あなたにもう一度毛布をかけるため 作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!
タグに救済キャラを載せていますがネタバレになりそうなのでそろそろ消した方がいいんじゃないかと考えている今日この頃……
それでは続きをどうぞ( ´ ▽ ` )つ
せいぜい場を掻き乱す程度の男。それが私にとって奴に対する評価だった。
そう、私は奴と言う存在を甘くみていた。
それどころか最初は眼中にも入っていなかった。現在戦っている天敵の白ひげと比べると驚異に感じられなかったから。
確かに、白ひげの騙し討ちを未然に防ぐといった事は評価できる。だが、それだけ。私の作戦は順調に進み特に問題はなかった。
……その筈だった。
「センゴク元帥!!五老星から至急ご連絡が!!!」
「何!?今すぐこちらへ繋げろ!」
「ハッ!!」
奪われた一つの電伝虫から奴は突然独白を始めた。己が天竜人の奴隷という自虐的な情報開示には多少同情するが奴の情報は今の我々には何ら関係ない。
それなのに五老星へ連絡手段を用意しろ?フン、貴様ごときに五老星が動くワケないだろう。
……そう思っていた矢先、まさか本当に五老星が自ら連絡を入れてきた。私は取り急ぎ五老星と連絡するため部下が用意してきた電伝虫の受話器を取る。
「こちらセンゴク。いかがしましたか?」
『センゴク、よく聞け。緊急の指令だ。手短に伝える……今、映像に映る奴隷の男を直ちに抹殺せよ』
「っ!……畏まりました。ですが、あの男がいったい?」
連絡越しからでもひしひしと伝わる怒りの籠った声。何故そこまであの男に拘るのか?恐らく原因は奴が言っていたあの言葉……。
『俺はゴムゴムの実のもうひとつの名を知っている!!!!』
ゴムゴムの実は確か奴の船長が持つ悪魔の実だった筈。悪魔の実が貴重な存在なのは分かるがただ体がゴムになるだけの能力に何をそこまで勿体ぶっているのか……。
そこまで考えていると映像で奴はまた語り出す。
『五老星が俺の言葉を虚言だと思っていても結構。何なら少しず~つ情報を開示していってもいいぜェ?まずひと~つ!ゴムゴムの実は"
そこまで言うと受話器から先程より明らかに冷静さを欠け怒気の含んだ声で命令を下す。
『消せェ!!!これ以上、あの者に何も喋らせるな!!!』
「はい、直ちに」
私は荒れる五老星に対し毅然とした態度をとるが続けて五老星からあり得ない発言を聞くと動揺を隠せなくなった。
『よいか?時は一刻を争う。これは此度行われる───
「なっ!?」
『では、頼んだぞ。何としてでもあの奴隷を速やかに殺すのだ!』
そう言い残し電伝虫のガチャリという声と共に連絡が切れる。私は今の言葉の意味を理解するのに数秒かかった。
火拳のエースの命よりも重要だと?海賊王の血筋だぞ!?これこそ何よりもまず消さねばならぬ命の筈だ!なのに何故あの男が先なのだ……!
そして、私は顔に手を当て悩ませる。
「グッ……何なんだこれは……!」
もう白ひげ達はすぐそこまで来ている。なのに今更重要な戦力をたかが一海賊、それもルーキーの
この日のために陣形や作戦を万全にしてきた。なのに……それが今、上の命令一つで崩れ去ろうとしている。
たかが悪魔の実一つで何故ここまで大事にできる?いったいゴムゴムの実の名前が何だと言うのだ……!
クソッ!あの男がいったい……何だと言うのだ!!!
『広場にいる兵に接ぐ!直ちに、その場にいる"鬼の戦漢"アルガの首を取れェ!!!』
ようやく動いたか。
センゴク元帥からのアナウンスにより周囲にいた海兵達は多少困惑しつつもすぐに気持ちを切り替え敵意を俺に向ける。
そんな状況だが、俺はついセンゴク元帥に同情してしまう。
この日のために色々考えて準備とかしてたんだろうけど、五老星からの命令は無視できないよなー。海軍トップの元帥なのに中間管理職の立ち位置って可哀想……。
大変だろ?元帥。
だけど、人の事言ってられる場合じゃないな。五老害にイラついてつい勢いであんな事言っちゃったけど実はこっから先ノープランなんだよなァ。
海軍の大多数を俺に引き付けその隙にルフィがエースを救出!うん、我ながらなんて素晴らしいアイデア。致命的だな!
こんな時、覇王色があれば一気に倒せて楽なんだろうけど……どうも俺は王の器じゃないらしい。過去に何度だって目覚めるきっかけはあった。だけど、それで何も起きないんだからそういう事なんだろう。
二次小説の転生主人公は大概全部の覇気を持ってるイメージなのに……。
まあ、正直言って俺は王より誰かに仕える方が性に合ってる。海賊王を目指すルフィを支えたい。従者として鬼姫様を支えたい。
それができれば……俺は十分だ。
だから、とりあえず今はやれるだけやってみるとしよう。この瞬間のために体力を温存してきたんだ。その上イワさんのお陰で今のところ疲労は一切感じない。
最初っから全力全快で行かせてもらう!
