熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

126 / 294
四剣刃集結!彼等とのゲーム オリジナルストーリー11話

シャドー相手に応戦するプリキュア達。そして、その圧倒的な人数による数の暴力でシャドーが召喚した影の兵士を撃破。そして、シャドー本人の事も追い詰めていた。

 

「2人共行くわよ!」

 

「「はい!」」

 

パッションにリードされる形でスノーやサンライズが彼女と一緒に連携と取ると3人での同時攻撃を仕掛けていく。

 

「「「はぁああっ!」」」

 

「ッ!?」

 

シャドーは多人数を相手に対応するために二刀流で防ごうとするが、流石に押され気味な様子だった。

 

「ッ、即席の連携なのに何故ここまで……」

 

「お生憎様、私はあの子達とダンスチームを組んでるの。その中で大事なのは心を一つにする事。だからスノーやサンライズと心を一つにする事だってできるのよ」

 

パッションはスノーとサンライズの連携に自分が合わせる形でその中に上手く溶け込んでおり、その力はシャドーを押し込める程だった。

 

「「パッション!」」

 

「ええ!」

 

その瞬間、パッションが頭を下げるとそれと同時にスノーとサンライズがその真上を通過する形でシャドーへと回し蹴りを叩きつける。

 

「ぐうっ……」

 

「苦戦してる所悪いけど……」

 

「私達の事も忘れないでほしいかな!」

 

更に後ろに押し戻されたシャドーの元にサンシャインとムーンライトが現れると2人がそれぞれ金色と銀色に輝く腕によるダブルパンチを繰り出す。

 

「「プリキュア!ダブルインパクト!」」

 

金と銀の一撃を受けたシャドーは堪らず吹き飛ばされるとそのまま地面に撃墜。そして、そんなシャドーの元に影の兵士を一掃したプリキュア達が到着する。

 

「ここまでです、シャドー!」

 

「あなたの出した兵士は全部倒したよ!」

 

17人のプリキュアによって追い詰められたシャドーは立ち上がると肩へと手を移動させて自分が被った埃を払う。そして、彼は仮面の下で笑みを浮かべた。

 

「ふっ……」

 

「ッ!アイツ、どうして笑みを……」

 

「皆さん気をつけてください!きっと何か来ます!」

 

ピーチやブロッサムが彼の異変にいち早く気がつくと警戒を呼びかける。しかし、シャドーにとってはその警戒をするのが遅すぎると言わんばかりに手を真上に翳した。

 

「何を……」

 

「ふふっ。結界を破壊するという俺が先行してここに来た役目は果たした。……これより儀式の時間だ!」

 

その瞬間である。突如として空が暗くなり始めると不気味な黒い雲に包まれてしまう。

 

「な、何!?」

 

「儀式って言ってたけど……」

 

「まさか、シャドーの狙いは……」

 

プリキュアの何人かがシャドーの狙いに気がつくものの、もう時既に遅し。そのタイミングでフェアリーパークの中央付近にあるレインボージュエルを起点としてXの形を描くように4本の巨大な岩石の剣がフェアリーパークの四ヶ所に降り注ぎ始めた。

 

「ちょちょっ!?ええっ!?な、何よあのデカい剣は!!」

 

「あの剣、もしかしてフェアリーパークに降ってきてる!?」

 

「安心しろ。俺が時間を稼いだお陰でこのテーマパークにいた者は全員避難している。ここにいるのは俺とお前達だけだ!」

 

するとシャドーは何故か一般市民がフェアリーパークから退去するのを待って呼び出したという旨の話をする。

 

そのため、プリキュア達は何故わざわざ人質に出来るような一般市民を逃すような真似をしたのかわからずに困惑した。

 

「ッ、あなた達の狙いは何!?」

 

「レインボージュエルを奪うのが目的だったんじゃ……」

 

「ああそうさ。……だが、ここから先の説明はこの俺の同志達にしてもらおう」

 

シャドーが担っているのはあくまで結界の破壊と人々の避難する時間稼ぎのみ。そのため、そこから先の事は未だに彼は詳しくは知らないのだ。

 

