熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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圧倒的過ぎるパワー!?バッタモンダーの更なる進化

圧倒的な強さを誇るバッタモンダーに苦戦するプリキュア達。そのため、アポロンがバッタモンダーの背後から自爆特攻を決めるとその爆発のエネルギーが周囲を駆け抜ける。

 

そして、それが晴れるとバッタモンダーのいた場所付近に煙が立ち込めており。それを見たスカイ達が慌てたような様子を浮かべた。

 

「そん……な」

 

「アポロン?アポロン!!どうして……」

 

スカイ達は何故アポロンがこんな事をしたのかがわからずに困惑。彼女達はアポロンから何の説明も受けていなかったために余計に状況の把握が遅れていたのだ。するとウィングがただ1人冷静な雰囲気のバタフライを見て彼女に詰め寄る。

 

「バタフライ、アポロンがあんな事するってわかってたんですか?」

 

「ッ……それは……そうだよ」

 

「そんな、何で止めなかったのよ!!」

 

バタフライが申し訳なさそうな顔つきで話すとアルテミスがウィング以上に苛立ったような声で問い詰めた。周りから見れば今のアポロンの行動は完全な相打ち狙いの自爆特攻。そしてバタフライはその事を知っていた。つまり、知ってて見逃した形になる。

 

バタフライがアポロンに対して向けている気持ちを知っているがためにアルテミスは余計に怒りの気持ちが出てしまっていた。

 

「バタフライにとって、アポロンは大切な人じゃなかったの!?ねぇ、答えてよ!!」

 

「……大切な人だから、あんな事をしても大丈夫だって信じられたの。アルテミスだって……ウィングが同じ事をするって言ったら信じられたでしょ」

 

「ッ……それは、そうだけど……」

 

バタフライからそう言われて一旦落ち着いたアルテミス。しかし納得できるかと言われたらまだ気持ちの整理ができない。

 

……ただ、戦いはそんな彼女達の気持ちとは裏腹に状況が変化していく物。先程アポロンが自爆特攻で攻撃したバッタモンダーの方は煙が晴れるとかなりダメージこそ受けて尚且つスーパーバッタモンダーの状態が解けてこそいたが、彼はそこそこ余裕を残した状態で攻撃を受け切ってしまっていた。

 

「ぐ……うぅ……」

 

「ッ、バッタモンダー!?」

 

「そんな、アポロンが自爆特攻したのに……」

 

「最悪の状況になってしまったわね」

 

プリキュア達はアポロンが全力で自爆特攻したのにバッタモンダーがその攻撃を耐えてしまっていたため、絶望感が広がってしまう。同時にバッタモンダーの方は怒りに震えていた。

 

「クソ……がぁ!あのクソ雑魚めが!この俺様にこんなにも痛みを与えてくれやがってぇえええっ!」

 

「アイツ、完全に怒ってる」

 

「当たり前だ!!この俺様を後ろから不意打ちした挙げ句こんなにも痛い攻撃をくれやがって。あの命知らずがあっ!」

 

バッタモンダーが地上に降り立つと悔しさのあまりか地団駄を踏む。そして、同時に自分の後ろに取り付いていたはずのアポロンがその場からいなくなった事に邪悪な笑みを浮かぶ。

 

同時にピーンと立っていた2本の触覚がフッと降りるとバッタモンダーの雰囲気が変化。そして、同時にプリキュア達にとって絶望的な事実が告げられる。

 

「……だが、あの雑魚の不運は俺に与えたその痛みがこの体を更なる高みへと押し上げてくれた事だけどね!!」

 

「「「「えっ!?」」」」

 

「まさか、また!?」

 

「あははっ!元外野の言う通りだよ?俺様の力はこれで更に増す」

 

どうやらバッタモンダーは今のアポロンの攻撃を受け、彼に対する怒りをキッカケにまた進化を遂げてしまったらしい。このバッタモンダーの急成長にはプリキュア側も流石に声を上げる。

 

「また進化ですって、そんなに簡単にホイホイ進化するわけ無いでしょ!」

 

「そうですよ!つい数時間前までスーパーバッタモンダーの第一形態にしかなれなかったはずなのに……」

 

「まだ進化するって言うんですか!?」

 

「デタラメなんか言わないでよ!」

 

アルテミス、ウィング、スカイ、プリズムの順で反論するプリキュア達。しかし、バッタモンダーはそんな彼女達を嘲笑うが如くこの残酷な現実を見せつけてやると言わんばかりに体へと力を込めた。

 

「だったら見せてやるよ。俺の言葉が間違ってないという事と、本物の絶望ってやつをね!!はぁあああああっ!」

 

同時にバッタモンダーの体から凄まじい量のオーラが溢れ出るとその中にバチバチと火花が散り始める。そして、まずはスーパーバッタモンダーの第二形態へと変身。そこから更に周囲へのオーラによる圧が発生するとその場の5人は凄まじいバッタモンダーからの圧にやや押されてしまう。

 

「はぁあああああ!」

 

