あなたにもう一度毛布をかけるため   作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!

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更新が遅れてしまい申し訳ありません。
理由としましては二つありまして……。一つはお話を二つ書いていたのと、もう一つは……フシギバナ、ニドキング、ピジョット、キュウコン、ラプラス、サンダースと共に旅をしてました!
やっぱリーフグリーンは至高ですn((殴
そ、それでば、続ぎを、どうぞ……ボロ…


5話 ご褒美タイム

 「研究層(ラボフェーズ)」内では現在、あちこちで異変が起きていた。監視用電伝虫の中継が至る所で途絶える。他にも遠くで爆発音が所々で聞こえ誰かが戦っているのが分かった。

 

 別にベガパンク(ステラ)が失踪したワケでもないのに何故分断されているのかは不明だが騒ぎが起きたのなら仕方がない。一刻も早く解決しないと。

 

 この騒動の犯人である「(ヨーク)」を捕まえるためにも俺達は急いで通路を走っていた。

 

「え〜〜っ!!?この騒動は「(ヨーク)」の仕業じゃとォォ!?確かにそう考えると私の空白の2週間にも仮説が立つが……。あと「(リリス)」疑ってすまん!」

「ああ、だがヤバいのはこの騒動の後だ。だから色々備えるためにもこんな内輪揉めはとっとと終わらせる!」

「そうじゃな!それにしても……」

 

 ベガパンク(ステラ)が来た道を振り返るとさっきまで殺気を向けていたハンコックのセラフィムが伸びていた。

 

「よくS-スネークを抑え込めたな。バブルガンも無しに」

「アッハッハッ!いくら"最強の人類"と言えど中身がハンコックなら対処法はある」

 

 そういい懐から何枚かの写真を取り出す。その写真にはルフィが写っていた。

 

 そう、前回の終わりに次回はハンコックセラフィムとのゴリゴリの戦闘を匂わせたがこいつの対処法は結構簡単なんだよな。なんたって、写真見せるだけなのだから。

 

 まず初めにルフィにハリケーンしているか普通の写真を見せ様子を伺う。するとポーカーフェイスだったのがみるみる褐色肌の顔が赤面に変わり確信を持つ。

 

 そうしたら次々に色んなルフィの写真を見せた後、最後に湯上がり時の(湯気でいい感じにアレが隠れた)真っ裸ルフィを見せて盛大に鼻血ブーで倒れ無力化に成功させた。

 

 流石にいたいけな少女相手にあの写真は刺激が強すぎたかな?でも、本人も目をハートにして満足そうだったしいっか。

 

「現時点ではまだルフィと会っていないから恋ハリ状態になるか不安だったが、ルフィ好き好き遺伝子は健在みたいでよかったぜ」

「うーむ、S-スネークにそんなプログラムはされておらん筈じゃが……心とはまか不思議じゃのー。実に興味深い」

 

 あくまで一時的な無力化だから起きたらまた襲いかかってくるだろう。しかし、その前にすべて終わらせれば丸く納まる。

 

 そう考えていると見聞色に反応が出る。奥の通路から仲間に敵意を向ける声が聞こえた。そう遠くはないな。えーと、この声は……カッチーン。

 

「悪いベガパンク。ちょっと急ぐ」

「ほえっ?分かったホバーの出力を……ってはやっ!?」

 

 いきなりペースを上げて後ろから驚きの声が聞こえるが今はそれどころではない。このままではあいつが危ない!

 

 そう自身を急かし更にギアを上げると肉眼でも捉えられるぐらいまでの距離まで近づく。そこには今にもロビンがガキミホークに襲われそうな所だった。

 

 ブチッ───

 

 確かに原作でもロビンがセラフィムに襲われてケガを負っていたけどさァ……。

 

───ガキィィンッ!!!

