熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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様々な妖精達との邂逅 オリジナルストーリー4話

入り口での一悶着が終わったユキ達一同。彼女達は早速フェアリーパーク内へと入るとまずはテーマパーク特有の出入り口付近にあるお土産コーナーやらグッズ販売のお店。他には飲食店辺りも立ち並んでいる。

 

そして、ユキ達は建物が立ち並ぶストリートエリア付近が人々で賑わうのを見ながら歩いていく所だった。

 

「それにしても、フェアリーパークなだけあって妖精のグッズとか色々あるんですね」

 

「うん。夢の国とかにもキャラクターのグッズとかはあるし、テーマパークあるあるかな」

 

するとユキ達の近くを風船を多数持った二匹の小さな白と緑のウサギの妖精達が飛びつつ配っていく所が視界に映る。

 

「風船は如何ですぅ〜?」

 

「いっぱいあるから好きな色を上げるですっ〜!」

 

尚、この二匹の妖精は姿がそっくりで。体の模様の位置や喋り方。後耳の形も双子と言えるくらいには似ている。

 

ただ、勿論ながらこの二匹にも違いはある。例えば頭に濃いピンクのリボンを付けている方は耳が上に立っており、首には銀色のハートのブローチが付いたピンク色の襟飾りをつけている。

 

もう片方。青いリボンを付けている方は耳は横に倒れており、首に銀色のハートのブローチが付いた青色の襟飾りをつけていた。

 

加えて喋り方も違うのでちゃんと向き合って話せば違いは割とわかりやすいだろう。

 

「あれもこのテーマパークで働く妖精さんですね」

 

「え〜るぅ!」

 

ツバサがそんな二匹の緑と白のウサギの妖精を見ているとエルも興味があるのか興奮したような声を上げる。

 

「あの2人はシプレとコフレって言うんでしゅ」

 

「うわあっ!?」

 

そして、そのタイミングでまた別の妖精がフワフワとやってきたためにツバサは思わず驚いてしまう。

 

「え、えっと。あなたは……」

 

「ポプリはポプリっていうんでしゅ」

 

「もしかしてポプリって名前なの?」

 

「そうでしゅ」

 

そこにいたのは先程のシプレ、コフレというウサギの妖精よりも一回り小さめな白を基調としてオレンジの体色をしたウサギの妖精。ポプリであった。

 

「わぁ、可愛い!」

 

「フェアリーパークはとても楽しい所でしゅ。ゆっくり楽しんでほしいんでしゅ」

 

「勿論だよ!」

 

そう言ってポプリはシプレ達を追ってフワフワと飛んでいく。そんな様子を見送りつつソラはキョトンとしていた。

 

「妖精って一口に言っても色々いるんですね」

 

「うん。でも皆小さくて可愛いよね」

 

そんな風にソラ、ましろ、ツバサ辺りがこのテーマパークにいる妖精達について話していると丁度そのタイミングでユキがお店に売られている妖精達のグッズを見つける。

 

「わぁ……妖精のグッズとか可愛い……。本物がすぐ近くにいるから尚更……」

 

「ユキ姉はすっかり釘付けだな」

 

ユキは可愛らしい妖精達の姿やそれを模したグッズの数々があるのが嬉しいのか。興奮気味な様子でそれを見ていた。そして、そのユキを見たアサヒは彼女の反応の可愛さを受けて既に心が打たれつつある。

 

「(……ヤバい。初っ端からユキが可愛い過ぎて上手く言い表せない)」

 

アサヒはまだこれからアトラクションに乗ってユキとの距離感を自然に縮める考えも頭にあった。勿論ヒョウがいるので一筋縄では行かないかもしれないが……。ユキにその気があるのなら2人きり、隣り合わせをしたいという欲もある。

 

「(でも、ユキが嫌がったら……我慢しないとな)」

 

ただし、それをする上でユキの気持ちが最優先事項なのは絶対不動だ。もしユキが嫌がったとしたら諦めざるを得ないだろう。

 

