熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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勇気の翼 キュアウィング登場!

ツバサがプリキュアとしての光に包まれるとミラージュペンがスカイミラージュへ変化。

 

「スカイミラージュ!トーンコネクト!ひろがるチェンジ!ウィング!」

 

その言葉と共にマイク部分にWINGと表示され、宇宙空間のようなエフェクトに包まれるステージへとツバサは舞い降りた。その瞬間、髪の毛が明るいオレンジに染まると同時に頭の上で丸まっていた鶏冠が開くようにしてアホ毛へと変化しつつ鳥の尾を模したように細長いアンダーポニーテールへ。髪の変化が終わると続けてオレンジのブーツを履いた。

 

「きらめきホップ!」

 

その言葉と共にステージ部分にHOPの文字が浮かぶ。すると小さな黒いハットの形をした髪飾りが装着され、耳にピアスのような物が付与されていく。

 

「さわやかステップ!」

 

続けてステージがSTEPに変わると体に紳士服を模した服が順番に装着される事になり、腰から脚にはショートパンツを履くと更にローブを下げる形となった。また、右脚には赤いリボンタイが巻かれている。

 

「はればれジャンプ!」

 

更にステージがJUMPに切り替わり、両手にグローブが付けられてから飛び出すと空中を自由自在に飛び回った。これにより変身は完了し、その姿はキュアサンライズと同様に男の子らしい姿で纏まっている。

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

 

ツバサは変身を完了すると名乗りをあげて締め括った。しかも彼は、キュアウィングは空中に浮かんでいたのだ。

 

「キュア……ウィング!」

 

「凄い……しかも、空中なのに落ちてない!!」

 

「それだけじゃない……ヒョウも、凄い事になってるわ!」

 

スノーが興奮するようにそう言う中、ヒョウもヒョウで表立っての変化こそ無いが石のカケラが光り輝いているのと同時に体に黄緑のオーラを纏い、空に浮かんでいたのだ。

 

「ツバサ、やったな!」

 

「ヒョウもだよ。あとこの姿の時はキュアウィングって呼んでください」

 

「わかった。キュアウィング!」

 

それから二人は頷くと空へと飛びつつウィングは自らの力で浮かんでいたエルを救出。そのままヒョウもランボーグへと体当たりする。

 

「ぶふうっ!?」

 

その衝撃でカバトンはダメージを負い、船内を転げ回った。そして、ヒョウも一撃離脱で距離を取る中、二人が空を飛んでいるのを見てスノーとスカイは目に感動の涙を浮かべている。

 

「空を飛ぶプリキュア……ツバサ君!頑張ったね!」

 

「ヒョウもカッコいいよ……。私達も負けられないね!」

 

「はい!」

 

二人が笑って頷いているとその時。二人の腕と脚がランボーグから離れてしまう。これは先程まで攻撃を命中させる事でそのランボーグの一部をめり込ませてその場に留まっていたがそれも限界になってしまったためである。そして、そのまま二人は落下を始めてしまった。

 

「「……え?うわぁああっ!?」」

 

二人が落下するのを見てウィングとヒョウはそれぞれスカイとスノーの手を取ると落下を阻止しつつそのままサンライズ達のいる屋上へと降りていく。

 

「離さないで!」

 

「スノー、このまま降ろすよ!」

 

「「はい(うん)!」」

 

二人が屋上にまで降り立つと屋上に先に降りていたサンライズとプリズム、そしてあげはの三人が駆け寄る。

 

「ウィング、ヒョウ、エルちゃん!」

 

「三人共無事で良かった」

 

「やるじゃん少年!」

 

あげはがウィングへとそう声をかけるとウィングはようやく自分が空を飛ぶ事ができていた事に思い至った。ウィングことツバサは幼少期に自分の父に空を飛ぶ事ができた理由を聞いた際に父は“あの時はただ必死だったとしか……”と答えていた。そして、その意味をウィングはようやく知る事になる。

 

「ッ……父さんの言ってた事、こういう事だったんだね」

 

すると遥か空にいるカバトンはランボーグ越しに大声で叫ぶ。どうやらウィングの事を認められない様子だ。

 