俺は目を閉じた。そして念じる。更なる力を得るために。すると体の奥底から二つの温もりを感じる。俺はそこに意識を向けた。
力を貸してくれ。父さん!母さん!
『おう!』
『やっちゃえアルガ!』
「”
開眼すると二つの温もりは俺の体を駆け巡り全身から淡い光が溢れ出す。
「何だ!?突然奴の体が光だしたぞ!」
「何のつもりか知らんが構わない!かかれェ!!」
『ウオオオオオオッ!!!』
四方八方から海兵が襲いかかる。しかし、俺はこの状況にも関わらず一切の動揺も見せず武装色を纏わせた金棒を構え……思いっきり振り抜いた。
『グァァアアアアアッ!!?!?』
「…………えっ!!?」
「なるほど……」
一振、たった一振金棒を振るっただけで周りの海兵は紙吹雪のように吹き飛ばされそれを目撃した者達は驚愕した。
そんな中、俺だけは冷静に分析し理解した。
以前、母さんから聞いた説明通り力が嘘のように飛躍的に上がっているのが分かる。今まで無意識にやってたから気付かなかったけど……これはすごいな。
何がすごいかって言うと……おっ!
「”
「ととっ!また会ったな!モモンガ中将!!」
虚を突くように瞬時に背後をとったモモンガ中将が斬りかかるも見聞色でそれを読んでいた俺は金棒で剣を受け止めた。
「やはり貴様はあの時私が斬り伏せるべきだった!貴様の出身には多少の同情はするが海賊となった今!我ら正義に仇なすのであれば容赦はせん!!!」
「……モモンガ中将は優しいな。だけど、俺にも譲れないものがある!!」
「ングッ!何だこの力は……!前とは……比べ物に……!?」
「ウルァアアアッ!!」
モモンガ中将に力で圧倒し押し返した。すると、突然足元が暗くなる。それが巨大な影と気付き振り返ると仮面を被った巨体の海兵が立っていた。
「どけェ!!おれが一気に斬り刻んでやるだらァ!」
「バスティーユ中将だ!!離れろォ!巻き込まれるぞ!!」
「だらァ!!!」
「ぐおっ!?ンギギッ……!!!」
本人の半身以上もある巨大な刀身を持つ刀剣を振り上げると勢いよく俺に向かって振り落とす。あれを食らえばただでは済まない。なので金棒でガードするも凄まじい衝撃が俺を襲う。
また中将か!ただでさえこの場にいる奴らはみんな将校クラス。一切の気の緩みは許されない。……ならもっと力を込めろ!更に気張りやがれ!
「おい嘘だろアイツ!あの体格差で何で潰されねェんだ!?」
「それどころか……徐々にバスティーユ中将の方がっ!!?」
「ンガァアアアアアッ!!!」
「何……だらァ!?」
ついにバスティーユ中将の刀剣を弾いた俺は勢いをつけ跳び上がり相手の顔面を捉える。
まずはお前で確認する。加減無しだ!!
「”
「だラボガァッ!!!?」
俺の金棒が自慢の仮面は砕き断末魔を上げる。俺とバスティーユ中将の対格差など関係ないと言わんばかりに後方にブッ飛ばした。
「エェェエエエエエッ!?!?」
「バスティーユ中将がブッ飛ばされたァ!!?」
後ろへ倒れたバスティーユ中将は体をピクピクと痙攣させ気を失う。その様子を見ていた海兵は俺への警戒度を更に高めた。
「やっぱりな」
今のでハッキリした。この状態の俺なら……扱いきれなかった覇気をしっかり引き出せる!
元々俺は先に覇気ばかり鍛え続けてしまったせいでいざ実践で使おうとしても基礎体力が覇気に追い付かず中途半端な威力しか出せなかった。
しかし”降霊・呼憑き,,によって強化されたこの肉体なら、俺が持っていた本来の覇気を100%引き出せる事ができる。
覚醒してるとは言え改めてスゴイ能力だなこれ。正直、多勢に無勢だったから数分持ち堪えれば御の字と思っていたがこれならもう少し───っ!?
「うおっ!?」
───ピュン……ズドォオオン!!!
見聞色で俺がビームに焼かれる未来が見え咄嗟に回避する。ビームが来た方向を向くとそこには大将黄猿がいた。
「ん~、よく避けられたねェ~。だが、調子に乗るのもここまでだよォ~?」
「黄猿っ!?おいおいマルコさんはどうしたよ?さっきまで戦ってただろうが」
「アイツなら今あっちで他の連中に任せてる。だから心配なさんなァ~。今の奴は翼を捥がれた獣……わっしが相手をするまでもねェ……」
「まさか!?」
俺は遠くにいるマルコを見つける。すると案の定マルコの手には海楼石の手錠を付けられており能力が使えず複数の中将達に苦戦を強いられていた。
「そういう訳でさっさと片付けるとしましょうやァ。いつまでもオメェさんに大勢の戦力を割く訳にはいかんのでねェ~」
そういい黄猿は指に光が溜まり始める。先程より強力なビームを撃つ気だ。そっちがその気なら……!