「ユキさん、グッズも良いですけど先にアトラクション乗りますよ」

 

「あっ、うん。確かにアトラクションは大事だよね」

 

ユキはグッズに夢中だったものの、このテーマパークに来た1番の目的はアトラクションに乗ること。そのため、ソラにアトラクションに誘われたユキはそれに頷く事に。

 

「それで、どれから乗る?」

 

「うーん……色々候補はあるけど……」

 

「……あれ?君達は……!」

 

そんな時だった。突如としてユキ達の前に姿を2人の影が現れる。それを見たユキ達はキョトンとした顔つきになる。そこにいたのは2人の好青年であり、1人は茶髪の髪に日本人のような肌色。青いマントを付けていた。もう1人は金髪の浅黒い肌という外国人風の見た目で赤いマントを付けている。

 

2人の共通点としてユキ達の誰よりも高身長の所謂イケメン男性で周囲の、特に女性の目を釘付けにしてしまう程の整った容姿をしていた。

 

「何だ?コージ。……ああ、そういえば君達は」

 

「「「「「「えっと……誰ですか?」」」」」」

 

ただ、残念ながらユキ達は全員この2人について見覚えは無い。いきなり話しかけられたというのもあって困惑してしまう。そして、コージと呼ばれた青いマントの男性からしてみれば知り合いと会ったのに初対面のような反応をされてこちらもまた唖然としてしまう。

 

「あれ……思ってた反応と違うな」

 

「何言ってるんだ。この姿で会うのは初めてだろ?」

 

「あ、そっか」

 

その瞬間、2人の姿がポンと音を立てて変わるとそこには白いフェネックのような妖精と茶色いリスのような妖精へと変化した。

 

「あっ、あなた達は」

 

「うん。のぞみさん達と一緒にいた……」

 

「そうココ!」

 

「久しぶりナツ」

 

そう、彼等の正体はのぞみ達プリキュア5と行動を共にする妖精。ココとナッツである。その直後、2人は人間としての姿に戻ると改めて自己紹介した。

 

「改めて、俺はココこと小々田コージ」

 

「ナッツだ。俺の方は名前の変化は特に無い」

 

「ナッツさんの方は変わらないんですね」

 

「まぁ、外国人っぽい見た目ですしその方が良いか……」

 

変に不自然な名前になるより可能ならその姿に合った名前になった方が良い。ナッツが外国人のような見た目なのもあって日本人のような名前にならないのは正しいだろう。

 

「この様子だと招待状、受け取ってくれたみたいだね」

 

「はい。今さっき入ったばかりです」

 

「そうか。それならこのフェアリーパークを楽しんで行ってくれ」

 

「あの、そういえばお二人はどんな仕事をされてるんですか?」

 

すると、ツバサがこの2人の役割について気になったのか。それを2人へと問いかける。

 

「俺達の役割はこうやって人間態になれるのを活かしてこの島の解説をしたりしてるな」

 

「妖精態でやっても良いんだが、この方が客ウケが良いからな」

 

「あー……。確かにそれはそうですよね」

 

ココもナッツも人間態の容姿はイケメンと言って差し支えない程に整っている。そう考えると女性層へのウケ等を狙って2人がテーマパークの説明などの看板役をやっていてもおかしくないだろう。

 

「お二人共羨ましいくらいにカッコイイですもんね」

 

「……べっ、別に私はツバサの方が……」

 

すると、ヒョウがボソッと2人よりもツバサの方が友達として好きと言わんばかりに呟く。ただ、それをアサヒに聞かれたく無さそうだった。もしバレたら自分が揶揄われると思ったのである。

 

それはさておき、コージとナッツは挨拶も終わった所でそろそろ自分達の仕事のために移動する事に。

 

「それじゃあ、沢山楽しんでね」

 

「はい!楽しみます!」

 

それから6人は再度移動を開始。ショップストリートを真っ直ぐ進んで中央に奥にある観覧車の広場に向けて移動を進めていた。

 

