熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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プリキュア達の帰還 幹部達との決着・中編

〜挿入歌 プリキュア5、スマイルgogo!〜

 

サーロインを撃破して場面が変化。ここではシャドウ相手にプリキュア5の5人が交戦する事になる。

 

「私達をコケにした事……後悔させてあげるわよ!」

 

シャドウは怒りのあまり自身の足元に魔法陣を作り出すとそこから放出されたエネルギーを吸収して巨大化。まるで巨人のような姿として降り立つ。

 

「皆、行くよ!」

 

「「「「Yes!」」」」

 

五人がシャドウの周囲を撹乱するように動く中でシャドウは拳を振るうが、巨大化の影響かその動きは割と見切りやすかった。

 

「どうしたの?アンタ、動きが遅くなったんじゃない?」

 

「ふん、舐めてると痛い目に遭うわよ!」

 

その瞬間、シャドウが拳を自身の真横に繰り出すとそこには誰もおらず。ドリーム達は不発なのかと考える。しかし、いきなりシャドウの鏡が拳の向かう先に現れるとそのままその鏡へと突っ込まれた。

 

「ッ!皆、気をつけて!」

 

アクアが声を上げた直後、先程煽ったお返しとばかりにルージュの真上にワープ先の鏡が現れるとそこから出てきた拳が迫る。

 

「なっ!?」

 

「させない!プリキュアミントプロテクション!」

 

その瞬間、ミントが手をクロスさせて上に掲げるとミントを中心に蝶のような形状をした緑のバリアが展開。ルージュの上から迫っていたシャドウの拳を受け止める事になる。

 

「サンキューミント」

 

「どういたしまして!」

 

「チッ……お前達、昔の技も使えるのか」

 

シャドウの言う通り、プリキュア5の姿は初期と現在で差異がある。彼女達はナイトメアとエターナル。二つの組織と交戦したのだが、ナイトメアとの戦闘時には旧式の力を使っており、今の技は旧式の時の技だった。

 

そして、それらの技はエターナルとの戦いの際に得た新式の力との交代を期に一切使用せず。技そのものが使えなくなった可能性が大きかったが、今回こうして使う事はできた。

 

「残念ですけど、私達も使えるんですよ!」

 

「なっ!?」

 

その瞬間、シャドウの動揺の隙を付いたのかレモネードがシャドウの顔の前に跳び上がると両手を前に出してから胸の前で重ね合わせる。

 

「プリキュア!レモネードフラッシュ!」

 

そして、技名を言いつつ手でハートを作ってから前に突き出したレモネード。それから両腕を広げると生成された大量の黄色い蝶が飛び出していく。

 

「うがあっ!?」

 

その蝶は技名の如く一匹一匹が光を放っており、シャドウはそれによって視界を奪われてしまう。

 

「はあっ!」

 

シャドウはそこにミントからの蹴りを左膝の裏側から受けてしまい、膝崩れによって後ろに倒れ込み始める。

 

「ぐっ!?」

 

シャドウはどうにか右足を咄嗟に後ろに滑らせるようにして下げると転ぶ寸前で堪える事に成功。ただ、完全に体勢は崩れてしまっている状態のためにシャドウの顔は歪む。

 

「まだまだ畳み掛けるわ!」

 

「今のうちがチャンスだしね!」

 

そのタイミングでルージュとアクアが跳び上がるとそれぞれ技を発動。それぞれルージュの左腕に炎に燃え盛る赤い蝶、アクアの右腕に水流が湧き出す青い蝶が生成。それぞれ構えを取る。

 

「プリキュア!ルージュファイヤー!」

 

「プリキュア!アクアストリーム!」

 

ルージュが左手から飛び出した蝶を後ろから左手で射出する形で、アクアは右手から飛び出した蝶をコントロールするために右腕を前に突き出す。

 

これにより、飛び出した炎と水の蝶は立て直そうとしたシャドウの両胸に命中。その巨体の動きを完全に抑えてしまう。

 

「ぐ……こんな物でこの私を……」

 

「シャドウ、夢見る乙女の底力を……受けてみなさい!」

 

最後にドリームが飛び出すと技を発動。やはりこのチームの一連の攻撃のシメはドリームに回ってくるのがいつもの流れと言った所か。

 

ドリームは左手から飛び出したピンクの光の蝶を右手で放つかのように攻撃を繰り出す。その名も……。

 

「プリキュア!ドリームアタック!」

 

ドリームからのドリームアタックが飛んでいくとシャドウの体に命中。だが、五人からの攻撃のフルコースを受けても未だに倒れない様子だった。

 

「ッ、これでも倒れない……」

 

「当然よ!一回目の再生復活した時は妖精共のライト程度にやられる噛ませ役だったのよ!映画ボスの格を地の底に落とされて……今回はその屈辱を晴らすの……。そう簡単に落ちるわけにはいかないでしょーが!」

 

「アンタね、こんな時までメタ発言するのはやめなさいよ!」

 

憤るシャドウがメタ発言をしまくるのに対し、ルージュは呆れたように言い返す。ただ、実際これは事実なので面子を丸潰れにされたシャドウが怒ってやる気を出すのは半ば仕方ない。