 

「それを黙って見過ごす仲間がどこにいるよ?」

「アルガッ!!?」

「……ッ!!」

 

 ロビンを抱き寄せ刀を一本でミホークの斬撃を受け止めた。突然現れた俺を見て驚くロビン。そして、自分の斬撃を受け止められ驚くセラフィムミホーク(クソガキ)

 

 剣を弾くと俺の危険度を察知したのか無闇に襲ってこず警戒する。

 

「んな危ないもんロビンに向けてんじゃねェよ。ブッ飛ばすぞ。無事かロビン?」

「え、ええ……。無事、ケガはないけれど……近いわ///

「顔色がおかしい、やっぱりあいつに何かされたのか……!」

「いや、お前のせいだろ」

 

 明らかに動揺し様子がおかしいロビンは隠したいのか顔を逸らす。仲間を危害に合わせて黙ってられないと相手を睨むが後ろで「(アトラス)」がジト目で小言を漏らす。

 

「は?俺の?何で?」

「嘘だろお前、これで何も思わんとか今まで愛情ってもんを教えて貰わなかったのか?ぶん殴りてェ……でも、今はいい。正直ヤバかった所だ助かった。おっ、本体(ステラ)も来た」

 

 後から追いついたベガパンク(ステラ)が慣れない操縦に腰を痛めたのかトントン叩きつつ「(アトラス)」に現状を説明する。

 

「ハアハア……やっと追いついた。全く老体に無理させおって……おお!「(アトラス)」無事じゃったかよかった。実はこれから地下の研究室へ向かう所じゃ。"鬼の戦漢"のよるとそこに犯人がおる」

「マジかよ!おれ達の研究所をめちゃくちゃにした奴が……許せん!!」

 

 すぐに目的の場所まで行こうとする二人を見てロビンとチョッパーにお願いをする。

 

「ロビン、チョッパー。二人もベガパンクに着いてってくれ。ここは俺に任せろ」

「アルガ大丈夫か?相手は子供だがパシフィスタだぞ?それになんだがスゲー強そうだ」

「だろうな。ベガパンク直々に"最強の人類"と形容してんだし。でも、何とかするさ。こちとら"世界最強生物(カイドウ)"と戦った事あんだぜ?」

「分かった。アルガを信じるわ。無茶はしないで」

「あいよー」

 

 ロビンと最後に言葉を交わし二人はベガパンクと一緒にこの場を後にする。その間も遠目で見ていたセラフィムミホーク。

 

「よく襲いかからなかったな。正解だ、いつ来てもいいように待ち構えていたからな。さて、これで俺とお前の一騎打ち───とでも言うと思ったかバーカ!」

「”嵐脚白雷(ランキャクハクライ),,!!!」

「……ッ!!?」

 

 突然飛んできた白い斬撃がセラフィムミホークへ直撃する。俺は斬撃が飛んできた方へ体を向けるとそいつに礼をいう。

 

「ナイスタイミング」

「うるさいわい。所でロロノアはどこじゃ?こっちへ来たはずじゃが……」

「あいつを見失ったら最後まともなルートには居ないと思え。あいつの迷子は物理法則を無視する。研究所の外に居るか、別の区棟にいるか、「研究層(ラボフェーズ)」から出ているか……」

「あり得んじゃろ、バリアに囲まれとるんじゃぞ。……え、冗談じゃなく?」

 

 最初は笑っていたが無言で頷く俺の目がマジで言っていると察し言葉を失ったカクはドン引きする。

 

 わかる、初めてゾロの不思議迷子(ファンタジスタ)を見るとそうなるよな。とりあえず、ゾロは一旦置いといてまずはこのセラフィムを……ッ!

 

「カク伏せろ!!」

「何じゃ突ぜ───」

 

───ぱっ!

