あなたにもう一度毛布をかけるため 作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!
先週は投稿できず申し訳ありません。最近忙しくバタバタしてました。
それでは続きをどうぞ!( ´ ▽ ` )つ
パンクハザードを後にした俺達はそこで出会ったトラ男さんと錦えもん、モモの助……そして可憐で美しいモネさんとクズを乗せてドレスローザを目指していた。
あ、トラ男さん呼びなのは皆がそう呼び始めたからだ。
「おい、今おれのこと失礼な呼び名になってなかったか?」
「うっせーぞ公式認定の死んだ方がいいキャラNo.1人格破綻者クズ野郎」
「口悪っ!!?」
ストレートに悪口を言われちょっと涙目になるクズ。
コイツ倫理観終ってるクセに一丁前に悪口言われるとショック受けるんだよなァ。……今後もっと言ったろ。
四皇と聞きビビって悲鳴を上げる者、逆に強敵と戦えると不敵に笑う者など反応は様々だった。
そして、その四皇の名がカイドウだと聞いた瞬間錦えもんとモモの助は明らかに動揺した。気持ちは分からんでもない。俺もその名を聞き高ぶる感情を抑えようと拳を強く握る。
ようやく、アイツと戦う下準備に入るんだ。気合い入れ直さねェとな。
カイドウを潰すにあたって何故このクズを誘拐したのかを説明する。それは人造の
カイドウは闇のブローカーである"ジョーカー"ことドフラミンゴからその「SMILE」を大量に購入している。
そしてドフラミンゴは「SMILE」をこのクズから取り寄せており、トラ男はそこへ目を付けたのだ。
現時点でカイドウのところには500人を超える能力者がいると聞いてウソップ、チョッパー、ナミが早速同盟をやめたいと嘆くがトラ男さんがこれ以上増える事はないと宥める。
「SMILE」を作るにはその元となる「SAD」という薬品が必要なのだがそれを作れるのがこのクズでありコイツさえ拐えば四皇はこれ以上能力者を増やせなくなるという戦法だ。
その説明を聞き皆はクズの技術力に感心する。本人も満更ではない感じにちょっと嬉しそうにしている。
まあ、「SAD」の根本はベガパンクが発明したものでありクズはそれを少し応用しただけなのだが。それを聞き感心していた皆は一転ガッカリしていた。
「何だすげーのベガパンクか……」
「黙れ貴様ら!じゃあ作れんのかよォ!!アホのクセに!!」
「あんな半端な物しか作れねェくせに意気がってんじゃねェよ」
「ア"ア"ンッ!!?」
頃合いを見て俺も本題へ入った。キレたクズは俺を睨みつけるが俺はただただ冷めた目でクズを見下した。
自分の発明を半端な物と言われプライドが傷ついたのだろう。だが、俺からしたらそんなもん知ったこっちゃない。
こんな物のせいで……。
「半端だとォ?アレがどれほど崇高な代物か分かってて言ってんのか!!」
「アレが崇高?笑えねェ冗談だな」
「何をォ!?」
「アルガ、おめェ知ってたのか?」
始めて聞く代物を知っていたことに驚いたルフィが聞いてきたので俺は小さく頷き吐き捨てるように答えた。
「ああ、俺が知る中でも……ダントツで胸糞悪ィ発明品だ」
「胸糞悪ィって……」
「何よ?ただ人工的に作られた悪魔の実ってワケじゃないの?」
俺の顔から「SMILE」がただの人造悪魔の実じゃないと察した皆は息を呑む。そして、その疑問をナミが尋ねた。
なので、俺は「SMILE」について皆に教える。
「まず、一つ……これを食べても必ず能力者になれるワケじゃない。能力者になれる可能性は約10%……10人に1人と低確率なんだ」
「えっ!?そうなの……てか確率低っ!!?」
「しかも仮に能力者になれたとしても天然物みたいに"人獣型"や"獣型"といった変型はできない。体の一部から動物の顔や体が生えてくる感じだ。例えば本体の腕から上半身のゴリラが生えてきたり、本体の背中からキリンの体が生えてきたりとか。まあ、見た目がよくなる場合もあるけどそれはごく一部だな」
「キモッ!!?」
「不憫すぎるだろ……」
俺の説明で想像してしまったのかゾッとした様子で顔色が悪くなるナミ。うん、正直俺も初めて見た時はそんなリアクションだった。
