あなたにもう一度毛布をかけるため《物語修整完了》   作:もしも=ロマンの可能性だよねッ!

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更新が遅れてしまい申し訳ありません。
理由としましては二つありまして……。一つはお話を二つ書いていたのと、もう一つは……フシギバナ、ニドキング、ピジョット、キュウコン、ラプラス、サンダースと共に旅をしてました!
やっぱリーフグリーンは至高ですn((殴
そ、それでば、続ぎを、どうぞ……ボロ…


6話 ご褒美タイム★

 

 「研究層(ラボフェーズ)」内では現在、あちこちで異変が起きていた。監視用電伝虫の中継が至る所で途絶える。他にも遠くで爆発音が所々で聞こえ誰かが戦っているのが分かった。

 

 別にベガパンク(ステラ)が失踪したワケでもないのに何故分断されているのかは不明だが騒ぎが起きたのなら仕方がない。一刻も早く解決しないと。

 

 この騒動の犯人である「(ヨーク)」を捕まえるためにも俺達は急いで通路を走っていた。

 

「おのれヨークめ!ラボが滅茶苦茶ではないか!!ぐぬぬ、自分の欲を見抜けなかった不甲斐無さにも腹が立つ!!それにしても……」

 

 自身の欲が招いた事態に憤慨しているベガパンク(ステラ)は来た道を振り返る。そこにはさっきまで殺気を向けていたハンコックのセラフィムが伸びていた。

 

「よくS-スネークを抑え込めたな。バブルガンも無しに」

「アッハッハッ!いくら"最強の人類"と言えど中身がハンコックなら対処法はある」

「それにしてもよ。まさか女帝にあんな弱点があったなんて……」

 

 そういい懐から何枚かの写真を取り出す。その写真にはルフィが写っていた。ロビンはその写真を見て若干呆れながら声を漏らす。

 

 そう、前回の終わりに次回はハンコックセラフィムとのゴリゴリの戦闘を匂わせたがこいつの対処法は結構簡単なんだよな。なんたって、写真見せるだけなのだから。

 

 まず初めにルフィにハリケーンしているか普通の写真を見せ様子を伺う。するとポーカーフェイスだったのがみるみる褐色肌の顔が赤面に変わり確信を持つ。

 

 そうしたら次々に色んなルフィの写真を見せた後、最後に湯上がり時の(湯気でいい感じにアレが隠れた)真っ裸ルフィを見せて盛大に鼻血ブーで倒れ無力化に成功させた。

 

 流石にいたいけな少女相手にあの写真は刺激が強すぎたかな?でも、本人も目をハートにして満足そうだったしいっか。

 

「現時点ではまだルフィと会っていないから恋ハリ状態になるか不安だったが、ルフィ好き好き遺伝子は健在みたいでよかったぜ」

「うーむ、S-スネークにそんなプログラムはされておらん筈じゃが……心とはまか不思議じゃのー。実に興味深い」

 

 あくまで一時的な無力化だから起きたらまた襲いかかってくるだろう。しかし、その前にすべて終わらせれば丸く納まる。

 

 そう考えていると見聞色に反応が出る。奥の通路から敵意を向ける声が聞こえた。そう遠くはない、真っすぐこちらへと向かって───ッ!!?

 

「うおっ!?」

「アルガ!?」

 

 奥から物凄い勢いで跳んできたのは鷹の目のセラフィム。とてつもない速さで斬りかかってきたので思わずガードしつつも仰け反ってしまう。

 

「ぐっ、問題……!ない!」

 

 すぐに体勢を戻し払いのけると鷹の目セラフィムは後ろへさがり距離をとる。俺への警戒心を剥き出しにすると他に視線を変える。

 

 そして、再び襲いかかるが今度の標的は俺じゃない。目の前で軌道を変えると両断する勢いで剣を振り上げた。

 

 そして、剣を振り下ろす先には───ブチッ!

 

 確かに原作でもロビンがセラフィムに襲われてケガを負っていたけどさァ……それを黙って見てるわけねーだろ。

 

───ガキィィンッ!!!

