熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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シャドー達の戦い 諦めない心

シャドーとカバトンが魔女の前に現れる中、魔女は早速目の前に現れた二人を始末するために攻撃を開始する。

 

「はあっ!」

 

すると魔女は自身の上に強力な紫の魔法弾を幾つも生成。二人へと雨のように降らせる。

 

「おいシャドー、足引っ張ったら承知しないのねん!」

 

「お前こそ、最後の最後で詰めを甘くするなよ?」

 

カバトンは魔法弾を回避しつつ魔女へと走っていく。彼の肥満体の体からして走るのは苦手そうには見えるが、実際はそんな事は無い。むしろ、スカイランドでエルを連れ去る際に彼は真っ先に走る事による追いかけっこを選択したくらいだ。

 

「そんなヒョロヒョロ弾、当たらないのねん!」

 

「だったらコイツと遊びな!ザケンナー!」

 

魔女が手を翳すと地面から黒い液体が湧き出すとそれが固形として固まる。それと同時に紫の体をしたゴーレムのような怪物。ザケンナーへと変化した。

 

「ザケンナー!」

 

「む、ランボーグみたいな怪物が出たな」

 

するとザケンナーは目の前にいるカバトンを視界に入れると早速巨大な拳を振るう。

 

「ふん!」

 

その瞬間、カバトンはザケンナーからの拳を正面から受け止めてしまう。ザケンナーはそれに驚いたような声を上げた。

 

「ザケ!?」

 

「YOEEE!少なくとも、アイツのランボーグに比べたらこんなの屁でも無いのねん!」

 

カバトンにとってザケンナーのパワー程度では大した事は無いらしい。伊達にプリキュア達の相手をする敵幹部をしているわけでは無いという事だ。

 

「俺の事を忘れんな」

 

魔女がカバトンの方に気を取られている隙にシャドーの接近を許すと彼は刀を引き抜くと同時に切りつけようとする。

 

「はあっ!」

 

魔女はすかさず魔力障壁で防御。しかし、シャドーの刀はその障壁に少しずつヒビを入れると打ち砕く。

 

「ッ……」

 

「そんな物か?ダークネスとやらに復活させてもらったお前の実力は」

 

「チッ、調子に乗るな!」

 

魔女はシャドーへと再度紫のエネルギー弾を放つ。それに対してシャドーは刀を構えると迫り来る弾を切り捨てると全て真っ二つに割れて消滅。

 

「はあっ!」

 

シャドーが踏み込むと魔女のある場所を狙う。彼は刀を抜くと同時に斬撃波を飛ばした。

 

「そう簡単に当たらないよ!」

 

シャドーは斬撃波を回避されたタイミングですかさず距離を詰めると魔女の手にある水晶目掛けて刀を突き出す。

 

「ッ!?」

 

魔女はそれを見て自らの体を盾にするとそれに貫かれる。そのため、シャドーは目を見開いた。

 

「む?」

 

しかし、その直後に魔女の姿は薄く溶けて消えるとシャドーは右側から気配を感じて咄嗟にバク宙。その後刀を持ってない左手を地面に付いて再び跳び上がり、降り立つ。

 

「なるほど、お前達の狙いはこの水晶……。つまり、プリキュアを外に出す事ね?」

 

「ああ。悪いがお前らを一掃するにはその方が早そうだからな」

 

その直後、カバトンが相手していたザケンナーが吹き飛ばされると魔女の近くの地面に激突。目を回すとそれが小さな星のような無数の物体……ゴメンナーとして散っていく。

 

「「「「「ゴメンナー!」」」」」

 

「こんなYOEEE奴相手にならないのねん」

 

「ザケンナーでは足止めにならないか……ならば私も本気でお前達を倒させてもらうよ」

 

こうして、魔女は目の前にいる二人を倒すために自身の持てる力を更に解放していく事になる。

 

同時刻、シャドーとカバトンが魔女の対処をしていた時。水晶内部で戦闘をしているプリキュア達にも変化が起きていた。

 

シャドウの鏡による変則攻撃で打ちのめされてしまったスカイ達。彼女達はそれによって倒れたものの、傷ついた体をピクリと動かす。

 

「うん?あらあら。そんなに頑張っちゃって、私とあなた達の差は明白だってわかったでしょう?なんでそこまでして立ち向かおうとするわけ?」

 

シャドウは立ちあがろうとしたスカイ達を馬鹿にするように見下す。しかし、スカイは歯を食いしばりながらでも痛みを我慢して立ち上がった。

 

「それは……私達がプリキュアで、ヒーローだからです」

 

スカイの言葉にシャドウは顔を訝しめる。それと同時にスカイ、ホワイト、ミント、アクアの四人は横に並び、構えを取っていた。

 

「はっ、ヒーローって子供の冗談じゃないんだからさ。それとも、こんなにボロボロになってとうとう頭までイカれたわけ?」

 

