熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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諸事情があってこの話が消えていたので再投稿します



フェアリーパークからの招待状 オリジナルストーリー1話

シャドーが三人衆に連れ去られてしまってから数日が経過した。この日はツバサとヒョウが虹ヶ丘家の一員として迎えられた週の週末である。

 

「んんっ……ふぁああ……」

 

この日の朝にユキが目を覚ますと早速いつものランニングに行こうと考え、着替え前に他の3人を呼ぶために部屋を出る。そこには既に着替えを終えてスタンバイ済みのアサヒがいた。

 

「おはよう、ユキ」

 

「うん、おはよ。アサヒ君」

 

2人が挨拶を済ませる中、アサヒはユキの顔を見て僅かに胸がドクンと高鳴ってしまう。

 

「ッ……」

 

「うん?あ、アサヒ君。どうしたの?」

 

「えっ!?いや、何でも無い……」

 

アサヒはユキに問いかけられて思わず目線を逸らしてしまう。ユキがキョトンとする中でアサヒは毎度の如くユキの素顔を見てドキドキしていた。

 

「(ダメだ……家で普通に会う分には大丈夫だけど起きた後とかのちょっと眠気が残ってるトロンとした目とかを見るとそれだけで胸が高鳴ってしまう)」

 

加えてユキのパジャマや髪から薄らと香る良い匂いに関してもそれ単体なら普段から接してる影響で慣れている……が、今回のようなイレギュラーな物とのコンボだと連鎖的にアサヒの男心を強く刺激してしまう。

 

「(ッ……危なかったぁあ……。普段家や学校で過ごす分には良いけど、朝いきなり会いに来るのは反則だよぉ……)」

 

一方でユキもユキで胸の高鳴りを感じており、彼の事を着々と意識するようになっていた。

 

「って、アサヒ君。ソラちゃんの事を呼びには……」

 

「ん?ソラとましろか?もう起きて下にいるぞ」

 

ユキはアサヒがさっさと下の階に行こうと階段のある方向に移動をしているのを見て思わずソラ達の事を気にする。ただ、アサヒにあっさりとした様子で返されて逆に唖然としてしまう。

 

「……えっ?じゃあ私が最後?」

 

「そうなるのかな」

 

「じゃあ早く行かないと!皆を待たせちゃう!!」

 

「ちょっ、ユキ。そんなに焦らなくても。というか、まずはパジャマを着替えろって」

 

ユキは慌てて下に降りるためにアサヒの元にパタパタと走って行こうとする。そんな彼女を見たアサヒはそこまで焦らなくても良いという事で咄嗟にユキの進路を塞ぐような立ち位置に行くと引き留めた。

 

「うぅ……じゃあ体操着に着替えてくる」

 

「うん?待ってユキ。今日はランニングには行かないでほしいってヨヨさんが」

 

「えっ?」

 

ユキはパジャマから運動用の服装に着替えようと部屋に入ろうとしたタイミングでまたアサヒがストップをかける。そのため、ユキはまた急停止してキョトンとした。

 

「それってどういう事?」

 

「それが俺も詳しくは知らないんだよな。一番最初に起きたソラがその話を聞いて、俺はソラから話を聞いたからな」

 

どうやらヨヨ曰く、今日は大事な連絡があるという事で早朝のランニングは中止にして普通に朝ご飯を食べてほしいとの事だ。

 

「そっか……じゃあ、私服に着替えれば良いんだよね?」

 

「ああ、そうしてくれ」

 

こうして、ユキは私服に着替えるべく部屋の中へと引っ込むとこれ以上部屋の前で待つのもそれはそれで変だと思ったアサヒは先に階段を降りて居間に戻ることにした。

 

「やれやれ、ヨヨさんがこうやってわざわざ言う辺り何かあったのかな」

 

アサヒはそんな風に考えつつ一階へと降りていく。それから居間に入るとそこには既に起きていたソラ、ましろの2人に加えてプニバード組のツバサ、ヒョウがいた。尚、肝心のヨヨは一旦自室に戻っているのかこの場にはいない。

 

「あ、アサヒ戻ってきた」

 

「アサヒ君。わざわざすみませ……」

 

「ちょっとアサヒ、ユキ姉を呼ぶだけだったのに妙に長くなかった?」

 

ソラがアサヒへと労いの言葉をかけようとした瞬間。ヒョウが割って入るようにして会話に混ざるとアサヒを睨むような顔つきで見る。

 

「ヒョウさん!?」

 

「別に何もやましい事はしてねーよ」

 

「どうだか。ユキ姉はここ最近アサヒの事になると色々甘い節があるし、それのせいで調子に乗ってるかも」

 

「ひょ、ヒョウ。あんまり言い過ぎるのは……」

 

ヒョウがアサヒのユキへの対応が長かったと感じたせいで彼へと突っかかる中、ツバサはそんなヒョウへと落ち着くように話しかけた。ただ、ツバサから言われてもヒョウの気持ちは収まらなかったらしく。

