熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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それぞれの戦いの決着とクルシーナの目的

ユキが復活する少し前。水のメガビョーゲンと戦うスカイとフォンテーヌはパワーアップしたメガビョーゲンが相手でも怯まずに戦っていた。

 

「水のエレメント!スカイ、使って!」

 

すると水のエレメントの技によって発動した水流波の上にスカイは立つとそのまま水の勢いで突撃。加速したまま拳を叩き込む。

 

「やあっ!」

 

そのまま続けざまにラッシュをぶつけてメガビョーゲンを後ろに下がらせる。

 

「メガ!」

 

メガビョーゲンが口から水のエネルギーを高めるが、フォンテーヌがそれを見てすかさずカバーする。

 

「氷のエレメント!」

 

これによりメガビョーゲンはエネルギー砲を口ごと凍らされてしまう。メガビョーゲンがモゴモゴとする中、スカイが懐に入るとメガビョーゲンの腹に一撃を叩きつける。

 

「フォンテーヌ、決めてください!」

 

すかさずフォンテーヌが水のエレメントボトルを使うと水の紋章をステッキで描く。

 

「エレメントチャージ!」

 

そして、ペギタンの肉球部分を三回タッチすると音声と共にエネルギーが高まっていく。

 

「キュ!キュ!キュ!」

 

「「ヒーリングゲージ、上昇!」」

 

「プリキュア!ヒーリングストリーム!」

 

ステッキから放たれた激流がメガビョーゲンへと向かう中、メガビョーゲン内部に囚われたエレメントさんを救い出すように青い手が出現。そのままエレメントさんを救出すると残されたメガビョーゲンが浄化される。

 

「ヒーリングッバーイ」

 

「「お大事に!」」

 

メガビョーゲンが浄化された事で辺り一帯の蝕みは消えた。するとコトンという音と共に何かのカケラが落ちる。

 

「何でしょうか?」

 

「見たところ、メガパーツにそっくりペエ」

 

「だとしたらこれも……」

 

フォンテーヌが再度浄化しようとしたその瞬間、そのカケラはどこかへと飛んでいってしまう。

 

「「あ!」」

 

そのまま二人はそのカケラを追いかけていくのだった。場面はまた少し前に戻る。光のエレメントから作られたメガビョーゲンと戦うウィング、スパークルはスピードのあるメガビョーゲンに追いつくために手を打っていた。

 

「雷のエレメント!」

 

スパークルが放った雷のエレメントが雨のように周囲に降り注ぐとメガビョーゲンの逃げ道を限定。そのままウィングが先回りして腕を捕まえるとそのまま振り回して叩きつけた。

 

「はあっ!」

 

「メガ!?」

 

メガビョーゲンが地面を転がる中、すかさずスパークルが追撃し、蹴りをぶつけた。

 

「たあっ!」

 

「メガ!」

 

その瞬間、メガビョーゲンが光ると二人の目を眩ませてしまう。流石の二人も光の攻撃までは防げない。

 

「「くうっ!?」」

 

「メガ!」

 

その間に二人の真上へと移動したメガビョーゲンは体当たり。二人纏めて叩きつけられてしまう。だが、それで諦める二人じゃない、

 

「まだです!」

 

「うん!」

 

ウィングが飛び上がるとメガビョーゲンの周囲を飛び回って撹乱。すかさずスパークルがエレメント技を使う。

 

「光のエレメント!」

 

するとウィングの真後ろから彼を照らすとウィングが逆光によってメガビョーゲンからは見えにくくなる。

 

「メガ!?」

 

「たあっ!」

 

更にメガビョーゲンへと蹴りを命中させて吹き飛ばす。そしてそのタイミングがチャンスだ。

 

「スパークル!」

 

「うん!」

 

すかさずスパークルが浄化技を発動。光のエレメントボトルを使うとの四芒星の紋章をステッキで描く。

 

「エレメントチャージ!」

 

そして、ニャトランの肉球部分を三回タッチすると音声と共にエネルギーが高まっていく。

 

「キュ!キュ!キュ!」

 

「「ヒーリングゲージ、上昇!」」

 

「プリキュア!ヒーリングフラッシュ!」

 

ステッキから放たれた眩い光がメガビョーゲンへと向かう中、メガビョーゲン内部に囚われたエレメントさんを救い出すように黄色の手が出現。そのままエレメントさんを救出すると残されたメガビョーゲンが浄化される。

 

「ヒーリングッバーイ」

 

「「お大事に!」」

 

スパークルがそう言ってシメるとメガビョーゲンは浄化。するとスカイ達と同様にカケラが出てくるとそれがまたどこかへと飛んでいった。

 