そして、次の瞬間。突如としてバッタモンダーの体の筋肉が更に数倍に増大。元々のヒョロヒョロ体型からは考えられない程に筋肉が隆起するとマッチョ体型へと変わっていく。また、その影響からか彼からのオーラは一段とパワーアップ。

 

「ッ……な、何よあのムキムキ形態は……」

 

「第二形態よりも更に強いパワーを感じます!!」

 

「ああああああっ!」

 

そして、バッタモンダーはパワーアップの最後の段階とばかりに髪の毛が逆立つとそれが第二形態の時以上に髪が広がった。

 

「はぁ……はぁ……くくっ、あははははっ!素晴らしい、素晴らしいよ!」

 

バッタモンダーは自らの更なる進化に喜びを爆発させており、プリキュア達はバッタモンダーから感じられる圧倒的なパワーに悔しそうな顔を浮かべる。

 

「凄いパワーを感じます……」

 

「こんなの、私達だけで勝てるのかな」

 

「それでもやるしかありませんよ。ボク達5人ならどうにか……」

 

バッタモンダーのパワーアップに戦慄するプリキュアの中でウィングがどうにか気持ちを奮い立たせるべくそう言う。だが、バッタモンダーの圧倒的な力はプリキュア達を畏怖させるには十分過ぎる程であった。

 

「あははっ、この姿をどこぞの野菜人のように名付けるならスーパーバッタモンダー第三形態って所か」

 

「くっ……バッタモンダーがトレーニングをするだけでここまで脅威になるなんて」

 

プリキュア達は少し前までただ自分達に小細工や嫌がらせをするだけだった小物のバッタモンダーがヒューストムの手で鍛えられたというだけでここまでの爆発的な進化を遂げるとは思っておらず。

 

ここまでの進化を遂げたバッタモンダーを見るとプリキュア達の中に絶望感が広がってしまう。しかし、そんなバッタモンダーの様子をジッと観察していたバタフライは何かに気がつくと彼からの圧に押されている他の4人へと冷静に声をかけた。

 

「皆、大丈夫だよ!」

 

「バタフライ……」

 

「確かに状況はピンチだけど、私達はまだまだ全然動ける。気持ちを少しでもアゲていけば今のバッタモンダーにもきっと届くはずだよ!」

 

バタフライは新たな形態に目覚めて更に勢いづこうとするバッタモンダー相手に気持ちで負けてはいけないとばかりにプリキュア達を鼓舞。自分達ならこの状態のバッタモンダー相手にも勝てると言った。

 

するとバッタモンダーはそんな彼女を見下すように笑みを浮かべながら哀れむ。

 

「あははっ。そうだよな、そうだよな。この俺様が圧倒的過ぎてそうやって気持ちを強く持たないと心折れちゃうよな!でも残念。幾ら気持ちを強く持ったって俺を相手に勝つのなんて万が一にもあり得ないね」

 

「それはどうかな?確かに今のアンタからは凄いパワーを感じるけど、私から見たらそんな力。全然怖くないよ!」

 

「バタフライ、何を言ってるんですか!バッタモンダーのあのパワーが相手なんですよ!」

 

「あんなの喰らったらひとたまりも……」

 

スカイとアルテミスがバッタモンダーのパワーに圧倒されているのか。バタフライを諌めるように声を上げる。そして、それに便乗するようにバッタモンダーが付け加えた。

 

「そうそう、そっちにいる他の奴等の言う通り。この俺様を相手に勝てるだなんてアホみたいな大口は叩かない方が良いと思うけどな〜」

 

「大口?そう思うんだったら私を倒してみてよ!」

 

ただ、バタフライはそんなバッタモンダーを恐れもせずに逆に彼を挑発する。

 

「えっ、ちょっ。バタフライ!?」

 

「無茶だよ!バタフライ、さっきまであんなに疲れていたのに……今バッタモンダーの相手なんてしたら体が保たないよ!」

 

バタフライが自信満々な様子を見せると4人は先程までかなり疲れていたはずのバタフライがいきなりバッタモンダーを挑発しているという事でどうしても不安な気持ちが勝るとどうにか止めようとした。

 

「大丈夫。確かに体力的にはちょっと厳しいけど、今のバッタモンダーなんて大した事無いから!」

 

「「「「ええっ!?」」」」

 

バタフライの自信満々に彼女が自棄になってしまったのではないのかと困惑する4人。そして、バッタモンダーの方も進化して強くなったはずの自分の事をここまで舐めたような言い方で挑発してくるバタフライを看過するはずが無い。そのため、彼の矛先は当然バタフライへと向いた。

 

「ふ〜ん。そんな風に言ってられるのも今の内だって事、君の体に直接教えてあげた方が良いようだね。俺様を相手にあんな生意気な事を言ったこと、後悔させてやる!!」

 

こうして、怒り狂ったバッタモンダーのヘイトはバタフライへと一気に向くと更なる進化を遂げたバッタモンダーは襲いかかるのだった。

 

一方その頃。場面はヒューストムと交戦するオーロラ、ムーンライズへと移行する。

 

「「はぁあああっ!」」

 

「チッ、コイツら……何でこんなにも連携力が上がってやがる……」

 

オーロラとムーンライズは2人がかりでヒューストムに対応。アポロンとアルテミスのフィールド範囲内にいるせいで少しだけスピードがダウンしているとはいえ、ヒューストムのスピードに完全に対抗できていた。

 

「「はあっ!」」

 

すると2人が両側から同時のパンチを放とうとする。それを見たヒューストムはすかさず後ろに下がる事で両者を同士討ちさせようとした。

 

「オーロラ!」

.

