強化(ジャンピングポイント),,!!アルガー!大丈夫……っ!?うわっ!何だこれ……酷い、特に腕……」

 

 先に着地したチョッパーが落下中の俺の下へ跳び抱きかかえ俺の容態を見て険しい顔になる。

 

「アルガ!!?」

「嘘っ……酷いケガ……!」

「いくら右腕を狙えって言ってもそこまでしなくたって!?」

 

 チョッパーがみんなの下へ俺を運ぶとみんなが俺を心配する。俺は何とか意識を繋ぎ止めフラフラな状態で立ち上がる。

 

「みんなゴメン。ちょっと無理しちゃった」

「ちょっとのレベルじゃねェだろ!?無理して立つな後はおれ達でやるからお前は横になれ!な!」

「まだ、それはできない……やりたいことがあるから」

「やりたいこと?」

 

 心配するウソップが聞き返すと俺は頷く。

 

「ハァハァ……。正直いって……俺はこの戦い自体はもう勝利を確信している」

「えっ!?」

 

 予想外の言葉にみんなが驚く。ぶっちゃけ展開を知っている俺からすればさっきまで戦っていた俺のゾンビやゾロの影inリューマの方が想定外な展開でヒヤッとしたわ。

 

「でも、ルフィがここへ来るまでの間にみんなが倒される可能性が高い……」

 

 俺がいなかったら原作同様この時点で残っているのはおそらくナミとウソップとゾロだけだろう。実際さっきもロビンやチョッパーにサンジも危なかったし。

 

 だが、ルフィさえ来ればもう戦いは一気に決められる。なら何故わざわざ俺がここまで必死だったのか……。

 

 その答えこそ俺がさっき言ったやりたいことなのだ。

 

「俺のやりたいこと……それはルフィが来るまでの間……誰ひとり倒されることなく戦い抜くこと……!!」

「アルガ……」

 

 当時から原作を読んでいて次々と倒される一味を見て胸を痛めたことを覚えている。昔でさえそうだったのにその一味の仲間となった今の俺がそれを黙っていられるワケがなかった。

 

「だからどんなに傷付こうが俺は絶対に倒れ──」

「アホ」

「んぎゃん!?」

「ゾ、ゾロ!?」

 

 フラフラな俺の頭をゾロがひっぱたく。

 

「グォ……ちょ、ゾロ何すんのさ。俺今重傷……」

「お前がアホなこと抜かすからだ」

 

 ゾロが溜め息を吐くと真っ直ぐな目で見てきた。

 

「それでお前が倒れたら意味ねェだろ」

「あっ」

「確かにお前がいなかったらさっき油断してたヘボコックは危なかった」

「ア"ア"ン?」

 

 ゾロの言葉にサンジが怒りを覚えるが無視され話し続ける。

 

「お前がおれ達を守りたい気持ちはわかる。だがな、それと同じぐらいにおれ達もお前を守りてェんだよ。大切な"仲間"なんだからな」

「ゾロ……」

「ま、そーいうこった。ここまでやってくれりゃ充分だ。後はおれ達に任せろ」

 

 そういいゾロは刀を構えオーズの下へと歩み出す。それに続くようにみんなも足を踏み出しだ。

 

「私達は貴方に守られるだけの人じゃないわ。貴方と共に戦うの。それが"仲間"でしょ?」

「ロビン……」

 

 みんなが覚悟を決めるとまるで守るように俺の前に立ち並びオーズを見据える。オーズもこっちを睨み付けるように俺達を見る。

 

「よくもおれの腕を……。上等だ、てめェらチビ海賊なんざ片腕で充分だ。全員まとめてブッ飛ばしてやる!!!”ゴムゴムの~~,,!!」

 

 オーズが腕を回転させ後ろへ伸ばす。それを見てみんなは身構える。

 

「”回転弾(ライフル),,!!!」

 

 オーズの回転する拳がみんなに直撃しようとした直前──

 

──ピタリ……

 

『えっ!?』

 

 突如俺達の前に現れた謎の大男がオーズの攻撃を片手で止めた。それを見たみんなは驚きの声が漏れる。そして、その大男をよく見ると……。

 

「誰だ……お前は……?」

「おれァ……モンキー・D・ルフィだぜ」

『ルフィ~~!!?』

 

 あまりの変わりように眼を疑う。明らかに俺達の知るルフィとはまるで姿が違うからみんなは声を荒げた。

 

「皆、待たせちまって悪かったな。後は任せろだぜ」

「お、お前ホントにルフィなのか?何だよその姿……!?」

「ああ、おれが……ルフィだぜ」

「くそォ!チビのクセに──ブホォ!!?」

 