「今、死になァ~」
「来るなら来い。秘策を使って──っ!?」
溜めた光はさっきよりも大きな極太レーザーとなり俺に向かって飛んでくる。そう身構えた時だ。
「うおっと!?」
今度は足元が凍りつき動けなくなる未来を見た俺は即座に跳躍して回避する。俺は冷気が漂う方向を向くと顔が険しくなった。
「……海軍の大多数を引き付けるつもりではいたけど、流石にこれはキツ過ぎるわ……」
「あ~らら、随分と暴れちゃってくれるじゃないの。以前にも言ったが次会えばおれ達は敵同士……悪く思うなよ?」
青雉がいるって事は……マジかジョズまでやられたのか!?よく見たら白ひげの方も見るからに疲れて来ている。クッ、流石にこの軍勢に大将2人は───
「顔色が悪いね~?一瞬の隙が勝敗を分ける。油断大敵だよォ~!」
「グッ!?このォ!!」
高速で俺の首を狙う黄猿の光の剣。辛うじて防ぐことはできたが今の攻撃で焦ってしまった俺は集中力を乱してしまった。
それにより常時発動していた未来視の見聞色が途切れてしまいこれが致命的なミスへと繋がってしまう。
ガチャリ、その音と共に俺の体から発していた光は消えてしまい体が重くなるのを感じた。それだけでなく力も入りづらくなった。
「グァ……。力が……しまった!?海楼石!」
「大将ばかりに気を取られたな」
「っ!オニグモ中将!!」
「言ったよねェ~。……油断大敵だって」
「アガッ!!?」
オニグモ中将に意表を突かれてしまった俺は黄猿に大きな隙を与えてしまい高速の蹴りが腹に直撃し蹴り飛ばされた。
「ガハッ!グッ……オエッ」
あまりの威力に思わず嗚咽する。しかし、俺には痛みに苦しむ余裕なんてなかった。
「今だ!畳み掛けろ!!」
「"鬼の戦漢"を討ち取れェ!」
『ウオオオオオオッ!!!』
「ハァハァ……クソッ、次から次えと!」
雪崩のように襲いかかる海軍の猛攻。どこにも逃げ場がない俺は防戦を強いられる。だが、先程より数段力が落ちてしまった俺は圧倒的兵力差の前に次第と追い込まれていく。
「オラァ!!くたばりやがれ!」
「ブハッ!……チィ!”
「ぐはっ!?」
襲いかかる海兵を凪払う。しかし、そんなものは焼け石に水だった。
「”
「”
「オ"ウッ!アガッ!!」
振り切った所を狙われ六式で繰り出す中将。マ、ズイ……武装……色を……!
「”
「”
「ブッ!?ガハッ!!」
「どいてな……」
装甲で覆われた拳でブッ飛ばされたと思えば背後から武装色で硬化させた十本の指の”指銃,,が突き刺さり地面に叩きつけられた。
すぐに起きないと今度は袋叩きに遭ってしまう。そう危惧し無理やり上体を起こしたが何故か海兵達が距離を置いていた。
「い、今の内に……!」
不信に思ったが追撃が来ないのなら早く体勢を整えないと──そう考えていた俺の前にひとりの女海兵が現れた。
「引かせたのはワザとさ。アタシの攻撃は……周囲にも被害が及ぶからね。”
「グァァアアアッ!!?」
パンチ一つ一つに爆発が起き怒涛の爆撃ラッシュに俺は黒焦げとなる。
捌ききれない。一反撃すれば十……いや、百になって返される。見聞色で3秒先の未来を見てもまるで意味がない。永遠のように続く連繋の前では3秒なんて短すぎる。武装色で身を固めても中将クラスの攻撃は耐えきれずそのダメージは尋常ではなかった。
ダメだ……手数が違いすぎる……。
容赦のない技の連続に俺の意識は薄れ始める。
「奴はもう虫の息だ!トドメをさせェ!!」
全身が軋む様に痛い。もう、限界だ……。
掠れて見える視界には俺にトドメを刺そうと剣を突きつけてくる海兵達。どうすることもできない俺はなす術もなく───
「やめろォ~~~~~~~!!!!」
なす術もなかった俺の視界には次々と倒れていく海兵達の姿が広がった。これはひょっとして……。
「どういう事だ!?次々に兵が倒れて!?」
「うぐ、意識が飛びかけた……」
「今の叫び……まさかあの"麦わら"が!?」
「白ひげや赤髪と同じ……"覇王色の覇気"!!?」
「おいおい、マジか……!」
「恐ろしい力を秘めてるねェ~」
どうやら、エースが処刑されそうになったから無意識に発動したみたいだな。てことはエース救出まであと少しか……!
そう思うと何だか力が出てきた気がする。空元気上等!ここまで来たら体力気力が切れるまで絞り出してやる!
