熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

138 / 305
纏われる奇跡の力

プリキュアの妖精達がミラクルブレスによって力をプリキュア達に送っている頃、シュラはとうとうプリキュアにトドメを刺す所だった。

 

「さぁ、これで終わりだ」

 

シュラは自らの力を刀に流し込むと6本の刀は赤黒く染まり、その力が空中で集まってエネルギーの巨大な大剣と化す。そして、それを振り下ろすために刀身の先端がプリキュア達のいる下を向いた。

 

「せめて痛みは受けないように一撃で終わらせてやる。散るが良い!」

 

シュラが一撃でプリキュアを終わらせるために大剣を落とそうとする。その瞬間、プリキュア達の体が光に包まれてシュラは驚きの声を上げた。

 

「な、何だと!?」

 

「これは……」

 

「ぐ、だがこの程度の光で我は止まらぬ!」

 

シュラは一瞬狼狽えこそしたものの、結局自分の力で捩じ伏せれば問題無いとばかりに大剣を振り下ろす。

 

『『はあっ!』』

 

しかし、その一撃は突如として現れた赤と白の障壁によって止められると大剣の方が打ち砕かれる。

 

「なん……だと、今のは……」

 

シュラは今のプリキュアにはこの大剣の一撃を止める手段なんて無いと思っていた。そして同時にこのバリアは目の前のプリキュア達由来の力では無いと断定する。

 

「今のってもしかして」

 

「バーニングサン、ブリザード、助けてくれたの?」

 

このバリアを展開したのは勿論バーニングサンとブリザードだ。2人の先代プリキュアの強さを目の当たりにしたブロッサムは目を丸くしていた。

 

「今の力、まるでキュアフラワーのような力を感じます!」

 

「きっと、キュアスノーやキュアサンライズも代々受け継がれてきた力なのかも」

 

ハートキャッチプリキュアの面々はそんな予感がしたものの、それを直接聞く事は無く。まずは目の前にいるシュラを倒すべきと考える。

 

「よーし、何にせよ!ここでやらなきゃ女がすたる!皆!」

 

「勿論!私達の底力を見せてあげようよ!」

 

メロディやピーチが仲間達を鼓舞するとその直後に極限まで高まったミラクルブレスによる光が一気にプリキュアへと降り注ぐ。

 

「ッ!これって……」

 

「凄い、力が漲ってくるよ!」

 

「きっと私達の勝利を願う皆が力をくれてるんだ!」

 

「これならまだ戦える!」

 

「皆でやるっしゅ!」

 

プリキュア達は自分達から溢れ出る戦う力に元気を貰うと失われていた体力が回復し、傷も治っていく。そして、これにより高まった希望の力によってシュラの体から一筋の虹の光が出てきた。

 

「お、おのれ……ぬっ!?この光は……」

 

「あれを見て!」

 

「うん、レインボージュエルの光はまだ失われてないわ!」

 

「むしろ、私達の希望の力に反応してくれてる!」

 

これもライトピラーがレインボージュエルの希望の力を保護してくれたおかげだ。そして、その希望の力によってプリキュア達はもう一度立ち上がる事ができた。

 

そして、その力はそれだけに留まらない。プリキュア達の中に戻った力はいつも以上に高まるとその姿に変化を与える。

 

まずはフレッシュプリキュア。キュアピーチは衣装が薄いピンクを基調としつつスカートがボリュームアップ。背中には大きめなピンクの天使の翼が展開される。キュアベリーはより水色に近い衣装になると背中にはピーチよりは少し小さめだったものの、青い天使の翼が展開。パインはレモン色に近い衣装にベリーと同じくらいの黄色い天使の翼。パッションは他3人とは違ってメインカラーの赤はそのままなものの、黒い衣装の部分が白く変化。背中の翼は白い翼となる。

 

「「「「ホワイトハートは皆の心、羽ばたけフレッシュ!キュアエンジェル!」」」」

 

こうして、フレプリの4人は強化フォームであるキュアエンジェルへと変身。

 

次にハートキャッチプリキュアの4人はハートキャッチミラージュと呼ばれる鏡台を召喚してそこにプリキュアの種が装填されるとティアラとイヤリングがプリキュアの元へと移り姿が変化。

 

「「「「鏡よ鏡、プリキュアに力を!」」」」

 

個人個人で差異こそあるものの、大まかな変化は共通しておりその姿は肘丈ほどの白い長手袋やティアラとイヤリングを装着し、胸元の碧色のブローチとキャリーを除き衣装がパステルカラーへ。また、胴体の前側に付いたリボンの先は矢羽の形状に。スカートの裾が尖りると後部のテールは燕尾服を模した物になっていた。髪がより長く、色もそれぞれのメンバーカラーの輝きが強くなる。何より、最大の特徴は背中に背中にハートの虹色オーラが出現した事だ。