 

「”圧力砲(パッドほう),,」

「ガハッ!!?」

 

 カクの背後から音もなく現れたのはくまさんのセラフィム。ニキュニキュの能力で瞬間移動しカクの腹を空気の衝撃波が貫通する。

 

「ぐふっ!抜かった……!しかし何故ヤツがここに!?ルッチらは何をしておるんじゃ!!」

「くまさんの能力ならできないことはないが……」

 

 改めてセラフィムくまさんを見る。

 

 確かくまさんってバッカニア族って人種何だよね?それ自体何なのかはよく分かっていないが常人よりガタイとパワーがすごいってのは知ってる。まあ、それだけでもスペックはいいけど……。

 

 コイツの場合、くまさんの能力やバッカニア族の力にプラスして、ルナーリア族の頑丈さと一時的な無敵能力も付いている上、黄猿のレーザー搭載……ポテンシャルだけで言ったらカイドウやビッグマムにも引けを取らないんじゃ……。

 

「舐めてかかったら痛いしっぺ返しを食らいそうだ。カク、動けそうか?」

「当たり前じゃ。これぐらいでやられるような軟な鍛え方はしとらんわい」

 

 さっすが"動物(ゾオン)系"の覚醒者。タフですねェ。

 

 立ち上がると俺の横まで歩きセラフィムと向かい合う。向こうも身構え俺も警戒しているとカクが何か言いたげな目でこちらを見ていた。

 

「何と言うか、お前さん気にならんのか?ついさっきまで敵じゃったわしと肩を並べているこの状況に」

「まあ、ある程度把握してるから。ベガパンクの誰かが裏切りセラフィムを操っている。んで、あんたらは一先ず休戦して共闘って感じだろ?今、ロビン達がその裏切り者を捕まえに行ってるからそれまで足止めすればいいさ」

 

 急に味方ヅラしていて疑問に思わないのかと思っていたみたいだが、俺が応えるとカクは納得したのかすぐにセラフィムの方へと視線を向ける。

 

「成程のう、頭が回るやつじゃ。ならば二人で止めるぞ"鬼の戦漢"!!」

「ああ!」

 

 俺の返事が合図となり武器を取った俺達は同時に駆け出した。

 

 

 

 

 もしも、ワンピースの世界に来たら何をしたい?

 

 ああ、ゴメン急過ぎたかな?でも、一度は考えた事はあるんじゃない?読んでた漫画の世界に行けるなんて普通あり得ないんだし。

 

 そういった妄想の中で主人公達と一緒に冒険をしてみたい。そう考える人が多いかも知れない。でも、()は違う。

 

 俺はミーハーだからガチ勢みたいに積極的に関わっていこうとは思わない。どちらかと言えば遠くから生でその冒険を見てみたい気持ちが大きい。

 

 だから見てきた。これまでの彼らの冒険を───

 

 東の海(イーストブルー)編では時にはモブ海賊の船員として、時にはバラティエのコックとして、時にはオレンジ村の住民として……。

 

 アラバスタ編では反乱軍の一人として……。

 

 空島編ではシャンディアの戦士として……。

 

 エニエス・ロビー編では政府の役員として……。

 

 スリラーバーク編ではゾンビの一人として……。

 

 シャボンディ諸島編では島の住民として……。

 

 インペルダウン編では看守の一人として……。

 

 マリンフォード編では海兵の一人として……。

 

 魚人島編では魚人の一人として……。

 

 パンクハザード編ではG5海兵の一人として……。

 

 ドレスローザ編では逃げ惑う街人として……。

 

 ゾウ編では気の良いミンク族として……。

 

 ホールケーキアイランド編ではビッグ・マムの子供として……。

 

 ワノ国では百獣海賊団の船員として……。

 

 見てきた。全て記録した。後で()()()と観返す為に……。所々で原作とは異なる展開も多々あるが……まあ、許容範囲だ。改変と言えば聞こえがいいし別にいい。

 

 ネームドキャラの死亡は()()()には苦かもしれないしな。

 

 悔しいなァ……。俺にはそういう配慮が欠けていた。でも、エースの生存ルートだけは割と本気で探ってたんだぜ?()()()エース推しだし。ま、エースが生きたらルフィかサボのどちらかが死ぬ()()()しか見つからなかったから匙を投げたが。

 

