パワーアップを遂げたクルシーナに立ち向かうプリキュア達。だが、クルシーナの実力は高く、圧倒されていた。
「「はあっ!」」
最初に仕掛けたのはサンライズとスノーである。二人は前に出るとラッシュを仕掛ける。しかし、スノーはメガパーツと戦った時の体力消耗が激しいのか動きは数段鈍っていた。
「ふん。キュアスノーの方は疲労困憊か。だからって手加減はしないけどな!」
その瞬間、クルシーナから発生した衝撃波が二人を吹き飛ばす。そのまま追撃を仕掛けようとするとそこにプリズムとグレースが気弾とエネルギー波を放つ。
「効くかよ」
クルシーナはそれをエネルギーバリアで防御。すかさずそこにウィングが突撃するとそれに掴まったアースが技を使う。
「音のエレメント!」
その瞬間、音波による衝撃波を発生させるとクルシーナを足止め。そこにフォンテーヌ、スパークル、スカイが拳を繰り出す……が。
「「「くうっ……」」」
クルシーナはそれを衝撃波のみで防御してしまっていた。そして、バランスを崩した三人へと攻撃すると三人纏めて吹き飛ばされてしまう。
「だったら!」
サンライズとスノーは体にそれぞれ炎と氷のオーラを纏うとパワーを上げた状態で火炎弾と礫を放つ。
「喰らうかよ」
しかしそれはクルシーナがステップで躱し、更に至近距離にまで近づくと拳を叩き込む。続けてプリズムとグレースの元に一瞬で移動したクルシーナはプリズムへと回し蹴りを放つ。
「プニシールド!」
それをみて咄嗟にグレースが防御をするが、それさえも見越したクルシーナは更に力を込めてグレースとプリズムを纏めて吹き飛ばしてしまう。
「「うわあっ!?」」
「だったら!」
そのタイミングに生じた一瞬の隙にウィングが突っ込むとようやくクルシーナの腹に一発を決める。
「うおっ……だが!甘い!」
それでもクルシーナにとってはそう大したダメージにならない。それでも続けてダメージを与えるために攻撃を止めない。
「火のエレメント!」
「雨のエレメント!」
「風のエレメント!」
フォンテーヌ、スパークル、アースが三方向から同時に攻撃を放つ。それをクルシーナはバリアで防御。そこに接近したスカイがバリアを打ち破るために拳を叩きつける。
「はあっ!」
だがバリアの強度は思ったよりも高い。そのままスカイは受け流されるとクルシーナが衝撃波を命中させる。
「ぐうっ……でも、今です!」
「?」
その瞬間、サンライズとスノーが手を繋ぐと合体技を発動させていた。
「サンライズフレイム!」
「スノーアイス!」
「二つのプリキュアの魂が!」
「闇の僕達を打ち砕く!」
「「プリキュア!エレメントスクリュー!」」
二人が腕を突き出すと炎と氷が放たれて融合。相乗的にパワーアップしたエネルギーとして向かっていく。
「「はぁああっ!」」
「はあっ!」
クルシーナはそれに対抗するように手を突き出すとエネルギーを放出。二つのエネルギーはぶつかり合うと押し合った。しかし、サンライズとスノーの方がパワーで劣ると技は押し切られて二人はかなりのダメージと共に地面を転がった。
「「くうっ……」」
「サンライズ!」
「スノー!」
「お前らも邪魔だ」
その瞬間、クルシーナから全方位へと放出された衝撃波が残っている七人のプリキュアを全員吹き飛ばして近くの壁や地面へと叩きつけさせた。
「所詮この程度か。お前らの力なんて俺には遠く及ばない。どんなに足掻いたって無駄なんだよ」
クルシーナはそう言う中、ボロボロのスノーが立ち上がると痛みを堪えながら構える。
「まだ……負けてない。私達は……絶対に諦めない」
「ふん。お前一人で何になる。それに、お前は一度メガパーツに侵された影響で体力が無い。そんな弱った体で勝てるなんて思うなよ」
「だったら俺がスノーをカバーする」
