熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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蘇る最悪の敵達

シャドーと戦うサンライズ、ブラックペッパー、ローズマリーの三人。シャドーは既に三段階目までの力を解放中でその中での全力を使用している。

 

「はあっ!」

 

「危なっ!」

 

シャドーからの斬り払いを上体を逸らしてギリギリ回避するサンライズ。そこにブラックペッパーからの跳び蹴りが命中。しかし、シャドーは少し押し戻されたのみ。そのため、今度はブラックペッパーがシャドーの刀の間合いだ。

 

「させないわよ!」

 

だが、そこはローズマリーが拳を繰り出して隙をカバー。シャドーはそれを刀で防ぐとまた三人は距離を取る。

 

「ひろがる!シャドークレッセントムーン!」

 

シャドーが構えを取った瞬間に姿を消すと一気に三人の近くに移動。そのまま抜き放った刀を振るう。

 

「「「!」」」

 

三人はそれぞれ防御するがその威力は予想以上で衝撃波が後ろに突き抜ける程だった。

 

「だったら、はあっ!」

 

サンライズが体の熱を周囲に放出する事でオーラを纏いつつ力を底上げ。そのまま飛び出すと炎の拳を振るった。

 

「だだだっ!」

 

「やはり獰猛な拳だな。お前のそれは」

 

「お前の太刀筋が冷静すぎんだよ!」

 

サンライズはシャドーの刀を押し退けると顔面へと一発叩き込む。シャドーはサンライズのレベルアップが凄まじいと改めて自覚した。

 

「……強くなったな。お前」

 

「へっ。当たり前だろ。あの時と一緒にしてもらったら困るんだよ!」

 

サンライズが心も体も燃え上がらせるとエネルギーを集約させる。シャドーもそれを見て笑みを浮かべると円月殺法の構えを見せた。

 

「ひろがる!サンライズブレイク!」

 

「ひろがる!シャドーブラッドムーン!」

 

シャドーが振り下ろした刀から斬撃波が飛ぶ中、サンライズはいつもの鉄槌式では無い前への拳の射出タイプの技を繰り出すとぶつかる。

 

「「はぁあああっ!」」

 

二人が気合いで力を大きくするとシャドーはサンライズの姿を見て目を見開く。そこにはサンライズの後ろに垣間見える黒い姿をしたキュアサンライズのような何かが幻影として見えたからだ。

 

「……ッ!?」

 

その黒いサンライズが邪悪な笑みを浮かべるとサンライズの放ったエネルギーの拳に僅かに黒い炎が見え、それと同時にシャドーの技が打ち砕かれるとそのまま拳がシャドーに命中した。

 

「やったか?」

 

「いえ、今のでは倒せてないわ……」

 

すると爆炎から出てきたシャドー。そんな彼は先程自分に見えた黒いサンライズがブラックペッパーやローズマリー。サンライズ本人にもさえも見えてなかったと察する。

 

「……キュアサンライズ、お前……くくっ。あははっ!」

 

「俺の渾身の技を喰らっても笑ってるとかやっぱ化け物だろお前」

 

「済まないな。お前がまさか他人の力(・・・・)を自分の力と錯覚して自惚れるとはな」

 

「「……?」」

 

「はぁ?お前、何の事だよ」

 

「別に。知らないならそれでも良い。ただ、これだけ言っておいてやる。……その力、お前が下手に使い続けるなら俺と同じ末路を辿るぞ」

 

そう言うシャドーの目は真剣そのものだった。サンライズはその言葉に違和感を抱く。確かにそう言われた理由が自分にとって心当たりが無いわけではない。恐らくシャドーはカゲロウの事を言ったのだろう。だが、彼が最後に出てきたのはツバサ達が壁画アートをした日の戦闘。しかもその時は乗っ取りまではやっていないし、それ以降割と沈黙を保っているのだ。

 

「お前、他人の心配よりも自分の心配をした方が……」

 

「まぁ良い。お前が俺の言葉を信じる義務は無いからな」

 

「………」

 

するといきなり次元に穴が開くとその向こう側からスノー、フィナーレ、フラミンゴ、フォンテーヌの四人が出てきた。

 

「っと、やっと別の場所に出れた!」

 

「あれは……シャドー!」

 

スノーはかつて倒したシャドーがまた現れた事に驚くが、その対峙する先にサンライズ達がいるのを見て安心感を覚えた。

 

「ムーンライ……っと、いけない。その姿はサンライズだよね。無事で良かった!」

 

「スノーも無事で何よりだよ」

 

「マリちゃんにブラペも無事だったか」

 

「あれ?そういえば人数的にここにはもう一人いたはずだよな?」

 

スノー達やフィナーレ達が仲間と会えた事を喜ぶが、フラミンゴは人数が足りない事に疑問を抱く。

 

「ああ、それならかける君はヒョウちゃんと合流するために移動したの」

 

「そういう事なんですね……」

 