「冗談なんかじゃありません!私達は……相手がどれだけ強かったとしても、諦めずに最後まで戦ってきたんです。だから、こんな所で負けて終わるわけにはいかないんです!」

 

「ふふっ、やっぱりあなたを見てるとブラックを思い浮かべるわ」

 

「私達で言えばドリームね」

 

シャドウはミントの言葉に何となく共感はできた。プリキュアの相手をする時の厄介な事ランキングにしたらトップ争いができるくらい、彼女達の諦めない心にはいつも手を焼かされている。

 

「だったらもう一度あなた達の心をへし折ってやるだけよ!」

 

シャドウは再び鏡を四枚程、自身の周りに呼び出すと腕を突っ込む。しかし、その瞬間だった。

 

「「「「ッ!」」」」

 

スカイ達四人は円陣を組むと全ての方向を視野の中に入れる事でカバー。するとホワイトから見て真正面からシャドウの拳が飛んでくる。

 

「見つけた!」

 

すかさずホワイトはその拳を受け流しながら両腕で捕まえてしまう。シャドウは不発だった拳を鏡から引き抜こうとするものの、ホワイトは捕まえた手を離すつもりは無い。

 

「ッ!離しなさいよ!これじゃあ次の攻撃ができないじゃない!」

 

「やっぱりそうだと思ったわ!」

 

ホワイトは何となく見抜いていた。シャドウのワープする拳は自分の体の一部をいちいち突っ込まないと使えない都合上、こうやってワープ先で捕まえてしまえば身動きその物が取れなくなってしまう弱点になると。

 

「今です!」

 

スカイはその間がチャンスだと突撃。それに対してシャドウは苛立ったような顔を見せるとひとまず迎撃のためにエネルギー弾を生成する。

 

「そうはさせない!プリキュア!サファイアアロー!」

 

するとアクアが両腕をクロスさせて水のエネルギーで弓を生成。更に矢を三本同時生成するとそれをシャドウの周りにある鏡に向かって放つ。

 

「なっ!?」

 

その直後、三枚の鏡は全て破壊されてしまうとホワイトは手を離す。シャドウはようやく拘束が解除されたものの、鏡を三枚も割られてしまった。

 

「おのれ!よくも私の鏡を……許さない!」

 

シャドウは残った鏡に手を翳すと鏡の周囲に鋭利な棘が発生。これにより鏡は物理的に攻撃できる武器になるとシャドウはそれを向かってくるスカイへと投げつけようと構えた。

 

「させない!」

 

しかし、今度はミントがそれに反応する。彼女も両腕をクロスさせると緑のエネルギーが円盤として生成。先程も使った狙った敵を両断する一撃。

 

「プリキュア!エメラルドソーサー!」

 

ミントが攻撃を放つと同時にシャドウも鋸のようになった鏡を投げつける。ミントのエメラルドソーサーがスカイを追い越した直後ぐらいにシャドウの鏡と激突。そして、それと一直線になるようにスカイが構えると技を繰り出す。

 

「ヒーローガール!スカイパンチ!」

 

スカイがエネルギーの拳を身に纏うとぶつかり合っているエメラルドソーサーと棘付きの鏡の方へと向かっていく。そのままスカイの拳がエメラルドソーサーを後ろから押し込むように激突。エメラルドソーサーの回転力が増加してシャドウの鏡を粉砕する。

 

「な、何ぃ!?」

 

「はぁああっ!」

 

そのままスカイがシャドウへと向かう中でエメラルドソーサーがスカイの攻撃の中に溶け込むように融合して強力になったスカイパンチが命中する事になる。

 

場面は変わり、スノー達とフリーズン・フローズンの方。そこでは二人の技であるフリージングブリザードを受けてプリキュアは倒れていたが、フリーズンとフローズンが吹き飛ばされた先に様子を見に行くとそこでは四人共立っていた。

 

「驚いたぜ。俺達の技を受けて立てるなんてよ」

 

「だがもう満身創痍だろ?さっさと諦めて……」

 

「そんなの絶対に嫌だね!いーだ!」

 

「ぶ、ブラック!?」

 

ブラックは二人相手に啖呵を切るとスノーは慌てたような顔つきを見せるが、彼女も気持ちは同じである。

 

「あなた達だってわかってると思うけど、私達はそうやって他人から言われたからって諦めるような存在じゃない!」

 

「そうですよ。最後の最後まで、私達は負けるわけには行かないんです!」

 

イーグレットやレモネードも次々にそう言うとフリーズンとフローズンは笑みを浮かべる。

 

「「だったら、俺達コンビをどうにかしてみろ!」」

 

二人が同時に突っ込んでくるとスノーとレモネードは顔を見合わせる。それからスノーは構えを取った。

 

「プリキュア!プリズムチェーン!」

 

それと同時にレモネードがプリズムチェーンを発動。その鎖がフリーズンに向かって伸びていく。

 

「へっ、そんな物。効くと思ってるのか!」

 

