熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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四剣刃達の圧倒的強さ 前編 オリジナルストーリー16話

レインボージュエルの元に向かうヒョウ達を助けたのはフェアリーパーク入り口付近で影の兵士と交戦していたミルキィローズであった。

 

彼女が来た事に喜ぶ妖精達。そして、ヒョウは拘束から解放されたために立ち上がる。

 

「ッ……助けてくれてありがと」

 

「別に、シロップが空から偵察していたらあなたが1人で無茶してるのが見えたって話が急に飛び込んできたから助けに来ただけだし」

 

そう言ってミルキィローズが上を指差すとそこには巨大なオレンジの鳥と化したシロップが空を飛んでいた。

 

どうやら、シロップもシロップで空から一般人の逃げ遅れが無いか探していたらしい。

 

「とにかく、レインボージュエルの方は私が見に行くから。皆はシロップに乗ってて。あ、勿論あなたもよ」

 

「ッ!?でも、俺はまだ戦え……」

 

「今は戦えるかもしれないわ。だけど、変身もしてない生身の体で戦うことがどれだけ危険か……わからないなんて事無いでしょ?」

 

「ッ……」

 

ミルキィローズからの鋭い指摘に思わず俯いてしまうヒョウ。それでも、ヒョウは自分に戦えるだけの力がありながら1人離れていろと言われて黙っていられなかった。

 

「それでも俺は戦いたい!そりゃあ、ミルキィローズみたいな戦力にはなれないけど……でも少しでも力になれるのなら」

 

ミルキィローズはヒョウの答えを聞くと自分がどれだけ注告しても素直に聞かないパターンだと察してしまう。そのため、どうしようもできないと言わんばかりに溜め息を吐く。

 

「ッ……はぁ……わかったわ。その代わり、どうしてもヤバかったらすぐに退避してもらうからね」

 

「ああ」

 

2人の話が終わると早速上空のシロップが降りて来て妖精組であるエル、タルト、シフォン、シプレ、コフレ、ポプリ、ハミーを乗せると上空へと離脱。その場に残されたミルキィローズとヒョウがレインボージュエルを目指しつつ影の兵士を打ち倒していく事になる。

 

ただ、レインボージュエルが強制的に開いてしまう時間である目盛りへとチャージも止まらない。今の時点で5目盛り目……ほぼ半分前後に到達してしまっていた。

 

そのため、プリキュア達もどうにかレインボージュエルを守るために奮戦している……なのだが。

 

「「はぁあああっ!」」

 

「良いぞ、どんどん打ってこい」

 

スカイとピーチが2人で拳のラッシュを叩き込む中、ベンケイはその攻撃を大剣でガードしながら凌ぐ。

 

「ぬん!!」

 

「「くっ!!」」

 

そのままある程度ラッシュに耐えた所でベンケイは同時にパンチを打ち込んだ2人を押し返すとそのまま大剣をベンケイの右側から振り抜こうとする。

 

「させない!たあっ!」

 

そこにベリーがキックの体勢で突撃するとベンケイの左肩を蹴り込む事で振り抜きをキャンセルさせた。

 

「ぬおっ!?」

 

「悪いの悪いの飛んで行け!プリキュア!ヒーリングプレアー!」

 

ベンケイが体勢を崩した瞬間を狙ってパインはベンケイの左手側からすかさず手をダイヤ型に合わせつつ黄色のエネルギー波を放つ。

 

「ぐうっ……」

 

「チャンス!はぁあっ!」

 

4人がかりで少しずつ動きが鈍めなベンケイに隙を作ると一気に詰めるためにピーチが飛び出す。

 

「させん!」

 

するとベンケイは手にした大剣を敢えて手放す形で投擲。ピーチは目を見開くと慌ててそれを回避する。

 

「うわっ!?」

 

「まだです!」

 