「因みに「SMILE」を食べて能力者になれなかった者はただハズレを引いただけじゃなく能力者のデメリットだけが与えられる」
「と言うと……」
「能力は得られないがカナヅチだけはしっかりなる」
「最悪じゃねェか!!」
「いや、でもさっきの話を聞いた後だとむしろ失敗してよかったとも言えるのか……?」
余りにリスクとリターンが釣り合っておらずウソップがツッコミを入れる。サンジはむしろ失敗した方がとさえ言われる始末。
ほんそれ、マジでこれを悪魔の実と呼べる神経が分からんわ。
だが、皆に伝えたいのはこれからだ。
「そして何より酷いのは……ハズレを引いた者は不適合による副作用なのか一生笑うことしか出来なくなるという事だ……」
「笑う?そんなにヒドイかそれ?むしろ楽しそうじゃねェか」
ルフィは楽観的にそんなことを言うが決してそんな事はないと俺は首を横に振る。
「ルフィは大切な人がいっぱいいるよね」
「ああ、ここにいる仲間やシャンクスにエース、サボ、ダダン、マキノ……他にもいっぱいいるぞ!」
「その人達が死んだらどう思う?」
「え……?」
笑顔で大切な人達を指折りで数えるルフィだったが、俺の一言で笑顔が消える。他の皆も理解したのか顔を青ざめる。
「想像してみなよ。大切な人の死にさえ笑うことしか出来ないツラさを……。感情はあるのに体がそれを許さない。いくら怒ろうが哀しもうがゲラゲラと笑うことしか出来ない……これがどれだけ残酷な事か……!!これがその人にとって"地獄"以外の何だって言うのか……!!!」
「それで付いた名が「SMILE」か。悪趣味な事しやがるぜ」
「ヒドイ事をするわ」
皆も「SMILE」が如何に酷い代物か理解したところで俺はシーザーと向き合った。
「俺がてめェに言うことはひとつ、この「SMILE」の副作用を消す薬を開発する事。発明者のてめェにゃあしっかり働いてもらうぞ?」
「ハア~!?誰がてめェの言うことなんざ聞くかよォバカめ!!シュロロロロロ!」
「聞かねェならてめェの心臓を潰す」
ここで俺はトラ男さんから借りたクズの心臓を見せびらかすように取り出す。目の前で自分の心臓を握られている圧迫感でクズは焦りだした。
「ギャァアアアア!!?待て待てそれはズルいだろ!!そもそも今手元に資料が何もねェんだ!こんな状態じゃあ「SMILE」の副作用について調べることさえ……」
「その点は安心しろ。チョッパーアレを」
「アレ?……ッ!そうかアレか!うんわかった!!」
アレといわれ何かを思い出したチョッパーはチョコチョコと駆け寄りリュックに入れていた資料を俺に渡してくれた。
「ホラよ。お望みの「SMILE」に関する資料一式だ。これでできるよな?」
「は?何でそんな物がここに!?」
「チョッパーにお使いを頼んだ。にしてもよく出来たなァ。偉いぞチョッパ~!」
「エヘヘ~♪別に褒められたって嬉しくねェぞコノヤロォ~♪」
俺が褒めてナデるとチョッパーは満面の笑みで嬉しくないとデレまくる。めっちゃ嬉しそう。アア~可愛い。
チョッパーをたくさん愛でた後、気持ちを切り替えクズに冷めた眼差しを向ける。
「とまあ、そういうワケだからお前にはこれから副作用を打ち消す薬を作るか、いなくなった後チョッパーだけで作れるぐらい開発を進めてもらう。こんな欠陥品を作った責任をしっかり取りやがれ」
「け、欠陥品だとォ!!!曲がりなりにもSADはおれの傑作品だ!!それを欠陥品なんてほざきやがって~!!!」
欠陥品といわれ血管が浮き出るクズ。気に触れたのなら仕方ない。俺は優しいから違う呼び方にしてやろう。
「悪魔の実とは似ても似つかないあァ~んな紛い物作ってドヤってんのマジ嗤えるわァ」
「~~ッ!!もういっぺん言ってみろォ!!!欠陥品の次は紛い物だァア!?どれだけおれの研究をコケにすりゃあ気が済む!!!」
「ああ何度でも言ってやるよ。紛い物!粗悪品!偽造品!パチモン!それを言うに事欠いて人造悪魔の実ィ~?これがァ~??……ハッ!草越えてアラマキ生えるわ!!」
「何だとォ~~!!!」
「SMILE」をボロクソに言われ怒りのボルテージが上がりまくるクズ。言っとくが、これでもまだ抑えてる方だかんな!これ以上はキリがないからやめとくけど!