 攻撃を受け止められてしまったオーズは怒り出すがすかさすオーズの顔面まで移動するとそのまま殴り飛ばし建物を越え豪快に森の方へとブッ飛ばされていった。

 

 その後ルフィの戦いっぷりにみんなは開いた口が塞がらなくなる。まさにデタラメな強さで終始オーズを圧倒してしまう。

 

 そうしていると遠くから影を奪われた者達であるローラとその仲間達がやってきてルフィの変身した理由について説明してくれた。

 

 今のルフィには100人もの影が入っておりその分強さも増していること。それが長くは続かないこと。

 

 そして───

 

「”ゴムゴムの~~暴風雨(ストーム),,!!!!」

 

 モリアと共にオーズはルフィによってボロボロにされぶっ倒れた。そして、同時にルフィの体から幾つもの影が抜け元の姿へと戻った。

 

 その光景を見たローラ達は盛大に喜ぶが再びオーズが起き上がり喜びの顔が一変し絶望へと変わる。

 

 そんな中、俺達は迎撃の準備を始めていた。

 

 ロビンが能力でマストに足場を作りルフィを抱えたブルックがその足場を駆け上がる。その間にナミがオーズの周囲に雨を降らせ巨体を濡らす。

 

 ウソップとフランキーが巨大冷凍室の冷気を発射させオーズの足場を凍らせ動けなくさせた。足元に気を取られていたオーズはサンジが鎖を蹴り飛ばし巨体に引っ掛ける。

 

「ゾロ!アルガ!オーズの腹を引かせて!!」

「任せとけチョッパー!」

 

 そして、チョッパーの指示でゾロと共に俺も刀を構える。

 

「休んでていいんだぜ?」

「冗談。片手でも俺はゾロより深く斬れるぞ」

「じゃあ勝負だな」

「乗った!」

「三刀流奥義!!」

「桜木一刀流奥義!!」

「”三・千・世・界(さんぜんせかい),,!!!!」

「”一刀(いっとう)桜漸閃(さくらぜんせん),,!!!!」

 

 俺とゾロでオーズの腹を斬り裂かれるとオーズは項垂れてしまう。そこにさっき引っ掛けた鎖に引っ張られ背筋が真っ直ぐに伸びきった。

 

 最後に空から降ってきたルフィが”ギア3,,で両腕を巨大化させる。そして……。

 

「”ゴムゴムのォ……巨人の(ギガント)バズーカ,,!!!!」

 

 ルフィの重い一撃がオーズの顔面に直撃。そして、その衝撃で背骨が砕けてしまい気絶はしなかったが動けなくなりぶっ倒れた。

 

 今度こそ勝った……そう思った時、奴がオーズの腹から現れた。

 

「モリア!!」

「ハァ……ハァ……」

 

 なんとさっきまで気を失っていたモリアが起き上がり俺達に悪夢を見せてやるといい奥の手である全てのゾンビの影を己の体に取り込み肥大化していった。

 

 そして、最終的にルフィの10倍の数……1000体の影を取り込んだモリアはオーズにも引けを取らない程の巨体となった。

 

 もちろん強さも見かけ倒しではなく奴の拳一発で島を割ってしまうとんでもない力を持ってしまう。

 

 だが、ここでモリアはミスをしてしまった。1000体という膨大な量の影を無理して取り込みすぎてしまったモリアはもはや自分でも制御しきれず自滅しかけていた。

 

 この戦いの勝敗は……俺達が先に朝日で消滅するのが先か、モリアの自滅が先かで決まる。

 

 ルフィは”ギア2,,を発動しさっそく仕掛ける。

 

「”ゴムゴムの~~JET(ジェット)ロケット,,!!!”JET(ジェット)バズーカ,,!!!”JET(ジェット)バズーカ,,!!!」

「オッオォ!?ブホォ!?ドァ!!?」

 

 ルフィの猛撃に次々と解放されていく影達。モリアは必死に耐えようとするがここでルフィは勝負に出た。

 

「”ギア3,,"骨風船"!!!」

 

 2と3の合わせ技でルフィの体を心配するみんな。だが、ルフィは構わずに強烈な一撃を繰り出した。

 

「”巨人のJET砲弾(ギガントジェットシェル),,!!!」

「ウッ!!?オオオ……!!」

 

 あまりの威力にモリアの口からどんどん影が解放されていく。何とか影を逃がすまいと必死に口を押える。

 

 しかし、ルフィはさらに追い打ちをかけた。

 

「おれの影に……一言あるぞ。お前っ!海賊王になりてェんなら……!!しっかり!──おれについて来いィ!!!!」

「ブオオオオ!!!!」

 