 

「おいコラ褐色ショタホーク。てめェの相手は俺だろうが何ロビンに手を上げようとしてんだブッ潰すぞ」

「アルガ、ありが───ッ!!?」

 

 ロビンを抱き寄せ刀を一本でミホークの斬撃を受け止めた。突然現れた俺を見て驚くロビン。そして、自分の斬撃を受け止められ驚くセラフィムミホーク(クソガキ)

 

 剣を弾くと無闇に襲ってこなくなり警戒する。

 

「んな危ないもんロビンに向けてんじゃねェよ。無事かロビン?」

「え、ええ……。無事、ケガはないけれど……近いわ///

「顔色がおかしい、あいつに何かされたのか……!防ぎ切れなかったのか!?」

「いや、お前のせいだろ」

 

 明らかに動揺し様子がおかしいロビンは隠したいのか顔を逸らす。仲間を危害に合わせて黙ってられないと相手を睨むが後ろでベガパンクがジト目で小言を漏らす。

 

「は?俺の?何で?」

「嘘じゃろお前、これで何も思わんとか今まで愛情ってもんを教えて貰わなかったのか?まあいい、今は一刻も早くヨークを取っ捕まえねば!地下の研究室じゃったか。すぐ行こう!!」

 

 すぐに目的の場所まで行こうとするベガパンクを見て俺はロビンにお願いをする。

 

「ロビン、ベガパンクに着いてってくれ。ここは俺に任せろ」

「アルガ大丈夫?相手は手強そうよ」

「だろうな。ベガパンク直々に"最強の人類"と形容してんだし。でも、何とかするさ。こちとら"世界最強生物(カイドウ)"とやり合った事あんだぜ?」

「分かった。アルガを信じるわ。無茶はしないで」

「あいよー!」

 

 ロビンと最後に言葉を交わし二人は一緒にこの場を後にする。その間も遠目で見ていたミホークセラフィム。

 

「よく襲いかからなかったな。正解だ、いつ来てもいいように待ち構えていたからな。さて、これで俺とお前の一騎打ち───とでも言うと思ったかバーカ!」

「”嵐脚白雷(ランキャクハクライ),,!!!」

「……ッ!!?」

 

 突然飛んできた白い斬撃がセラフィムミホークへ直撃する。俺は斬撃が飛んできた方へ体を向けるとそいつに礼をいう。

 

「ナイスタイミング」

「うるさいわい。所でロロノアはどこじゃ?こっちへ来たはずじゃが……」

「あいつを見失ったら最後まともなルートには居ないと思え。あいつの迷子は物理法則を無視する。研究所の外に居るか、別の区棟にいるか、「研究層(ラボフェーズ)」から出ているか……」

「あり得んじゃろ、バリアに囲まれとるんじゃぞ。……え、冗談じゃなく?」

 

 最初は笑っていたが無言で頷く俺の目がマジで言っていると察し言葉を失ったカクはドン引きする。

 

 わかる、初めてゾロの不思議迷子(ファンタジスタ)を見るとそうなるよな。とりあえず、ゾロは一旦置いといてまずはこのセラフィムを……ッ!

 

「カク伏せろ!!」

「何じゃ突ぜ───」

 

───ぱっ!

 

「”圧力砲(パッドほう),,」

「ガハッ!!?」

 

 カクの背後から音もなく現れたのはくまさんのセラフィム。ニキュニキュの能力で瞬間移動しカクの腹を空気の衝撃波が貫通する。

 

「ぐふっ!抜かった……!しかし何故ヤツがここに!?ルッチらは何をしておるんじゃ!!」

「くまさんの能力なら逃げるのもできないことはないが……」

 

 改めてセラフィムくまさんを見る。

 

 確かくまさんってバッカニア族って人種なんだよね?それ自体何なのかはよく分かっていないが常人よりガタイとパワーがすごいってのは知ってる。まあ、それだけでもスペックはいいけど……。

 

 コイツの場合、くまさんの能力やバッカニア族の力にプラスして、ルナーリア族の頑丈さと一時的な無敵能力も付いている上、黄猿のレーザー搭載……ポテンシャルだけで言ったらカイドウやビッグマムにも引けを取らないんじゃ……。

 

「舐めてかかったら痛いしっぺ返しを食らいそうだ。カク、動けそうか?」

「当たり前じゃ。これぐらいでやられるような軟な鍛え方はしとらんわい」

 

