熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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楽しい楽しいレクイエーションpart1

エンジェリーが指定した時間になったために体育館のような場所に集まったプリキュアの関係者達。そこではホワイトボードを背にしてエンジェリーが司会を始めた。

 

「プリキュアの皆さん。お集まりいただきありがとうございます!それではお待ちかねのレクイエーションの時間です!」

 

エンジェリーの言葉に一同は拍手を送る。それから彼女は早速ホワイトボードをひっくり返すとそこには合計4つのチームに分けられていた。

 

Aチーム ソラ ツバサ ここね まなつ ローラ アスミ ユニ パムパム ラテ くるるん

 

Bチーム ましろ かける ゆい あすか みのり ちゆ えれな コメコメ ペギタン

 

Cチーム アサヒ あげは らん ローズマリー のどか ひかる まどか メンメン ラビリン フワ

 

Dチーム ユキ ヒョウ あまね 拓海 さんご ひなた ララ エル ニャトラン プルンス

 

 

「これは……私達が四つのチームに分けられてますね」

 

「あれ?でもBチームだけ一人少ないプルンスね」

 

「人数の関係でそこだけどうしても空きができてしまって……でもこれからやるゲームは基本的に人間の方々にやってもらうので妖精の皆さん達参加が難しい方々には応援を頑張ってもらいたいです」

 

要するに人間の人数が公平に割れているので問題無いという事だ。というわけで四つのチームに全員が分かれると早速エンジェリーがルール説明を開始する。

 

「これから皆さんには幾つかのゲームをやってもらいます。その中で皆さんの親交を深めてもらえたらと。ちなみにチームには分かれましたが、ポイント制とかでの勝ち負けはありませんので純粋に楽しんでもらえたらと思います。まず一つ目のゲームは“障害物なんでも有り!?”借り人競争です」

 

エンジェリーがそういうと体育館の中に走るためのトラックと障害物、更にお題が描かれた紙が伏せられる。

 

「これから各チーム代表者二名。四人ずつでのトラックの競争をしてもらいます。その途中には障害物がそれなりにありますので頑張って突破してください。そして最後にはお題の書かれた紙が伏せられているのでその中から一枚をめくってもらってそこに書かれている内容に該当する方と一緒にゴール地点に戻ってきてもらいます」

 

要するに障害物競争と借り物競争が合わさった物と考えればわかりやすいだろう。ちなみに借り物として連れて行かれる人をランナーの八人から選ぶのは禁止。また、紙をめくった際に自分以外のチームの人を借り物の人とするのは可。

 

「以上です。では五分間の話し合いの時間を設けますのでメンバーを選んでくださいね!尚、判定の審判はそれぞれのプリキュアにいる妖精の方々にお願いします!」

 

早速チームごとで話し合いが始まるとチームごとで選ばれたのは以下の二人ずつだ。

 

Aチーム……ここね、まなつ

Bチーム……あすか、ちゆ

Cチーム……あげは、まどか

Dチーム……ヒョウ、拓海

 

「それでは先に走る走者の方々。どうぞ!」

 

それから先に走るメンバー、ここね、ちゆ、まどか、ヒョウの四人の姿が一瞬にして運動着へと変わるとスタート地点に並ぶ。それからスタートの合図が鳴り響いた。

 

「よーい、ドン!」

 

ピストルの音と共に全員が走り始める。やはり運動部であるちゆが必然的に一番に前に出る。だが、他の三人もそれに続く形だ。

 

「えっと最初は……」

 

最初に待ち受けていたのは平均台。その後網潜り、更にぐるぐるバットと様々な種類の物がある。

 

「ッ!この網、思ったより潜りにくい!」

 

中でもここねはどちらかといえばこの中では運動が苦手な部類に入るので網潜りで多少苦戦してしまう。対照的にヒョウは体格の小ささからか素早く潜っていく。

 

「このくらいチョロいわ!」

 

「流石ヒョウ!心も体も小さいだけある!」

 

「はぁっ!?後で覚えておきなさいよ!馬鹿アサヒ!」

 

尚、アサヒは日頃の鬱憤と言わんばかりにここぞとヒョウを煽ったためにヒョウは怒りを覚えた。

 

「私も負けていられません!」

 

先行するちゆ、まどか、そして綱で苦戦したここねも負けじと障害物を突破。最後のハードル跳びも終えて四人はほぼ同じタイミングでそれぞれカードをめくる。そこにあったのはそれぞれヒョウが人外に変身できる人間。尚、逆も可。ここねが大食いで頼りになる人、ちゆが一番の相棒、まどかが語尾が変わった人であった。

 

「ッ……これって……ツバサしかいないじゃない」

 

「これは……うん。決まりね」

 

「ペギタンは……ゴールにいるし、行こう!」

 