「ん~?この状況で何を笑ってやがるんだ~い?」
「お前さんが絶望的な状況なのは変わらねェだろ?」
「絶望的?そんなの知るか。確かに今の状況は最悪だ。だけど……」
『生きなさい。絶望ごとき生きた笑顔の数で捩じ伏せなさい』
母さんの言葉を思い出し自然と笑みが溢れる。それと同時に今まで見てきた仲間達の顔が浮かび上がった。
『お~いアルガ!島が見えたぞォ!冒険の準備だ!!』
『アルガ、また稽古に付き合ってくれ。ウシ、やるか!』
『この気候ならしばらくは晴れそうね。アルガ、今日は青空の下でマッサージお願~い♪』
『アルガ~!次は凶暴植物のいる危険な島でおれ様が勇敢にサバイバルした冒険話だ!驚くなよ~?』
『おうアルガ。いつも皿洗い手伝ってくれてサンキューな。ホラよ、礼に試作したデザートだ。食ってくれ』
『アルガ~!またわたあめ作ってくれェ~♪』
『アルガ、この本面白いから読んでみて。気に入ると思うわ』
『アウ!アルガ!このスーパーなロボの模型見てくれ!リーゼントの部分がドリルなんだぜ!』
『ヨホホホ、宜しければご一緒に演奏しませんか?楽器の扱い方教えますよ』
『あなたの秘密を知っても私はこれまでと変わらない。私の国をパパを助けてくれた恩人のひとり……仲間よ』
『クエ~~!!』
「───そんなもん、今まで見てきた笑顔の数で捩じ伏せてやる」
俺がニヤリと笑うと大将達はよく分からないといった感じで首を傾げる。別に伝わらなくてもいい。大事なのは母さんの願いを俺が忘れないことだからな。
「まあ、啖呵を切るのはいいが……今のお前さんがこれに耐えられるかねェ~?」
そういい黄猿の脚が光を放ちエネルギーを溜めみるみる光は肥大化していく。それを見ていた俺はウエストポーチに手を掛けた。
「これで、終わりだよォ~」
「ハァハァ……ああは言ったが……グッ!体が……動かない!」
脚からレーザーが放たれる。今まで射ってきたモノとは比べ物にならない程デカく人ひとり余裕で呑み込む規模だ。
俺は両手を突き出し焦った表情で叫ぶ。
「うわあああああああ!!!?──なんてな」
「あ~?」
焦りから一転、不敵に笑った俺を見て黄猿は眉を寄せた。何かを狙っている。瞬時にそう思ったのだろう。
だが、もう襲い。俺はそのレーザーに向けて手を突き出したまま───
───ピュン……ヒュン シュ~…
「ン?何だァ~?」
「ハ?今……何が起きた?」
「黄猿大将のレーザーが……消えた!?」
周りからどよめきの声が聞こえる。黄猿のレーザーが消えたから。……いや、正しくは吸い込まれたが正しいな。
「もしやそのグローブが原因かァ~い?中々面白そうな物を持っているねェ~。友人が欲しがりそうだ」
「ご明察。コイツは"
黄猿の言う通り。これはシャボンディに着いた際に受け取ったカジュアルグローブだ。勿論ただのグローブではない。何を隠そう俺がウソップに頼み込み開発してくれた発明品だ。
ウソップ曰く───
『まずそこに窪みがあるだろ?そこに必要な"
『…………』
『ん?アルガどうしたじっと見つめて?』
『俺お前の事今日からウソバンクって呼ぶわ』
『誰だよ!?呼ばんでいい!!』
マジでウソップの開発技術には驚かされる。こんな神アイテムを作れるとは……。更にこれのスゴいところはポーチに入っている"
今の使っている"
……ねえ、ウソップ。狙撃手やめなよ。
「ひ、怯むな!既に敵はこれまでのダメージで限界に近い!我々がここで仕留めろ!!」
『ウオオオオオオッ!!!』
「えーと、確かここで調整ができるんだよな。これで……!」
俺はウソップの説明通り出力を調整する。これでさっきのレーザーを何発かに……よし!いざ実践だ!
俺は襲いかかる海兵に向けて手を突き出した。
───ピュン……ズドォオオン!!!
「ギャアアアアッ!!?」
「な、何が起きた!?今のは黄猿大将の!?」
「なぜ奴がレーザーを!?いや、そもそも奴の腕には海楼石の手錠が嵌められている筈なのに!!」
「こりゃあいい、そうだ!出力をもっと下げて……」
俺は良いことを思い付き出力をできるだけ下げた。そして、腕に着いている海楼石の手錠に極小レーザーを射つ。するとジジジとレーザーの熱で手錠は溶けていき……。
「アッツ!!?熱熱熱熱っ!!!ギャー!熱が腕に伝わってクッソ熱ィ~!フー!フー!」
ちょっとしたアクシデントが起きたものの上手く手錠だけを焼き溶かし……。
ゴトンッ、と地面に落ちた音と共に海楼石の手錠が外れた。
「しまった!奴の手錠が!!」
「てことは……またアレが来るぞ!!」
「ウッシ!これでもう一度使える。フー……」
俺に、力を──
『よお、久し振りだなァ!今度はおれが力を貸してやるよ!』
えっ……この声って──
『前とは姿が違ェがオメェさんあん時の男だよな?その魂の色、何よりその眼……覚えてるぜ』
俺はこの声が聞こえた瞬間、あの日を思い出した。彼と出会ったあの牢獄での夜を……。
『おれの航海日誌が欲しいだァ!?誰だオメェさん!悪いが敵におれの日誌は……っておいおい!いきなりどうした土下座なんて!?やめろみっともねェ!』
『お願いします。どうしても貴方の日誌か必要なんです。どうか……どうかっ!』
『カイドウの手先に教える事なんてござらん!とっとと消え失せよ!』
『いいえ駄目です。貴方達は明日、処刑されます。そうなればあの日誌はいずれカイドウの手に渡るかもしれません。それだけは絶対に阻止しなければならない!』
『オメェさん……アイツの部下じゃねェのか?』
『否定はしません。ですが、貴殿方の敵でもありません』
『何故……そこまでおれの日誌を欲する?』
『あの日誌を託さねばならないお方が居るのです。貴方の意志を継ぐ者に!!』
『そうか……。ヨシ!オメェさんを信じるとしよう!!』
『い、いいのですか!?こんなどこの馬の骨とも知らぬ輩に!ましてや敵ですよ!?』
『確かに立場上、信用するなんてできねェが……おれァオメェさんみたいな眼をする奴は信じてみたくなるんだ!だから、信じるさ』
俺が過去を振り返っている隙に青雉が動く。
「あらら、手錠を外しちまったか。なら今度は凍りつかせてやろう。”アイス
青雉が俺に向けて巨大な雉の形をした氷結を飛ばしてきた。しかし、俺は避けることなく眼を閉じ体の奥底から感じるひとつの温もりに意識を向け全身に巡らせた。
───力を貸してください。おでんさん!