 さっすが"動物(ゾオン)系"の覚醒者。タフですねェ。

 

 立ち上がると俺の横まで歩きセラフィムと向かい合う。向こうも身構え俺も警戒しているとカクが何か言いたげな目でこちらを見ていた。

 

「何と言うか、お前さん気にならんのか?ついさっきまで敵じゃったわしと肩を並べているこの状況に」

「まあ、ある程度把握してるから。ベガパンクの誰かが裏切りセラフィムを操っている。んで、あんたらは一先ず休戦して共闘って感じだろ?今、ロビン達がその裏切り者を捕まえに行ってるからそれまで足止めすればいいさ」

 

 急に味方ヅラしていて疑問に思わないのかと思っていたみたいだが、俺が応えるとカクは納得したのかすぐにセラフィムの方へと視線を向ける。

 

「成程のう、頭が回るやつじゃ。ならば二人で止めるぞ"鬼の戦漢"!!」

「ああ!」

 

 俺の返事が合図となり武器を取った俺達は同時に駆け出した。

 

 

 

 

 セラフィム二人と戦っていた俺だったが、思いの外収拾は早くついた。

 

 カクが負傷するも、その後は善戦しその間にロビン達が見事犯人である「欲」を捕らえ暴れるセラフィム達を鎮圧した。

 

 騒ぎも落ち着いてきた頃、俺はカクを背負い皆が集まっている司令塔室へと到着した。

 

「えーん!「(エジソン)」達がァ〜〜!!ぐすっ……あ、お前達も戻ってきたか。これで全員、死んだ奴ら以外は……うわーん!」

「いやだから「(ワイ)」は生きとるって……。おっ、二人も無事に戻っ……いや一人重傷やんけ!」

「うん、だからチョッパー呼んでカクの容態を診てくれない?俺はちょっとあっちでやる事あるから。これ借りるね」

「やる事?何や分からんが了解したで任せとき!」

 

 そう言って動けないカクを預け泣いてる「(リリス)」の横においている物を取ると目的の人物へと会いに向かう。

 

 その人物は……。

 

「おーいルッチー!お前も皆と一緒に戦ってくれたんだろ?ありがとな!お前に会えて嬉しいよ。礼をさせてくれ」

「アルガッ!?……フッ、よせ。しかし、そこまで言うのならもう一度おれと殺し合いをしないか?」

 

 赤面しながら殺し合いをしたいなんて言う狂人初めて見たわ。ゴールデンカ◯イの変態囚人かお前は……。

 

 しかし、ここで引いてはダメだ。相手に寄り添って……。

 

「そうがっつくなよ。こんな所で暴れちゃ仲間達に迷惑がかかる。外で殺ろうぜ」

「貴様もようやくその気になったか。ならば早く出て思う存分に───」

 

───ばるんっ

 

「……え」

「お礼のバブルガン。召し上がれ♪」

 

 意気揚々とするルッチの背後をさっき借りたバブルガンで射つと大きなシャボン玉の中へと閉じ込められた。

 

「ハイ、お疲れ。解散解散」

「ちょ、ちょっと待て!!これは何の真似だ!?」

「え、だってお前らの自由って騒ぎが落ち着くまでの間だろ?一段落ついたけど素直に手錠しても避けられるだろうしこれが一番かなって」

「アルガ、謀ったな!!アルガァア!!!」

 

 どこの地球方面軍司令官ですかね。

 

 カクも重症でまともに動けない状態だしこれで黄猿が来た時にステューシーが刺される心配がなくなった。と言うか原作でも思っだが何で「欲」を捕まえた後もあの二人を自由にしてたんだよ。しっかり手錠でも何でも拘束しときなさいよ。

 

「おじさんも無事だったんだねよかったァ〜。僕の方はおっきな子供ジンベエが襲ってきたんだー。全然攻撃が効かなくて驚いたよ」

「へー、鬼姫様に襲いかかって……」

 

 子ジンベエが鬼姫様をねー。ほー、ふーん、なるほどなるほど……。

 

 判決───有罪(ギルティ)没収(コンフィスケイション)!!死刑(デスペナルティ)!!!