 そこでルフィは限界が来てしまい”ギア3,,の反動で空気が口から漏れ飛んでいってしまった。同時にモリアも倒れる。崩れ落ちてきたスリラーバークの塔の下敷きとなって。

 

「麦わらァ……オエ……てめェ……ハァハァ!行ってみるがいい……本物の"悪夢"は……新世界にある……!!」

 

 そして、モリアは最後にそう言い残し──

 

「アァアアアアアアアア!!!」

 

 口から大量の影が解き放たれた。これで影が戻ってくる。そう思った時……。

 

「うわああああああ!?」

「ルフィーー!!アルガーー!!」

「い、嫌……アルガ!!アルガァ!!!」

「ロビン落ち着いて!」

「畜生何てこった!?せっかく勝てたってのに……間に合わなかったのかよォ!!?」

 

 朝日に照らされた俺とルフィの体が消滅していった。

 

 

 

 

 眼を開くとそこは何もない真っ白な世界だった。辺りを見渡しても何もない。

 

「……え?俺また死んだ?」

「死んでないわ。というよりまだ死ぬなんて私が許さないわよ」

「ん?いったい誰の……っ!?」

 

 声が聞こえる方を向くとそこには……母さんがいた。

 

「か、母さん!?何でここに!てことはやっぱりここは黄泉の国?」

「だから勝手に自分を殺さないの」

「いてっ」

 

 動揺する俺の頭を母さんがチョップする。

 

「ここは言ってしまえば三途の川の手前ね。まだ全然死なないから余裕よ!」

「いやそれ結構ギリギリじゃね!?やっぱ死にかけてんじゃん!」

「だって今あんたの体朝日で上半身消滅しているもの。そりゃここにも来ますって」

「マジすか」

「まあ、影が戻れば復活するし大丈夫でしょ」

 

 そう言うモノなのか?

 

「私がここにいるのは今の内にあんたに伝えたい事があるからよ」

「伝えたい事?」

「ええ──あんたの食べた悪魔の実について」

「なっ!?」

 

 俺の悪魔の実についてだと!?いや、そもそも何で母さんがその事を!?

 

「そんなの今更でしょ?私が何回あんたの事を助けたと思っているのよ。ついさっきだって助けたばかりよ」

「さっきからちょくちょく思考を読むのやめてもらえない!?って言うより助けてくれたって……?」

「フフン、私はお母さんなのだから息子の事は何でもお見通しよ!そうそう、あんたの食べたツギツギの実だけど……」

 

 どんなもんだいとドヤ顔をした後、真面目な顔になる。

 

「おめでとう。あなたの能力は少し前から"覚醒"しているわ」

「──っ!?"覚醒"だと……」

「ええ、ツギツギの実の能力は死んだ後この世のどこかで産まれてくる赤子にその記憶と魂を引き継ぐ。ここまでは知ってる?」

「ああ」

「それじゃ、この実が"覚醒"すると黄泉の国の人達から力を貸してくれることは?」

「はっ!?そんな力が……?」

「ここまでは知らなかったか~」

 

 俺は自分でも知らなかった能力の説明を母さんから聞き驚く。黄泉の国の人達から力を……?

 

「厳密に言うと能力で生まれ変わる前……つまり前世で知り合った者の霊魂を呼び降ろし自分の身に霊魂の力を取り憑ける事ができる。これがあなたの"覚醒"の力──”降霊(こうれい) 呼憑(よびつ)き,,よ」

「呼憑き……」

 

「ツギツギだから()()でも()()でもオッケーって言葉遊びみたいで面白いわね」

 

 クスクス笑っているがこっちは急な情報量に頭がクラクラしてきた。……ん?待てよ?おかしいぞ?

 

 俺は今の説明に疑問を覚え母さんに質問する。

 

「待ってくれ母さん。前世で知り合った者ってどういう事?俺は父さんや母さんとは今生が初めてのハズ……」

「さあ、そこまでは流石に知らないわ。ひょっとして私も父さんも前世で知り合った誰かの生まれ変わりとかかしら?」

 

「それが……一番可能性が高い……のかなァ?」

 

 いまいち納得は出来ないが母さんも知らないのならいくら考えてもムダだろう。

 

「ひょっとして……あなた……」

「ん?どうかした母さん」

「いいえ、何でもないわ。おそらく気のせいね」

「???」

 

 まあ、母さんがそう言うなら気にしないでおこう。それよりももっと重要なことが──。

 

「じゃあ、もうひとつ質問なんだけど──母さんは何でそんなに"ツギツギの実"についてそんなに詳しいの?」

 

 これは説明を受けたときから感じていたものだ。何でこの実の能力者である俺よりもこんなに詳しいのか……。

 

「それは──秘密よ。少なくとも今はまだ……ね。フフ」

「…………」

 

 グヌヌ、そんなはぐらかすような言い回しで来るとは……。……仕方がない、ここは諦めよう。「今は」ってことはいつかは話してくれるかもだし気長に待つとしよう。

 

「あ、あの……母……さん」

「ん?なあに?」

 

 俺の歯切れの悪さに首を傾げるが今から聞こうとしている最後の質問だけはどうしても俺の口から切り出しずらかった。

 

 それでも……確かめないと……!