 事実、この世界のサボは死んだ。死体処理犯に渡すまでに体は調べた。漫画の世界だからいくら出血してもワンチャン生存の可能性もあったから心臓を確認したが……鼓動は一切聞こえなかった。

 

 いくらネームドキャラでも心臓が動かなきゃ死ぬ。だから確認後はそのまま引き渡し一度拠点へと戻った俺は今度エッグヘッドへと向かっていた。

 

 原作では"炎帝サボ"と呼ばれここから大活躍していくハズだったのに運命はその穴埋めにあの転生者を選んだ。"第二の革命家アルガ"、サボが亡くなったからその理由も分かるが……原作を知ってる身としては少し……いやかなりイラッとしている。

 

 後もう一つ腹立つ要因、それはトットムジカだ。

 

 あの野郎ピリオ島では自分でトットムジカは楽譜を燃やして消滅させたとか言いながらちゃっかり自分の力にしてやがった。

 

 故に、これまでの様にあえて接触せずに「傍観」を貫くつもりだったが予定を変更。これからエッグヘッドで奴の正体を探る。

 

 十中八九、転生者だろうが……元々前世では誰だったんだ?()()()()()()()()なのは間違いないんだが……。

 

 この世界には7人の転生者がいる。既に2人は見つけ家族となった。残るは4人、そのうちの1人がアルガとか言う奴でほぼ確定している。

 

 

『俺は……っ!!()()()じゃねぇ!!!』

 

 

 確証はないが……もしもアルガがあの男なのだとしたら、殺───

 

 プルプルプルプル プルプルプルプル プルプルプルプル…ガチャ

 

「もしもし俺だが」

『よかった繋がった……。お忙しい所申し訳ありません。非常事態です!』

「アイザックか。何かあったか?」

『実はヒマで痺れを切らしたシキがバレットとケンカを始めて収拾がつきません!!このままだと拠点どころか島が……!!』

 

 あー、とうとう我慢の限界来ちゃったかァ。たまにガス抜きを手伝っていはいたがそれだけじゃ足りなくなったみたい。

 

「シキとバレットかァ……。だったらパパに止めて貰おう。「(きん)」はある程度溜まってたろ?」

『え、ええ……。それでもあの男に二人を止められるとは到底思えませんが……』

 

 アイザックが難しそうに声を渋る。確かにパパじゃ心許ないのはわかる。元々一般人で覚醒すらしてないからねー。

 

「まあ、いい頃合いじゃない?そろそろパパにも強くなってほしかった所だし。あ、そうだ。追い込みとしてもう一つ……もし止められなかったら()()()()でまたあそこに飛ばすよって伝えといて」

『っ!……かしこまりました』

 

 オシオキと聞き明らかに様子を変えたアイザック。その意味を理解しているからこそ出る反応。それはパパへの同情からか、境遇を自身に置き換えた想像による恐怖か。

 

 アイザックは了承の返事を最後に電伝虫を切る。

 

 全く、あの2人には困ったものだ。帰ったら久々に遊んでやろう。

 

───チャキ

 

「き、貴様っ!!ここで何をしている!!」

「あら、バレた」

 

 電伝虫を切ると後ろから海兵が銃口を向けてきた。俺の服装は一般的なものでいきなり銃口を頭に押し付けられる不審な格好はしていない。しかし、この海兵は俺に対し警戒を緩めない。

 

 あちゃー、そりゃバレるか。だってここ……。

 

「いったい何者だ!?何故この()()にいる!!」

 

 現在、エッグヘッドへ向かっている100隻の艦隊の一隻に俺はいたから。相手も海兵しかいる筈のない軍艦内で密航者を見つけて驚いたのか襟が乱れてたり隊服が着崩れしている。

 

 でもさー、しょうがなくない?普通の船でいけば時間かかるし、”月歩,,で行くには遠いから疲れるし。だったら同じ目的地に向かう速い軍艦に乗った方が楽じゃん。

 

