熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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楽しむプリキュアの元に近づく闇の足音 オリジナルストーリー8話

ラブ達と合流したユキとソラ。それから2人は早速友達を探して移動を開始した……のだが、何故か今現在ユキ達6人は宇宙空間のホログラム内を乗り物に乗って飛び回るという新手のジェットコースターのような物に乗っていた。

 

「わぁああ……凄い!ユキさん見てください!星空の中を飛んでますよ!!」

 

「ソラちゃん、楽しむのは良いけど皆を探さないと……」

 

「あ、あそこに星座が見えるよ!」

 

「おぉ!!」

 

ソラは星空の中を飛んでいるという事でその景色の美しさに大興奮。対してユキは人探しをしているのにこんな所で楽しんでいて良いのかと躊躇ってしまう。

 

「あの、美希ちゃん。何で私達遊んじゃってるの?」

 

「あはは、でもラブはこういう時我慢できないのよね……」

 

「ええっ!?」

 

「前に友達を探した時も同じように遊びながら探してたの」

 

「う、嘘ぉ……」

 

ユキはまさかの人探しと遊園地を楽しむのを同時並行して進め始めたラブ達に困惑。しかももっと問題なのが。本来こういう時に指摘をしてくれるソラまでもがこの流れにすっかり乗ってしまっているせいでツッコミ役として機能してくれない事だった。

 

「で、でも皆も私達の事を探してくれてるはずなのに……」

 

「確かにそうではあるよ。……だけど、皆ならそれぞれ楽しみながら探すと思うの」

 

「えっと、それはどうしてそう思えるの?」

 

「うーん……勘。かしら」

 

「か、勘!?」

 

ユキはまさかの答えに唖然としてしまう。するとラブがある事を話し始めた。

 

「確かに皆を探すのも大事だけどさ。こうやってアトラクションを楽しむのも大事だって思うの。……少なくとも、私の友達は私達の事を探しながらアトラクションを楽しんでるって思うんだ」

 

「えぇ……」

 

確かにラブの言ってる事は正しいかもしれない。ただ、やはりどうしてもアサヒ達が真剣に自分達の事を探してるかもしれない時に勝手に遊ぶという行為をするのは気が引けてしまうのだ。

 

「あ、流れ星です!」

 

「えっ?どこどこ!?」

 

「ソラちゃんは完全にエンジョイしちゃってるし……どうしよう」

 

ユキは完全にフェアリーパークを楽しむモードに入ってしまったラブ達やそれに便乗し出したソラへと困惑した様子を向けてしまう。

 

そして、それはラブの勘の通り。他の所でも同じであった。同時刻、アサヒとましろの方ではこちらはこちらで妖精達を模したゴーカートに乗る形で楽しんでいる所である。

 

「つぼみちゃん、何で私達遊んでるのかな!?」

 

「え、えっとぉ……楽しみながら探した方が見つかるかなって……」

 

つぼみが苦笑いを浮かべながら答えを返す中、アサヒはそんなやり方では見つかるはずが無いという事で思わずツッコミという形で指摘しようとする。

 

「そんな事言ったって見つかるわけがなぁああああ!?」

 

「細かい事は言いっこ無し!おりゃあああっ!」

 

「ちょっ、えりかさん!?そんなに回したら目が回るぅうううっ!?」

 

だが、アサヒの方は同じゴーカートに乗っている暴走し出したら止まらない暴走機関車ことえりかがゴーカートの運転席のハンドルを回しまくったせいでアサヒは目を回してしまう。

 

「あはは、えりかはいつも通りだね」

 

「ええ、もうこうなった彼女は止まらないわ」

 

その様子をいつきとゆりは半ば諦めたような顔で見ており、アサヒはえりかの暴走を止めようとする。

 

「え、えりかさん。もう良いって!」

 

「えー?じゃあせめてこうしよっかな!」

 

「ちょっ、スピンはしてないけど今度は暴走運転かよ!?」

 

そのままアサヒはえりかの思うがままの行動に完全に振り回されっぱなしとなる。

 

「あれ、アサヒ大丈夫かな……」

 

「えりか、アサヒ君は私と違って頑丈そうですから。いつも以上にはっちゃけてる気がします……」

 

「だからって言っても限度って物があるだろ!!」

 

こうして、完全にえりかのノリのせいで遊びながら探すアサヒ達。そして、ゴーカートを終える頃にはアサヒはヘトヘトになっていた。

 

「えりかさん、容赦なさすぎだろ……」

 

「そんな事言ったって……アンタこそ男の子なんだからこのくらい着いてきなさいよ」

 

「あはは……でもえりかちゃんの相手がアサヒで良かったのは事実かも。多分、私だったら着いていけてないだろうし」

 

ましろは自分がえりかの隣だった場合、もっと振り回されていたのは間違い無いという予感がしていた。その代わり、アサヒが尊い犠牲になってしまっているわけだが。

 

「次はどうする?」

 

「そうね。アサヒが疲れてるのを考慮して……」

 