するとサンライズも立ち上がった。更に他の面々も諦めてないのか立ち上がる。
「しぶとい。お前らなんぞ俺の前では無力のはず。それなのに何故そこまで立ち向かう。何故そこまで無駄な足掻きをする」
「無駄な足掻きだとしても……それでもプリキュアは諦めない。その心が奇跡を起こすんです」
「ふん。自惚れるな。お前らからの技は全て効かない。そんなのでどうにかなるとでも?」
「だとしても、どこかに突破口はきっとある!」
グレースの言葉と共にフォンテーヌ、スパークルが並ぶと浄化技を発動させる。
「「「プリキュア!ヒーリングオアシス!」」」
「無駄だと言ったはずだ!」
三人から放たれる浄化の一撃をクルシーナは片手で受け止める。するとそこにスノーが突撃。技を更に重ねた。
「ヒーローガール!スノーインパクト!」
スノーからのボレーシュートがクルシーナへと放つ。それをクルシーナはもう片方の手で軽々と止めてしまった。
「お前程度にどうにかできると?」
「ひろがる!サンライズブレイク!」
クルシーナの両手を塞いだタイミングでサンライズからの鉄槌が命中。クルシーナは後ろに下がった。
「今のでもダメか」
「あまり調子に乗るなよ?」
その瞬間、クルシーナは体にオーラを纏うとエネルギー砲を構える。そして、そのターゲットをスノーへと向けた。
「まずは一人ずつ潰してやる。最初は一番体力の無いお前からだ!」
「ッ!」
そのままエネルギー砲が放たれるとスノーの前にグレース、フォンテーヌ、スパークルが揃うと三人で防御壁を展開する。
「「「プニシールド!」」」
しかし、その防御もあっという間に粉砕。そのまま四人纏めてエネルギーの直撃を喰らってしまう。
「スノー!皆!」
「人の心配をしている場合か?」
更にクルシーナが超スピードで動くとスカイ、プリズム、ウィングをあっという間に吹き飛ばし、更にサンライズへと迫る。
「このっ!」
サンライズが拳で対抗するが、一瞬にして押し切られて体にダメージを受ける。
「サンライズ!……ッ!」
「遅いんだよ!」
残されていたアースにも蹴りが直撃して九人は地面へと倒れ込んだ。クルシーナは手を翳すとトドメを刺すためにエネルギーを高める。
「そろそろ終わりだ。プリキュア共」
「くうっ……」
プリキュア達は立とうとするがダメージで上手く動けない。最早これまでかそう思った時。
「負けるな!皆!」
「あんな奴にやられて諦める皆じゃないでしょ!」
「えるぅー!」
その声はあげは、ヒョウ、エルからだった。三人はこの絶望的状況でもまだ諦めていなかったのだ。
「チッ。目障りな奴らだ。先にあっちから片付けるか」
するとクルシーナは片手を掲げると巨大なエネルギーボールが生成される。
「さて、お前ら。あの無力な奴らがやられるのをそこで這いつくばって見てろ。ちゃんと後でお前らも逝かせてやるが、まずその前に絶望を味わえ!」
そのままエネルギーボールが投げられると三人へとそれは向かっていく。……その時だった。
「「あああっ!」」
サンライズとスノーが立ち上がると三人の前に走っていく。そして、手を繋ぐと技を発動させた。
「「プリキュア!エレメントスクリュー!」」
二人から放たれたその技がエネルギーボールとぶつかると壮絶な押し合いに発展。しかし、やはりクルシーナの方が実力では上なのか少しずつ押し込み始める。
「「くううっ……」」
「失せろ、雑魚共が!」
このままでは打ち砕かれる。そんな時だった。二人の後ろに手を置く影がいたのは。二人がそれを見るとそこにはまだ諦めないとスカイ、プリズム、ウィングがおり、更にその後ろにグレース達四人も立っている。
「「……!!」」
「まだ終わってなんかいません!」
「絶対に諦めないよ!」
「はい!ボク達の力で……絶対に!」