 

「別に何もしてないならそれで良いんだよ。だけどこれだけは覚えておけよ。ユキ姉はまだアサヒの事なんてこれーっぽっちも好きになんかなってないんだからな。だから勘違いして変な事すんなよ?」

 

「誰がそんな事するんだよ。……ユキに嫌われたく無いし」

 

ヒョウから追撃を受けたアサヒはユキの嫌がる事は絶対しないという事で反論。同時に少しその声は寂しそうな感じがしていた。

 

「はいはい、2人共その辺にね」

 

するとましろがこれ以上の2人の言い争いが続かないように割って入る。彼等は今日も平常運転だった。

 

それから少しして、着替えを終えたユキが降りてくると朝ご飯の支度として料理中のましろの元に行く。

 

「あ、おはよう。ユキちゃん」

 

「おはよ……えっと、ましろちゃん。今日はランニングが無いから……その」

 

「うん。もう途中まで作っちゃったけどここからは一緒にやろっか」

 

それからユキはましろのサポートをする形で料理に参加。ここ最近は少しずつユキの料理の腕は向上しつつある。少なくとも、初めて会ったばかりのような飯マズ料理が誕生する事は減ってきていた。

 

「ましろちゃん、わざわざごめんね。私が料理下手なせいで……」

 

「そんなに気にしなくて大丈夫だよ。ユキちゃんが凄くやる気になって頑張ってるのはわかってるから。ゆっくり、一歩ずつ上達していこ」

 

「うん……」

 

ユキはましろの言葉に頷いたものの、少し焦りが浮かぶ。ユキが料理を上達したい理由としては勿論いつまでも下手な料理を出したく無いという物がある。しかし、本命はアサヒに自分の手料理を食べてもらいたいという気持ちがあった。

 

「(早く料理が上手く作れるようにならないと……アサヒ君に私の下手な料理を食べさせるなんて……って、何でこんなにアサヒ君の事ばかり……)」

 

ユキがこのような感情を抱いている辺り、やはりアサヒの事を意識はしてきているのだろう。ただ、これが異性としての好きかと問われるとまだ少し不安な気持ちがあるが。

 

それはさておき。ユキはアサヒの事を考えるあまり、少しの間ボーッとしてしまう。そして、料理中のその行為は割と危険である。

 

「……ちゃん!……ちゃん!!ユキちゃん!!フライパン!!」

 

「へっ?ああっ!?」

 

ましろが慌てたような声を上げているのを聞いてユキは慌てて手元のフライパンを見ると既に焦げ臭い嫌な匂いがしており、急いで火を止めた。しかし、もう手遅れだったのか。折角焼いていた目玉焼きが焦げてしまっていた。

 

「ユキちゃん、大丈夫?」

 

「ご、ごめんなさい!!ちょっとボーッとしちゃって。どうしよう。目玉焼き、4人分も焦げちゃった」

 

「大丈夫。まだ真っ黒にはなってないからきっと食べれるよ。だけど、あんまり料理しながらボーッとするのは良くないかな……」

 

「うん……」

 

ユキが目に見えて落ち込んでしまう中、ましろはユキが何故ボーッとしていたのか。何となく察していた。

 

「(ユキちゃん、多分アサヒの事を考え過ぎるあまり手元への注意を怠っちゃったね……。うーん。やっぱりユキちゃん、アサヒの事が好きなのかな。ここ最近意識してそうなのは確かだし)」

 

ましろもユキがアサヒへと向けている感情に気がつき始めており、ユキが完全に恋に落ちるのも時間の問題だろうと考える。

 

「うぅ、このままじゃ……私はいつまでもダメなままだ」

 

「えっと……焦げ具合は真っ黒にはなってないから食べれないわけじゃ無さそうだし、あんまり気にし過ぎたらダメだからね?」

 

「うん……」

 

ひとまず、ましろは落ち込んだユキのフォローを済ませるとこれ以降は危険が少なめな作業を頼む事にした。今は彼女の気持ち的に危険な事をやらせるのは不味いと判断したのである。

 

それから料理を終えると全員で食卓を囲んでご飯を食べる。その最中でソラがヨヨに切り出した。

 

「そういえばヨヨさん。先程の話したい事というのは……」

 

「ああ、その事ならご飯を食べた後にするわ。だから今は気にしなくても大丈夫よ。それに、今回の件は悪いニュースとかじゃないというのは言っておくわ」

 

「うーん、そうやって言われると余計気になるな」

 

「でも、この後話してくれるって言ってますし……」

 

「そうだね。無理には聞かない方が良いと思うな」

 

アサヒがヨヨの話がかなり気になっている様子だったが、あまり彼女を困らせるのは良くないという事で常識人枠のツバサとついでとばかりにヒョウも追従する。

 