 

「ぐちゃぐちゃにしてやる……」

「おじさん目が恐いよ!?僕は大丈夫だから!サンジが守ってくれたから!!」

 

 ぶちギレ寸前の俺を必死で止めようとする鬼姫様。その様子をシャボンの中で見ていたルッチが疑問に思う。

 

「誰だ?随分と仲がいいな……手配書にはねェ顔だ。新しい仲間か?いや、待てよ……その角に色味の帯びた白髪。そうか、貴様がゲルニカの報告に載っていたカイドウの娘か」

「違うぞ」

 

 事前情報と照らし合わせルッチは鬼姫様の正体に気付く。正解ではあるが、鬼姫様はルッチの結論を否定し名乗りを上げた。

 

「僕はおでんだ」

「……?」

「それと娘じゃない。僕はおでんだから男だ」

「…………??」

「あのクソ親父の子供ではあるけど僕はおでんだから息子なんだ」

「………………???」

「鬼姫様、これ以上は余計困惑するのでそこまでに」

 

 宇宙ネコならぬ宇宙豹になってらっしゃる。

 

 ルッチの珍しい顔を見ていると後ろからそっと近付いてきたステューシーさんが耳元で囁いて来た。

 

「へえー、アルガちゃんはその娘が大事なのねェ♡」

「あひんっ///ちょっ!ステューシーさん!?」

 

 耳は弱いからやめてください。ゾクッときちゃいます。

 

「アハハ、いい反応♪アルガちゃんは耳が弱いのねェ。良いことを知ったわ♡あら、そう警戒しないで頂戴。実は私諜報機関に潜入していたスパイなの。だから今は貴方達の味方よ」

「いやまあ、味方なのは分かるけど……距離近くありません?」

「そう?これぐらい普通よ♡」

 

 めっちゃ至近距離まで近付いてくるんすけど。女性のパーソナルスペースは狭いと言うけどこれはあまりにもだよ。あ、ほらいい匂いとかしてくる。

 

「………」ゴゴゴ…!!!

 

 気のせいかロビンが無言でこちらを見てくる。おかしいな、真顔なのに圧を感じて怖いよ。

 

「私ね、貴方のファンなの」

「うへ?ファン?俺の?」

「ええ、そうよ」

 

 唐突な告白に動揺を隠せない。

 

 歓楽街の女王様ともあろう者が俺なんかのファンだって?何だどういう事だ?お世辞か?ワナか?ハニトラか?

 

「こんな美人さんがファンだなんて恐縮です」

「そう言ってくれて嬉しい♡でも、意外と多いのよ?貴方のファンって」

「え、そうなの?」

 

 え、そうなの?

 

 思考と言葉が同時に出てしまった。だってしょうがないじゃん。そうなってしまうぐらい今のは疑わしいもん。

 

 しかし、俺の疑問にステューシーは頷き肯定する。

 

「ええ、そうなの。知らない?2年前の戦争で非加盟国の冷遇されている人達や解放されてもなお心が死んでいる元奴隷達が貴方のお陰で希望を見出した。ある者は「市民の代弁者」。ある者は「救済の申し子」。ある者は「第二の革命家」なんて讃えられているわ」

「知らない所で囁かれんのって何だかむず痒いな」

「あら、結構有名な話よ」

 

 マジか、俺世間でそんな評価をされていたのか。

 

 ドラゴンさんを差し置いて革命家だなんておこがましいッスよ。恐れ多いッス。

 

 でも、俺の行動で誰かが立ち上がれるようになれたのなら嬉しいかも。

 

「後は一時期やたらとラップが流行ってたわね。調べでは"海鳴り"が中心になって広めていたとか」

「アプー……」

 

 あいつの場合は絶対面白半分で広めてただろ。笑い泣きしながら広めている姿が容易に想像できる。そりゃ作曲してくれたのは助かったけども。

 

「世界中の人々の()()()()()()貴方と言う存在に興味が湧いた。だから私は貴方のファンなの♡」

「そうでしたか。なんだかテレるなァ」

 

 ファン、こんな美女が俺のファンか……うへへ。

 

「おお〜、おじさんって有名人なんだァ。フフン、僕も鼻が高いよ。……あれ?ロビン?」

「彼がそう呼ばれているのは知っていたけれど……。ハア、まさか政府の島で出会ってしまうなんてね」

 