「無事に変身できてると良いけど……ん?」

 

するとどこからともなく何かの声が聞こえてきた。その瞬間、いきなりまた次元の穴が開くとかなり息を切らせたナルシストルーが現れる。

 

「はぁ……はぁ……酷い目に遭った」

 

「ナルシストルー!?何でここに……」

 

「それはこっちが言いたいんだが。あんな変なピーマンの着ぐるみを着た巨大な鳥に追いかけ回されるとか誰が好き好んでやるかっつーの」

 

どうやらバタフライが召喚した巨大なプニバード状態でピーマンの着ぐるみを着たのヒョウに追いかけ回されたナルシストルーは命からがらにここまで来たらしい。

 

「とにかく、倒すべき敵が増えたって事で良いか?」

 

「その認識で合ってるわよ」

 

だが、そんなの知った事では無いと言わんばかりにその場のプリキュアチームは構える。

 

「げっ……俺様を見ても容赦無し……っていうか俺もわざわざこの姿でいる必要は無いのか……」

 

するとナルシストルーはいきなり液状化するとその姿が再構築されて変化していく。右胸にはBと×が合わさったブンドル団のマーク。体にはトゲが付いたマントやブーツ、そして骨があしらわれた衣装を着用している。顔つきは長い髪に髭を生やした威厳のある物だった。

 

「嘘……だろ?よりにもよってこんな時に……」

 

「ゴーダッツ……いえ、フェンネル!」

 

そこに現れたのはデリシャスパーティ♡プリキュアにおいて、ブンドル団の一連の事件を引き起こした元凶にしてブンドル団、更にクックファイターの中でも最凶の敵。ゴーダッツ、元の名をフェンネルであった。

 

「アイツ、見てるだけで凄まじい力を感じるんだけどヤバくね?」

 

「ヤバい所の騒ぎじゃない……。恐らく、今の状況は割と最悪だ!」

 

「ふん。フェンネルとか言ったな。プリキュアに恨みを持つ者同士、手を組むか?」

 

「……構わない。最終的にプリキュアを倒し、全ての料理を我が物にできるのならな」

 

「そうこなくっちゃなぁ。はぁあっ!」

 

シャドーもシャドーでフルパワーを発動させると完全にリミッターを捨て去った。更にシャドーとフェンネルは利害の一致により共闘する体制を作っている。そのためにプリキュア達はこの絶望的なコンビを相手に戦う事になるのであった。

 

同時刻。強化されたダルイゼンと戦うプリズム、ヤムヤム、グレースの三人も徐々にパワーアップしてきているダルイゼンに違和感を抱いていた。

 

「そんな物か!」

 

「「「きゃああっ!」」」

 

三人が叩きつけられるとかなりのダメージに悶えていた。ダルイゼンをよく知るグレースやラビリンはダルイゼンのこの異常な強さに違和感を抱いていた。

 

「ダルイゼン、私達が戦った時とまるで力が違う……」

 

「というより、まるで別人の力になってるラビ!」

 

「でも、だからって負けてなんかいられないよ」

 

「はにゃーっ!やる気まだまだマシマシだよ!」

 

すると次の瞬間。いきなり次元の壁が開くとそこから四つの影が吹き飛ばされてくる。

 

「「「「あああっ!」」」」

 

その四つの影は三人の近くの地面にぶつかるとそこにいたのはスカイ、プレシャス、サマー、スターの四人だった。彼女達もダメージを受けており、何とか立ち上がる。

 

「スカイ!?どうしてここに……」

 

「プリズム……気をつけてください。アイツは、アイツは強すぎます!」

 

その直後、その空間を無理矢理広げるように巨大化したバトラーがズシンと音を鳴らしつつ姿を現す。

 

「他愛無いですね。全員が揃わなければこんな物ですか」

 

「ッ!?見るからにもっとヤバい奴が来たんだけど!?」

 

「ふふっ……だったら俺……いや、我の真の力を見せよう」

 

「ッ!?その言葉遣い……まさか」

 

するとダルイゼンは自分が無意識に別の言葉遣いをした事に目を見開く。そして彼の自我はいきなり消滅を始めた。

 

「何だ……今のは……あがああっ!?」

 

そして、自我が消え始めるのと同時にダルイゼンの脳に凄まじい負荷がかかると頭を抑える。

 

「何でだ……俺は、俺は今度こそ俺の住みやすい世界を作るために……」

 

「そんな物は不要。お前は我の養分でしか無いのだから」

 

「た、助けてくれ……キュアグレース……俺は、俺はまた……うわぁあああっ!」

 

ダルイゼンはグレースに助けを求めるものの、そのまま意識ごと取り込まれるとその姿が巨大化。頭部に幾つもの角を生やし、背中にはまるで魔王のような服を着て悪魔の翼を四枚も展開。その姿はネオキングビョーゲンとなった。

 

「ダルイゼンが、ネオキングビョーゲンに……」

 