あんな研究所で引きこもっていたコイツにひとつ残酷な真実でも教えてやるか。同期の奴と開いてしまった差というものを。
「因みにてめェがあんな紛い物作ってる間にベガパンクはデメリット無しで"
「何っ!!?」
「お前その間何してたワケ??ベガパンクの研究のおこぼれもらって少し改良した物で意気がってたん?……いや、改悪の間違いかァ。まあ、どっちにしろベガパンクから見たらてめェのその研究は「論外!」の一言に尽きるだろうなァ!!!」
「グギギギギ……!!!」
歯軋りを立て悔しさからか血涙を流すクズ。よし、焚き付けるのはこれぐらいでいいかな。
「悔しかったら自分の研究の尻ぬぐいぐらい出来るようになりやがれ。リミットは明日、ドレスローザに到着するまでだ。わかったか?」
「クッ!」
ここへ来てもまだ反抗的な目をしていたので脅しを兼ねて少し心臓を握る握力を強める。するとクズはようやくおのれの立場を受け入れた。
「フ、フギギギギッ!!チギジョ~~!わかったよ!!やりゃあいんだろォ!!!」
「うんうん、物分かりのいい賢い動物で嬉しいよ」
「どゥッ!?せめて人間扱いして──」
「ア?クズ扱いの方がいいって?」
「何でもありません」
もう一回心臓に握力を入れようとした途端に大人しくなった。わかりゃあいいんだよ。
しかし、何故か不服そうだな。せっかくクズから動物にランクアップしたのにお気に召さなかったのかな?
まあ、納得してくれたしいいや。
「ホント敵相手には容赦ねェよなアイツ」
「アルガ恐ェ……!」
「麦わら屋、2年前も思ったがお前らの中で鬼屋が一番過激じゃないか?」
「そうか?おれ達にはすげー優しいぞ!」
ウソップは若干引いておりチョッパーはウソップの足にしがみつき少し震えていた。
トラ男さんにも引かれてしまったが構わず近づきお願いする。
「あのー、できたらトラ男さんもこの副作用を消す薬の開発を手伝ってくれません?」
「ハア……どいつもこいつもおれの言う事は聞かねェクセに要求ばっか増やしやがって……」
トラ男さんは一度渋る感じに為息を吐くがしばらくするとめんどくさがりつつも了承してくれた。
「だが、おれも医者だ。苦しむ奴がいるってんなら手ェ貸してやるよ」
「ありがと!!」
マジでトラ男さんいい人だわー。何でこの人に"死の外科医"なんて呼ばれてんだろ。マジで謎っすわ。
そんなこんなで今ここに3人の学者が薬の開発に尽力を尽くしてくれることとなった。これでワノ国のえびす町の人達を救えるかもしれないと思うと何だか泣けて来そうになる。
そんな思いを抱いて俺はドレスローザへ着くまで心を踊らせるのだった。
…………あ、勿論モネさんは基本拘束はせず自由に過ごしてもらった。クズが何か意を唱えていた気がしたが、心臓をチラつかせると大人しく黙った。
翌朝、俺達は朝刊を見てみるとそこにはドフラミンゴが「王下七武海」を辞めたと言う内容が記事に記載されていた。ついでに俺達とトラ男さんとの同盟についても。
トラ男さんの指示に動いたので約束通り連絡を取る。連絡が繋がるとドフラミンゴは「七武海をやめたぞ」と言い、その声を聞いたウソップやチョッパーは怯えまくる。
トラ男さんが話そうとした時ルフィが割っては入りドフラミンゴに因縁をつけまくる。それを見たウソップが必死にとめに入った。
『"麦わらのルフィ"……。頂上戦争から2年……バッタリと姿を消しどこで何をしてた?』
「それは……!絶対言えねェ事になってんだ!!」
『フッフッフッ……まあいい。実はお前らの一味の中に話してェ奴がいるんだ』
「話してェ奴?」
ルフィはよく分からないといった様子で聞き返す。同時に俺も首を傾げた。
ん?話したいのはルフィじゃないのか?……あ、でも確かにここではエースは死んでないからメラメラの実をエサにする事はないのか。
それじゃ、いったい誰が……。
『ああ、"鬼の戦漢 アルガ"……お前だ』
「…………ん!俺っ!?」
何故に俺!?ルフィじゃないにしろだよ?え?俺ェ??