「まーまー、この船ってエッグヘッドに行くんでしょ?俺も行きたいから乗せてってよ〜」

「ふ、不審人物め!!今どこに通信していた!?シキとバレット……どちらもインペルダウンの脱獄囚の名だ!!アイザックは、ジェイルアイランドの看守長と同じ名だが……どういう関係だ!」

「…………」

 

 ドジッた。モブ海兵に聞かれちゃうなんて!……まあ、いっかァ。そろそろ密航者ごっこも飽きてきたし今度は───

 

「おい誰か来てくれ!!ここに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん、何だここにいたのか。何をしている。まもなく目的地だぞ。気を引き締めろ」

「はいはーい!正義の名の下に悪即拳です!()の鉄拳が火を吹きますよ!」

「斬じゃないのか……。と言うか軽口を叩くな今は任務中だ。おれとお前の仲だから許せるが他の上司だったら懲罰ものだぞ」

「了解でーす!」

「ったく、()()()()()()()()()()から正しとけ。それと……さっき大声が聞こえた気がしたんだが……?」

「何の事でしょう?()()()()()()()()()()()()?」

「確かにそうだな。それじゃ引き続き警備を怠るなよ」

「はい、任務を遂行させます。()()()()()粛々と、ね」

 

 

 

 

 

 セラフィム二人と戦っていた俺だったが、思いの外収拾は早くついた。

 

 カクが負傷するも、その後は善戦しその間にロビン達が見事犯人である「欲」を捕らえ暴れるセラフィム達を鎮圧した。

 

 騒ぎも落ち着いてきた頃、俺はカクを背負い皆が集まっている司令塔室へと到着した。

 

「えーん!「(エジソン)」達がァ〜〜!!ぐすっ……あ、お前達も戻ってきたか。これで全員、死んだ奴ら以外は……うわーん!」

「いやだから「(ワイ)」は生きとるって……。おっ、二人も無事に戻っ……いや一人重傷やんけ!」

「うん、だからチョッパー呼んでカクの容態を診てくれない?俺ちょっとあっちでやる事あるから。これ借りるね」

「やる事?何や分からんが了解したで任せとき!」

 

 そう言って動けないカクを預け泣いてる「(リリス)」の横においている物を取ると目的の人物へと会いに向かう。

 

 その人物は……。

 

「おーいルッチー!お前も皆と一緒に戦ってくれたんだろ?ありがとな!お前に会えて嬉しいよ。礼をさせてくれ」

「アルガッ!?……フッ、よせ。しかし、そこまで言うのならもう一度おれと殺し合いをしないか?」

 

 赤面しながら殺し合いをしたいなんて言う狂人初めて見たわ。ゴールデンカ◯イの変態囚人かお前は……。

 

 しかし、ここで引いてはダメだ。相手に寄り添って……。

 

「そうがっつくなよ。こんな所で暴れちゃ仲間達に迷惑がかかる。外で殺ろうぜ」

「貴様もようやくその気になったか。ならば早く出て思う存分に───」

 

───ばるんっ

 

「……え」

「お礼のバブルガン。召し上がれ♪」

 

 意気揚々とするルッチの背後をさっき借りたバブルガンで射つと大きなシャボン玉の中へと閉じ込められた。

 

「ハイ、お疲れ。解散解散」

「ちょ、ちょっと待て!!これは何の真似だ!?」

「え、だってお前らの自由って騒ぎが落ち着くまでの間だろ?一段落ついたけど素直に手錠しても避けられるだろうしこれが一番かなって」

「アルガ、謀ったな!!アルガァア!!!」

 

 どこの地球方面軍司令官ですかね。

 

 カクも重症でまともに動けない状態だしこれで黄猿が来た時にステューシーが刺される心配がなくなった。と言うか原作でも思っだが何で「欲」を捕まえた後もあの二人を自由にしてたんだよ。しっかり手錠でも何でも拘束しときなさいよ。

 

「おじさんも無事だったんだねよかったァ〜。僕の方はおっきな子供ジンベエが襲ってきたんだー。全然攻撃が効かなくて驚いたよ」

「へー、鬼姫様に襲いかかって……」

 

 子ジンベエが鬼姫様をねー。ほー、ふーん、なるほどなるほど……。

 

 判決───有罪(ギルティ)没収(コンフィスケイション)!!死刑(デスペナルティ)!!!