フリーズンがその鎖を粉砕するために腕を振り上げると同時にスノーが声を上げる。

 

「氷雪拳!氷ノ型!」

 

スノーはそう言いながらプリズムチェーンの根本を触るとそれがどんどん凍りついていき、フリーズンの腕がプリズムチェーンに当たったタイミングでプリズムチェーンごとフリーズンの体を凍らせていく。

 

「ッ!?」

 

「正面からの氷のぶつけ合いじゃ私の氷は勝てないけど……これだったら!」

 

そのままフリーズンが凍結していく中でもフローズンはそのまま進んでくる。

 

「だが、この俺はどうする!」

 

「いや、アンタ一人だけなら問題無いわ!」

 

「はあっ!」

 

するとフローズンの正面にイーグレットが入ると精霊の力によるバリアを展開。フローズンはそこに拳を叩き込むが、一人ではバリアにヒビを入れることはできても破壊するには至らない。

 

「だぁああっ!」

 

そして、一瞬でも脚を止められるのであればブラックがすかさずカバーに入れる。

 

ブラックがフローズンの上から右肩に踵落としを命中させると同時にいつの間にか来ていたスノーが左の脇腹に回し蹴りを命中させた。

 

「がっ!?」

 

「たあっ!」

 

更に追撃としてイーグレットがバリアを解除しつつドロップキックを命中させるとフローズンは地面を転がる。

 

「チッ……この俺を無視しやがって!」

 

そのタイミングで凍らされていたフリーズンが氷を内側から破壊して手に自身の氷を纏わせた。

 

「私が相手です!」

 

そこに立ち塞がるのはレモネード。ただ、先程までとは違って一人で来た事にフリーズンは笑みを浮かべる。

 

「へっ、お前一人が来た所で……この俺に勝つのは不可能なんだよ!」

 

「ええ、私一人だけで勝つつもりなんてありません!」

 

その瞬間、レモネードは前に出ながらフリーズンからの拳を上体を反らせる海老反りでどうにか回避。すかさず振り向いて手を翳すと再びプリズムチェーンを展開。

 

「なっ!?」

 

フリーズンはすかさず防御姿勢を取ろうとするが、そんな彼の胴体……では無く、足元を狙ったその鎖はフリーズンの右脚へと巻き付く。

 

「せーのっ!」

 

そして、レモネードは全力でフリーズンに巻きつけた鎖を引っ張ると彼は足を文字通り掬われる形で転んでしまう。

 

「のはあっ!?」

 

フリーズンは転ぶ勢いで背中を打ち付けると顔を顰める。そして、彼はすかさず脚についたチェーンを手刀で切り裂き立ち上がった。

 

「おのれ、小癪な真似……」

 

「だああっ!」

 

フリーズンがそう言い切る直前。彼の目前には先程までフローズンの所にいたはずのブラックが迫っており、彼は目を見開く。

 

「は?何でおま……ごほあっ!?」

 

「ヒーローガール!スノーインパクト!」

 

ブラックからの顔面へのキックがフリーズンに命中。彼はダメージと共に後ろに押し戻されると間髪入れずにスノーが脚に氷の力を纏わせた一撃。スノーインパクトを叩き込んだ。

 

フリーズンは堪らず近くにあった氷の崖のような場所に激突。その間にフローズンはダウンから復帰すると彼の前にはイーグレットが立つ。

 

「うおらっ!」

 

「はあっ!」

 

フローズンがラッシュを仕掛ける中でイーグレットも対抗。しかし、彼は違和感に気がつく。

 

「お前まさか……」

 

「うん、その通りだよ!」

 

イーグレットがしゃがむとまた戻ってきたスノーとブラックによるダブルパンチが放たれる。

 

「「プリキュア!ダブルパンチ!」」

 

フローズンはまた氷に打ち付けられるとダウンする事になり、崖から出てきたフリーズンはまた目の前にレモネードが来た事に何となく状況を察した。

 

「お前らまさか……」

 

「そう、あなた達を二人同時に相手にするのは危険です。だから!」

 

「二人同時が無理なら……」

 

「それをさせなければ良い!」

 

つまり、フリーズンとフローズン相手に一人ずつを足止め。二人を遊軍として起き上がった方を再度ダウンさせる事に全力を尽くす事で四対二では無く、実質的な三対一を細かく展開する事で数の有利を更に広げつつ相手を連携させないように立ち回っているのだ。

 

「クソッ、ふざけやが……」

 

「「だああっ!」」

 

「ふぶうっ!?」

 

勿論この作戦の軸は常に動き回る役割となるスノーとブラックだ。二人の圧倒的な体力とフィジカルがあるからこそこの作戦は成立する。つまり、二人のスタミナが保つ間にどれだけフリーズン、フローズンを消耗させられるかの時間との勝負である。

 

スノー達はそのような形で強敵であるフリーズン・フローズンコンビとほ戦いを続けるのだった。




また次回もお楽しみに。
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