熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

133 / 271
地球のお医者さん クルシーナからの挑戦状

クルシーナの前に現れてユキを守った四人の少女達。一人はピンクがメインカラーで花の力を模した装飾が目立ち、ウサギの妖精が入ったステッキを手にした少女。一人は青がメインカラーで水の力を模した装飾が目立ち、ペンギンの妖精が入ったステッキを手にした少女。一人は黄がメインカラーで光の力を模した装飾が目立ち、猫の妖精が入ったステッキを手にした少女。最後の一人は紫がメインカラーで他の三人よりも大人びた印象を受ける衣装を身に纏い、小さなハープを手にした女性。四人はクルシーナと向き合うとクルシーナが問いかける。

 

「……もう一度聞く。お前らは何者だ?」

 

「「重なる二つの花!」」

 

「キュアグレース!」

 

「ラビ!」

 

「「交わる二つの流れ!」」

 

「キュアフォンテーヌ!」

 

「ペエ!」

 

「「溶け合う二つの光!」」

 

「キュアスパークル!」

 

「ニャ!」

 

「「時を経て繋がる二つの風!」」

 

「キュアアース!」

 

「ワン!」

 

四人が名乗るとクルシーナはようやく理解する。この四人が自らの主人であるキングビョーゲンを倒した者達である……と。

 

「なるほど、お前らか。キングビョーゲン様を倒したのは。……ならばその力を見せてもらおう。メガビョーゲン!」

 

するとメガビョーゲンは四人をターゲットに定めると攻撃を開始。まずは葉っぱのエネルギーを弾丸として放った。

 

「「「プニシールド!」」」

 

グレース達三人が持つステッキから展開された肉球型のバリアが攻撃を防御するとアースが飛び出して攻撃を加える。その一撃でメガビョーゲンは一気に後ろに後退した。

 

「ッ!?たった一撃でこの威力……。凄まじいな」

 

「皆!」

 

「「うん!」」

 

それからグレースの合図で三人が駆け出すとそれぞれエレメントボトルを使ってお手当てを開始する。

 

「葉っぱのエレメント!」

 

するとグレースの前に巨大な葉っぱ型のエネルギーが出現。そしてそれを射出すると葉っぱが細かく分解し、エネルギー弾としてメガビョーゲンを怯ませる。

 

「雨のエレメント!」

 

「雷のエレメント!」

 

するとフォンテーヌが雨のエネルギーを込めた水流波を放ち、スパークルはそれに合わせるように雷の力を高めた攻撃を放つ。

 

「メガ!?」

 

メガビョーゲンはそれを喰らって後ろに下がった。そして、メガビョーゲンが押され気味なのを見てクルシーナは舌打ちすると参戦しようとする。

 

「はあっ!」

 

そこにキュアアースが割って入るとクルシーナと一対一で戦いを始めた。

 

「皆さんの邪魔はさせません!」

 

するとメガビョーゲンは先程スカイ達を苦しめた幻惑作用のある花粉を飛ばそうとする。

 

「気をつけて!それを使われたら……」

 

プリズムが叫ぶとフォンテーヌがすかさず再度雨のエレメントを使用。その瞬間雨が降り注ぎ、花粉は水分を吸ったせいか全て消失してしまった。

 

「メガ!?」

 

「「「やあっ!」」」

 

メガビョーゲンが困惑する間に三人同時のキックが炸裂。メガビョーゲンは後ろに下がった。そして、アースの方もたった一人でクルシーナと互角に渡り合う。

 

「お前……かつてキングビョーゲン様と戦った先代プリキュアと同じ実力だけあって別格だな。さっきの奴よりも強い」

 

サンライズはそれを聞いて唇を噛み締める。先程自分は怒り狂ってパワーが上がった状態でもクルシーナ相手に勝てなかった。それなのに、アースは一人でクルシーナと互角に渡り合っている。

 

「あの人……強い」

 

するとユキが苦しそうに顔を歪めると体に少しずつ禍々しいエネルギーが侵食していった。

 

「あうっ!?ううっ……」

 

