あなたにもう一度毛布をかけるため   作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!

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男子会と女子会

 改めてビビをメリー号に乗せて"ウイスキーピーク"を発った翌日の夜、この時間帯は昼間に寝ていたゾロが夜の船番を始め他は寝る時間となっている。

 

 本来、夜の船番は何人かで行うものだがメリー号自体そう広くなく高台に上がれば一望できるためゾロひとりでも事足りた。

 

 なので俺達は安心して寝れるのだが、そう規則正しい毎日を送れるワケもなく……。

 

「さて諸君、ルフィはぐーすか寝ちまったが今回も楽しくはしゃごうではないか!」

「いや、てめェ一人で勝手にやってろよ。おれは明日朝イチから仕込みがあんだよ」

「まーまーサンジそんな事言わずに。ああ振舞っているけど七武海に狙われたって知ってからビビりまくって寝れなくなってんのよ」

「あー……」

「び、びびってなんびびーし!」

 

 ウソップ、噛んでる噛んでる。

 

 それによく言うよ。昨晩もガチガチで眠れなかったクセに。俺が寝てから起きるまでずっとハンモックの上で毛布くるまって体操座りしてるのを見た時は新種の幽霊かと思って俺も怖かったんだぞ。

 

「そんなワケでウソップの気が紛らわすためにも男子会を開催しまーす」

「何でおれが野郎なのかと。どっちかってと女子会に混ざりてェぜ」

「サンジ身も蓋もない事いわない」

 

 女子会とか俺だって混ざりたいわ。でも、女部屋は男禁制だからそれは叶わんぞ。

 

「そんじゃ始めるが……何を話すか」

「話題かァ……あ、そういやアルガお前実は能力者なんだよな?ルフィと一緒に溺れてた時は焦ったぜ」

「あー、あの時か」

 

 "偉大なる航路(グランドライン)"に入ってすぐふたご岬でサンジが作ったエレファント本マグロを俺とルフィで平らげてしまった時に何やかんやでナミに海へ蹴り飛ばされた時だな。

 

 俺も一緒だったから最初はルフィが溺れても俺が助けるだろうと皆が思っていたらしいが仲良く溺れていくところを見て慌ててサンジが助けに来てくれたな。

 

「能力者だってんなら先に言って欲しかったぜ」

「ごめんごめん、俺も能力者って実感あまりなかったから」

 

 能力で生き返ってからは特段これと言った不思議な力とかもないし、生身の人間と大差ないんだよなァ。

 

 むしろカナヅチな分不自由なまである。

 

「実感がねェって、普段から使ってる訳じゃねェのか?どんな能力だよ」

「んー、何て言えばいいんだろ。戦闘向きとか生活向きとかじゃなくて使い捨ての能力、的な?」

「なんじゃそら」

 

 仕方ねーだろ。俺だって細かくは知らねェんだから。

 

 だけど、この能力には心当たりがあった。

 

『ねえねえ、もしONEPIECEの世界に行けて悪魔の実を食べるとしたらどんな能力がいい?』

『えー、やっぱゴムゴムの実かなー』

『子供ね〜』

『ア゙ア゙?じゃあつむぎは何だよ』

『そうねー、私は死んでも生まれ変わる能力がいいかしら。最近ハマってるのよね〜。異世界転生物』

『あ、ズリー!自分で考えるとかありかよ!?てか、それだとONEPIECEの世界じゃない所に行くんじゃね?』

『あ、ホントね。それじゃ別の子供に生まれ変わる能力にしましょう!これも転生物だしね』

 

 つまり、そういう事なのか?俺が悪魔の実を食べてから不思議な事が起きたのもこの生き返りの一回きりだしなァ。

 

 そもそも、一回限りの使い捨てなのかも不明だ。ひょっとすると幾らでも別の肉体で甦れるのかもしれんがそんな倫理が狂ったマネはしたくないので試そうとは思わない。

 