『おうとも!白吉っちゃんもいるみてェだしな!暴れてやるぜェ!!』
「”
再び体から淡い光が沸き出てくる。カッと開眼した俺は刀を携え氷結の雉に向かって突撃した。そして、刀に武装色を纏わせ──
「おでん二刀流!!”
氷結の雉は真っ二つに斬り裂かれた。
「そんな!?アイツ青雉大将の攻撃を!!?」
「おい、今の技って!?」
「ああ、見間違える筈がねェ!!でも、何でアイツがあの技を!!?」
俺が青雉の攻撃を斬り伏せると周囲の海兵海賊両方からどよめきが聞こえる。俺は構わず近くにいる海兵達を次々と斬りかかっていく。
「おでん二刀流!!”
「グハッ!!?」
「ダメだ!光だすと止まらねェ!いったいどうすれば……!!」
「どきな!”アイス
「させるか!!」
青雉は冷気の放射線を放つ。一直線にラインは延びていき俺に向かって飛んでくる。アレに触れたら氷の玉の中に凍らされてしまう。その前に!
それに対し俺は手を突き出しレーザーを放つ。熱を帯びたレーザーと衝突すると青雉の技は蒸発し相殺された。
「そのレーザー厄介だな。全く、面倒な事するじゃないの」
「言っとくがまだ数発分は残ってるぜ?」
風向きはこっちに向いてきたな。ぶっちゃけ青雉がその気になればわざわざ俺をピンポイントに狙わずとも”氷河時代,,で辺り一帯ごと凍らせてしまえば終わりだ。俺がレーザーを射ったところで意味を成さないだろう。
しかし、俺の周りには逃がすまいと海兵達が囲んでいる。そのせいで青雉は周りに配慮してしまいその選択が取れないのだ。
このまま上手く立ち回れば……。
そう考えていた俺は忘れていた。
「……んじゃまァ、メンドイが久々に汗臭く行くとしますか。──”
「……あっ!?」
青雉は……ガープ中将の弟子だと言うことを。
「肉弾戦なんて久し振りだな。行くぞ?」
「──っ!!?」
そう呟いた瞬間、青雉は一瞬で距離を詰め氷を纏った拳を繰り出した。あまりの早さに見聞色を使っていたハズの俺は一瞬対応が遅れた。
辛うじて"花州"で受け止めると周囲に黒いイナズマが迸る。向こうも武装色使ってやがるな。
「グッ!!流石ガープ仕込みの拳……重いィ!」
「ヘェ……よく知ってんじゃない。ホントに不思議な奴だ。だが、まだ肩が温まってねェんで……とばしていくぞ?」
「それとわっしの事も忘れてもらっちゃ困るよォ~?”
「ゲッ!?」
青雉曰く、こっからもっとヤバくなる模様。更にそこへレーザーがダメとわかった黄猿は光剣を作り出し俺に斬りかかった。
当たる寸前紙一重で避けるがこれは非常にマズイ。全力で戦えるからと言って流石にこの二人を同時に相手するのはキツ過ぎる。
それに敵は何も二人だけではない。
「隙を見せたな!死ねい!」
「見せてねェよ!オラァ!!」
「ブホォ!?」
背後から狙ってきた海兵を刀を持ったまま殴り飛ばす。
チッ、今みたいにタイミングを見計らい周囲からも攻撃も捌かなければならない。そんな中であの二人と対峙しろとか……何このクソゲー?無理ゲーじゃん。
「よそ見しなさんなァ~?」
「ウッ!あぶn──」
「今度はこっちだ。フッ!!」
「ブッ……ハッ!!?」
またも黄猿が目の前に現れ斬りかかって来たのでなんとかガードをする。しかし、青雉の攻撃まで防ぐ余裕がなかった俺は氷を纏わせた拳を顔面にモロにくらった。
「悪いがこれで終わらせる!」
「死になァ~」
痛みで顔を抑えると畳み掛けるように二人が襲いかかる。マズイ!?……そう思った時だった。
───ボカァァアアアアン!!!!