「あっ!あのカケラは!」

 

「追いかけた方が良さそうですね!」

 

二人は周囲が戻った事を確認した上でカケラを追跡していく。また場面は時間を遡り、花のメガビョーゲンと交戦するプリズム、グレースの方へ。

 

「「はあっ!」」

 

二人同時に突撃するとメガビョーゲンはエネルギー弾を連射。プリズムはそれに気弾で対抗、

 

「チャンスラビ!」

 

「うん!実りのエレメント!」

 

するとそのエネルギーを剣状へと転換。そのままメガビョーゲンを斬りつける。

 

「メガ!?」

 

「はあっ!」

 

更にプリズムからの追撃で顔の前に気弾を飛ばしてからの眩い光で目を眩ませる。

 

「煌めけ!」

 

「花のエレメント!」

 

今度はグレースが花型のエネルギーを展開するとその中心部に光を集約。エネルギー砲として放つ。

 

「メガ!」

 

それをメガビョーゲンが真っ向から受け止めるがその威力は思ったよりも凄まじく、押し込まれていく。

 

「プリズム!お願い!」

 

「うん!」

 

するとプリズムが援護とばかりに巨大な気弾を放つとそのエネルギーも上乗せ。巨大化したエネルギーがメガビョーゲンを撃ち抜く。

 

「グレース、決めて!」

 

「わかった!」

 

グレースが花のエレメントボトルを使用してからハートの紋章をステッキで描く。

 

「エレメントチャージ!」

 

そして、ラビリンの肉球部分を三回タッチすると音声と共にエネルギーが高まっていく。

 

「キュ!キュ!キュ!」

 

「「ヒーリングゲージ、上昇!」」

 

「プリキュア!ヒーリングフラワー!」

 

ステッキから放たれたピンクの花のエネルギーがメガビョーゲンへと向かう中、メガビョーゲン内部に囚われたエレメントさんを救い出すようにピンクの手が出現。そのままエレメントさんを救出すると残されたメガビョーゲンが浄化される。

 

「ヒーリングッバーイ」

 

「「お大事に!」」

 

グレースがメガビョーゲンを浄化するとまたカケラが落下。そして、それが動き出すと飛んでいく。

 

「行こう」

 

「うん!」

 

二人は頷くとそのカケラを追っていく。そして三箇所が浄化されたためにクルシーナはアースとの戦いから一旦距離を取る。

 

「ほう。どうやらメガビョーゲンは三体とも倒せたみたいだな」

 

「皆さんがやってくれたみたいですね。……約束です。ユキさんを」

 

するとクルシーナが指を鳴らす。その時、クルシーナの元に飛来してきた四つのエネルギー体があった。それはメガビョーゲンを浄化した時のエネルギー体とユキの中に潜んでいたメガパーツである。

 

「それは!」

 

「ふふっ。この時を待っていた」

 

そのままクルシーナは四つのエネルギー体を吸収してしまう。その瞬間、クルシーナの体が変化。背中に悪魔の翼のような物が展開し、頭部には小さな黒いツノが二本生える。これにより、クルシーナが強化されてしまう事になった。そのタイミングで他のプリキュアが合流した。

 

「お待たせ……って」

 

「なんかパワーアップしてるニャ!?」

 

「お前らが浄化したメガビョーゲンの核。そしてあの女に埋め込んで成長させたエネルギーを取り込んだ。これで俺は更に変異して強くなった」

 

「ッ……」

 

するとクルシーナは余裕そうに両腕を広げるとノーガードを晒す。それを見た一同は驚いた。

 

「な、何をして……」

 

「見ての通りさ。お前らの攻撃を誘ってる」

 

「そんな見え見えの罠に誰が……」

 

「罠?違うな。お前らにチャンスをあげているんだ。お前らの中から一人前に出ろ。そいつが持ってる自慢の技を出せ」

 

それを聞くとアースが前に出る。一同は驚くが、それでもこの場にいるメンバーだと個人技で最強の力を持つのはアースだ。

 

「でしたら私があなたを浄化します」

 

すると一枚の紫の羽が舞い降りるとそれがハープの形をしたアイテムへと変化する。

 

「アースウィンディハープ!」

 

そして、風のエレメントボトルを装填してハープを弾くとエネルギーか高まっていく。

 

「エレメントチャージ!舞い上がれ!癒しの風!」

 

するとハープに高められた風が紫の竜巻を生成。それを一気に放出する。

 

「プリキュア!ヒーリングハリケーン!」

 