 

「ぐちゃぐちゃにしてやる……」

「おじさん目が恐いよ!?僕は大丈夫だから!サンジが守ってくれたから!!」

 

 ぶちギレ寸前の俺を必死で止めようとする鬼姫様。その様子をシャボンの中で見ていたルッチが疑問に思う。

 

「誰だ?随分と仲がいいな……手配書にはねェ顔だ。新しい仲間か?いや、待てよ……その角に色味の帯びた白髪。そうか、貴様がゲルニカの報告に載っていたカイドウの娘か」

「違うぞ」

 

 事前情報と照らし合わせルッチは鬼姫様の正体に気付く。正解ではあるが、鬼姫様はルッチの結論を否定し名乗りを上げた。

 

「僕はおでんだ」

「……?」

「それと娘じゃない。僕はおでんだから男だ」

「…………??」

「あのクソ親父の子供ではあるけど僕はおでんだから息子なんだ」

「………………???」

「鬼姫様、これ以上は余計困惑するのでそこまでに」

 

 宇宙ネコならぬ宇宙豹になってらっしゃる。

 

 ルッチの珍しい顔を見ていると捕まっている「(ヨーク)」が電伝虫でどこかに通話してくる声が聞こえてきた。

 

「交渉成立!!───だったら今すぐ!あたいを助けてェ〜〜〜〜っ!!!麦わらのルフィに殺される〜〜〜〜っ!!!」

「成程、事件の全容が見えた」

「そういう事じゃったか……」

 

 あ、もうここまで来てたのか。

 

 俺が来るまでの間にそこそこ話が進んでいたっぽい。確かに騒ぎが起きてからだいぶ経ったし……ってあっぶね!だとすると俺の()()()()()()もうすぐじゃん!

 

「もしもし!!おれの名はモンキー・D・ルフィ!!!海賊王になる男だ!!!Dr.ベガパンクはおれ達が貰った!!「(ヨーク)」の命が惜しければ!!海岸の船を全部どけろ!!!」

『……麦わらのルフィか。中では今誰が生き残ってる?』

「ん?えーと、ケガしてる奴もいて……」

 

 無能星のクセにやるな。ルフィの単純さを利用してさらっとこちらの情報を得ようとしている。ロビンもそれに気づき電伝虫の通話を切ろうとしていた。

 

「ルフィダメよ!」

「いや待ってくれ。まだ切るな」

「え、アルガ?」

 

 しかし、俺はそのロビンを止めてルフィへ近づく。そのまま受話器を取った。

 

「こらルフィ安易に情報を渡すんじゃない」

「う、わりアルガ……」

「だが、せっかくの機会だ。積もる話もあるし───ここからは俺が話そう」

 

 ようやく、この瞬間が来た。何だかんだ俺はまだ五屑星(こいつら)と会話をした事なかったんだよなァ。

 

 

 だから───こっからは俺のご褒美タイムだ!

 

 

 えー、ゴホンゴホン……。初めましてだからまずは挨拶からだよな。よし!