 鬼姫様とロビンがこっちを見て何か話してる。そういえば、ロビンはこの2年で世界の情勢とか結構調べてたっぽいし俺の事も知ってたのかも。

 

 改めて思うが俺が第二の革命家かー。祀り上げている人達には悪いけど……。

 

「勝手に騒ぐ分には構わんが、俺が革命家ってのには性に合わんなァー」

「そうなの?」

「うん、どれだけ世間から言われようが俺は海賊だ。自由気ままに生きたい」

「まあ、そうよね。周りがそう囃し立てているだけだし。私は理想を押し付けたりはしないわ。でも、中には過激派もいるから気を付けて」

 

 ああー、いるいる。推しが自分の理想と違う言動を取るとすぐ激昂するヤバいファン。日本にも暴走気味なファンは一定数いるもんなー。

 

「なんなら今すぐ隣にあなたの過激なファンが熱い眼差しを向けているわよ♪」

「コイツはファンじゃなくてストーカーだろ」

 

 面白半分にルッチを指差す彼女に俺は背筋をゾッとさせる。

 

「誰がファンだ。そんな浮ついた言い方をするなステューシー。おれはただアルガと殺し合いをして血を見たいんだ」

 

 尚の事ヤベー奴だよ。てかストーカーは否定せんのかい。まあ、何にせよステューシーが理解あるファンで助かった。

 

「あ、革命家になる気はないけど世界政府は大っっっっっっっっっっっっっ嫌いだから潰せる機会があれば遠慮なくブッ潰すよ」

「元諜報機関のトップエージェントに言うのそれ?」

「元からスパイだったでしょアナタ」

「まあね〜♡」

 

 モネみたいに語尾に♡を着けたり自然と距離を詰めたりいちいち反応が可愛い。これが魔性の女というものか。

 

 大人の魅力を感じさせるのはロビンと同じだが、彼女はそれにプラスして男への接し方を熟知してらっしゃる。

 

 流石は快楽街の女王、俺が誇り高き戦士(童貞)でなければこの魅了に流されていただろうな。

 

 などと考えていると捕まっている「(ヨーク)」が電伝虫でどこかに通話している声が聞こえてきた。

 

「交渉成立!!───だったら今すぐ!あたいを助けてェ〜〜〜〜っ!!!麦わらのルフィに殺される〜〜〜〜っ!!!」

「成程、事件の全容が見えた」

「そういう事じゃったか……」

 

 あ、もうここまで来てたのか。

 

 俺が来るまでの間にそこそこ話が進んでいたっぽい。確かに騒ぎが起きてからだいぶ経ったし……ってあっぶね!だとすると俺の()()()()()()もうすぐじゃん!

 

「もしもし!!おれの名はモンキー・D・ルフィ!!!海賊王になる男だ!!!Dr.ベガパンクはおれ達が貰った!!「(ヨーク)」の命が惜しければ!!海岸の船を全部どけろ!!!」

『……麦わらのルフィか。中では今誰が生き残ってる?』

「ん?えーと、ケガしてる奴もいて……」

 

 無能星のクセにやるな。ルフィの単純さを利用してさらっとこちらの情報を得ようとしている。ロビンもそれに気づき電伝虫の通話を切ろうとしていた。

 

「ルフィダメよ!」

「いや待ってくれ。まだ切るな」

「え、アルガ?」

 

 しかし、俺はそのロビンを止めてルフィへ近づく。そのまま受話器を取った。

 

「こらルフィ安易に情報を渡すんじゃない」

「う、わりアルガ……」

「だが、せっかくの機会だ。積もる話もあるし───ここからは俺が話そう」

 

 ようやく、この瞬間が来た。何だかんだ俺はまだ五屑星(こいつら)と会話をした事なかったんだよなァ。

 

 

 だから───こっからは俺のご褒美タイムだ!

 

 

 えー、ゴホンゴホン……。初めましてだからまずは挨拶からだよな。よし!

