熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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新たなる力 ミックスパレット

新たなるスカイトーン。スカイトーンWフライングをエルは生成するとウィング、バタフライの手に召喚した。

 

「これって、新しいスカイトーン!」

 

「って事はボク達もスカイ達みたいに……」

 

ウィングとバタフライはすぐにスカイミラージュを出すとスカイトーンを装填。そのまま二人は手を繋ぐとスカイミラージュを掲げた。

 

「「アップ・ドラフト・シャイニング!」」

 

二人の叫びに応えるように空中に円盤が出現する……かに思えたが、そんな事にはならず。ポンと空中で音が鳴るといきなりピンクで翼のような形をした絵描き用のパレットが現れるとバタフライの手に収まった。

 

「あれ?これは、絵の具のパレットかな?」

 

「多分そうじゃない?四色の絵の具もあるし」

 

そこには赤、黄、青、白の絵の具のようなパーツ、そしてその左側にはスカイトーンを嵌めるような場所もあった。

 

「ふわぁあっ!面白そうですね!」

 

「でも、お絵描きってランボーグ相手に役立つの?」

 

スカイの興奮した声にプリズムは疑問符を浮かべる。そんな中、自分の事そっちのけで話すプリキュア達を見たヒューストムは頭に青筋を浮かべながらキョーボーグ、ランボーグに指示を出した。

 

「おい、お前ら!ボーッとすんな!今のうちに潰せ!」

 

ヒューストムに言われてキョーボーグ、ランボーグは襲いかかってくる。それを見てムーンライズ、オーロラ、ウィングがすかさず前に出るとウィングはランボーグと。ムーンライズ、オーロラは二人がかりでキョーボーグと組み合って互角の押し合いをする。

 

「させない!」

 

「コイツ、ランボーグよりも強いな。二人がかりでやっと抑えられるのかよ」

 

「見た感じ多分、二つの物が混ざってるんだと思う」

 

キョーボーグ、ランボーグが役に立たないと見たヒューストムはまた飛び出すと今度はアポロン、アルテミスが彼を迎え撃つ。

 

「バタフライの邪魔は……」

 

「させない!」

 

「皆……えっとこれは……」

 

バタフライは何とか使い方を模索するが、まるでわからない。するとウィングがバタフライへと声をかけた。

 

「多分さっきのスカイトーンを使うんです!確か、嵌める場所があったと思いますし!」

 

「あっ、そういう事!?」

 

バタフライは早速スカイトーンを手にするとそれをパレットに装填。すると彼女の手に混ぜるための筆が出現するとバタフライはまるでパレットに導かれるように絵の具のボタンを筆でタッチした。

 

「二つの色を一つに!レッド!ホワイト!」

 

タッチした瞬間、蝶のマークと共にその色が発光。そして、その隣のスカイトーンの周りが押したボタンと同じ色の絵の具が満たされるように発光。そのまま彼女は発光部の更に周りにある溝に筆を当てるとその溝で円を描くように回す。

 

「はぁあっ!」

 

そのままピンクに染まった筆を掲げるように上へと挙げるとピンクのエネルギーが放出。すると突如としてランボーグ、キョーボーグと押し合っていたムーンライズ、オーロラ、ウィング。更にヒューストムと対峙していたアポロンやアルテミスにもピンクのオーラが出てくる。

 

「……うん?」

 

その瞬間、押し合っていた三人は妙に体に力が漲るとランボーグ及びキョーボーグを簡単に持ち上げてしまった。

 

「なっ!?嘘だろ?」

 

「隙だらけよ!」

 

「はあっ!」

 

余所見をしたヒューストムもその一瞬の動揺を突かれてアポロン、アルテミスの拳を喰らう。その時、先程までの二人とは比べ物にならない程の威力の拳をぶつけられたのか。彼は思い切り後ろへと吹き飛ばされた。

 

「ぐあああっ!?」

 

ヒューストムはいきなり強くなったアポロンやアルテミスに驚きを隠せず。そしてそれは本人達も同じだった。

 

「嘘、さっきまでよりも断然強くなってる」

 

「というか。これ、何なんですか?一体どうなってるんですか?」

 

「みっくしゅぱれっと!」

 

ウィングやアルテミスが混乱したように話すとエルがパレットの名前を口にする。

 

「ああ、そういう名前……って、そうじゃなくてこうなった理由が知りたいんだけどな?」

 

「わかった!ミックスパレットは皆をパワーアップできるんだよ!」

 

「なるほど……って事は!」

 

そのままムーンライズ、オーロラは息を合わせてキョーボーグを。ウィングはランボーグを投げ飛ばすとそのまま二体は空中で激突してそのまま地に伏せた。

 

「キョ、キョーボーグ……」

 

「ラ、ララァ……」

 

先程から完全にやられっぱなしのランボーグ、キョーボーグを横目にヒューストムはヤケクソとばかりにプリキュアへと突っ込むが、アポロン、アルテミスが冷静にヒューストムの大振りな攻撃を避けつつカウンターの拳を腹へと命中。ヒューストムはかなりの激痛と共にまた地面を転がってしまう。

 