そして、シャドーの宣言と同時に暗くなった空からいきなり赤黒い雷が3本降り注ぐとその場に3人の剣士達が降り立つ。それはシャドーの戦いぶりをここまで自分達の空間で観ていたサスケ、ベンケイ、オクニの3人であった。

 

「あなた達は……」

 

「まさか、シャドーの側にいるって事は」

 

「その通り、我らは目的を同じくする同志だ」

 

「待ってよ!シャドーの仲間ならカバトンは?」

 

「そうだ、何でアイツがいない!」

 

ベリーやサンシャインの言葉に対して自分達がシャドーの仲間であると答えるベンケイ。しかし、当然ながらシャドーがいつも一緒にいるのはカバトンだと知っているプリズムやサンライズが慌てたように問いかける。

 

「カバトン?何の事だ」

 

「ッ……カバトンの事を知らない?」

 

「やっぱり変ですよ!」

 

先程のスノー達の事を知らない発言と言い、今回のカバトンの事を知らない発言と言い。このやり取りでシャドーに大きな異変が起きている事を悟るスノー達。そして、そんな彼女達の事を無視してサスケが話す。

 

「まぁそんな事どうでも良いじゃねぇか」

 

「そうよ?それに、今はそんな事を心配している時間はあるのかしら」

 

オクニもサスケに便乗する中、そのタイミングで空中に出現していた巨大な剣がフェアリーパークを斜めにクロスするような形で突き刺さるとそこから赤黒いオーラが発生する。

 

「そんな、フェアリーパークにあんな大きな剣が……」

 

「ッ、あなた達の目的は何?そもそもあなた達は何なの?」

 

流石にこうなってしまうとシャドーの現状を知るどころでは無い。まずはサスケ達がどういう者なのかをプリキュア達は問いかけた。

 

「へっ、ようやく俺達の事を聞いたか」

 

「ならば教えてやろう。我々の名を!」

 

「ええ、そうね。それとシャドー、あなたも改めて名乗りなさい」

 

「ああ、そうさせてもらう」

 

するとシャドーも含めた4人がプリキュア達の正面に横に並ぶ形で自らの名を名乗る。

 

「俺はシュラ様にお仕えする剣士。疾風剣のサスケ!」

 

「同じく、我は剛力剣のベンケイ」

 

「同じく、アタシは陰陽剣のオクニ」

 

「同じく、俺は月光剣のシャドー」

 

「「「「我ら!シュラ様に使える者。4人合わせて四剣刃なり!!」」」」

 

その瞬間、後ろで軽く爆発が起きるとその場を盛り上げるかのように演出する。ただ、プリキュア側からしてみれば全くもって必要のない演出なのだが。

 

「四剣刃……」

 

「また変な奴らが出てきたな」

 

「それよりも、今彼等が言ったシュラって……」

 

「ああ、シュラ様は全ての世界を統べれるだけの力の持ち主だ」

 

ムーンライトがシュラについて気になっていると早速サスケがそう反応するとそれに対する形でビートが声を上げる。

 

「それなら、何でここに来ないの?それだけ強いのなら私達の前に出てくるくらいできるでしょ」

 

「ああ、その事だが……実はちょっと事情があってだな」

 

「じ、事情?」

 

サスケの答えにパインが困惑した声を上げる中、続けてベンケイが説明をする。

 

「シュラ様は我らの世界に住まう絶対的な王だ。その力の前には何人たりとも逆らえない。……だが、シュラ様は絶対的であるが故に世界を移動するには力を大きく抑えないといけないんだ」

 

「そして、他の世界に降臨するには降臨の儀式って言ってねぇ。ちょっと厄介な事をしないといけないのよ」

 

「降臨の儀式……」

 

「なるほど、それがあの剣って事ね?」

 

「ええ、察しが良くて助かるわ。だからシュラ様に力を注ぐ必要があるの」

 

プリキュア達は彼等の親玉であるシュラが来られない理由については納得できた。……ただ、そうなると今度は更なる疑問が浮かぶ。

 