唐突な名指しに皆の視線が突き刺さる。
『そうだ。おれはお前に会いたかったんだ。お前が喉から手が出る程欲しがる
「…………」
ドフラミンゴの言葉に俺は少し頭を回す。
俺が欲しいもの?何だ?全く想像できん。そもそもコイツは俺の何を知っていると言うんだ?いや、それよりも……。
俺の欲しいものが何なのかと同時に一抹の不安が過る。
それは奴の手にメラメラの実がない今、今回のコロシアムには原作にいた連中がいないのではないかと言う事だ。
エースを救いたいがためにあそこまで頑張ったけど……これひょっとして優勝景品にメラメラの実がないから原作の麦わら大船団が揃わないのではないのか?
だとすれば非常にマズイ。もし来ないのだとすれば大船団は結成せず俺も知らない「後の大きな戦い」とやらで大変なことが起きてしまうのではないのか?
でも、エースには生きてて欲しかったしこればっかしは……!でも、あーーどうしよ。
「アルガ?どうしたブツブツ考えて」
「いや、何でもないよルフィ大丈夫」
『おいおい、話しかけたってのに無視して考え事か?傷つくじゃねェか』
フッフッフッと笑いとてもそんな風には見えない。気丈に振る舞ってるだけなのかな?コイツファミリー以外には嫌われてるし。
「俺が欲しいものが何なのかを考えていた。俺とお前は面識もないのにそこまでハッキリと断定してるって事はかなりの代物のハズ。だが、サッパリ想像できない。教えてくれないか?」
『フッフッフッ……それは───いや、まだ秘密にしておこう。楽しみは取っておいた方がオモシレェからよォ~。それを知った時のお前の顔を想像すると笑えてくらァ』
……イラッ。
何やねん。焦らすだけ焦らして勿体振りやがって腹立つなァ。
「そういうノリは仲いい奴だけにしろ。それ以外にやっても冷めるだけだぞ」
『なんだァ?ノリの悪ィ野郎だ』
「そんなんだから嫌われるんだよ」
『……おれは嫌われちゃいねェ』
「でも、同僚の七武海からハブられてんじゃんお前」
『…………え?』
今まで崩さなかった電伝虫の笑みが止まる。そこへウソップが止めに入った。
「おいアルガ!何ケンカ売っとんじゃコラァ!!仮にホントだったとしても向こうは友達いないの気にしてんだから言っちゃダメでしょうが!!!」
「ウソップ、お前もかなり酷い事言ってるぞ?」
『ウソップか……活きのいい奴がいやがる。名を覚えておこう』
「ギャ~~~!?!?ゴベーーン!!!!」
ウソップの言葉が効いたのか若干声色が変わりドフラミンゴがウソップに因縁をつける。すぐに泣いて謝ったがもう遅かった。どんまいウソップ。
このままだと話が進まないのでトラ男さんが話の舵を取る。今から8時間後、午後3時にドレスローザの北の孤島「グリーン・ビット」にシーザーを解放するといい連絡を切る。
そして、トラ男さんがこれからの作戦についてザックリと説明する。クズを「グリーン・ビット」へ連れていく間に他のチームでドレスローザのどこかにある「SMILE」の工場を探して破壊すること。
しかし、その工場がどこかが分からず頭を悩ませるとチラリとモネさんに視線を向けた。
「一番手っ取り早いのはコイツを尋問して聞き出す事なんだが……」
「ハ??モネさんを傷つけるつもり?いくらトラ男さんでも許さんよ?」
「何度も聞くが捕虜だよなソイツ??」
トラ男さんがモネさんを冷たい目で見つめるので俺が威嚇する。
「ならお前がやれ」
「……わかった」
トラ男さんの言う通りモネさんは捕虜の身だ。タダでこの船に乗せるワケにもいかない。ここは心を鬼にして……。
「モネさん」
「何かしら」
「工場の場所知ってる?」
「知らないわ」
「トラ男さんダメだった」
「はえェよ!!諦めんのが!!!」