「そんなの、ジェットコースターに決まってるじゃん!」

 

「はぁ?」

 

アサヒはいつきとゆりが自分の事を気遣おうとしてくれている矢先に肉体的にも精神的にも負担のかかるジェットコースターを言い出したために思わず半分苛立ったような声が出てしまう。

 

「ちょ、お前マジで言ってる……」

 

「レッツゴー!」

 

「おぃいいいいいっ!?」

 

「「あはは……」」

 

そのままえりかに振り回されてしまうアサヒに苦笑いを浮かべるましろとつぼみ。いつきとゆりも先程同様にこうなったえりかは止まらないという事でそのまま後を着いていくことになった。

 

最後にツバサ達の方……だが、こちらもこちらで結局遊びながらの捜索になってしまう。

 

「さーて、次はどこに行こうかな〜!」

 

「待ってよ響!あんまり1人で行ったら逸れちゃうよ!」

 

「あの……皆さんを探すのは?」

 

アトラクションを楽しもうと先に先に進もうとする響。それを幼馴染の奏がどうにか止めようとしているが……残念ながらこうなった響は止まらないために結局アトラクションを楽しんでしまうのである。

 

「はぁ……響ってこういう時はしゃぐのに遠慮って物が無いよね」

 

「いつもあんな感じなの?」

 

「ええ。響が騒ぎを起こして、奏と仲良く口喧嘩する。これがあの2人の友達としてよくやってる事よ」

 

「それ、大丈夫なのかな」

 

アトラクションを楽しむためにはしゃぐ響を常識人兼響のストッパー的存在の奏が止めようとする。しかし、それだけで止まる事はあまり無いので半分チームメイトからも諦められてるが。

 

「というか、あんなのバカップルがやってる事ですよね」

 

「そ、そうね……」

 

「本当に恥ずかしい。ツバサもヒョウも私よりちょっと年上だけど小学生だよね?」

 

アコは自分よりも年上である2人が言い合いをしながら遊んでいるのに恥ずかしさを感じているのか。ツバサとヒョウも巻き込んで話しかけている。

 

「え、まぁ。小学生ではあるよな」

 

「年齢で言ったらそうですよね。現にここに来る前は学校に行ってましたし……」

 

「あー、やっぱり2人は私と一緒で別世界から来た感じなのね」

 

「はい、そうで……って」

 

「「別の世界!?」」

 

アコが何となく2人が別の世界から来たと推測するとその話を持ち込む。対して2人はアコも同じだとは知らないために唖然とする。

 

「ま、こっちの世界で溶け込むのは慣れてそうだし大丈夫だと思うけどね」

 

「そう……ですね。かれこれ1年くらいは」

 

「うん……」

 

そんな風に2人はアコへと返事を返しているとエレンがクスリと笑いつつ微笑ましい顔を見せた。

 

「それにしてもアコ、珍しくよく喋ってるわね。やっぱり同じくらいの歳の子がいるからかしら」

 

「別に……そんな事は無いわよ……」

 

アコは恥ずかしそうに少しツンツンした様子を見せるが、実際同い年くらいの友達ができたのが嬉しいのだろう。

 

こうして、3チームはフェアリーパーク内を遊びながら探しているせいか……お互いがエンカウントする事は全く無い。このままでは会えないまま帰る時間になってしまうのもあり得るだろう。

 

……だが、フェアリーパークの中で友達と会えない事以上にヤバい事件が今まさに起きようとしていた。

 

〜別空間〜

 

場面は変わって別空間。そこは赤を基調とした禍々しい雰囲気を出しており、そんな闇の空間の中では一つの赤黒い魂の前に跪く4人がいた。

 

「シュラ様、4人目の刃を連れてきて参りました」

 

「ご苦労。……早速だが名を名乗れ」

 

4人の中のリーダー存在だからか。サスケが赤黒い魂へと報告をする。すると赤黒い魂……シュラがシャドーへと話しかけた。

 

「はい……。俺の名はシャドー。シュラ様に忠義を誓う四剣刃が1人」

 

「シャドーか。我の名はシュラ。やがては全ての世界を支配する王である」

 

シュラは早速お互いの挨拶を済ませるついでに上下関係を洗脳したばかりのシャドーへと植え付けるが如く彼へと毅然とした対応を見せる。

 

「シュラ様、これにて目的の一つ。4人の剣士は揃いました」

 

「あとは光を呑み込む凄まじい闇としての力が手に入れば良いのだが……何か目星はついているか?」

 

シュラからの問いに対して続けてサスケが笑みを浮かべつつそれも見つけたとばかりに答えを返す。

 

「はっ。既に目星はついております。……それがこちら」

 

シュラの前に映像が映し出されるとそこにあったのはユキ達が遊びに来ているフェアリーパークであった。

 

「ここは……」

 

「妖精達が運営する夢のテーマパーク。フェアリーパークにございます」

 

「こんな所に我の求める力があるというのか」

 