「うん!」

 

その瞬間、ヒューストムが下がって前にスペースができたのを利用しつつ2人は拳を突き出したのを利用して手を繋ぐとそのまま力のあるムーンライズを軸にして回転。オーロラを前に投げ飛ばすとその流れでオーロラがキックを命中させた。

 

「たあっ!」

 

「ふがっ!?お、お前らやっぱり仲違いする前より連携力上がってないか!?」

 

「当然だよ!だって、前まで以上にお互いを信じられるようになったから……」

 

「お互いの動きの先が見えるようになった。だから相手の動きをもっと正確に予想してそれを信じられる」

 

ヒューストムは自分が割と本気の力を出してるのにその速度に追いつく程に連携と速度と精度が上がっているのに驚く。

 

「まさか、お互いの動きを予測してそれに合わせてるのか?しかも1つでも読み外せばそれだけで致命的なのにお互いの読みが常にドンピシャで噛み合ってやがる!?」

 

「「はぁあああっ!」」

 

前まではただお互いの動きに合わせた連携しかできなかった。確かにその時も連携力で考えると高い方ではあるのだが……あくまでそれは相手が動くのを見てから動くという反射の連携でしか無い。

 

しかし、今2人がやってるのは相手の動きを事前に予測。その動き始めのタイミングさえも読んだ上でそこに合わせている。もっと簡単に言えば、目隠しをしたまま1人の相手に2人で同時攻撃を仕掛けているような物だ。

 

こんな連携、相手がたった一度でも予想外の動きをしてしまえばそれだけで連携その物が機能不全を起こして成り立たなくなってしまう。……だが、そんな紙一重の連携を2人が合わせているからこそ、ヒューストムのスピードを更に上回る攻撃を繰り出せているのだろう。

 

「(アサヒ君なら、きっと私の動きをわかってくれる。だから私もアサヒ君の動きを、考え方を信じるんだ!大丈夫、お互いの良い所もダメな所も受け入れた今の私達なら!)」

 

「(わかる、わかるぞユキ!お前のやりたい事、今なら全部!!ヒューストムを上回る連携……これならできる!!)」

 

オーロラとムーンライズ。一度本音でぶつかり合い、仲直りをしたからこそより一層深く固く結ばれた絆はぶつかり合う前まで圧倒されてしまっていたヒューストムさえも上回る力として彼を圧倒していた。

 

「ぐ……まさかテメェら。一回本気でぶつかった影響で更にお互いを理解したのか……。おのれ!おのれ!おのれっ!ユキを手にするのは俺だったんだ!ユキと分り合うのは俺のはずだったのに!!」

 

「しつこいぞお前!良い加減過去の失恋なんか忘れろよ!!」

 

「まぁ、まずはあなたのその性格を直さないと永遠に彼女なんて出来ないと思うけどね」

 

「うるさぁあああい!俺の前で説教しやがって!!」

 

ヒューストムは2人から痛い所を突かれたせいか再度激昂。そんな彼に呆れた目線を送りつつ2人はヒューストムを蹴り上げる。

 

「「はあっ!」」

 

「ぐはあっ!?」

 

「ひろがる!」

 

するとムーンライズが自身の浄化技であるムーンライズドリームを発射しようと両手を合わせて構えた。それを見たヒューストムはすかさずそれを迎え撃つために右手に小さな竜巻を生成してそこにエネルギーを凝縮させ、後ろに振りかぶる。

 

「そんな態度でこの俺をどうにか……」

 

その瞬間、突如としてヒューストムの体がいきなり縛られたように固まってしまう。

 

「はぁ!?」

 

「ヒーローガール!オーロラミラージュ!」

 

その瞬間、ヒューストムの後ろからオーロラの声が聞こえると彼女がヒューストムの足元に技であるオーロラミラージュを発動。下から照射された光がヒューストムの動きを止めていたのだ。

 

「て、テメェ!?」

 

「ムーンライズドリーム!」

 

「し、しまっ……」

 

そして、直後に正面から一気に放たれたムーンライズドリームによるエネルギー波がヒューストムへと命中。大爆発を起こす。

 

「ぐああああっ!!」

 

「オーロラ、サポートありがと」

 

「ムーンライズこそ、私の事信じてくれてありがと」

 

そして、ヒューストムへと連携を決め切った2人はヒューストムから少し離れた場所でハイタッチの代わりに軽く拳を合わせることになるのだった。




また次回もお楽しみに。
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