「待って、でもそれならわざわざレインボージュエルを介する必要は無いんじゃない?そのシュラって奴に直接力を注げば良いでしょ?」

 

「そうですね……。あなた達、わざわざ回りくどい事をしてませんか?」

 

スカイの言う通り、実際の所はわざわざ遠回りの回りくどい事をやっているのは間違いない。力をシュラに注ぐ必要があるのならそれはシュラへと直接注げば良い話である。

 

プリキュア達が知りたいのは何故そこでレインボージュエルが関係してくるのかという話だ。

 

「ああ、それはそのレインボージュエルってやつがとんでもない程の力を秘めてるからだな」

 

「ッ、もしかしてレインボージュエルにある希望の力を狙って……」

 

「希望?そんな力は要らない。我らが欲しいのはこの儀式によって大量に注ぎ込んだ負のエネルギーをジュエルを介して増幅させた圧倒的な絶望の力だけだ!」

 

「そしてシュラ様はそれを取り込んでこの世界に降臨されるのだ!」

 

要するに、レインボージュエルを闇の力の拠り所にしてそれをシュラ降臨の器にするという事だ。そして、そんな話を聞いてプリキュア達が黙っているはずが無い。

 

「そんな事、絶対にさせない!」

 

「そうですよ!レインボージュエルにはこの世界の希望が詰まってるんです!」

 

「アンタ達なんかの手に絶対に渡さない!ましてや、絶望になんか染めさせるわけには行かない!」

 

レインボージュエルはこの世界の希望を司る大切なこのテーマパークのシンボル。そのため、休眠状態とはいえ奪われるなんて事態になればまず間違いなく世界が危機に陥ってしまう事を意味する。

 

「ふふっ、良いぞ。そうやって存分に足掻いてくれよな?あ、そうそう。大事な事を言い忘れてた」

 

その瞬間、サスケが指を鳴らすと再び赤黒い雷が生成されるとそれがフェアリーパークを取り囲むように突き刺さった巨大な剣へと降り注ぐ。そして、それが命中すると剣から地脈のような赤黒いエネルギーがそのど真ん中に存在レインボージュエルに向かって伸びていった。

 

「ッ、あなた達何を……」

 

「見ての通り、早速儀式を始めたんだよ。あの剣から放出されるエネルギーを中心に存在するレインボージュエルに流している。言っておくが、このエネルギーを止めたいなら発生元のあの巨大な剣を破壊するしか無い!」

 

「あの剣を破壊……」

 

「要するに元を断たないとダメって事ね」

 

ただ、あのサイズの剣を破壊となるとかなり骨の折れる作業になるのは間違い無いだろう。しかも、サスケ達だって黙って剣を破壊させる事は絶対に有り得ない。

 

「これから俺達とゲームだ」

 

「ゲーム?そんな事をやってる暇なんて……」

 

パッションはいきなりゲームをやると言い出したサスケに対して反論しようとするが、サスケは構う事なく説明を続ける。

 

「これからお前らにはあの剣を破壊しに行ってもらう。もし破壊に成功したらこの世界から手を引いてやろう」

 

「なっ!?」

 

サスケは自信満々な様子でプリキュア達相手にゲームを持ちかける。そしてそれはプリキュア側にとってもメリットがある物だった。

 

「……本当にあの剣を壊せば引き上げてもらえるんですか?」

 

「ああ、どちらにせよあの剣が壊された時点で俺達は目的を達成できないからな」

 

それを聞いてプリキュア達はどうすべきか迷う。恐らくサスケの顔つきからしてプリキュア達を騙すような雰囲気は感じられない。……ただし、だからと言って彼の言う事が正しいという保証も無いわけで。

 

「……わかりました、その勝負受けましょう!」

 

「「「えっ!?」」」

 

するとプリキュア側を代表するようにスカイが勝負を受ける事を言い出す。ただ、スノー達はいきなりのスカイの決断に驚いていた。

 

「ほう?」

 

「で、でもスカイ。アイツらが素直に約束を守ってくれるとは……」

 