「クソッが……だったらお前らを更に合体させて……」

 

ヒューストムがランボーグとキョーボーグを合わせて更に強化しようと目論む。しかし、それをさせまいとスカイが飛び出して攻撃し、プリズムも援護に回る。

 

「私達がヒューストムを抑えてる隙に!」

 

「やっちゃえ、皆!」

 

ひかるもプリキュアの勝ちムードに便乗するように声を上げる。その言葉を聞いてまずはアポロンとアルテミスがツインチェンジライトを捻って構えると今度は黄色やミントグリーンとして発光し、二人でそれを翳す。

 

「月の力!」

 

「光の力!」

 

「「ファンタジーパワー!」」

 

すると二人から光が飛び出してムーンライズの右腕に黒をメインカラーとして黄色の宝石及び三つの丸い発光部が付いたブレスレットが。オーロラの左腕には白をメインカラーにしてミントグリーンの宝石及び三つの丸い発光部が付いたブレスレットが装着される。そのまま二人は合体技を発動させた。

 

「輝け、月の力!」

 

「煌めけ、光の力!」

 

「「集まれ!二つの幻想の力達よ!」」

 

「「プリキュア!ファンタジーパワー・クレシェンド!」」

 

二人の体が光の球体に包まれると空中へと浮かんで夜の空を流星のように駆け抜けていく。

 

「キョーボーグ!」

 

キョーボーグはそれを見てすかさず手からゴミ袋のミサイルを放って迎撃する。これはこの技の攻略法として正しい動きだ。ただ、今回はいつもと違う。アポロン、アルテミスの力によって生み出されたブレスレット……シャイニングブレスを付けた事で二人の技の火力は大きく増加。最初から高出力を出す事に成功しており、これで二人は条件付きにはなるが実質的に技の弱点を補う事に成功しているのである。

 

「「はぁあっ!」」

 

二人の変身した球体はミサイルと激突するが、ミサイルをまるで寄せ付けないと言わんばかりに簡単に打ち破るとそのままキョーボーグへと命中。その体に星のマークを浮かばせた。

 

「キョ、キョーボーグ!!」

 

二人の技ではキョーボーグの完全浄化には至らなかったものの、内部のアンダーグエナジーをかなり浄化されてしまったためにキョーボーグがその姿を維持できず。体からゴミ置き場が分離して飛び出してくる。

 

「ら、ランボーグ……」

 

二種類の素体で構成されていたキョーボーグの中の片方の素材が飛び出したので、キョーボーグはまたゴミ箱をモチーフとしたランボーグへと逆戻りした。

 

「バタフライ、決めちゃって!」

 

そのままバタフライはスカイトーンを装填したミックスパレットを手にすると声を上げる。

 

「全ての色を一つに!ミックスパレット!」

 

バタフライはそれからカラーを言いつつ、対応する絵の具のボタンを筆で押していく。

 

「レッド!イエロー!ブルー!ホワイト!」

 

するとバタフライの手にした筆に虹のエネルギーが集約。そのまま虹が飛び出した。

 

「混ぜ混ぜカラーチャージ!」

 

バタフライは筆を溝に嵌めて三回分回転。それによって四色の力が混ざって光の力が高まると空中からその光がウィングへと降り注ぐ。

 

そのままウィングは巨大な火の鳥へと変身するとその上にバタフライが乗り、火の鳥となったウィングは二体のランボーグへと突撃する。

 

「プリキュア!タイタニックレインボー!」

 

バタフライが筆の光を更に掲げるとウィングの変身した火の鳥にそれは纏われていく。光に包まれたウィングは巨大なプニバード形態のツバサへと変化した。

 

「アタック!」

 

すかさず巨大プニバード姿となったウィングは真下にいる二体のランボーグへとヒップアタックをかます。勿論、バタフライも上に乗ったままになるが。

 

「「スミキッタァ〜」」

 

そして、ランボーグの方は攻撃に耐える事ができなかったために浄化。先程、キョーボーグ化が解けた際にも発生した分も含めて大量のキラキラエナジーを放出する。

 

「ミラーパッド、オッケー!」

 

最後にスカイがミラーパッドを出すとキラキラエナジーを吸収。だが、その時突如としてひかるの持っていたスカイトーンが何かを感知したかのように光り輝くと発生したキラキラエナジーの約半分をいきなり吸収し始めた。

 

「えっ!?」

 

「スカイトーンが、キラキラエナジーを吸収して……」

 

そのままスカイトーンはひかるの元へと戻っていくと発光も収まる。そのため、今回スカイがミラーパッドで吸収できたキラキラエナジーはいつもより少し多めぐらいの量に留まった。

 

「呆気に取られちゃったけど、スカイトーンってキラキラエナジーを吸収できたっけ?」

 

「ううん。そんな事、今まで無かったよね?」

 

「なんか、すまん……折角キラキラエナジーを大量に手に入れられる所だったのに」

 

「ま、今回は仕方ないわ。それに、ひかるさんにはエルちゃんを助けてもらったし」

 

「うん。無事にランボーグも浄化できたしね」

 