「語尾が変わった人……でしたらララで!」

 

ヒョウは文面を見てモシモジし始めた。対して他の三人はスッと相手を決めてすぐに走り始める。この中だとやはり目標の相手がゴールで審判をする関係でちゆが有利。

 

「ど、どうやって声をかければ……」

 

だが、ヒョウは尚もこの期に及んでツバサを意識してしまう。普段なら普通に話しかけられるのだが、今回は借り物競争……要するにお題の中身を知らない周りから見れば異性を選んだ際に周囲から“好きな人がお題”みたいな感じで勘繰られる危険があるのだ。……そもそも人外になれる人の横に逆も可とある時点でツバサ以外にも選択肢はあるはずだが、ヒョウはツバサにぞっこんだったせいで盲目となりその意味が理解できていない。

 

「ゆい!来て!」

 

「え?私!やった!」

 

「ララ。お願します!」

 

「およ!?ララルン!?」

 

その間にここねは大食いで役に立つ人ことゆいの手を取り、まどかも語尾が変わった人でララを選んだと本人へと言い、そのまま二人はゴールへと向かう。

 

「ヒョウ?どうしたの!!」

 

未だに紙をめくった地点で立ちっぱなしのヒョウにユキは違和感を覚えると声をかける。しかし、ヒョウの目はグルグルと回転を始めると周りの声が全く聞こえなくなる。

 

「ツバサ……どうやったら周りに悟られないようにツバサを指名できるの?どうしよう……」

 

尚、ツバサへの恋心はヒョウを知る人ならツバサ以外には殆どお見通しにされているのでこれは無駄な思考時間である。

 

「ペギタン、お題の人はあなたよ!」

 

「ペェ!?」

 

「オッケーラビ!」

 

「ま、ちゆの一番の相棒って言ったらペギタンだもんな」

 

「ワン!」

 

そのまま先にゴールへと向かったちゆが一番でペギタンを指名しつつラビリン達にそれが承認されてゴールとなる。更にここねやまどかもゆいやララと共にゴールした。

 

「大食いで頼りになる人かぁ……えへへ。頼ってくれたの嬉しいな!」

 

「って、語尾が変わった人ルン!?ララの語尾は普通ルンよ!」

 

ゴールではゆいはここねに頼られた事実に笑顔になり、ララは自分の語尾が変わった人に選ばれたことに若干不満そうだった。とは言ってもララにとって常識でもここ地球の中で考えたらルンが語尾というのは変わった人の部類に入るのでプルンスやフワが承認したのは何も間違っていない。

 

そして、他の三人がゴールしたので笛の音と共に終了が告げられた。ヒョウはもう終わったという事実が聞こえずに未だに顔を真っ赤にしてその場にへたり込んでしまう。

 

「ヒョウさん!?」

 

「え!?どゆこと!?普通のお題だよね!?」

 

ユキやツバサ、ましろが慌ててヒョウの元に駆け寄るとお題を見る。そこにあった文を見てユキ、ましろはこうなった理由に察しがついた。

 

「あー……そゆことかぁ」

 

「そりゃあ赤くなっちゃうよね」

 

「え?人外になれる人?別にボクに声をかければ良かったんじゃないんですか?それに、エナジー妖精のお三方も人間への変身はできますし……」

 

ツバサはそんな感じにヒョウが倒れた原因がまるでわかっていなさそうだった。本当に自分が好きな人から好意を向けられているのにかなり鈍い男である。

 

「くくっ。これはヒョウをイジる項目が一個増えたな〜」

 

アサヒはそんなヒョウを見て笑みを浮かべる。そんなアサヒにソラやあげは、かけるの三人は苦笑い。アサヒとしてはいつもイジった瞬間に飛んでくる暴力行為を多少なりとも恨んでいたので少しでもやり返しがしたかったのだろう。

 

「続けて第二走者の方、お願いしますね!」

 

そう言われて第二走者のメンバー、拓海、あげは、あすか、まなつが並ぶ。

 

「それでは第二走者の方々、よーい、ドン!」

 

そして、第二走者の四人も準備が整ったためにスタートされる。すると拓海は一人だけギョッとした顔になった。何しろ他の三人と比べて障害物が難しくなっているのだ。

 

「ちょっ!?何で俺だけ!?」

 

「拓海さんは男性なので公平にするために障害物の難易度を上げてあります!」

 

との事だった。この辺りは男性と女性の体力差や身体能力を考えれば当たり前なのかもしれない。

 

「なんの!」

 

その中でも身体能力が高いまなつやあすかは割と早い。あげはも大人である自分が遅れるわけにはいかないと奮起。拓海が一人だけ難易度高めだった事もあって結果的に障害物自体は割と同タイミングで突破。

 