「ええ。ですが、変に小細工をされるよりはこの提案を受けた方が良いと思います」

 

「確かにそれはそうだけど……」

 

スカイの説得にスノーやプリズムは消極的な様子を見せる。ただ、サンライズはそこまで聞いた所でスカイの考えに納得して頷いた。

 

「わかった。俺もスカイの気持ちに賛成する」

 

「サンライズまで……」

 

「ここで変に断ってアイツらに自由に動かれるよりは罠の可能性が高くてもアイツらの動きをルール上の動きだけに制限できる方が良い。それに、こういう時こそ正面から正々堂々とぶつかるのがヒーロー……だろ?」

 

「はい!」

 

サンライズの意見を聞いてスカイは嬉しそうに頷くとスノーやプリズムもその意見を受け入れる事にした。

 

「そっか……そうだね!」

 

「確かにその方がヒーローっぽいかも!」

 

「皆さんはそれでも大丈夫ですか?」

 

一応4人の中で意見が纏まった所で次はピーチ達他のプリキュアチームへの確認だが……その中での話し合いは必要無さそうだった。

 

「勿論だよ!私達も同じ気持ちだからね!」

 

「はい。どんな手で来ようとも、挑戦してくるなら受けて立つまでです!」

 

「私達の絆の力、見せてあげよう!」

 

そんなわけで、プリキュア達は全員が納得する形で勝負を受ける事に。その潔さにサスケ達も頷いた。

 

「なら全会一致で決定だな。ルールはシンプルにして、あの観覧車の巨大なハートマークが灯るまでの間に剣を壊せばお前達の勝ち。出来なきゃ俺達の勝ちだ」

 

するとサスケ達が見やる先にはフェアリーパークの観覧車があり、そこには前にレインボージュエルが開くまでの時間を示していたハートマークが順に点灯するというのが今回はゲーム終了までのタイムリミットを示す物として使われる事に。

 

それと同時に赤黒い電球が一つ分点灯する。つまり、この会話の間にエネルギーが目盛り1つ分流れ込んだというわけだ。

 

「ッ、もうエネルギーが溜められてる。皆さん、ここは手分けして……」

 

「ふん。残念だが、我々も本気で足止めはさせてもらう。はあっ!」

 

プリキュア達が動き出そうとしたその瞬間だった。突如としてベンケイが地面を強く殴るとそれによって一瞬にしてプリキュア達のいる場所までクレーターが生成。そしてそれは同時にプリキュア達がいきなり空中に放り出された事を意味する。

 

『えっ……』

 

「ではゲームスタートだ」

 

サスケがそう言って姿を消すと他の3人もどこかへと消えてしまう。同時にベンケイが先程発生させたクレーターを作った際の凄まじい衝撃波が後から襲ってくる形となり、プリキュア達はバラバラに吹き飛ばされてしまうのだった。

 

同時刻、フェアリーパークの出入り口付近では人々の避難を終えたコージ、人間態のナッツ、くるみが揃う。

 

「客は皆避難完了した」

 

「わかったわ。じゃあ私もプリキュア達の所に行く」

 

「ああ、任せるぞ」

 

くるみは避難誘導を終えたのを確認して早速ミルキィローズに変身しようとする。しかし、その瞬間にくるみ達の前に突如として影の兵士達が大量生成された。

 

「「なっ!?」」

 

「ああもう!こんな時に……」

 

くるみは他のプリキュア達に合流しようとした矢先に足止めをされたという事で顔を歪めるが、文句ばかりも言ってられない。

 

「ココ達は避難した皆をお願い」

 

「ああ、任せてくれ」

 

「ミルクも気をつけろよ」

 

くるみは2人がそう言ってその場を後にしたのを見送ってから他のプリキュアと合流するために変身する事になる。

 

「ここから先は通さない!スカイローズ・トランスレイト!」

 

これにより、くるみはミルキィローズへ。それから目の前に湧き出した影の兵士達が民間人の逃げた場所へと到達しないようにするため、この場所で1人戦う事になるのだった。




また次回もお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。