 

「「「「世界に輝く一面の花!ハートキャッチプリキュア・スーパーシルエット!」」」」

 

これにより、ハトプリの4人は強化形態であるスーパーシルエットへと変身。

 

更にスイプリの4人は8体のフェアリートーンが一体化した事により完成する金色かつ翼の生えた巨大なフェアリートーン……クレッシェンドトーンからの光を浴びるとその姿を変化。

 

その姿は衣装が全体的に白に近い部分が多めとなり、スカートがバレリーナが着用しているチュチュに近い形状に変化。髪飾りや肩の部分が鳥の羽で作られたような形状になる。そして、一番の変化点は背中に黄金の巨大な翼や鳥の尾のような物が生えた事だろう。

 

尚、髪色は光の加減からか多少薄めのカラーリングへと変化してはいるがそこまで大きな差異は無い。

 

「クレッシェンドメロディ!」

 

「クレッシェンドリズム!」

 

「クレッシェンドビート!」

 

「クレッシェンドミューズ!」

 

「「「「爪弾くは奇跡の調べ、クレッシェンドプリキュア!」」」」

 

これにより、スイプリの4人も強化形態であるクレッシェンドプリキュアへ。

 

最後はひろプリの5人だが、勿論自分達固有の強化形態は無い……が、その瞬間に突如としてピーチ、ブロッサム、メロディから光がエルの元に向かうとエルはその光を受け取る。更に奇跡はそれだけに留まらない。エルの近くにいたミルクや客の避難に当たっていたココからも光が飛び出すとそれがエルの中に。

 

「なんや!?」

 

「これは、ココ様から飛んできた……」

 

「ぷいきゅあああっ!」

 

そして、そこに生成されたのは5つのスカイトーン。それらがひろプリ5人の元に飛んで行くと5人がそれをキャッチする。

 

スカイがフレプリのエンブレム、プリズムがハトプリのエンブレム、ウィングがスイプリのエンブレム、そしてスノーがプリキュア5のエンブレム、サンライズがプリキュア5gogoのエンブレムが入っていた。

 

「行きます!」

 

それから5人がスカイトーンをスカイミラージュに装填するとその姿が変化していく。

 

スカイはキュアピーチの幻影を重ねると両脚にピンクと水色のツートンカラーのロングブーツ。衣装は胸の白い部分を残してそこより下がピンク色に。ただしリボンだけは水色であり、加えてスカートの縁も白のままだった。更に胸にはフレプリの四葉のクローバーが生成。ただし色はピンク色の葉に中心は水色だったが。そして髪飾りがピンクのハートへと変化する事になる。

 

プリズムはキュアブロッサムの幻影を重ねると両脚のロングブーツの形状がブロッサムの物に近い形へ変化。更に靴の両側に花の装飾が装着。スカートはピンクの花びらのような形状へ。胸にはピンクのリボンに真ん中に白いハート。更にスカートの上には様々な色の花の装飾が咲き誇る。最後に髪が濃いピンク色になった。

 

ウィングはキュアメロディの幻影を重ねるとウィングの靴下がピンクのハイソックスへ。逆に短くなった靴の先端には音符の模様が入る。腰のローブは白がメインになると金色のハート型と融合したト音記号に五線譜が伸びるとそこにピンクの音符でドレミファソラシドの8個の音符が描かれる。そして、衣装にはピンクの差し色やピンクの音符が服の両側に入る等ウィングらしさを壊さない程度に変化。最後に頭のハットのカラーがピンクになった。

 

スノーはプリキュア5のキュアドリームの幻影を重ねると胸に蝶の形の装飾が付与され、胸の宝石はグレイシャブルーに輝く。両脚はピンクのブーツに白をメインにピンクを差し色としたレッグカバーのような物を装着。衣装は白がメインカラーとなるとそこにピンクの差し色が追加。両腕は白のアームカバーにグレイシャブルーの差し色。そしてグローブにピンクの蝶を模した模様が入る。一番特徴的なのはドレスが上と下でセパレートされ、へそが出ている所だった。また、髪のポニーテールを結ぶ部分のリボンが蝶のような造形となる。

 

サンライズは5gogoのキュアドリームの幻影を重ねると衣装は赤みのかかったピンク色やマゼンタに近いカラーリングに変化。差し色は赤になっている。更にブーツやソックスがスノーの物によく似たピンクのブーツに白とピンクの差し色のレッグカバーに変化。グローブにはピンクの薔薇のような模様が入り、髪飾りはピンクの薔薇に赤い蝶が止まった物になる。スノーの衣装とはバージョンが違うとはいえ同じキュアドリームの力だからか、雰囲気はどこか似ていた。

 