そんなこと言ったってー。
モネさんに尋問なんてしたくないなーと考えているとロビンが近づいてきた。
「アルガ」
「ロビン?えと、どうしたの……?」
「どうしてあなたがこの人に好感を持っているのかは知らないけど……彼女がパンクハザードで行った事を思い出してみなさい」
「──ッ!」
ロビンの言葉にモネさんが反応する。モネさんが行った事……クズと共に誘拐した子供達の人体実験の事を言っているのだろう。
本人もそれがわかっているから今の言葉を聞き顔を俯かせる。
仕方がないな……。
「あなたがやらないなら私がやってあげましょうか?こう見えて得意なのよ?……尋問」
「いや、いいよ。そうだよな俺が悪かった」
仮にもモネさんは捕虜としてここにいるんだ。だったら情報はここで得ておくべきだ。
しかし、モネさんのドフラミンゴへの忠誠は本物だから生半可な尋問では情報を教えないだろう。まあ、そもそも俺自身モネさんを傷つけるのは嫌だ。
ならどうするか?答えはひとつ。
俺はモネさんと顔を近づける。モネさんは何をする気なのかと少し警戒する。
「ちょっとゴメンね……よっ」
「貴方、いったい何を……ッ!!?」
俺はモネさんと額を合わせる。一瞬更に近づいた俺にモネさんの顔が赤くなった気がするが気にせず少しの間額をくっつかせた。
「…………」ゴゴゴ…
「ロビンがコエー!?」
後ろでチョッパーが何やら騒いでる。そろそろいいかな。
「ふんふん、なるほど……よし」
俺は額を離しトラ男さんの方へ行く。
「工場はドレスローザの地下にあるってさ」
「ッ!!?」
ちょっとズルいけどここは原作知識を使わせてもらった。
「おまっ!?今ので分かったのか!!?」
「それも能力か?」
「あー……うんそうだね」
「何か歯切れが悪いな」
若干怪しまれたがゴリ押しでここはそういう事にしておこう。あと単純にモネさんに触れられると邪な考えを持っていた事もヒミツにしておこう。
「因みにその地下には売買するための武器とか薬も大量に仕入れているらしい」
「っ!成程な……奴が世界中に売り捌いている大量の品はどこで管理しているのか考えていたが地下があったとはな」
「そんな力を持っていたなんて……!」
トラ男さんは納得したように頷きモネさんは工場のありかがバレてしまったことを悔やむ。
ゴメンねモネさん。でも、こうでもしないとロビンが容赦なく関節技決めちゃうから。
俺は内心謝りつつ、トラ男さんはこれからについて作戦を立てるのだった。
「あ、あの……何かしら。もう尋問は済んだのよね?」
「ええ、ただ貴女とお話ししたいだけよ。───さあ、女部屋へ行きましょう」
この後、モネさんとロビンは女部屋へと消えていった。……女子会かな?
ここはドレスローザ王宮内。そこではおれを含むディアマンテとピーカがおりそこへトレーボルが例のモノを持ってきて部屋に入ってきた。
3人はそれぞれ用意された専用の椅子に座りこれで全員揃ったので話を始める。
「
「んねー!何でそいつだけに拘るのー?ねちっこいねー!」
そりゃあお前だ。……と言ってやりたいがそうするとコイツの性格上確実に話が脱線してしまうからあえて無視し疑問にだけ答えた。
「これから奴らがやろうとする事は概ね想像できる。そういう点で言やァローや麦わらはさほど脅威じゃねェ」
何てったって行動が読めるのなら対策が打てるからなァ。
元々ローは知略家に見えてその実、作戦が上手くいった事はほとんどねェ。あいつの計画っていつもどこかでトラブルが発生するし。
「だが、あの中で要注意しなきゃならねェ男がいる」
「それが"鬼の戦漢"と言うことか?ドフィ」
「ああ、その通りだ。断言しよう……奴はこの国で最も自由にしちゃイケねェ男だ」