処刑台が爆発した。皆の手が止まり処刑台の方へと視線を向ける。視線の先にある爆炎から突如、炎のトンネルができると中からアイツらが現れた。
「お前は昔からそうさ、ルフィ!!おれの言う事もろくに聞かねェで──無茶ばっかりしやがって!!!」
「エース~~~~~~!!!!」
ついに解放されたエース。それを見て大将は表情が固くなる。
「あらら、これは……」
「マズイねェ~……」
「やっと、救出できたみたいだな……ん?」
落下中、ルフィが俺の方を見るとニヤ~と笑い一緒に落ちてきた鉄材に手を伸ばしエースを掴んだ。そして──
「”ロケット,,ォォォオオオオ!!!」
「ゴフゥウウッ!!?」
ルフィは俺の腹目掛けて飛び込んできやがった。思わぬフレンドリーファイアーで俺はたまらず吹き飛ばされる。
「おいルフィ……アイツ大丈夫か?」
「あ、悪ィアルガ」
「軽いな!?俺でなきゃ気絶してたぞコノヤロウ!!」
「だってよォ!約束通りエースを助けてからお前を見たら海軍に囲まれちまってたしよォー。心配でつい」
「そのお前がトドメを刺しに来てどうすんだよ!!?」
心配してくれるのは嬉しいがそれで何故俺にぶつかる必要がある!?ちょくちょく被害にあってる俺とゾロに謝れ!
「あらら、センゴクさんの命令を背く訳じゃねェが……目の前に"火拳"がいて優先しねェ理由がないわな。”アイス
「二人とも下がってろ」
青雉が仕掛けて来るのを見たエースは俺達の前に立つ。そして全身から燃え盛る炎を生み出す。
「”
「”
青雉とエースの攻撃がぶつかり大量の水蒸気が発生する。やっぱりエースの能力なら青雉に有利が取れるな。
「クザンばっかに気を取られちゃ危ないねェ~」
「しまった!黄猿もいんのか!?」
エースと青雉の攻防を見ていたら上空から声が聞こえた。上を向くと黄猿が両手に光を溜めておりルフィが焦る。
「”
逃げられないよう広範囲に光の弾を射とうとした瞬間、大気が揺れ黄猿に衝撃が襲い地面へと着地する。
「ん~、あれから動きも悪くなって攻撃もさんざん食らっただろうにまだこれ程の力が残っているのかい……白ひげェ~……」
「グララララ、おれを誰だと思ってやがるこの青二才が」
「オヤジ!!」
広場の奥から傷だらけの白ひげがやって来る。さっきの攻撃に巻き込まれたせいか俺達を囲んでいた海兵達は皆倒れていた。
「エース、無事そうで何よりだ」
「おれの事はどうでもいい!それよりオヤジが……!」
「グララララ!自分の息子に心配されちゃ親の立つ瀬がねェなァ!だが、もう気にするこたァねェ……ここに来たのは最期に一目見ておく為だ。ハァ……ハァ……」
「は?一目って……どういう──」
エースが聞き返す前に白ひげは広場にいる海賊達に命令を下した。
「野郎共ォ!!目的は果たした!もう、この場所には用はねェ!!ゲホッ……今から伝えるのは……!最期の"船長命令"だ!!!よォく聞け……白ひげ海賊団!!!」
白ひげの言葉にそれを聞いた海賊達は戦慄する。当然だ、ここへ来て大切な親が別れを切り出したのだから。
「お前らとおれはここで別れる!!!全員!!必ず生きて!!!無事、新世界へ帰還しろ!!!」
『!!?』
当然受け入れられるハズもなく耳を塞ぐ者や一緒に新世界へ帰ろうと懇願する者がいる。しかし、白ひげの意志は固かった。
「おれァ時代の残党だ……!!新時代におれの乗り込む船はねェ……!!行けェ!!!野郎共ォ~~~!!!」
そう宣言すると同時にグラグラの力で大気に巨大なヒビを入れるとその先にある海軍本部にまで衝撃が届き半壊する。
「ウワァアアアアッ!!?マリンフォードが……海軍本部が崩れるゥ!!!」
「本当に島ごと潰す気なんだ……!"白ひげ"を止めろォ~~!!!」
「オヤジ~~!!チクショウ置いていくなんて嫌だァ!!!」
「クソォ……!出向の準備をォ!!船を出すぞォ!!!」
白ひげとの別れを惜しみながらも出向を余儀なくされた海賊達。そんな中、エースは何を思ってか炎の壁を作り白ひげと自分を覆った。
そして、10秒程だろうか。少しの時間が経過すると炎の壁は消えエースは白ひげから走り去った。
「エース!」
「ああ悪い、待たせたな……行こう」
こっちへ戻ってきたエースの顔は何だか嬉しそうな顔をしていた。どうやら白ひげから……聞けたみたいだな。
島ごと海軍を潰そうとしている白ひげを止めようと奮闘する海軍。だが、黄猿と青雉はまだ俺達を諦めていないのか狙いを定める。しかし、そこへ白ひげが間に入る。
「おい、光小僧に氷小僧。おれの大切な息子に手をかけようってんだったら……まずはおれの首を取ってからにしてもらおうじゃねェか。そうしねェと──この島ァ沈むぜェ?」
「……全く、後で始末書もんだなァこりゃ」
「わっしら二人を前にしてその堂々とした態度。恐いねェ~……"白ひげ"ェ」
それからは大将も加わり白ひげとの戦いは更に激しさを増した。海兵のほとんどを白ひげたった一人で相手取っているお陰で俺達は順調に海岸の船まで走り続ける。
このまま逃げ切れる……そう思った時だった。
「エースを解放して即退散とは、とんだ腰抜けの集まりじゃのう白ひげ海賊団。まあ、船長が船長……それも仕方ねェか……!"白ひげ"は所詮……先の時代の───"敗北者"じゃけェ……!!」
突如、聞こえた言葉にエースは思わず立ち止まってしまった。そして、顔が険しくなり後ろにいた声の主、大将赤犬に睨みつけた。
「ハァハァ……"敗北者"……?取り消せよ……!今の言葉ァ……!!」
「エース!?」
しまった!?全く姿が見なかったから油断した!このままじゃエースは……!