「認めねぇ!空が飛べたからって何だってんだ!TUEEEのはこの俺なんだ!」

 

その時。カバトンはありったけのエネルギーをチャージするとエネルギー砲へと転換。そのまま砲撃を放とうとする。

 

「また来るよ!」

 

「……スカイ、プリズム。皆、下がってて」

 

するとサンライズとスノーが前に出た。二人でランボーグからの一撃を受け止めるつもりである。

 

「そんな、無茶だよ!」

 

「いえ、任せましょう」

 

「え……」

 

プリズムが不安になる中、スカイは二人に任せようと言う。その目はサンライズとスノーを信じている目であった。

 

「二人ならきっとやってくれる!」

 

「俺もスノーとサンライズを信じるよ!」

 

するとその瞬間、ヒョウの体から何かの黄緑の光が飛び出すとそれとはまた別方向から黄色い同じような光が飛んでくる。

 

「「ッ!?」」

 

黄色い光はサンライズへ、黄緑の光はスノーへと入ると先程までクタクタだったその体に力を湧き上がらせた。

 

「凄い、力が漲る!」

 

「これなら!」

 

「喰らえやぁあ!」

 

そのタイミングでカバトンが発射ボタンを押すとエネルギー砲が放出。二人は合体技を放つために手を繋ぐ。

 

「サンライズフレイム!」

 

「スノーアイス!」

 

「二つのプリキュアの魂が!」

 

「闇の僕達を打ち砕く!」

 

「「プリキュア!エレメントスクリュー!」」

 

そして放出された技とエネルギー砲がぶつかり合う。そのエネルギーが火花を散らす中、サンライズとスノーは少しずつ押されてしまう。

 

「「くううっ……」」

 

二人の体力が回復したとは言ってもランボーグの攻撃の方が素のパワーは上だと言うのであろうか。サンライズとスノーはそれでも諦めずに必死に堪え続ける。するとウィングとヒョウの二人が空へと飛び上がった。

 

「ウィング!」

 

「ヒョウも!」

 

「ボクにだってやれる事はあります!」

 

「スノー達ばかりに良い格好はさせないよ!」

 

二人は空を飛ぶとランボーグへと肉薄していく。そして、ヒョウは体にエネルギーを高めると手を翳して照射。その光がウィングを包み込むとその体を加速させていく。

 

「落ちこぼれの俺にだってできる事がある。もう俺に価値が無いだなんて誰にも言わせない!」

 

「一度やると心に決めた事は絶対に諦めない!それがヒーロー!そうボクは決めた!プリンセスを守るのは……キュアウィングだ!」

 

それからヒョウの支援を受けたウィングは更にどんどん加速していく。そして、夕日のエフェクトを背景にしつつエネルギーを纏うと羽を舞い散らせながらランボーグへと突進。そしてそれはキュアウィングの持つ浄化技。

 

「ひろがる!ウィングアタック!」

 

ヒョウが放った光の道を駆け上るように突撃したウィングはランボーグの体を貫くとランボーグはかなりのダメージなのか火花を散らし始めた。

 

「ランボ……グ」

 

「くぅううっ……ランボーグ、踏ん張るのねん!」

 

カバトンの言葉と共にランボーグは何とか持ち直そうとする。そんな姿を見てスノーは僅かに狼狽えた。

 

「う、嘘……あれでもまだ……」

 

「まだだっ!俺達はここで負けるわけにはいかない!そうだろスノー!」

 

「ッ!うん!」

 

「スカイ、私達も!」

 

「はい!」

 

そこにスカイとプリズムが手を繋いで浄化技を発動。ランボーグを一気に浄化しにかかる。

 

「「プリキュア!アップドラフト・シャイニング!」」

 

ランボーグの真上と正面。二つの浄化技による攻撃でプリキュア達は勝負を決めようとする。だが、ランボーグはしぶとく耐え続けた。

 

「ッ、どうして……」

 

カバトンも本気で抗っており、アンダーグエナジーを更に注入しているのだ。そのせいでランボーグは少しずつ息を吹き返し始めている。

 