 まあ、何にしてもここで「実は俺殺されて生き返ってるんだよ〜」とか言える空気ではない。そんな事を言えば余計ウソップが眠れなくなりそうだし。

 

「俺もよく分かってないんだよねー。何の実なのかすら知らずに食ったから」

「勇気あるなお前」

 

 ウソップが少し引き気味に言う。うわあ、みたいな反応やめてくれ。確かに、俺も抵抗はあったが低確率のスマイルガチャするよりは全然よかったんだ。

 

 ヘタすれば俺の体の一部が動物になるんだぞ。そんな主人公誰も見たくないんだよ。1話で打ち切りになるわ。(メタイ)

 

「んじゃ調べてみるか?」

「え?」

 

 サンジがそう言うと立ち上がり自分用の荷物入れから一冊の本を持ってきた。それは図鑑であり内容は悪魔の実についてだった。

 

「ガキの頃に読んでた悪魔の実図鑑だ。全部載ってる訳じゃないだろうがひょっとすりゃお前の食った実が分かるかもしれねェぜ」

「ウオオオ!?サンジお前こんなもん持ってたのかよ!」

「まあな、つっても当時は悪魔の実なんて存在自体疑ってたがな。ルフィを見てからはこれが今後の航海で役に立つんじゃねェかと思ってよ」

 

 そういえばスケスケの実もそれ見て知ったんだっけ。サンジではないが正直、原作では出てない実とか気になるしめっちゃ読みたい。

 

 2人して図鑑のページを捲り俺の食べた悪魔の実がないか探し始めるが各々欲しい悪魔の実に目がいき止まってしまう。

 

「おー、これとか便利そうだな"ポケポケの実"」

「その無駄にデケーバッグを持つ必要もねェしな」

「無駄は余計だ。おれ様の開発した武器とかいっぱいあんだぞ」

 

 "ポケポケの実"って確か白ひげの隊長が持ってた能力だっけ。確かに便利そうだなー。

 

 一見使い所がないように思うが、あれっていわば異世界転生したなろう主人公の必須スキルである無限アイテムボックスなワケだしそう考えると俺も欲しくなる。

 

 ページを捲り続け盛り上がっていくがウソップがある違和感に気が付いた。

 

「やっぱアルガの実は無さそうだなー。あり?"ゴムゴムの実"もねェな」

「ホントだな。こんだけ色んな実が載ってんのに。ただ伸びるだけのゴム能力なんて普通にありそうなもんだが……」

 

 ウソップとサンジがそう言い訝しむ。

 

 まあ、ルフィが食べたのはヒトヒトの実だからね。ベガパンクもゴムゴムの実なんて物は無いって言ってたし。

 

「ないならないでいいんじゃね?この図鑑に載ってるのが全部ってワケじゃないだろうし」

「それもそうだなァ。しっかし、この図鑑を見て改めて思ったがマジで色々あるな悪魔の実」

「つっても欲しい実と言えばやっぱ───」

「「「スケスケの実!」」」

 

 三人同時に答えるが見事にハモリ思わず一斉に笑いが飛び交った。何だかんだでこれに落ち着く俺たち。しょうがないよね、だって男の子なんだもん。

 

 ……おい、今俺は違うだろとか言った奴出て来い。

 

 

 

 

 就寝時間にも拘らず壁の向こうからアホ共の笑い声が聞こえてきた。しばきに行ってやろうかしら。

 

「全くあのアホ共が」

「まあまあ、ナミさん落ち着いて」

「クエー」

 

 拳を震わせるわたしをビビとカルーが宥める。

 

 カルーはオスだから本来は男部屋なのだがビビがカルーと一緒に寝るのが一番落ち着くと言うのでこちらで迎え入れている。

 

「でも、ホントに楽しそうね。賑やかだわ」

「ただバカ騒ぎしてるだけでしょ。あいつらのせいで眠気もどっか行っちゃったし、どうせならわたし達も何か話さない?」

 