 

「やっほ〜〜♪高い所がお好きなお馬鹿ちゃん達ィ〜♪貴方がたが大っ嫌いな男アルガです♪あ、俺はてめェらのこと大大大大大っっっっっっっっっっっ嫌いだよ♪」

 

 ピシリ───と、空気が凍る音が聞こえた。

 

「ちょちょちょ〜〜い!!?アルガ何言ってんだ!!相手は世界政府だぞ!!?」

「だってそうじゃん。馬鹿と煙は高いところが好きって言うし。なら世界でも最も高い"赤い大陸(レッドライン)"の上にいるこいつらは超絶大馬鹿集団じゃん」

『貴様が……"鬼の戦漢"っ!!!』

 

 初めて俺と言葉を交わし驚く五馬鹿星。そして、ウソップもまた歯をガタガタ震わせ涙目になる。

 

「そうだよォ〜。俺達って結構根深い関係だけどこうして声を交わすのは初めてだね。色々と話したい事があってどれからいこうか迷うなァ〜。まずはこの前のお土産の礼かな?」

『お土産の礼だと……?』

「惚けんなよー。この前ワノ国に古代兵器を送ったろ。カイドウと戦っていた俺を殺す為に」

『っ!!!』

 

 俺の言葉に五老星どころか周りの皆も驚愕する。

 

「ハアッ!!?アルガそれマジかよ!!あの時、古代兵器が襲ってきてたのか!!?」

「あー、空に浮いてたアレか」

「そーいえば僕も見てた。何かすっごくデカいの飛んでたね」

「ルフィとヤマトも知っとったんかい!!?言えよそういう大事な話は!!!」

「「ごめんなさい」」

 

 ウソップごめんなさい。

 

 でも、あの時は百獣海賊団との戦いで皆一杯いっぱいだったから無駄に心労を増やしたくないなと思ってあえて黙っていた。二人は単純に忘れてただけだろうけど。

 

「あんたらの俺への想いよ〜〜く伝わったよ。何が何でも殺したいって想いがねェ。だ・か・ら〜♪俺も想いを込めて送り返したよ♪届いてるかなァ?ボロボロにした古代兵器のス ク ラ ッ プ ♪

『き、きっさまァァァッ!!』

 

 アッヒャッヒャッヒャッ!愉快痛快マジ爽快♪

 

 五ミカス星の悔しい声が実にいい音色に聞こえる。もっともっと煽りたいな〜聞きたいな〜……アハ♪そうだァ〜♪

 

「まあ、届いたって事は全壊したわけじゃないんだろ?つっても直せるかどうかはまた別の話ですけどォ〜♪古代兵器なしでこれからも俺の───()()の命を狙ってきな」

『ッッッ!!!?』

 

 予想通りの反応に俺は内心ほくそ笑む。

 

 おっ、やっぱ釣れた釣れた〜。そうだよね〜!こんな一人称他にいないもんね〜!

 

『貴様……何の真似だっ?』

「えー?何の事だムー?ムーはァ〜、一人称とォ〜語尾にィ〜、ムーを付けてるだけだムー♪」

『今すぐそれを辞めろっ!!!』

「ムー?」

『ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!』

 

 ムーッムッムッムwwwwあ、違ったwアッヒャッヒャッヒャッwwwwあーーwwwダメだウケるwww腹よじれそwwww

 

 この場の誰もが不思議に思う。なぜ五老星がここまで腹を立たせているのかに。その答えは俺にしか分からない。だが、これでいい。今はただただこいつらを嫌がらせで煽りまくりたい。

 

『殺す!!!やはり貴様だけは何としても必ず死なねばならない!!!!』

「おー、そうしてくれ。そうじゃねェとムーも張り合いがないムー」

『何だとっ!!』

「てめェらが今更ブチギレようが関係ねェ。俺は既に───腸煮えくり返ってんだからなァ?」

 

 ここで空気が変わる。さっきまでの陽気だった俺の声が次の瞬間恐ろしい程に重々しいものへと変わったから。

 

「俺の両親、ロビンにフランキー、くまさんの家族……他にも俺の大事な人達の幸せを奪ったお前らを一生……いや、来世だって許さねェ。必ず償わしてやるよ」

『フン、ウジ虫がどう足掻こうが所詮は奴隷との間に産まれた産まれながらの奴隷……。いずれ気付くだろう。己の惨めな末路に……』

「やれるもんならやってみやがれ。ワノ国でも言ったが改めて、てめェらに伝えるぜ世界政府。天竜人は全員神の座から引きずり下ろしてやる!これは───」

 