そのピーチと入れ替わる形でスカイが踏み込むと自身の必殺の一撃を発動。それに合わせる形でベリーが手をスペードの形で合わせた。

 

「悪いの悪いの飛んで行け!プリキュア!エスポワールシャワー!」

 

「ヒーローガール!スカイパンチ!」

 

スカイがスカイパンチを放つとその体が青い拳として変化。同時に後ろから放たれた青いエネルギー波がスカイパンチと合わさるとその威力が強化されてベンケイへと迫っていく。

 

「はぁああああっ!」

 

「ぬあっ!」

 

その一撃に対してベンケイは正面から両腕を突き出す形で拳を受け止める。スカイはベリーからの支援もあるためどうにか押し切ろうと力を込めるが、ベンケイの力は凄まじく。少しだけ彼の体が押し込まれたものの、完全にその体が止まってしまう。

 

「ッ!?」

 

「ふははっ!少しはやるな。だが、まだ我を倒すのには足りぬっ!」

 

ベンケイはまだまだ余裕なのか。スカイとベリーの技の重ねがけをあっさりと押し返そうとする。スカイは必死に堪えるが、こちらは時間の問題だった。

 

「く……ううっ……強い……」

 

「パイン!こうなったら私達も!」

 

「オッケー!」

 

ピーチとパインはスカイの攻撃に自分達の分を更に上乗せしようとする。しかし、ベリーは何かに気がつくと慌てて声を上げた。

 

「ッ、待って!2人共後ろ!!」

 

「「後ろ……って、うわっ!?」」

 

2人がベリーの声に反応して後ろを向くとそこには先程ベンケイが投げていた大剣が迫っており、2人は慌ててそれを回避。

 

恐らく、ベンケイがこうなる事も見越して予め投げという選択肢を取っていたのだ。この事から脳筋思考寄りの見た目や能力に反して意外と策士だと言える。

 

「ピーチ、パイン!?」

 

「お主は我と押し合っているのだろう?変に気を取られたらダメだろうが!!」

 

「ッ!?うわぁああああっ!!」

 

更にベンケイと押し合いをしていたスカイはピーチやパインに気を取られたせいで正面のベンケイから意識が逸れてしまい、その隙を突かれてその気合いに技ごと吹き飛ばされてしまう。

 

「スカイ!?うわあっ!」

 

それを見たベリーは咄嗟にスカイを受け止めようとするが、その勢いが思った以上に強く失敗。2人纏めて逆に叩きつけられてしまう。

 

「そんな物か?ならば次はこちらから行くぞ!」

 

するとベンケイは自らの元に戻って来た大剣を手にするとそれを地面へと突き刺す。そのモーションにスカイは慌てて声を上げる。

 

「皆さん!下から来ます!」

 

「ふははっ!遅い!!」

 

だが、ベンケイが大剣を地面に刺した瞬間にはもう攻撃が発射されているのか。4人は自身の真下から放出される火柱のようなエネルギー波をまともに受けると凄まじい痛みが彼女達を襲う。

 

「「「「うわぁああああっ!?」」」」

 

そのまま倒れてしまう4人。それを見たベンケイは大剣を一旦地面に刺した状態で腕を組む。これはつまり、4人を相手に余裕を見せているという事だ。

 

「これで我との力の差はわかっただろう?そろそろ終わりに……」

 

「いえ、まだです!」

 

「うん?」

 

するとスカイを筆頭に4人のプリキュアは立ち上がると未だにやる気である事をベンケイに向けて示す。それを見て彼は笑みを浮かべた。

 

「なるほど、まだやるというわけか」

 

「当たり前でしょ!まだまだ戦いは始まったばかり!」

 

「こんな簡単に負けを認める程ヤワじゃないのよ」

 

「それに、他の皆だって負けたわけじゃない。だったら私達だけ倒れてるわけにはいかないよ」

 

「ふふっ、なるほど……ならば来るが良い。まだまだシュラ様が来るまでに時間はあるからなぁ!」

 