 向こうが男子会を開くならわたし達も女子会を開いてやろうじゃない。

 

 わたしが提案をするとビビは何やらモジモジと恥ずかしがる。

 

「えと、実は私小さな頃からヤンチャしてたから年の近い同性と何を話せばいいのか……」

 

 え、何この子かわいい。

 

 新鮮な反応に思わずキュンとしてしまったわたしは女子会の王道話を切り出す。

 

「へー、それじゃあ今夜は楽しみましょう♪ビビって好きな人とかいる?」

「へあァッ!?」

 

 女子会の王道"恋バナ"を持ち出すと耐性のなかったビビはたちまち顔を赤らめる。だからその初々しい反応かわいいのよ。押し倒すわよ?

 

「昔ヤンチャしてたって言うしその頃に仲の良かった男の子とかいたんじゃない?」

「え、ええ……まあ居たけど彼は違うわよ。昔からの顔馴染みって所かしら」

「えー、それって幼馴染みじゃない!恋愛の王道よ!」

 

 わたしがキャーと黄色い声を上げるがビビは両手を突き出し顔を横に振って否定する。

 

「違うってばー。大きくなってからはそんなに顔も合わせなくなったしお互いに恋愛感情なんてないわよ。そもそもあっちは国民でわたしは王女だし」

「何言ってんのよォ。身分の差があるから燃えるんじゃない♪」

「ナミさん本の読み過ぎ……」

 

 わたしの力説に呆れた様子でため息を吐く。

 

 何よ、別にいいじゃない夢見たって。海賊なんだから。

 

「そういうナミさんこそ好きな人とかいないの?好みのタイプとか」

「そうねー───お金を持っておる人」

「愛を感じない……」

「あー、ちょっと待って今のナシ。んー───わたしに貢いでくれる人」

「あんまり変わってないわよ!」

 

 自分から恋バナを始めといてなんだけど、わたしこの話題不向きかもしれない。身も蓋もない解答しか出てこないわ。

 

「もっとこう!内面的なものはないの?優しいとか、紳士的とか」

「優しい、紳士的ねー」

 

 そういえば、ローグタウンの時アルガのエスコートがスゴかったわね。成程、もしかするとわたしの好みはアルガなのかしら?

 

 …………いやー、でも気が利き過ぎるのはそれはそれで引くわね。

 

「内面がいいに越した事はないけど、性格は程々ぐらいがちょうどいいわ」

「そうなの?」

「そうそう、たまにスリルをくれる人とかいいかもね。優しいだけの男はハッキリ言ってつまんないし」

 

 少し、グラスの中の飲み物を揺らし大人の余裕を見せるとビビが目を輝かせる。

 

 

「なんだかナミさんがすごい大人に見えるわ」

「フフ、まあね。と言ってもわたし初恋すらしたことないけど」

「まだなんかい」

 

 一瞬にして羨望の眼差しからジト目で見られてしまった。とはいえ、ここで見栄を張っても仕方がない。

 

「しょうがないでしょー。だってわたしの周りにそう言った男がいないんだもん。あ、ラブーンの時から一緒にいたアイツは?年も近そうだし案外───」

「アレはない」

「ですよねー」

 

 ビビが今までに見せないほど真顔で否定する。

 

 うん、だよね。わたしでもそう思う。でも、そうなると結局わたしの好みがお金に戻ってくるのよねー。

 

 うん?そういえばビビって王女なのよね?金持ちって事よね……。

 

───トゥンク♡

 

「もしかしてわたしが好きなのはビビかもしれない」

「うえへェ!!?ナ、ナミさん!?そんなまっすぐ見られると……///あれ?ってナミさん目がベリーになってるわよ!!」

 

 …………テヘ♪




どうも皆さんもしロマです!

活動報告にて皆さんに今後の活動についてお伝えしたい事があります!下のURLから見れますのでよければご覧ください!

https://syosetu.org/?mode=kappo_view_list&uid=423678
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