 

「やっほ〜〜♪高い所がお好きなお馬鹿ちゃん達ィ〜♪貴方がたが大っ嫌いな男アルガです♪あ、俺はてめェらのこと大大大大大っっっっっっっっっっっ嫌いだよ♪」

 

 ピシリ───と、空気が凍る音が聞こえた。

 

「ちょちょちょ〜〜い!!?アルガ何言ってんだ!!相手は世界政府だぞ!!?」

「だってそうじゃん。馬鹿と煙は高いところが好きって言うし。なら世界でも最も高い"赤い大陸(レッドライン)"の上にいるこいつらは超絶大馬鹿集団じゃん」

『貴様が……"鬼の戦漢"っ!!!』

 

 初めて俺と言葉を交わし驚く五馬鹿星。そして、ウソップもまた歯をガタガタ震わせ涙目になる。

 

「そうだよォ〜。俺達って結構根深い関係だけどこうして声を交わすのは初めてだね。色々と話したい事があってどれからいこうか迷うなァ〜。まずはこの前のお土産の礼かな?」

『お土産の礼だと……?』

「惚けんなよー。この前ワノ国に古代兵器を送ったろ。カイドウと戦っていた俺を殺す為に」

『っ!!!』

 

 俺の言葉に五老星どころか周りの皆も驚愕する。

 

「ハアッ!!?アルガそれマジかよ!!あの時、古代兵器が襲ってきてたのか!!?」

「あー、空に浮いてたアレか」

「そーいえば僕も見てた。何かすっごくデカいの飛んでたね」

「ルフィとヤマトも知っとったんかい!!?言えよそういう大事な話は!!!」

「「ごめんなさい」」

 

 ウソップごめんなさい。

 

 でも、あの時は百獣海賊団との戦いで皆一杯いっぱいだったから無駄に心労を増やしたくないなと思ってあえて黙っていた。二人は単純に忘れてただけだろうけど。

 

「あんたらの俺への想いよ〜〜く伝わったよ。何が何でも殺したいって想いがねェ。だ・か・ら〜♪俺も想いを込めて送り返したよ♪届いてるかなァ?ボロボロにした古代兵器のス ク ラ ッ プ ♪

『き、きっさまァァァッ!!』

 

 アッヒャッヒャッヒャッ!愉快痛快マジ爽快♪

 

 五ミカス星の悔しい声が実にいい音色に聞こえる。もっともっと煽りたいな〜聞きたいな〜……アハ♪そうだァ〜♪

 

「まあ、届いたって事は全壊したわけじゃないんだろ?つっても直せるかどうかはまた別の話ですけどォ〜♪古代兵器なしでこれからも俺の───()()の命を狙ってきな」

『ッッッ!!!?』

 

 予想通りの反応に俺は内心ほくそ笑む。

 

 おっ、やっぱ釣れた釣れた〜。そうだよね〜!こんな一人称他にいないもんね〜!

 

『貴様……何の真似だっ?』

「えー?何の事だムー?ムーはァ〜、一人称とォ〜語尾にィ〜、ムーを付けてるだけだムー♪」

『今すぐそれを辞めろっ!!!』

「ムー?」

『ア"ア"ア"ア"ア"ッ!!!』

 

 ムーッムッムッムwwwwあ、違ったwアッヒャッヒャッヒャッwwwwあーーwwwダメだウケるwww腹よじれそwwww

 

 この場の誰もが不思議に思う。なぜ五老星がここまで腹を立たせているのかに。その答えは俺にしか分からない。だが、これでいい。今はただただこいつらを嫌がらせで煽りまくりたい。

 

『殺す!!!やはり貴様だけは何としても必ず死なねばならない!!!!』

「おー、そうしてくれ。そうじゃねェとムーも張り合いがないムー」

『何だとっ!!』

「てめェらが今更ブチギレようが関係ねェ。俺は既に───腸煮えくり返ってんだからなァ?」

 

 ここで空気が変わる。さっきまでの陽気だった俺の声が次の瞬間恐ろしい程に重々しいものへと変わったから。

 

「俺の両親、ロビンにフランキー、くまさんの家族……他にも俺の大事な人達の幸せを奪ったお前らを一生……いや、来世だって許さねェ。必ず償わしてやるよ」

『フン、ウジ虫がどう足掻こうが所詮は奴隷との間に産まれた産まれながらの奴隷……。いずれ気付くだろう。己の惨めな末路に……』

「やれるもんならやってみやがれ。ワノ国でも言ったが改めて、てめェらに伝えるぜ世界政府。天竜人は全員神の座から引きずり下ろしてやる!これは───」

 