「あれが観覧車ですね!」

 

「大きいですから遠くから見てもよく目立ちますよ」

 

「そういえば、アトラクションはどれから乗るか決めてなかったけど……」

 

「この感じだと観覧車からになりそうだな」

 

ソラ、ましろ、ツバサ、ヒョウが口々に話していると観覧車と聞いてアサヒの胸がドクンと高鳴る。

 

「(ッ、いきなり2人きりイベントか。……っと。でも見た感じゴンドラが大きいしそれは無理かも)」

 

アサヒが観覧車のゴンドラを見ると遠目で見えている内からそこそこ大きく。ユキとの2人きりになるには少々大き過ぎた。この感じだとツバサとヒョウがプニバードになれば余裕で乗れてしまいそうである。

 

実際、かつてあのゴンドラに乗った少女達は6人乗りをしていたので2人がプニバード化すれば丁度その人数に該当する。

 

「ドド〜!」

 

「レレ〜!」

 

「ミミ〜!」

 

「ファファ〜!」

 

「ソソ〜!」

 

「ララ〜!」

 

「シシ〜!」

 

「ドド〜!」

 

「それでは皆、練習通りに行くニャ〜!」

 

そんな時、ユキ達の先に映ったのは何かのステージであり、丁度言葉を喋る白い猫の妖精……ハミィと愉快な仲間達という発表が行われていた。

 

「あの猫さんも妖精かな」

 

「多分そうだろ」

 

「あとあそこに浮いている8体の宝石みたいなのは……」

 

ハミィの後ろにいる8体の宝石の妖精達の内、紫色の宝石の妖精が指揮者棒を持つと他の7体の前に立つ。また、その7体の妖精達はキチンと横一列に並んでおり、ハミィは指揮者が見えるような位置へと移動。それを見届けると紫の妖精が指揮者棒を振り始める。その瞬間、8体の宝石の妖精達がまるでピアノの音のように音を奏で始めた。

 

「わぁ……」

 

「7体……って事はもしかして7つの音階を出してるのかな」

 

「ドレミファソラシの事?」

 

「そうそう」

 

実際指揮をしている紫の妖精を含めたこの8体はフェアリートーンという妖精であり、音を出している7体はそれぞれがド〜シまでの単音を担当していた。では指揮をしている紫の個体は何なのかという話だが、これもこれで高い方のドを鳴らす事ができる。ただ、今回は7体で十分という事だろう。

 

そして、猫の妖精ことハミィはフェアリートーンの音に合わせて“かえるのうた”を歌っていた。

 

「あの猫さんも綺麗な歌を歌うんだね」

 

「うん。見た目や動きとかを見てるとかなりマイペースっぽいけど、歌のスイッチが入るとまるで別人だ」

 

ユキ達は知らない事だが、これでもハミィは幸せな音楽の国の歌姫である。そのためこの程度の歌で人を惹きつける程の魅力を発揮できるのは至極当然の事だろう。

 

そんな間にもハミィの歌は終わり、ユキ達7人はずっとその歌に聴き入っていた。

 

「皆、ありがとニャ〜!!」

 

歌が終わるとハミィがお礼と共に頭を下げ、その場には拍手が響き渡る。勿論ユキ達もそれに合わせる形で拍手を贈っていた。そんな彼女達の耳に聞き慣れない声が聞こえる。

 

「キュアキュア、プリップ〜!」

 

「この声、また妖精さ……いっ!?」

 

そして、抱かれているエル以外の6人が体の向きをその方に変えるとそこには先程のショップストリートとは別の場所に建っている簡易的な妖精グッズが売られている売店にあるお手玉のような物が幾つもフワフワと浮かんでいた。

 

「嘘!?何でお手玉が……」

 

「多分これ、プリンセスと同じ……」

 

「えるえるぅ〜!!」

 

この謎現象を起こしているのが誰か、ユキ達はその元凶を探すと割と近くで緑の不思議なオーラを纏う熊の人形のような不思議な妖精だった。

 