立ち止まってしまったエースに赤犬は更に白ひげへの罵倒が続く。それを聞く度にエースの顔は次第に怒りへと変わった。
「オヤジはおれ達に生き場所をくれたんだ!!お前にオヤジの偉大さの何がわかる!!!」
「人間は正しくなけりゃあ生きる価値なし!!お前ら海賊に生き場所はいらん!!"白ひげ"は敗北者として死ぬ!!ゴミ山の大将にゃあ誂え向きじゃろうが!!!」
「"白ひげ"はこの時代を作った大海賊だ!!この時代の名が!!"白ひげ"だァ!!!」
そう叫ぶとエースは拳におびただしい熱量の炎を纏う。そして怒りのまま赤犬に殴りかかろうとした……その時───
「ダメェェエエエ!!!!」
「──っ!!?お前は!!」
周囲に響き渡る程の声でエースの前に現れたのはひとりの少女──イスカだった。
彼女はエースを体を張って止める。エースの炎で自身が火傷を負うことなんて気にする様子もなく。
「何でお前がっ!?バカッ!そんな事より早くおれから離れろ!!火傷する──」
「構わないっ!!!!」
「っ!!?」
イスカの火傷を案じてエースが離れろと言うが言葉を遮るように大声で拒絶する。
「例えこの身が炎に焼かれようとも……私はもう二度と!お前の……!エースの手を離さないと決めたんだ!!!」
「イ、スカ……?」
未だかつて見たことない程の剣幕で詰め寄る彼女にエースは圧された。
「以前、シャボンディでお前の誘いを断ってしまった。あの時は立場を言い訳にしたがそうじゃない。本当は恐かったんだ。火が……!私から両親を奪ったあの火が……!」
イスカは震える手を無理やり抑え込み真剣な眼差しでエースを見つめる。
「だから私はトラウマを克服するために懸命に頑張った。全てはそう───エース、お前の側にいたいから!」
「お前……何を……」
「だからお願いだエース!どうかこの手を……離さないでくれ……」
イスカが涙を流す。その姿を見たエースは冷静さを取り戻し体から出る炎を消した。
「イスカ……お前の気持ちはわかった」
「エース……」
「だけど、ダメなんだ」
「っ!何で!?」
「オヤジをバカにしたアイツのケジメをおれが取──ゴッ!!?」
エースは言い切る前に頭を殴られる。あ、因みに殴ったのは俺です。
「お、おい!?お前いきなり何を!?」
「イツツ……何しやがる!」
「フザけんなよ?」
「ハァ?何を──」
敵を前に逃げない姿勢は素晴らしいよ。だけどな……!
俺はエースに詰め寄り怒りの剣幕で捲し立てる。
「エース……てめェいい加減にしやがれ。お前は生きなきゃならねェんだよ。じゃなきゃこれまで倒れていった奴らや白ひげの覚悟を……何よりてめェを命懸けて産んだ母親の思いも踏みにじる事になんだぞ!!!」
「っ!み、皆が……」
「それになァ……」
表情を変えたエースに俺は一番言ってやりたかった事……俺がここに来た一番の理由をコイツにぶちまけた。
「俺個人としてもお前には生きて貰わねェと困るんだ!!てめェが死んだら───鬼姫様が悲しむんだよ!!!!」
「鬼姫……その名、どこかで……」
「いいかエースよく聞きやがれ!!」
俺の言葉に困惑しだすエースの両肩を掴み俺を"夢"と言ってくれた母さんやきっと同じ事を想っているハズの白ひげの気持ちをエースに言い聞かせた。
「子供の未来はな……親の"夢"なんだよ!!!その親の想いを!生ける白ひげの意志を!てめェは踏みにじる気かァア!!!!」
「──っ!!?」
そこまで聞くとエースの眼が見開く。そして、遠くで戦っている白ひげを見ると彼から感じていた闘志が消えていった。
「イスカ……すまなかった。おれが間違っていた。そうだ、今はオヤジの想いを汲んでこの先の時代を生きる事こそ──おれがしてやれるオヤジへの親孝行だ」
エースが悟った顔になるがそれを良しと思わぬ奴がいた。
「ワシがそれを黙っちゃるとでも……?それと、そこの女海兵!一度、正義を背負ったもんが海賊の手に堕ちるなど……失望した。最早貴様にゃあそのコートを羽織る資格はない!全員ワシの手で処刑してくれる!!」
「赤犬!……ってオイ何する気だ!?行くな危ねェぞ!!」
決して逃がすまいとボコボコと体をマグマに変える赤犬を見ていたエースは突然赤犬の方へ歩き出した俺を見て慌てて止める。
「貴様は元帥の言うとった奴隷の餓鬼か……。奴隷から海賊にとは……とことんまで堕ちた存在じゃのう」
「てめェ!!アルガにっ!!!」
「いいよルフィ」
「アルガ……?」
「言わせときゃいいんだよ。なにせ……それしか出来なかったんだから」
「何……?」
俺の言葉が癪に触ったのか赤犬は俺を睨みつける。そんな赤犬に対し俺はマネた口調で見下すように嘲笑した。
「エースを解放され即"悪口*1"とは……とんだおマヌケ集団だなァ。海軍本部……。まあ、大将が大将。それも仕方ねェか。所詮海軍は今戦いの──"敗北者"じゃけェ!」
ここで元帥と言えない俺は腰抜けでしょうか?(その通り)
「ア"ア"?おんどれ……今、何かほざきよったか?」
「聞こえなかったか?だったら親切に……リズムに乗って伝えてやるよ」
リズム、それをきき周りは首を傾げる。俺は"
そのリズムに乗って俺は語り始める。ラップにして……。
【曲名 『敗北者』】
赤犬 負け犬 敗北者
海軍 大将 敗北者
大物 気取って 座りこけ
立っても 攻撃 最小限
エースの 処刑 止められて
終いにゃ 逃げられ 大失態
それで やる事 白ひげDIS?