シュラはフェアリーパークという、如何にもフワフワとした雰囲気のこのテーマパークの中に自分が欲している力があるかどうか疑問なのか。その事を確認する。

 

「はい。我らの調べによりますとここには1000年に一度開くとされる虹の宝石。レインボージュエルが眠っているとの事です」

 

「レインボージュエル……だが見た所前に開いてから1000年経つどころか全く力を感じないではないか」

 

それもそのはず。レインボージュエルが開く1000年周期のタイミングは割と最近過ぎてしまったばかり。ここから再度開くまで900年以上は待たないといけない。

 

シュラはフェアリーパークにあるレインボージュエルがそういう特別な力を今の段階では全く持っていない事を見抜くと問い詰める。それに対して答えるのはオクニだ。

 

「ええ。ですが、あくまで今のままなら……でございます」

 

「……なるほど、あの儀式をこのレインボージュエルに対して行うのか」

 

シュラはオクニの言葉を聞き、4人がこれから自分へと提案してくる話を予想。そしてオクニは頷いた。

 

「はい。本来であればシュラ様に対して行使するこの儀式をこのレインボージュエルに対して行います。それにより邪悪な力を漲らせたレインボージュエルを強引に開かせ、そこでシュラ様がその力を物にするのです」

 

「少々回りくどいという点は気になるが……仕方あるまい。我の力を最大限解放するのならばその方が良かろう」

 

それからシュラは今回の襲撃の大まかな流れをサスケ達3人から聞く。シャドーはあくまで数合わせの4人目だからか。その流れを深くは知らないようで。説明には加わらずに一人ジッと待っていた。

 

「レインボージュエルを強制解放し、その力を呑み込む事で我は真の姿として降臨する。そうすれば、全ての世界を我の手に入れられるか。サスケ、ベンケイ、オクニ、シャドー。抜かりなく取り掛かれ」

 

「「「「はっ!」」」」

 

4人のがシュラに対して返事を返すとシュラの魂はどこかへと消えることになる。恐らくシュラは魂だけの状態である都合上、長時間活動するのが難しいのだろう。その代わりとして4人の剣士こと四剣刃達が彼の代わりに動くことになる。

 

「では、早速俺達の仕事にかかるぞ」

 

「……俺はさっき言われた通りに柱を守れば良いんだな?」

 

「うむ。これからフェアリーパークの周囲四ヶ所に柱を生成する。その柱に近づく邪魔者を排除すれば良い」

 

「わかった」

 

シャドーは自分の仕事についてを確認するとベンケイがそれを肯定。流石に話の重要部分については聞いておらずとも、自分の役割に関してはちゃんと指示があったようだ。

 

「……それにしても、シュラ様の真の力というのは?」

 

「真の力と言うよりは真の姿の方が正しい言い方かもしれないけどねぇ」

 

「あの力を前にすれば誰一人たりともシュラ様に勝つ事はできなくなる」

 

「……」

 

するとサスケは早速柱を召喚したフェアリーパーク周辺に召喚してその大地に突き刺そうとする。だが、その直前で召喚のための動きが止まった。

 

「む、サスケ。何故柱を召喚しない」

 

「うーん。どうやら、このフェアリーパーク周囲に結界が張られているせいで邪悪な力……柱を召喚できない仕掛けになってるようだ」

 

「チッ、厄介な真似を……」

 

サスケが柱を召喚しようとした瞬間に見えない何かに阻まれてしまっているのを見て顔を顰める。

 

「敵にしてはやるな。我々の襲撃を察知して結界を張ったか」

 

「流石にそれは無いんじゃないかしら。多分前に何かしらの襲撃があってそれの対策をしたのでしょう」

 

オクニのいう通り、この結界は前にレインボージュエルを奪おうと襲撃したボトムのような者を再度近づけないようにするための物である。

 

「どちらにせよ、柱を召喚できなければレインボージュエルに闇のエネルギーを流し込めない」

 

「それならあの厄介な結界を粉砕すれば良いだけの事。我のパワーなら……」

 

「いや。ここは俺が行っても良いか?」

 

ベンケイが厄介な結界を破壊するために動こうとしたその時。今までずっと沈黙を保っていたシャドーが自分から手を上げて行くと言い出した。

 

「シャドー、何か考えがあるのか?」

 

「……考えは無い。だが、俺はこの組織に入ってからまだ何も成してない。俺を信用してもらうためにも俺がこの結界を壊す」

 

「へぇ……。やっぱりそうなってもあなたは義理堅いのね」

 

オクニはどれだけ黒仮面に洗脳されてしまったとしてもシャドーとしての根本的な心が変わってない事に感心した顔つきになる。

 

「ならばシャドー、俺達の仲間として一働きしてもらおうか」

 

「ああ。任せろ」

 

こうして、シャドーはフェアリーパークを守る結界を破壊するために3人に見届けられる形で出撃していく。平和が保たれていたフェアリーパークに脅威が迫りつつあった。




また次回もお楽しみに。
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