体色はクリーム色で耳はピンク。首からは涎掛けを付けて額には緑の円があり、その中にキラキラマークが存在している。

 

「もう何でもあり過ぎない!?」

 

「あはは……」

 

「えるぅ!えるる〜っ!」

 

そして、エルはそんな光景を見て面白がったのか。彼女もテレキネシスを発動。売店に売られていたお守りのような物を多数浮かせてしまう。

 

「ああっ!?プリンセスまで、ダメですよ!」

 

「ダメだこりゃ、制御不能にも程があるだろ……」

 

そんな2人の行動に気がついたのか、慌てた様子を浮かべたフェレットの妖精が走ってくると頭を抱えて声を上げる。

 

「ああっ!?シフォン!それはアカンって!あんさん達もその赤ちゃん止めて!」

 

「は、はい!エルちゃん、これ以上はめっ!ですよ」

 

「えるぅ……」

 

ソラはフェレットの妖精からそう言われて一端エルを止めるために注意するが、エルは楽しんでいるところを邪魔されたからか少し不機嫌な様子である。

 

「ッ……エルちゃん。楽しい気持ちはわかるけど、今はダメだよ。ほら、後でエルちゃんが好きな物を買ってあげるからね」

 

そんな時、ユキがそう言って優しく彼女の頭を撫でると同時に自身のスカイトーンが共鳴。

 

「える……」

 

すると、エルの顔つきは少しずつ元に戻ると彼女が勝手にテレキネシスをかけたお守りを全て元の場所に綺麗に片付けるとその力が消失した。

 

「ッ、ユキちゃん凄い……」

 

「えっ、でも私……普通に諭しただけなんだけど」

 

「うーん、前にユキに抱かれた時にエルがご機嫌になったのと何か関係があるのかもな」

 

そして、フェレットの妖精はエルが大人しくなったのを見届けて今度はシフォンと呼ばれた妖精の方だと考える。

 

「良し、あとはシフォンを……」

 

「キュア〜!」

 

だが、シフォンはまだ遊び足りないのか。フェレットの妖精……タルトの呼びかけに応じる事は無く、近くにあった水場の水を巻き上げるとそれを細かく分割して小さい水滴のような状態へと変換。ユキ達の真上に移動させてしまう。

 

「うげっ!?う、嘘だろ!?」

 

「これ、絶対ヤバいやつだよね!?」

 

「あわわ……シフォン、それ以上は本当にアカンって!あんさん達、ひとまずここから離れ……」

 

「プリプ〜ッ!」

 

シフォンはタルトが避難を促す前に“えいっ”と言わんばかりにテレキネシスを解除。そのまま空中でコントロールを失った水は一気にユキ達の元に雨のように降り注ぐわけで。

 

「「「「「あわわわっ!?」」」」」

 

「とにかく離れるぞ!走れ!」

 

アサヒが促すと同時にユキ達はその場から慌てて逃げるように走り出してしまう。……勿論、慌てていたために周りを気にする暇なんて無かった。

 

そのまま6人は無我夢中でバラバラの方向へと逃げる事になる。尚、その様子を見たタルトは止められなかったという事で頭に手を置いて溜め息を吐く。

 

「はぁ……何でこうなるんや……」

 

「あちゃあ……派手にやっちゃったのニャ」

 

「ああ。ハミィ、どうしようやこれ……」

 

するとそこに騒ぎを聞きつけたハミィがやってくるとタルトに話しかける。

 

「まぁ、何とかなるニャ。それに、天気雨みたいでハミィ達は面白かったのニャ」

 

「キュア〜!」

 

胃を痛めてしまうタルトに対してハミィは特段気にして無い様子であり、シフォンは手でパチパチと拍手をしていた。

 

他の人々も反応は様々だったが、今回の件でそこまで甚大な被害が出たわけでは無い事と水を雨のように細かくしてから降らせたために肯定的な意見が多かったというのは書いておこう。




また次回もお楽しみに。
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