これにより、キュアスカイ・ピーチスタイル。キュアプリズム・ブロッサムスタイル。キュアウィング・メロディスタイル。キュアスノー・ドリームスタイル。キュアサンライズ・ドリームスタイルとなる。

 

「この力は確か!」

 

「うん、ダークネス戦の時と同じ」

 

「あ、でも力を受け取るプリキュアが違うから衣装も結構違うね」

 

「言われてみれば……だけど、この力があれば!」

 

何れにせよプリキュアに新たなる力が加わった事に変わりは無い。この力ならシュラにも対抗できる気がしていた。

 

「ふん、だが幾ら希望の力が戻ったとしても……力の源たる剣が健在な限り、我が負ける事は無い!」

 

対してシュラは例えプリキュア達に力が戻ったとしても剣の破壊されされなければ自分が破れる事はあり得ないと考えている。実際、まだ剣が送る力によってシュラの力は高まっているまま。

 

「だったら、皆さん。ボク達が時間を稼ぎます!」

 

「はい。なので今うちに剣の破壊をお願いします!」

 

そんなシュラの発言を聞いたスカイ達は剣の破壊を他のプリキュアチーム達に頼む事にした。ただそうなると、ひろプリ勢の5人だけでシュラを止めないといけなくなる。奇跡の力があるとはいえ5人だけというのはどうしても不安が残るわけで。

 

「でも、それじゃあスカイ達が」

 

「うん、それだったら私達も何人か残って……」

 

「大丈夫だよ。皆が剣を破壊してくれるまでならきっと持ち堪えられる」

 

「それに、どっちにしてもシュラを倒すにはあの剣の破壊が必須だから」

 

「そしてそれに適してるのはきっと俺達よりも他の皆だと思う」

 

そんな事情もあってピーチ達他のプリキュアはここに残ると言ったひろプリメンバーの事を心配するが、5人はそんな一同を安心させるように答えを返す。

 

何しろ、シュラを倒すには剣の破壊は必須。そしてそれを達成できるのはひろプリメンバーよりもそれ以外の三チームだと判断したわけだ。理由はこの三チームなら4人での合体技を使えるからである。

 

「ふん、我が目の前にいて……そんな好き勝手をさせると思うな!」

 

シュラはプリキュアが剣を破壊するために分散されるのは嫌なのか。そうはさせないと刀を振り下ろそうとする。

 

「煌めけ!」

 

「ぬおおっ!?正面の顔が!?だ、だが我にはまだ顔が二つ……」

 

「たあっ!」

 

シュラは正面の顔をプリズムの光で潰されると残る左右の顔を使ってプリキュアを視界に捉えようとすると目を潰された正面の顔のすぐ前に飛行できるウィングが突進。その額に体当たりする。

 

「ぐうっ……この小鳥風情が……」

 

「俺もいるのを忘れんな!」

 

「私もだよ!」

 

更にスノーやサンライズも必死にシュラを足止めしようとする。そのため、他のプリキュア達は彼らの気持ちを無駄にしないためにも頷いた。

 

「……わかった。その代わり、絶対負けたらダメだよ。皆で幸せをゲットするためにも!」

 

「剣の破壊は絶対に成し遂げて見せます!皆が笑顔になれるこの遊園地を襲うなんて、私も堪忍袋の緒が切れましたから!」

 

「私達のハーモニー、見せてあげる!」

 

それからフレプリ、ハトプリ、スイプリの三チームはそれぞれの地点に存在する3本の剣を1チーム辺り一本破壊するためにそれぞれが持つ翼を展開して空を飛び、動き出す事になる。

 

「お、おのれ……我を出し抜くだけに飽き足らず……剣を破壊させに行くとは。だが、これでお前達は孤立無縁。他の奴等が戻ってくる前に……」

 

「いいや、そうは行かない!」

 

するとサンライズは炎を纏った蝶となって突進するとシュラにタックル。シュラはそれを刀で防ぐと押し返すが、そこに追撃としてスノーが手を翳すと白い宝石となった蝶達が無数に飛んでいく。

 

「ぬん!」

 

シュラはそれを全て刀捌きで粉砕。彼はそろそろ反撃とばかりに刀を構えるがその時間も与えないとしてスカイがピンクのハートのエフェクトを拳でパンチして叩き込む。

 

「のはあっ!?おのれ、たった5人なのにどこからこんな力が」

 

「5人じゃない。私達は離れ離れでも強い絆で結ばれてるから!」

 

こうして、プリキュア達は奇跡の力を纏う事でシュラに対して反撃を開始。対してシュラはこの強さのプリキュアが相手だと剣が破壊されるのも時間の問題と考えたのか。本気モードである赤黒いオーラを纏うと目の前のプリキュア5人を先に潰そうと考えるのだった。




また次回もお楽しみに。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。