「ユキ!?大丈夫か?しっかりしてくれ!」

 

「はぁ……はぁ……大……丈夫。このくらい……へい……うあっ!?」

 

ユキの症状は少しずつ深刻になっている。早く治療しなければ命に関わるかもしれない。

 

「皆、グレース達に加勢しよう。俺達だって黙って見てるほど暇じゃない!」

 

「「「うん(はい)!」」」

 

サンライズ、スカイ、プリズム、ウィングの四人は飛び出すとスカイ、プリズム、ウィングはメガビョーゲンを。サンライズはクルシーナと戦い始める。

 

「ひろがる!ウィングアタック!」

 

「光のエレメント!」

 

「ヒーローガール!スカイパンチ!」

 

「水のエレメント!」

 

スパークルが放ったエネルギーにウィングが重なると光のスピードで突撃。それと同時にフォンテーヌからの激流がスカイに重なり、水の拳となってメガビョーゲンを追い詰める。

 

「「グレース!」」

 

「「キュアスキャン!」」

 

するとそれにより、囚われている花のエレメントの位置が露わになるとプリズムがメガビョーゲンへと気弾をぶつけて動きを止めさせた。

 

「今だよ!」

 

「「「うん!」」」

 

するとそのタイミングでフォンテーヌ、スパークルも集まるとミラクルヒーリングボトルを使用。三人での合体技を発動させた。

 

「「「トリプルハートチャージ!」」」

 

それからグレースとウサギの妖精……ラビリン、フォンテーヌとペンギンの妖精……ペギタン、スパークルと猫の妖精……ニャトランが順番に叫びつつ肉球をタッチしていく。

 

「「届け!」」

 

「「癒しの!」」

 

「「パワー!」」

 

すると三人の背後にオアシスが出現すると三人揃って手にしたステッキを突き出した。

 

「「「プリキュア!ヒーリング・オアシス!」」」

 

その瞬間、三人の前にピンク、青、黄の螺旋状の浄化の光が飛び出すとメガビョーゲンに捕えられたエレメントさんを救い出しつつメガビョーゲンを浄化していった。

 

「ヒーリングッバーイ」

 

これにより、メガビョーゲンは消滅。クルシーナはそれを見て僅かに悔しそうにしたものの、笑みを浮かべた。

 

「あとはあなただけだよ!」

 

「さっさとお手当てするんだから!」

 

「ふふっ。流石にキングビョーゲン様を倒しただけはあるな。ならばお前らとゲームをしようか」

 

「ッ!?ふざけないで!そこにいる子が苦しんでいるのにそんなゲームだなんて」

 

フォンテーヌが抗議するが、まるでクルシーナは聞く耳を持たない。そして、クルシーナは一同を見やると指を鳴らした。その瞬間、ユキが更に苦しそうな声を上げる。

 

「ううっ……あぁああっ!」

 

「ユキ!?ユキ!どうしたんだよ!」

 

「その女に埋め込んだメガパーツの侵食スピードを上げただけさ。もしゲームを受けないのならその子の命は保ってあと数時間だろうな」

 

「くっ……卑怯よ!」

 

「ズルいって!」

 

「テメェ、ユキの命を何だと……」

 

「さぁ?俺達テラビョーゲンの目的のためならどうなっても良いんじゃね?」

 

「ふざけんな!」

 

クルシーナは再度指を鳴らすと侵食が落ち着いたのかユキは何とか持ち堪えた。

 

「その女を生かすも殺すも俺の自由ってわけさ。さて、それでも俺に楯突くか?」

 

それを聞いた一同はクルシーナに攻撃をする事ができない。そして満足したクルシーナはルールを説明する事に。

 

「明日、この街の三箇所にメガビョーゲンを生み出す。お前らはそのメガビョーゲンを浄化してみろ。ただし、制限時間を儲ける」

 

 

するとクルシーナが砂時計を取り出すとそれを見せてから一同を見やる。

 