「ッ!?オイオイ言い過ぎじゃねェのか?確かに奴の懸賞金は別格だ。だがよドフィ、お前がそこまで警戒するに値する男なのか?」
ディアマンテが"鬼の戦漢"の手配書を見ながら聞いてくる。未だに奴について今一理解していないコイツらにこれまで集めた情報を伝える。
「おれが奴に目を付けたのは2年前の頂上戦争からだった。それまでは麦わらの方が話題性があって面白かったが……よくよく調べてみりゃあコイツの経歴はとても見過ごせるモンじゃねェ」
「経歴だと……?」
「海軍からの情報によればアラバスタでの一件……倒したのは麦わらだが、あのワニ野郎の計画を裏でことごとく潰したのは奴によるものだった」
「「「──ッ!!?」」」
元よりコイツらはおれの指示の下、アラバスタの一件でワニ野郎の計画を阻止し討ち倒したのはスモーカーではなく"麦わらの一味"という事までは知っていた。
しかし、それ以上詳しいことは分かっておらず、ワニ野郎の計画を潰したのが誰かまでは知らなかった。その為、それが"鬼の戦漢"によるものと聞き3人は驚く。
「何っ!この小僧がクロコダイルの計画を!?」
「フッフッフッ。奴の強さは二面性だ。豪快に敵をなぎ倒す派手な戦闘力の裏に相手の策略を地盤からひっくり返せる暗躍性を隠している。正直、おれは後者の方が厄介と考えている」
「ベヘヘヘ~~!強いクセに陰湿な事も得意なんてイヤラシーー!」
「成程、ただ強ェだけじゃないのか。こりゃ確かに手を焼きそうだ。……それで奴の行動を制限するエサがアレってワケか?」
ディアマンテは部屋の奥にあるものを指差しおれは頷いた。
「ああそうだ。しかし、おれも
「でも、ホントに
「間違いなく、な……フッフッフッ!」
おれは近い未来必ず起こるであろう奴の取り乱す顔を想像し嘲笑うように笑みを溢した。だが決して侮っているわけではない。
そう、あの男は決して侮ってはイケない。
この2年でどれだけ成長したかは分からんが頂上戦争での時点であの大立ち回りと来たもんだ。戦いこそしなかったがあの鷹の目が"鬼の戦漢"と戦いたそうにしていたあの顔は今でも覚えてるぜ。
あの時はワニ野郎と戦っていて行けなかったらしいがな。戦争後も奴と戦いたかったと愚痴ってやがったぜ。
そんな男がこの2年でどれほど成長したのか───まずはコロシアムでお手並み拝見といこうじゃねェか。フッフッフッフッ!
ドレスローザの海岸に着いた俺達は早速3つのチームに分かれる。
シーザー引き渡しチームはクズ、トラ男さん、ロビン、ウソップ。サニー号安全確保チームはナミ、モモの助、ブルック、チョッパー、それとサン……ジは何故か俺達工場破壊&侍救出チームと一緒について来た。
まあ、この島は料理のいい香りや情熱的な女性の踊りがあるから一緒に来たがるのもムリはないけど。
因みにモネさんも一緒だ。引き渡しチームだとドフラミンゴに奪い返されそうだしサニー号に残すと約束が果たせずにゾウへ行っちゃうから。
俺達も黒いスーツに着替え島を探索する。どこへ行けば地下へ行けるか調べるが情報が入らない。なので仕方なく近くで経営しているカジノを兼用しているレストランで一息付くことにした。
「"ドレスエビのパエリア"、"ドレスキングサーモンのカルパッチョ"、"妖精のパンプキン入りガスパチョ"でございます」
「どれもうまほ~~!」
「待ってましたドレスキングサーモン!!いっただっきま~~す!」
うまっ!!見た目の割に味がしっかり付いてる!魚介の旨味がギュッと濃縮されてて俺好みの味付けだ。生サーモンの丸かじりが好物な俺だがこれもいい!
メニュー見た時から気になってたんだよなァ~!名前からしてこの島にしか無さそうな名前だったしせっかくだからたんと食べよう!