 ワノ国でゲルニカにも言ったがやはりトップにも伝えないとな。それが礼儀だ。

 

 

「これは奴隷()による(天竜人)への宣戦布告だ!!!」

 

 

 言いたい事を言い終えると連絡を切った。相手からの返事なんていらない。向こうが一方的に仕掛けてくるのならばこちらも一方的にやらせてもらおうじゃないか。

 

 でも、その前にやるべき事をしなければ。

 

「皆ごめん、俺が身勝手に始めたケンカでこれから迷惑をかけるかもしれない。でも……」

「アルガ」

「っ!ルフィ……」

 

 俺の身勝手な行動で皆を危険にさらしてしまった。怒られるのは仕方ないと思うもはやり少し怖くなって顔を伏せてしまう。

 

 しかし、ルフィが両頬を掴み無理やり顔を上げられると……目の前にはいつもの優しい顔で笑っているルフィがいた。

 

「にっししし!気にすんな!お前のケンカはおれ達のケンカだ。好きなだ迷惑かけろよ!」

「ルフィ……!」

「そうよアルガ」

 

 ルフィの言葉に心が救われる。そこにロビンも近づくと寄り添って微笑んでくれた。

 

「さっきの発言、あれは貴方だけの怒りじゃない。私の分まで怒ってくれた。ふふ、嬉しかったわありがとう」

「アウ!おれの分もスーパーにな!!」

 

 ロビン、フランキーも……!

 

 世界政府に恨みがある二人がお礼をする。そして、ここで気付いた。この場には誰も俺を責める人はいない事に。

 

「しょうがないわねー。ま、世界政府とはいつかこうなる気はしてたし。それに、迷惑ならルフィの振り回しで散々慣れたわ。今更あんたの迷惑の一つや二つへのカッパよ」

 

 ナミもやれやれと言った様子で苦笑する。他の皆も反応は同じだった。

 

「今話してたのっておじさんの敵なんだよね?だったら僕も一緒に戦うよ!おでんは家臣を見捨てない。おじさんの敵は僕の敵だ!!」

「鬼姫様……!」

 

 何て言うか……嬉しいな。心がポカポカする。

 

「皆、ホントにありがとう!」

「おう!そんじゃ野郎共!!アルガの敵を全部ブッ飛ばして、次の冒険に行くぞォ!!!」

『オオオオオオッ!!!!』

 

 ルフィがそういい皆で一致団結する。その輪の中に俺も加わり元気よく声を出した。そこへベガパンクがやってきてコソッと耳打ちで話す。

 

「さっきの会話で気になる点がある。もしやとは思うが───いるのか?五老星よりも上の存在が」

 

 その問いかけに俺は頷き肯定する。

 

「それに関しては後で話すよ。俺もあんたに()()()()()()()()があるからその時に」

 

 この場で話せる内容じゃないしな。

 

 お互い了承すると盛り上がっている皆の和の中へと入っていく。それと同時にこれからの方針を考えていた。

 

 これまで原作知識に助けられる事が多かったがこれからはそれがなくなる。先の展開を知っていると言うアドバンテージがなくなった今、俺はきっとこれまで以上に苦悩が待っているかもしれない。

 

 だけど、俺には信頼してくれる仲間がいる。不安になる必要なんてないじゃないか。仲間を信じて進む、ただそれだけだ!

 

 とりあえず分かっている範囲だと、原作ではサターンだけがエッグヘッドへ来てたから恐らく今回のボスは奴で間違いないだろう。

 

 だから今回は無能星のサターンひとり倒しておしまいになるだろうが……待ってろよ。いつか必ずてめェら全員をぶっ倒してやからな!

 

 改めて心の中でそう決心すると今後の戦いに心を震わせ拳を握るのだった。

 

 

 

 

 

 数時間後───

 

「呼ぶぞ」

「ヒヒィィン!!」

「ギャオォ!!」

「ブオォォッ!!」

「ギャオッ!!」

 

「…………」




どうも皆さんもしロマです!
いつもご覧くださりありがとうございます!
本日は意味深編と同時投稿をしておりますのでよかったらぜひ下のリンクからどうぞ!( ´ ▽ ` )つ

本編は下のリンクから飛べますのでよければどうぞ!
https://syosetu.org/novel/390201/
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