ベンケイは地面に刺さっていた大剣を引き抜くと再度構える。それに対してプリキュア達は負けじとベンケイへと向かって走り出す。

 

「「「「はぁああっ!」」」」

 

「ぬん!」

 

するとベンケイが地面を踏み締める。それと同時に地面の一部がくり抜かれた形で大岩が4つ飛び出すとそれらをプリキュア達のいる方向に吹っ飛ばす。

 

「こんなの!」

 

「当たらない!」

 

「誰が一発だけって言った?」

 

プリキュアはその第一陣を回避するとまたベンケイに近づこうとする。しかし、更にベンケイは次々と大岩を地面から生成。プリキュア達へと射出。

 

「これじゃあキリが無い……」

 

「だったらこの大岩を使おう!」

 

「ッ、そうか!」

 

プリキュア達は回避だけで無くベンケイに近づくための手段としてこの大岩を利用しつつ接近していく。ただ、ベンケイはそんなプリキュアの姿に対して大剣を構えると振り抜こうとする。

 

「ッ、この距離で……」

 

「まさか、また衝撃波を!?」

 

ただ、今の時点だとプリキュア4人を捉えるには大剣のリーチが足りない。そのためスカイは先程のような衝撃波での攻撃を予想する。

 

……しかし、その瞬間に突如として周囲から飛んできた大量の岩が大剣へと纏わりついていく。

 

「なっ!?」

 

「あれは……」

 

「纏めてやられるが良い。剛力・巨岩斬!」

 

それは先程使おうとして不発になったベンケイの必殺の太刀。岩が集まることによって刀身が巨大化。それをそのまま振り抜く形で4人を纏めて斬り裂いてしまう。

 

「うおらぁあああっ!」

 

「「「「うわぁああああ!?」」」」

 

刀身その物が伸びたせいで纏めて斬られてしまった4人。そのまま4人は撃墜すると地面に叩きつけられてグッタリとするのだった。

 

場面が変わり、オクニと戦うプリズム達4人の方。そこではオクニが4人を嘲笑うように現れたり消えたりを繰り返しつつ翻弄していく。

 

「あははっ!それじゃあアタシに触れる事すらできませんわよ?」

 

「どこに本体がいるのかがわからないよ!」

 

「あーもう!ムカムカするーっ!」

 

プリズムは自分達がどれだけ攻撃を仕掛けてもオクニの能力である景色との一体化のせいで回避されてしまう。

 

しかもオクニ側からの攻撃である斬撃波はプリズム達に普通に通ってしまうために余計にこの状況の悪さがわかるだろう。

 

「それでも、どこかに打開する手はきっとあるはずです!」

 

「あははっ!根性論だけでそう簡単にどうにかできるとでも思ってるのなら大間違いよ?」

 

オクニはプリキュア達を嘲笑うかのようにプリキュア側の遠距離攻撃を悉く回避。そして、まずはプリズムからと言わんばかりに彼女の背後に現れる。

 

「えっ?」

 

「ガラ空きよ」

 

「させません!」

 

オクニがプリズムの背後から手にした剣を振り下ろそうとした瞬間。そこにブロッサムがカバーに入るとその剣をブロッサムタクトで受け止めた。

 

「へぇ……少しはやるじゃない」

 

「余裕ぶってるけど……」

 

「今なら攻撃が当たる!」

 

マリンとサンシャインはオクニが直接攻撃のために顔を出した瞬間がチャンスと見て一気に攻撃しようと彼女の元に向かっていく。

 

「ふふっ、残念だけど……」

 

「「なっ!?」」

 

だが、2人の拳がオクニに当たる瞬間。ブロッサムが止めているオクニの攻撃に対する圧がいきなり消失。

 

直後に2人の拳がオクニをすり抜けてしまう。その直後、ブロッサムを含めた3人の体に電撃が走った。

 