「拙者このような場所で油を売っておる場合ではない!一刻も早くカン十郎を救わねば」
「まーまー落ち着きなよ。闇雲に探しても見つからない。しっかり情報を集めないと」
見て分かる程に焦る錦えもんを食事しながら宥める。そして俺はひとつ錦えもんさんに伝えたいことを言う。
「それと、錦えもんさんに覚えてて欲しい事があるんだ」
「何だ?」
「この国を──この国民をよく見ておくんだ」
「国民を?」
錦えもんさんは何故見ず知らずのこの国をと頭を傾げるが俺は大事なことだといい念押しする。
「ああ、それが後に必ず貴方達のためになる」
「……?それはいったいどういう……」
聞き返そうとした時、向こうのカジノが騒がしくなった。
そこでは盲目おじさんがドンキホーテファミリーの下っ端達にカモられていた。おじさんを見た瞬間、俺は体を強ばらせる。その人が誰かを知っていたから。
それから流れは原作と同じでルフィがイカサマだといい逆上した相手が襲いかかるがおじさんの能力で床に巨大な穴が出現しイカサマ連中はペシャンコとなった。
その騒動に生じて妖精と呼ばれる小人族がゾロの刀を盗みそれを取り返そうとゾロ、錦えもん、サンジが店から飛び出した。
俺達は情報を得るためカジノでペシャンコにされた1人を店裏に連れ去り尋問を開始する。だが、案の定情報は手に入らなかったので代わりに俺はそれよりも気になっていたコロシアムの優勝賞品を聞いてみた。
「あ、ああ……どういうわけか若様はものすげェ賞品を用意しちまってよ。あんなの権力者や腕に覚えがある奴なら誰だって欲しがるぜ」
「権力者……?それは何だよ?」
「へへ、そりゃあ───」
それを聞いた瞬間ルフィとフランキーは驚愕する。そして、それと同時に俺は───
「フザけんなァァァアアアアアア!!!!!」
怒りに任せて振り下ろした拳が店を半壊させた。
コロシアム闘技場ではまだ開始時刻になっていないにも関わらず観客席が既に満員になっており今か今かと気持ちを昂らせている。
『本日のイベントは、もはや事件である!!!』
そこに実況者のギャッツが観客達に実況パフォーマンスを始めた。
『今大会の優勝賞金は例年を遥かに超える金額10億ベリー!!!だが、それは些細なこと!それ以上に今日、この日の為に!王は驚愕の逸品を我らにお授け下さった!!』
10億ベリー。その金額だけで目が眩みそうだが、今回の優勝者には更にすごい賞品が貰えると聞き観客はゴクリと生唾を飲み込む。
『2年前……頂上戦争にてその脅威を世界中に知らしめた
コロシアムの頭上にでかでかと映像が流れその賞品が映し出された。
『今では自我を失い主の命令のみ従う最強の奴隷兵器!!王下七武海のひとり!───バーソロミュー・くま~~!!!』
その名を聞いた瞬間、会場は歓声で揺れた。
「絶対に救いだしてやる。待っててくれくまさん」
コロシアム受付前で俺は参加者登録を済ませる。
「はい、参加を受理します。これで手続きは以上となります」
「おし!ドンと暴れてこい!」
「おう!」
フランキーからエールが送られる。それに答えるように俺は力強く返事をした。
皆には悪い事しちゃったなァ。
くまさんの名を聞いた俺はいても立ってもいられずワガママを通してコロシアムに参加したのはいいけど……勝手な都合で申し訳ない。
「くまはおめェのダチなんだろ?だったら駆けつけてやれよ!こっちの方は気にすんな。思う存分闘ってきな」
「ありがとう!」
「それではこのステッカーを背中に貼って下さい」
受付人からナンバーと参加者ネームが書かれたステッカーを貰う。後ろからフランキーとモネさんが覗くと眉を潜める。
「ホントにこれでよかったのか?名を隠すためとは言えこりゃあ……」
「偽名というより敬称ね。それも貴方には似つかわない呼び名……まだそんな年でもないでしょ」
「いいんだよ。この呼び名俺好きなんだ」
「へェ~、変わってんなァ」
そういわれるが俺は気にせずコロシアムの中へと入っていく。その俺の背中のステッカーにはこう書かれていた。
No.0810 おじさん
どうも皆さんもしロマです!
37話をご覧くださりありがとうございます!
今後仕事の関係上、投稿が遅くなるかもしれません……。楽しみにして下さっている皆さんスミマセン……。
それと、今更なんですがくまと結婚したジニーのファミリーネームってどうなるんでしょう?
そんな訳でアンケートで決めようと思います。皆さんも気軽に投票してくれると嬉です!
ジニーのファミリーネーム何にしよう?
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バーソロミュー・ジニー
-
ジュエリー・ジニー
-
どうせなら家族全員バーソロミューだ!