「このままじゃ……」

 

するとその時。突如としてサンライズとスノーの後ろに緑の風が吹き荒れると二人の体が赤と白のオーラに纏われる。

 

「「え?」」

 

二人が振り向くと目を見開いた。そこにはここにいるはずのない存在……キュアツイスターがいたからだ。

 

「ツイスター!?」

 

「どうして……」

 

二人が目を凝らしてよく見るとツイスターの体は薄らと透けており、それはツイスター本人では無いとわかる。

 

「な、何なのねんあの緑の女は……」

 

するとツイスターは胸の辺りにテンペストバトンを構えるとそれを両手で支えて竜巻を放出。そのエネルギーがエレメントスクリューの上に上乗せされた。

 

「燃え立つ勇気!」

 

「凍てつく希望!」

 

「嵐を起こす絆と共に!」

 

そして、そのまま三人が力を合わせる事によって使う事ができる絆の技の名を叫ぶ。

 

「「エクストリーム!」」

 

「ツイスターズ!」

 

これにより、エネルギー砲は更なるパワーアップを遂げるとランボーグからの攻撃を完全に掻き消してそのままランボーグへと向かっていく。

 

「ヒッ……何で負けるのねん!カバトントン!」

 

カバトンは身の危険を察知して撤収。そのためにランボーグはエネルギー波に飲み込まれるとそのままアップ・ドラフト・シャイニングの中に無理矢理突っ込む事になり、完全に浄化されるのであった。

 

「スミキッタァ〜」

 

そして、空中にいたウィングとヒョウの内、ヒョウから光のエネルギーが消えるとヒョウは落下を開始してしまう。

 

「ッ!?やばっ!」

 

「ヒョウ!」

 

ウィングがヒョウを抱えるとそのままサンライズ、スノー、スカイ、プリズム、あげは、エルの待つ屋上へと降り立つ。

 

「ウィング、やりましたね!」

 

「えるぅ!」

 

「はい!」

 

「ツイスターもありがと……」

 

一同がツイスターのいた方を向くと薄く透けているツイスターは微笑み、消滅。それと同時に彼女のいた場所に空間の穴が開くとそこからいきなりひかるが飛び出した。

 

「うわぁああっ!?」

 

「え?ちょっ、待っ……ぶふうっ!?」

 

いきなり飛び出したひかるをサンライズは受け止めようとするが、サンライズでも受け止め切る事ができずに二人纏めて倒れ込む。

 

「サンライズ!?」

 

「って、ひかる君!どうしてここに……」

 

「俺を知ってる……って事はちゃんと元の世界に戻れたっぽいな」

 

それからひかるはらんことの絆のスカイトーンによってらんこの世界に行く事ができた事を話した。

 

「本当ですか!?」

 

「ああ。というか、この感じだとスカイ達だけで解決できたみたいだけど」

 

ひかるはそれからキョロキョロと見回すとキュアウィングの姿が目に映る。それを見てひかるは声をかけた。

 

「よっ、キュアウィング……ツバサ!あと君は……誰だ?」

 

「え!?」

 

「いや、俺の事は知らないんかーい!」

 

ウィングは元の名前で呼ばれた事を驚き、ヒョウは認知すらされていない事実に唖然とするのであった。その頃、とある建物の影では二人の思念体の少女がいる。

 

「何とか勝てたみたいねあの子達」

 

「ごめんなさい。私が不甲斐ないばかりに……」

 

そう謝るのは黄色い姿をした少女であった、そんな中、黄緑の少女がそんな彼女を慰める、

 

「気にしたらダメよ。……それと、私達の力であの子をここに思念体として召喚できたけど……」

 

「アレは何度も使えないし……もうそろそろここにいられるのも限界みたい」

 

黄色い少女はそう寂しそうに言う中、黄緑の少女は消えていく少女を見送る事に。そして、黄緑の少女はまた光となるとヒョウの元に戻るために消滅する。

 

翌日、プリキュア達はツバサやヒョウを正式に仲間に入れてまた新たなステップを踏み出すことになった。




また次回もお楽しみに。
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