続けて借り物のためのカードをめくる。そこにあったのは拓海が同級生、あげははコスメが大好きな人、あすかが身体能力が高い人、まなつが虹のような耀く人だ。

 

「同級生……って事は……」

 

拓海はパッと浮かんだ人を選ぼうとするが一瞬踏み留まる。拓海は僅かだがその人に苦手意識があった。何しろ自分がゆいに対して何かをして彼女を泣かせた際にジト目で見られたりしたのだ。

 

「ッ、仕方ない!」

 

それでもお題はお題だ。ただ、それ以外に不満があるかと言えばそんな事は無いので行くしかないと拓海は彼女の元へ。

 

「コスメが大好きな人……ここねちゃんはランナーだからダメだし……じゃあ!」

 

あげははコスメが大好きな人という事で部屋が同じチームの彼女の所へ向かった。

 

「身体能力が高い人。パッと浮かぶのはまなつだけど、まなつはダメだからなぁ……。あ。そういえばさっき……ふふっ。私もツイてるな!」

 

あすかは身体能力が高い人間にまなつ以外で心当たりがあったのでその人へと走る。

 

最後にまなつだ。彼女は虹のようにキラキラした人……となると悩み始める。何しろ表現があまりにも抽象的であるのだ。また、彼女はあまり頭が回らない方なので難しい選択はしない。

 

「うーん、キラキラした人ならいっぱい知ってるけど虹のようにかぁ……もうこうなったら何となくだけど!」

 

まなつはここに来て自分の直感に従う事に。それが彼女にとっては最善だったのだろう。それから四人はそれぞれ選んだ相手の元に着いた。

 

「菓彩、出番だ。行くぞ」

 

「品田?……ああ、何となくだが事情は察した」

 

あまねは拓海から自分が指名された理由を何となく察した。一応その直前に躊躇っていたのもチラッと見ていたのでそれに対する文句は後回しに。今は黙って着いて行く。

 

「さんごちゃん!コスメ大好きだったよね!一緒に来てくれる?」

 

「はい!あ、お題はもしかして!」

 

「そゆこと!」

 

あげはもコスメが大好きであるさんごを連れて行く事になる。さんごはあげはからの質問で事情を知ると喜んで着いて行った。

 

更にあすかは身体能力の高い人間と言われて思い至った人間の前に来た。それはユキである。

 

「ユキ、来てくれ。お前の力がいる」

 

「え?でも私……」

 

「説明は後でちゃんとするから」

 

ユキは最初、今日会うまであまり接点が無かったあすかから頼られた事に困惑する。しかし、それでも自分の力が必要ならと着いて行った。

 

そしてまなつも自分の直感が指し示した通りに目的の人物の前に着いた。それはましろである。

 

「私と一緒に来て、えっと……」

 

「ましろだよ。え、でも私で良いの?」

 

「何となくだけどましろから虹のようなキラキラした物を感じたから!」

 

そして四人はそれぞれお題の人物を連れてほぼ同時にゴールに辿り着く。拓海とあまねは同級生のためにエナジー妖精三人衆に承認されゴール。さんごもコスメ好きという答えに一致したのでくるるんから○の札が出されてゴール成立。あすかについてもユキの身体能力が並外れて高いためにエルから○の札を挙げられた。

 

最後のまなつだが、ましろが来るとエルは少しだけ迷う。しかし、お題をもう一度見るとまなつの人選の理由を理解。○の札を出した。

 

これにて全員がゴールした。するとましろは未だに○を出された理由がわからずに首を傾げる。

 

「他の三人はわかるけどやっぱり何で私なの?」

 

「あっ。多分だけど、ましろんってキュアプリズムになった時って虹のようにカラフルじゃない?苗字に虹も入っているし、虹のようにキラキラした人って言っても違和感無いと思う」

 

「そういう事!?」

 

ただ、キュアプリズムに関してはまなつが知るはずもない。何しろ変身後の姿では一度も会ってないのだから。まなつはただの直感でましろを選択して正解している。やはり彼女もプリキュアの主人公……特別な何かを持っている人間という事だろう。

 

「それはそうと品田。私を選ぶ前に何を悩んでいた?同級生なら素直に選べば良いだろう」

 

「べ、別に良いだろ!菓彩にわざわざ言われなくてもよ」

 

「ふーん、ま。今日はこの辺にしておく。ゆいの手前だしな」

 

「何故そこでゆい!?」

 

尚、拓海とあまねは借り物の話で軽口を言い合っていた。ユキもあすかに選ばれた事に僅かに照れる。

 

「あの、あすかさん。ありがとうございます」

 

「良いんだ。私だってさっきユキと卓球をしなかったら思いつかなかったしな」

 

こうして、第一種目の借り人競争は終了。続けてエンジェリーの司会進行の元次の競技が始まるのであった。




また次回もお楽しみに。
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