「この砂時計の砂は俺がメガビョーゲンを生み出してから一時間後に消える。砂時計の砂が消えると同時にその女の命は完全に失われるように調整した」

 

それを聞いて一同は息を呑む。つまり、メガビョーゲンを制限時間内に全部倒せなければユキの命は無いと言われたのだ。

 

「せいぜい楽しませてくれよ。おっと、俺を狙うのも有りとするぜ。俺は別にそれでも構わないしな」

 

そして、クルシーナは笑みを浮かべると同時にそのまま姿を消してしまう。その場にはプリキュア達と蝕まれていくユキ、そして悔しそうにするあげはとヒョウ、エルが残された。

 

それからプリキュア達は変身解除するとひとまずユキを近くの病院に送り届け、寝かせる事になる。

 

「……ごめん、なさい……。私のせいで……」

 

ユキが苦しいのを痩せ我慢したような細々とした声で謝る中、アサヒはユキの手を取ると首を横に振った。

 

「そんな事ねーよ。むしろ、悪いのは俺だ。俺が油断したから。ユキがこんな目に遭う必要なんて無いのに……」

 

それからアサヒ達はヒーリングっどプリキュアの面々の方を向く。彼女達はこの街に来てからクルシーナとの戦闘をするまでに出会った少女達である。

 

「あなた達もプリキュアだったんですね」

 

「ねぇ、ユキちゃんを助ける方法……。何か知らない?」

 

ましろからの問いにキュアグレースの変身者で展望台で写真を撮ってくれた人である花寺のどかが答えた。

 

「ごめんなさい……今すぐ救える特効薬みたいな物は無いの」

 

「できる事はラビリン達ヒーリングアニマルの力で少しでもユキの中にいるメガパーツを追い出すように働きかける事ぐらいラビ」

 

するとアサヒは藁にもすがる思いで頭を下げるとラビリン達へと懇願する。

 

「お願いだ。ユキを、ユキを助けて欲しい……。ユキが救えるのなら俺はどんな代償だって払うから……。頼む」

 

「そんな、頭を上げてよ」

 

「アサヒ君が凄い真剣になってくれてるのはわかるけど、私達だって対処できるわけじゃ……」

 

そう言うのは平光アニマルクリニックで出会った平光ひなたと温泉旅館沢泉で会った沢泉ちゆだ。

 

「とにかく今はラビリン達の力で少しでも侵食を抑えましょう」

 

すこやかまんじゅうのお店で出会った女性……風鈴アスミがそう言うと早速ラビリン、ペギタン、ニャトランがそれぞれユキの体に触れるとユキの体は光に包まれる。しかし、ユキの体内にいるメガパーツも当然抵抗。ユキは体に脂汗が出るほどに苦しみ始めた。

 

「ううっ!?あぁああっ!?あうっ!?うあっ!!」

 

そんなユキを安心させるためにアサヒがユキの手を取るとギュッと握る。

 

「大丈夫だ、ユキ……。ユキなら乗り越えられる!俺が付いてるから諦めるな!」

 

アサヒがユキへとそう呼びかける中、それでもユキの体へのダメージは深刻でありユキは少しずつ衰弱している。

 

「ラビ……このメガパーツ、何だか変ラビ」

 

「え?」

 

「前にのどかから追い出したメガパーツよりも強烈に抵抗してくるラビ!」

 

「三人がかりでも抑えるのがやっとペエ」

 

「しかも成長が異常に早いニャ。このままだといずれ抑えきれなくなるニャ!」

 

それから暫くして、一旦小康状態に入ったのかメガパーツは急に暴れなくなった。

 

「あれ?いきなり止まったラビ」

 

「ユキ……。折角の旅行なのに何でこんな……」

 

ひとまず翌日に備えてプリキュア組はアサヒを除いて休む事になった。ただ、アサヒはユキの側にいてあげたいという強い願いからここに残る。

 

「神様、お願いします……。ユキを助けてください」

 

アサヒも困った時の神頼みを思わずするほどには追い詰められていた。そして、ユキは病魔に侵されながらも一夜を過ごす事になる。




また次回もお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。