「あの、アサヒ君……目玉焼き……大丈夫そう?」

 

「うん?ああこれ?凄く美味しいよ」

 

「そっか、良かったぁ……」

 

ユキは自分が焦がしてしまった目玉焼きをアサヒが食べると言ってくれた事に感謝しており、同時に焦げたものを食べさせてしまうという自分の失態を責めている節もあった。そのため、アサヒに美味しいと言ってもらえたために安堵の顔つきを浮かべる。

 

『ごちそうさまでした』

 

それから一同が朝ご飯を食べ終わると早速ヨヨが話をするために部屋へとある物を取りに行く。それと同時にふとツバサがヒョウへと話しかけた。

 

「そういえば、この前ヒョウの方にもユキさんやアサヒさんみたいに謎の声が聞こえたんですよね?」

 

「えっ?ああ、この石の事?」

 

ヒョウはツバサからの質問を受けて自身がいつも首から下げている石を手に取る。

 

「その石……私達みたいなスカイトーンじゃないよね?」

 

「うん」

 

ただ、一つ不可解な点としてヒョウが持っているのはスカイトーンとはまた別の石のカケラでしか無い物だ。ユキやアサヒの場合、スカイトーンが色落ちした物から先代プリキュアと会話していたので余計に彼の石のカケラが異常な物だとわかる。

 

「ちなみに、その石のカケラってどこで拾ったんだ?」

 

「ッ……えっと……」

 

アサヒからの質問に対してヒョウは言葉に詰まってしまう。どうやら、ヒョウがこの石のカケラを入手した経緯は少し他人には言いづらいらしい。

 

「ヒョウ?」

 

「もしかして、どこかから持ち出したとかですか?」

 

すると悪い事に対して敏感なソラが少し圧をかけるような口調で話しかける。それを受けたヒョウは少し申し訳なさそうに頷いた。そして、すかさずユキはヒョウを庇うようにソラへと怒らないように頼み込む。

 

「そ、ソラちゃん。ヒョウもきっと事情があったと思うから。だからあまり怒らないであげ……」

 

「はい。私はヒョウ君を怒るつもりはありません。……むしろ、ヒョウ君がその石のカケラを持ってなかったら私達はランボーグの守りを突破できてなかったですし」

 

ソラは複雑そうな顔をしながらもヒョウを責めないという事だった。何しろ、この前のUFOランボーグとの戦いの際にヒョウがこの石のカケラを所持していなければ状況はもっと悪かった可能性が高いという事を彼女自身が理解していたからである。

 

「何より、私は空から落ちる所をヒョウ君に助けられました。助けられておきながら、彼を責められるわけがありません……」

 

「ホッ……良かった」

 

ソラの言葉にユキは一安心すると改めて石その物の話へと話題が戻る。問題なのは、何故スカイトーンでは無い物から先代プリキュアと思わしき声が聞こえたのかという話だ。

 

「それにしても、その石のカケラから声がしたという事は先代プリキュアが宿っているという事だよね」

 

「ああ、確かヨヨさん曰く……先代プリキュアは5人いたらしいからな。俺のバーニングサン、ユキのブリザード以外にも似たような状態の先代プリキュアがいてもおかしく無い」

 

「ヒョウ君、その先代プリキュアさんってどんな人かわかりそう?」

 

ましろから改めて先代プリキュアについて問いかけられるとヒョウは少し複雑な顔を見せる。

 

「それなんだけど……あの日以来、ずっと声が聞こえないんだよな」

 

「ヒョウ自身がピンチな時に出てくるって事なのかも。私やアサヒ君の先代プリキュアも普段はそう簡単に出てこないし」

 

「もしかすると余程の事が無ければ俺達には干渉してこないのかもしれない」

 

いずれにせよ、今の段階ではヒョウの持っている石に先代プリキュアが宿っているという事実以外には情報を得られなさそうだった。

 

「お待たせしたわね」

 

するとそのタイミングで部屋から離れていたヨヨが自室から何かを持って戻ってくる。

 

「ヨヨさん!」

 

そのため、ユキ達は一旦先代プリキュアの話は後回しにして今はヨヨからの話を聞く事になる。

 

「私達をここに集めて何のお話でしょうか?」

 

「ふふっ、それなんだけどね。つい数日前、私の元に招待状が届いたのよ」

 

ヨヨが持ってきたのは一通の手紙であり、早速その手紙を開くと中から出てきたのはとあるテーマパークからの招待状だった。

 

「えっと、送り主は……フェアリーパークね」

 

『ふぇ、フェアリーパーク!?』

 

一同は妖精の名を冠するテーマパークから招待状が来たという事でまさかの展開に思わず声を上げてしまう。

 

果たして、ユキ達が招待を受けたテーマパーク……フェアリーパークとは一体何なのだろうか……。




一応今日投稿の最新話が次の話に控えてますので最新話の方は次の話です。

それではまた次回もお楽しみに。
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