 ワノ国でゲルニカにも言ったがやはりトップにも伝えないとな。それが礼儀だ。

 

 

「これは奴隷()による自称神(天竜人)への宣戦布告だ!!!」

 

 

 言いたい事を言い終えると連絡を切った。相手からの返事なんていらない。向こうが一方的に仕掛けてくるのならばこちらも一方的にやらせてもらおうじゃないか。

 

 でも、その前にやるべき事をしなければ。

 

「皆ごめん、俺が身勝手に始めたケンカでこれから迷惑をかけるかもしれない。でも……」

「アルガ」

「っ!ルフィ……」

 

 俺の身勝手な行動で皆を危険にさらしてしまった。怒られるのは仕方ないと思うもはやり少し怖くなって顔を伏せてしまう。

 

 しかし、ルフィが両頬を掴み無理やり顔を上げられると……目の前にはいつもの優しい顔で笑っているルフィがいた。

 

「にっししし!気にすんな!お前のケンカはおれ達のケンカだ。好きなだ迷惑かけろよ!」

「ルフィ……!」

「そうよアルガ」

 

 ルフィの言葉に心が救われる。そこにロビンも近づくと寄り添って微笑んでくれた。

 

「さっきの発言、あれは貴方だけの怒りじゃない。私の分まで怒ってくれた。ふふ、嬉しかったわありがとう」

「アウ!おれの分もスーパーにな!!」

 

 ロビン、フランキーも……!

 

 世界政府に恨みがある二人がお礼をする。そして、ここで気付いた。この場には誰も俺を責める人はいない事に。

 

「しょうがないわねー。ま、世界政府とはいつかこうなる気はしてたし。それに、迷惑ならルフィの振り回しで散々慣れたわ。今更あんたの迷惑の一つや二つへのカッパよ」

 

 ナミもやれやれと言った様子で苦笑する。他の皆も反応は同じだった。

 

「今話してたのっておじさんの敵なんだよね?だったら僕も一緒に戦うよ!おでんは家臣を見捨てない。おじさんの敵は僕の敵だ!!」

「鬼姫様……!」

 

 何て言うか……嬉しいな。心がポカポカする。

 

「皆、ホントにありがとう!」

「おう!そんじゃ野郎共!!アルガの敵を全部ブッ飛ばして、次の冒険に行くぞォ!!!」

『オオオオオオッ!!!!』

 

 ルフィがそういい皆で一致団結する。その輪の中に俺も加わり元気よく声を出した。

 

 これまで原作知識に助けられる事が多かったがこれからはそれがなくなる。先の展開を知っていると言うアドバンテージがなくなった今、俺はきっとこれまで以上に苦悩が待っているかもしれない。

 

 だけど、俺には信頼してくれる仲間がいる。不安になる必要なんてないじゃないか。仲間を信じて進む、ただそれだけだ!

 

 とりあえず分かっている範囲だと、原作ではサターンだけがエッグヘッドへ来てたから恐らく今回のボスは奴で間違いないだろう。

 

 だから今回は無能星のサターンひとり倒しておしまいになるだろうが……待ってろよ。いつか必ずてめェら全員をぶっ倒してやからな!

 

 改めて心の中でそう決心すると今後の戦いに心を震わせ拳を握るのだった。

 

 

 

 

 

 数時間後───

 

「呼ぶぞ」

「ヒヒィィン!!」

「ギャオォ!!」

「ブオォォッ!!」

「ギャオッ!!」

 

「…………」

 




【転生の法則・その三】
転生者は完全ランダムに選ばれるわけではなく、最初に産まれた者と関係する者達が選ばれる。

どうも皆さんもしロマです!
いつもご覧くださりありがとうございます!
本日は意味深編と同時投稿をしておりますのでよかったらぜひ下のリンクからどうぞ!( ´ ▽ ` )つ

本編は下のリンクから飛べますのでよければどうぞ!
https://syosetu.org/novel/390201/
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