HA!
白ヒゲに勝てず 何も得ず
実に 空虚じゃありゃせんか?
人生 空虚じゃありゃせんか?
それに 気になる さっきの言葉
お前 さっき 何言った?
人間 正しくなきゃ 生きる価値なし?
それなら 俺も 言うけどYO
天竜人にも それ言えやァ!!!!
腐敗の 象徴 世界貴族
アイツらの 無法に 目を瞑り
語るか お前の その正義
騙るな お前の その正義!!!
嗤える お前の 正義論
笑えねェ お前の 価値勘定!
《作詞》アウローラ・D・アルガ
《作曲》スクラッチメン・アプー
最後まで歌い切りいい汗をかいた俺は周囲を見渡す。すると、赤犬を含めた海兵達が鬼の形相で俺を睨んでいた。
『フザけんなァァアアアアアア!!!!』
案の定、海軍の皆様はご立腹になりました。
「あっひゃっひゃっひゃ!!アルガおもしれ~~!!」
「なあルフィ……お前の仲間の煽り強すぎねェか?ラップとか悪意に満ち過ぎだろ……」
「そもそも、コイツはどこから用意したんだその音源と歌詞……」
「エースを散々煽ってきたんだ。ならこっちもやり返さないとだろォ~?煽りに関して俺の右に出る者はいないとウソップに太鼓判をもらった男だぜ俺は……あっ」
俺はニヤけた笑みをしていたがここで問題が発生した。
「どうした?って、お前光が消えて……」
「……ごめんガス欠」パタン
「ハアッ!!?」
限界が来たのか”降霊・呼憑き,,の力が消え俺から溢れていた淡い光がなくなる。それと同時に全く力が入らなくなりその場に倒れた。
そうだったァァアアアア!!ウォーターセブンの時もそうだったがこれ使った後反動でめっちゃ疲れるんだったァアア!!!
しかも、今回は調子に乗って続けて使用したせいか疲労感が半端ない!脱力感しか湧かねェ!?
「何やってんだバカッ!!結局余計に怒らせただけじゃねェか!!!」
「んよっと!アルガ逃げるぞォ!!!」
「だな!おいイスカいい加減手を離してくれねェか?走りづれェ!」
「ん?離さんぞ?二度と離さないと言ったじゃないか」
「お前のその馬鹿正直な真面目さは相変わらずだな!?そこは臨機応変に対応しろよ!!」
俺を罵倒するエース。そして、ルフィは倒れた俺を伸ばした手で掴み引き寄せると担いで急いでこの場を逃げ出した。
「貴様らだけは絶対に逃がさん!!!」
俺達を逃がすまいと赤犬は腕から流れ出す溶岩が襲ってくる。このままでは全員焼かれる!!
……そう危惧した時、溶岩に当たる直前謎の浮遊感に襲われた。それは俺だけではなくルフィ、エース、イスカも同様だった。
しかし、その謎はすぐにわかった。誰かが俺達を引っ張り助けてくれたのだ。いったい誰がと思い皆はその人物を見る。
その者はゴーグル付のシルクハットを被り、黒いコートと青色を主体とした服装を着込んだ男。そう彼こそが───
「間に合った!!!」
俺がエース救出に当たって用意した最大の助っ人。ルフィの二人目のお兄さんだった。
どうも皆さんもしロマです!
29話をご覧くださりありがとうございます!
ニコニコが見れなくなり消沈していたある日、夢に出てきた知らない女性が励ましてくれました。なのでその女性をアルガの金棒『鬼嫁』の擬人化に決定しました~!
皆さんも好きでしょう?擬人化女性キャラ。
【挿絵表示】
ではまた会いましょうでわでわ~~( ´ ▽ ` )シ