プリキュア組やひかるが話しているとまたしても自分そっちのけになったヒューストムが苛立つが、もう今すぐ打てる手も無くなったので撤退を選択した。

 

「ぐぐぐ……お前ら、調子に乗れるのも今のうちだ……ヒューストストム!」

 

「……ん……あぁっ……」

 

ヒューストムがいなくなると割と今更なタイミングでバッタモンダーは目を覚ます。

 

「く、クソッ……ヒューストムめ、なんて事しやかる……ん?」

 

バッタモンダーが我に返って周りを見渡すとそこには八人揃ったプリキュア組にランボーグが浄化された事で手駒を失った状態だということを彼はようやく知った。

 

「げ、気絶している間に負けちまったじゃねーか!……覚えとけよ、お前らぁっ!バッタモンモン!」

 

今の状況下では彼も逃げるしかない。そして、ようやく状況は終了する事になった。

 

それから日も傾く時間。ツバサ達はユキ達に先程までの状況を説明。全員が情報を共有した。

 

「なるほど、そんな事が……」

 

「今度からはツバサ君やヒョウちゃんだけじゃなくて、私達も頼ってね。あげはちゃん」

 

「かけるさんも助けが欲しかったらいつでも言ってください」

 

「そうする。正直、張り切り過ぎた所あるし……」

 

あげはが苦笑いしてそう言うとツバサは納得したようにコクコクと頷く。するとヒョウが僅かに羨ましそうに声を上げた。

 

「でも、良いなぁ……ツバサは」

 

「へ?何がですか?」

 

「さっきの技よ。愛くるしい巨大なプニバードになって相手を倒すなんて」

 

「良くないですよ。できればボクはカッコいい決め方にしたかったです……」

 

ヒョウが新たな合体技であるタイタニックレインボーアタックの際のツバサの変化を羨む一方、ツバサとしてはもっとカッコいい技を求めていたので僅かに不満な結果だった。

 

「ボク達の技、途中までは凄く良い雰囲気だったのに……」

 

「あはは。でも、あれがあげはさんとツバサ君の二人だけのスタイルって考えたら俺はちょっと羨ましいかな」

 

「そうだ、ヒョウちゃんも今度あの技ができるかやってみる?」

 

「……え?できるんですか?是非やりたいです!」

 

かけるはあげはとツバサが新技を使った事に羨ましさを覚える一方で、あげはの提案にヒョウが食い気味に答えるとやる気を示す。

 

「それにしても、この壁画。皆を示してるみたいだね。アサヒ君」

 

「ああ。多分、あげはさん達もそれを狙ってくれたんだと思う」

 

「……むう。できれば俺も加えて欲しかったなぁ」

 

「あはは……ここにはひかる君のモチーフの物が無いしね」

 

アサヒ、ユキ、ひかるはツバサ達の描いた壁画を見てそれぞれ感想を言う中、ソラが声を上げる。

 

「これからも、皆さんでいつもの暮らしをアゲアゲにしていきましょう!」

 

「だね!皆でアゲてこ!」

 

「「「「アゲ!」」」」

 

「あげ!」

 

「「アゲ!」」

 

「ほら、ツバサもやるわよ。アゲ!」

 

「えぇ……あ、アゲ……」

 

あげはの言葉に中学生組やかける、エル、ひかるが次々と応える中、ツバサはヒョウに促されて恥ずかしそうにそれに乗った。

 

翌日の朝。かけるやあげはは頑張り過ぎた反動か、思い切り寝坊。ボサボサの髪で起きてきた。

 

「おはよ……」

 

「「「おはよう(ございます)!」」」

 

そんな彼女達を出迎えたのはソラ、ましろ、ツバサの三人で、アサヒやユキ、ヒョウは三人とは別で朝食を作っている所だった。

 

「ごめんね、皆……」

 

「大丈夫ですよ!」

 

「お二人の分までボク達が頑張ります!」

 

「私、りんごの皮を……」

 

「もう剥き終わったわ」

 

あげはがやろうとした事をヒョウは先行。それは綺麗にウサギのような形に剥かれたりんごであった。

 

「ヒョウちゃん、上手っ!」

 

「じょーず!」

 

「このくらい当ぜ……」

 

「えー?ヒョウってばましろにそのウサギのようなりんごの剥き方をどうしても教えて欲しいって土下座までして頼んだのにそんな偉そうな事を……」

 

「ふん!」

 

その瞬間、アサヒの足をヒョウは思い切り踏みつけるとアサヒはいつものように痛みで叫び声を上げる。

 

「痛だああっ!?」

 

「余計な事を言うな!馬鹿アサヒ!」

 

「誰が馬鹿だこの暴力女!」

 

「まぁまぁ落ち着いて、二人共」

 

ユキがそうやって宥めると彼女は初めてこの世界に来てからかなり上達した料理を皿に盛り付けるとテーブルに並べていく。

 

「ユキちゃん、やっぱり料理上手くなったよ!」

 

「本当?」

 

「はい!幼い頃から一緒にいた私が見ても一目瞭然です!」

 

「ありがと!」

 

それから虹ヶ丘家はいつものように賑やかな朝食を摂る事になるのであった。




また次回もお楽しみに。
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