その一撃がクルシーナへと迫る中、クルシーナは笑みを浮かべるとそれをまともに受ける。そのままエネルギーはクルシーナを浄化しようとした。しかし……。

 

「ふん。地球の精霊の力もこの程度か」

 

「ッ!?」

 

その瞬間、クルシーナが力を込めると攻撃が打ち消されてしまう。一同は驚愕の目を向けた。

 

「そんな……」

 

「残念だったな。俺はさっき取り込んだ力でお前らの技に対する耐性を得た。最早お前らに俺を浄化する事は不可能だ」

 

「でしたら私達の技で!」

 

「うん!」

 

キュアアースの技がダメでもまだスカイ達の技なら倒せると踏んでスカイとプリズムは手を繋ぐ。

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

「「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!」」

 

そのまま二人の技によってクルシーナが円盤に吸い込まれていくその時。

 

「無駄だ」

 

その声が円盤から聞こえると円盤が粉々に粉砕。クルシーナは割と無傷で立っていた。

 

「アップ・ドラフト・シャイニングでもダメだなんて……」

 

「こうなったらもうヒーリングっどシャワーしか……」

 

しかし、それはさせないとばかりにクルシーナはエネルギー波を放つと七人を吹き飛ばしてしまう。その威力は疲労しているとはいえ、一撃で全員を傷だらけにするほどだった。

 

「くうっ……」

 

「衝撃波だけでこの威力……」

 

「強い」

 

「お前らは俺の対応力を侮ったな。さっきも言ったがウイルスは進化する。お前らがどれだけビョーゲンズを倒してもその度にウイルスは学習して進化。お前らの薬に対応できるようになる。そうなればお前らに打てる手は無いんだよ」

 

「あなた、どうしてこんな……」

 

グレースからの問いにクルシーナは目を怒らせるとその胸ぐらを掴んだ。

 

「……俺の父さんの敵だ」

 

「……え?」

 

その瞬間、グレースの首を掴むとそのまま締め上げる。グレースは突然の事に対応できなかった。

 

「何を……言って」

 

「グレース!」

 

「父さんって、まさか!」

 

「ああ……俺はダルイゼンの生まれ変わりだ。あの時、俺はキングビョーゲンから逃れた父さんから分離。ナノビョーゲンとしてこの世界に生まれ落ちた」

 

ダルイゼンとは以前、グレースの変身者であるのどかを素体として成長したテラビョーゲンで彼女とは何度もぶつかった末にキングビョーゲンに吸収されたのだ。

 

「俺は誰にも寄生することなく自分だけの力で成長した。……おかげで今の俺になるまでに時間がかかったが、それでもお前らに察知される事なくここまで来れた」

 

ナノビョーゲンの状態ではラテの察知には引っかからない。しかも、ダルイゼンの一部なので彼の記憶や知識を引き継いでいる。

 

「周囲には味方は誰一人もいない孤独な状況。それでも俺は自らが進化するために必死に生きた。だからこそお前だけは許さない。弱った父さんを見殺しにしたお前だけは!」

 

グレースは、のどかはキングビョーゲンによって追い詰められたダルイゼンを助ける事をしなかった。それをすればのどかはユキのように苦しんでしまう。のどかはどうしてもダルイゼンが許せずに彼と決別。戦い続ける道を選んだ。

 

「そんなの自分勝手ラビ!のどかは、グレースは何も悪く無いラビ!」

 

「ああそうだ。俺は誰も彼も自分勝手だと思い知った。だから俺は自分勝手のやり方でこの世界をビョーゲンズの世界にする。そしてキュアグレース。お前を一生苦しめて父さんが味わった苦痛を何百倍にして返してやる!」

 

グレースの息が完全に止まる前にクルシーナは手を放すとそのままグレースの腹を蹴り飛ばす。

 

「あぐうっ!?」

 

グレースが苦しさにむせると彼女へとクルシーナは詰め寄っていく。その時。

 

「「はあっ!」」

 

クルシーナが防御姿勢を取るとそこにサンライズとスノーの拳が命中。ここに来てようやく二人が到着したのだ。

 

「お待たせ!」

 

「皆、心配かけさせてごめん……」

 

「スノー……大丈夫なんですか!?」

 

「うん。全開には程遠いけど皆が戦ってるのに私だけ休むなんてできない」

 

「ふん。お前らが今更全員揃った所で俺には勝てない。そして俺は父さんの復讐を完遂する」

 

こうしてサンライズとスノーの合流でプリキュアチームは全員が揃い、クルシーナとの最終決戦の幕は上がるのであった。




また次回もお楽しみに。
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