 

「最後に……これだけ……」

「うん」

「前世の記憶を持っている俺でも……息子って思ってくれるの?」

「…………」

 

 ハッキリ言ってしまえば俺はこの両親から産まれてくる子供の人格を乗っ取ってしまった最低な野郎だ。そんな俺を知った母さんは……はたして俺のことを……っ!!?

 

 母さんは無言のまま俺の頭をゲンコツしてきた。今度はさっきのチョップよりずっと痛い。

 

「痛いでしょ?」

「う、うん……」

「でしょうね。何たって"愛ある拳"ですもの。痛くて当然よ」

「……え」

「確かにあんたは元々別の親の子だったのかもしれない。それでも、あんたは私がお腹を痛めて産んだ私の子供なのよ。胸はって言えるわ──アルガは間違いなく私の息子よ」 

「──っ!!?」

 

 母さんの言葉に俺は何も言えなくなる。そして、次第に涙が溢れてきた。

 

「そう言うアルガはどうなのよ」

「どうって……?」

「私達の事……親だと思ってる?」

「っ!!もちろんっ!!!」

「うん、知ってた!」

 

 母さんはそう言いニカッと笑った。すると、突然俺の体が光り出す。

 

「これは!?」

「あら、どうやら戻るみたいね。アルガ、久々に会えて嬉しかったわ」

「……うん、俺も母さんに会えてよかった。お陰でこれからは胸張って二人の息子だって思えるよ。ありがとう」

「フフン!しっかりしていきなさい!」

 

 こうして光が全身を包み俺の意識は遠退いた。

 

 

 

 

 眼を開くとそこには仲間が全員俺を見ていた。よかった、ちゃんと戻れたようだ。

 

「アルガ!よかった無事で……!」

「うおっ!?心配かけたみたいでゴメンね。もう大丈夫だから」

「ええ……」

 

 いきなりロビンが俺を抱き締めて来たのであやすように頭を撫でる。すると落ち着いたのかホッとした様子で涙が止まった。

 

「…………いつまでロビンちゃんとくっついとんじゃアルガ!?オロスぞゴラァ!!」

「それもそうだね。それじゃロビン一度離……離れ……離れない!?」

 

 肩を掴んで引き剥がそうとしたらすんごい力でビクともしない。待ってロビンこんな力強かったっけ!?

 

 視線を変えルフィの方を見る。ルフィも向こうで倒れているが消滅していないようで安堵する。うん、太陽神なのにその太陽で死んだらマジで洒落にならんからな。

 

 そんな感じで終戦ムードになってきているが……忘れてはいけない。この後あの人がやって来ることを。

 

 ナミも思い出したように顔が青ざめみんなに声をかけようとしたその時……声が聞こえた。

 

 一斉に声が聞こえた方を向くと倒れた塔の上に大男がいた。ナミはハァハァと呼吸を荒げ端的にみんなに伝えた。

 

 この島にもうひとり"王下七武海"がいたことを。

 

 みんなの顔が絶望に変わる。ようやく地獄から解放されたのにまた新たな七武海が現れたのだ。そして……。

 

『世界政府より特命を下す。麦わらの一味を含むその島に残る者達全員を──抹殺せよ』

「……た易い」

 

 了解すると電伝虫を切り男は立ち上がる。会話を聞いていたみんなは七武海を前に怯える。

 

 ゾロも戦闘態勢に移ろうとしたが……。

 

「待ってゾロ」

「アルガ退いてろ。アイツはおれが──」

「戦う必要はない」

「何だと?あっ!おい!」

 

 ゾロの声を無視し男の元へ近付く。そして向こうも気が付いたのか俺の方を見て視線が合った。そして──

 

「久しぶりだね。くまさん」

「アア、おれもお前に会いたかった」

『ハァッ!!?!?』

 

 こうして俺はくまさんと懐かしい再会を果たした。




どうも皆さんもしロマです!
24話をご覧くださりありがとうございます!
ホントは今回でスリラーバーク編を終える予定でしたがまだ続きそうだったのでここで区切らせていただきます。
ではまた会いましょうでわでわ~( ´ ▽ ` )ノシ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。