するとその瞬間、サンライズとスノーの体に力が漲るのを感じた。そして、その力を解放するために二人はそれぞれ一度前に出している腕を後ろに下げてから再度突き出すとその力をバースト。更に威力が上乗せされた。
「馬鹿な……だが、このぐらいなら俺の力でねじ伏せて……」
「私達も!」
「ラテ様、お願いします!」
するとラテが叫ぶと共にグレース達四人は手を掲げる。そして、最強の技を使うためのアイテムを呼び出した。
「「「「ヒーリングっどアロー!」」」」
その形状は注射器と弓をモチーフにしており、そこにはラビリン達ヒーリングアニマルの顔が付いていた。四人はそれぞれボトルを装着するとヒーリングアニマルの顔を回転させて自分のパートナーの所で止める。
「「「「ヒーリングアニマルパワー、全開!」」」」
「「「「キュ!」」」」
これにより、四人はスペシャルヒーリングっどスタイルへ。それは背中に翼が展開した他、髪が増量したり衣装が所々変化して白衣を纏った天使をモチーフにした姿へと変わる。
「「「「アメイジングお手当て、準備オッケー!」」」」
「「「「オッケー!」」」」
四人が引き金を引くと虹色のエネルギーが注射器の中にチャージ。そして、ヒーリングアニマルが半透明の状態で飛び出すとそれぞれのパートナーの肩に乗りつつ掛け声を叫ぶ。
「「「「プリキュア!ファイナル・ヒーリングっどシャワー!」」」」
四人が注射器を押し込む事でエネルギーが解放。そのまま放出されるとエネルギー波としてサンライズやスノー達の技を援護する。そのパワーはクルシーナからのエネルギー弾を上回り、押し返していく。
「馬鹿な!?何故俺の技が……」
「私達は絶対に負けない!そう信じてる!」
「信じる気持ちが奇跡を起こすんだ!」
そのまま九人の総力を込めた技がクルシーナのエネルギーを貫くとその体へと命中。流石にこれだけの威力を耐えられるだけの耐性はまだ無かったために浄化されていく。
「この俺が……こんな奴らに……うわぁああっ!」
クルシーナは浄化されると消滅。これにより、戦いの幕は閉じる事になった。
「「「「お大事に!」」」」
そして、一同が変身を解くとユキはフラフラと倒れ込む。病魔と戦ってタダでさえ体力の限界が近かったのにここまで頑張ればこうなるのも無理はない。
「ユキ!」
「あはは、ごめんね……結局心配かけちゃった」
「良いんだ……ユキが無事でいてくれたんだから……」
それからアサヒがユキがちゃんと無事でいる事に安堵する。そして、それを他の面々は温かく見守るのであった。
そして、その日の夕方。ソラシド市から観光に訪れた一同は時間のために帰らないといけなくなってしまう。
「今回は本当にありがとうございました」
「どういたしまして」
「あ、でも今回の出来事、半分は私達のせいだから……」
「気にしないでよ、それよりものどかちゃん。また機会があったらここに来ても良い?」
ユキからの言葉にのどかは満開の笑顔で笑うと頷く。そして、あげはが旅館のチェックアウトも済ませたために戻ってきた。
「そろそろソラシド市に戻るためのバスが来るよ」
「じゃあ、皆さん。またいつか会いましょう!」
「お元気で!」
「うん!」
「あ、それとお互いプリキュアとして頑張ろうね!」
それからユキ達はすこやか市からソラシド市に戻るためのバスに乗り込む。こうして、ユキやアサヒ達の旅行は終わりを告げた。そんな中、帰りのバスの中でユキが声を上げる。
「そういえば、のどかちゃんの隣にいたラビリンってましろちゃんにそっくりな声をしてたよね」
「あ、それ私も思いました!」
「ええっ!?そうかな……」
「何だか同じ人が声を当てているような……」
「わーっ!それ以上言ったらメタ発言になっちゃうよ!」
このように帰りのバスの中でも賑やかなユキ達。そして一同はソラシド市に戻ると解散する事になるのであった。
また次回もお楽しみに。