「これ、とんでもない事になってない!?」

 

「ですが……私達が負けるわけにはいきません!」

 

そのままスカイ達はフルパワーとなったバトラー、ネオキングビョーゲンを相手に戦いを強いられる事になってしまうのである。

 

また場面が変わり、テンジョウと戦うウィング、アポロン、アルテミスの三人。テンジョウが手にした扇子からとてつもない竜巻が発生。空中にいるウィングは勿論、地上で踏ん張っていたアポロンやアルテミス、更にその後ろにいるエル達妖精組も今にも吹き飛ばされそうだった。

 

「くうっ……な、何て風ですか!」

 

「でも、俺達が抜かれたらエルちゃん達に危害が行く。何としてでも踏みとどまるよ!」

 

「わかってるわ……でも……ううっ!」

 

「その程度かしら?あなた達の力は!」

 

更に風を強くするテンジョウ。その威力を前に三人が吹き飛ばされそうになった瞬間。

 

「「「はあっ!」」」

 

いきなり三人の前に巨大な×、蝶の盾、メロンパンを模した盾が生成される。するとそこにバタフライ、スパイシー、コーラル、ミルキーの四人が降り立った。

 

「ウィング、お待たせ!」

 

「って、ルン?ウィング以外にも二人いるルンよ?」

 

「アポロンやアルテミスも揃ってたんだ……って事はウィングを助けてくれたの?」

 

「まぁ、そうね。でも、色々あったせいで私が助けられた形になっちゃったけど……」

 

アルテミスが僅かに恥ずかしそうにする中、それでも無事だった事に安心するバタフライ。

 

「チッ……また余計な奴等が増えるなんてね。でも、無駄よ。あなた達なんて一気に叩きのめしてやるわ!」

 

巨大なテンジョウが巨大な拳を振り下ろそうとするとミルキーが前に立ってプリンセススターカラーペンを使う。

 

「プリキュア!かに座・ミルキーショック!」

 

すると巨大な電気を纏った蟹の鋏が出てくるとテンジョウの腕を挟むと同時に押し込んで壁に激突させる。

 

「がっ!?」

 

「やった!」

 

「バタフライ、今のうちに!」

 

「オッケー!」

 

テンジョウが今の攻撃で怯んで隙を見せたのですかさずこの場に於ける最強の浄化技を発動させた。

 

「全ての色を一つに!ミックスパレット!レッド!イエロー!ブルー!ホワイト!混ぜ混ぜカラーチャージ!」

 

バタフライが出したミックスパレットで四つの色を混ぜると筆に高まった虹のエネルギーを放出。その光がウィングへと真上から降り注ぐとウィングは巨大な火の鳥へ。

 

「お、おのれ……このままやられるわけには……」

 

「プリキュア!タイタニックレインボー!」

 

テンジョウがどうにか逃げ出そうとするものの、もう技から逃げる術は無い。

 

「アタック!」

 

火の鳥から巨大な虹のプニバードになったウィングのヒップドロップを受けたテンジョウは光に包まれて浄化されていく。

 

「が、がぁああっ!」

 

それからテンジョウの姿は一気に小さくなると僅かな液体となって落ちる。

 

「やった!」

 

「ってあれ?まだ少し残ってるよ」

 

「でも、このくらいなら個人技でも!」

 

それからスパイシーが一気に残された分を浄化しようとしたその時。何かの違和感を感じたアポロンが声を上げた。

 

「ッ!?待って!何か来る!」

 

するとスパイシーが後ろに飛び退くと真上から黒い羽を舞い散らせながら堕天使となったエンジェリーが降りてくる。

 

「ふふっ。私が準備した連中もそれなりにやられたらしいわね……となると私の出る幕かしら」

 

「ッ……エンジェリーさん!?」

 

「いえ、私はもうただのエンジェリーじゃない。堕天使エンジェリーよ」

 

そしてエンジェリーが手を翳すと先程ウィングとバタフライに浄化された残り分の液体にエネルギーを注入してどこかに転送。

 

「ッ!?一体何を……」

 

「ふふっ。ガルオウガ?って奴が今の所プリキュアを相手に数の暴力で苦戦しているからそこに送ってあげたのよ。今頃そいつと融合してパワーを増幅……恐らく蛇遣い座のスタープリンセス?って奴になってると思うわ」

 

これにより、残っている五体の敵はそれぞれのプリキュアの中で敵対し、倒した敵の中で最強の存在に変身した事になる。

 

「ッ、エンジェリーさん……どうしてなんですか!」

 

「別に気にする必要は無いわよ。あなた達にはここでやられてもらって……永遠の闇の中を彷徨ってもらうのだから」

 

堕天使エンジェリーは手に闇のエネルギー弾を作り出すとプリキュア達との敵対を宣言。そのままプリキュア達との戦いに突入する事になるのであった。




また次回もお楽しみに。
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