「「「うわぁああっ!?」」」

 

「嘘、ブロッサム!マリン!サンシャイン!!」

 

「あははっ、後はあなただけねぇ」

 

「くっ!!」

 

プリズムは慌ててブロッサム達の方を向くとそのタイミングでオクニはまた自分の方に背を向けたと言わんばかりに姿を現す。

 

「ダメよ〜?そんな簡単に気を取られては」

 

「また後ろ!!」

 

プリズムはオクニが自分の後ろに現れたと読んですかさず後ろに気弾を放つ。しかし、そのオクニはフェイントとばかりに消滅するとまたプリズムの前に姿を現したオクニ。

 

「残念」

 

「えっ……うわぁああああ!?」

 

オクニはプリズムの努力をまるで嘲笑うように……その体に剣からの電撃を纏わせた斬撃を命中させるとその電流をまともに喰らってプリズムは倒れ込む。

 

「く……ううっ」

 

「あらあら?まだやるわけ?アタシに攻撃一つ当てられないのに頑張るわねぇ」

 

オクニはまるでプリキュアを煽るようにそう話す中で4人は当然のようにまだ諦めない。

 

「まだだよ……確かに私達は攻撃を当てられてない。でも、きっとどこかに弱点はあるはず!」

 

「そうよ、負けを決めつけるには早すぎる!」

 

4人が立ち上がるとオクニは少し面倒そうな顔を見せる。そしてプリキュア達に嫌悪感を示すように告げた。

 

「……そういう暑苦しいのは苦手なのよねぇ。そうだ、それならもう歯向かう気が起きないようにこれで決めてあげましょう。

 

その瞬間、オクニが剣を真上に掲げるとその瞬間に彼女の背景が夜の闇のようなエフェクトに包まれていく。同時にオクニの周囲に赤黒い人魂のような物が多数現れた。

 

「あれは!!」

 

「ッ!だったらこっちもやるっしゅ!」

 

「そうだね、迎え撃とう!」

 

オクニが技を出すのに合わせてプリズムとマリンは同じく必殺技で対応しようとする。

 

「集まれ!花のパワー!マリンタクト!」

 

マリンはマリンタクトを構えるとタクトに存在するクリスタルドーム部分を回転。そのままタクトを振るいながら真上に掲げる。

 

「花よ、煌めけ!プリキュア!ブルーフォルテウェイブ!」

 

「ヒーローガール!プリズムショット!」

 

マリンがタクトの先端に生成した青い花型のエネルギー弾を一気に発射し、プリズムも同時にプリズムショットで合わせる。それが技を放つ前のオクニへと迫っていく。

 

「ふふっ、焦ったわねぇ」

 

オクニが笑みを浮かべると二つのエネルギー弾はまたもやオクニの体をすり抜けてしまう。

 

「う、嘘……これでも当たらないの!?」

 

「あーもう!じゃあ逆にいつだったら当たるのよーっ!」

 

「残念。それじゃあ行くわよ〜。陰陽・幻妖斬!」

 

そして、プリキュア達が動揺している間にオクニが剣を正面に振り下ろす形で振るとそこに妖術によって生み出された龍が後ろの赤黒い人魂を周囲に従える形で解き放たれる。

 

「ッ!?」

 

「ひとまず回避を……」

 

「無駄よ」

 

すると、その瞬間に龍の周りにある赤黒い人魂が4人の足元に先行して飛んでいくと命中。それが影縫いをする形で4人を逃げられなくしてしまう。

 

「そんな……」

 

そして、プリキュア達が驚く間にも龍は4人を巻き込んで爆発。周囲に衝撃波が駆け抜けると4人の影縫いが解除される。

 

「「「「うわぁああああ!?」」」」

 

だが、4人は攻撃を受けた時点でかなりのダメージなのか。煙が張れると膝を付いてそのまま崩れてしまうのだった。




また次回もお楽しみに。
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