 

「どうすれば……」

 

「ドリーム!」

 

そんな時だった。どこからともなく空中を飛ぶオレンジの大きな鳥が姿を現すとその背中に二匹の妖精が乗っていた。

 

一匹はクリーム色でフェネックに似た妖精、ココ。一匹は茶色でリスに似た妖精、ナッツ。そして二人を乗せて飛んでいるオレンジの鳥……と言うよりは空飛ぶペンギンのような妖精はシロップである。

 

「ココ、ナッツ、シロップ!」

 

「お待たせしちゃったココ!」

 

「皆、これを使うナッツ!」

 

ナッツが出したのはステッキ型のアイテムに四つの薔薇の蕾のような物が合体したアイテムであった。

 

「それって確か!」

 

「わぁ、凄く懐かしいですね!」

 

「でも、その力って変身アイテムごと前にココ達に返したはずじゃ……」

 

実はドリーム達の旧式の力は変身に使っていたアイテムごとココ達の住んでいる妖精の王国へと返していたのだ。そのため、ずっと使えなかったのである。

 

「実は、さっき王国で保管していたピンキーキャッシュが光ったかと思ったらこれが飛び出してきたココ!」

 

「きっと、シャドウの邪悪な力を感じ取ったキャッシュがもう一度倒すために力を貸してくれたんだナッツ!」

 

「この力なら絶対にシャドウを倒せるロプ!」

 

「そうなんだ。何にしても持ってきてくれてありがと!」

 

原理はよくわからない。ただ、前回の復活再生の時にはドリーム達の前に現れなかったために恐らく変身者の元に自動で飛んでいく……という機能は無いのだろう。だから一度目の復活再生の時には使えなかったのだ。

 

加えて先程も言及されたが、前回はシャドウが比較的早い段階でミラクルライトの噛ませとしてやられてしまったのもあるかもしれない。何にせよこうしてまた力を貸してくれるのなら使わない手は無いわけで。

 

「それじゃあ皆。久しぶりにあの技……やるよ〜決定!」

 

それからココが手にしたアイテムを掲げるとそれは一度五つに分割してドリーム達の手元にそれぞれのアイテムとして手に生成されるとドリームが自身の分であるドリームトーチを構える。

 

「「「「ドリーム!」」」」

 

そのドリームトーチに合わせる形で他の四人が手を翳すとそこからそれぞれのメンバーカラーの光と共にアイテムが射出。

 

それがドリームトーチに合体するとそれは薔薇の蕾が四つ合わさったステッキ……に見せかけて全体で一匹の蝶とも取れるデザインになっていた。

 

本来ならこのあとミルキィローズの変身者であるくるみの妖精態であるミルクの力が必要なのだが、ドリーム達の技量上昇もあってミルクの力無しでも天にトーチを掲げる事でそれが巨大化し、空中にそびえる事になる。

 

それから五人は手を重ねると声を上げた。

 

「夢と希望の力とともに!」

 

「「5つの光よ!」」

 

「「今ここに!」」

 

掛け声をドリーム→ミント・アクア→ルージュ・レモネードの順番で言うと空中に浮かんだアイテムから五人の色をしたトラクタービームが発生。五人の体をアイテムの上へと移動させる。

 

それからそのアイテムは空中を飛行しながら移動していき、プリキュア達は技の掛け声を叫ぶ。

 

「「「「「プリキュア!ファイブエクスプロージョン!」」」」」

 

五人の声が重なる形で技が発動するとそのアイテムは蝶の羽や頭部が出てくるようなエフェクトと共に虹の蝶となるとゆったりとしたスピードだったが、凄まじいパワーと共にシャドウへと向かっていく。

 

「この私の力で撃ち落としてくれる!」

 

シャドウは手を後ろに引っ込めると邪悪なエネルギーを纏わせた拳として対抗しようとする。しかし、シャドウの拳が放たれる直前に蝶はガラ空きとなっていたシャドウの腹の辺りに命中。そのまま蝶のエネルギーが凄まじいスピードで膨張し、エクスプロージョンという名前の通り爆発が巻き起こる。

 

「があああっ!」

 

その爆発からプリキュアの五人が飛び出すと降り立ち、シャドウの方は体が塵となって露散すると黒い魂が抜け出していく。その後、周囲には少しの間だけ虹の蝶が飛び回るのだった。

 

〜挿入歌 プリキュア5、フル・スロットルGOGO!〜

 

シャドウとの戦闘が終わり、今度はムシバーンとの戦いとなる。彼に対応するのはシャイニールミナスとミルキィローズの二人。本来ならプリキュアに分類されないが、オールスターズ関連ではプリキュア扱いされる戦士のコンビである。

 

「うぉおおっ!」

 

するとムシバーンは着ていた黒いマントを脱ぎ捨てると軽装の姿へと変化。ただし、それを補うかのように上半身の筋肉が膨張。更なるフィジカルを得る事になった。

 

「「はぁああっ!」」

 

ルミナスとミルキィローズはムシバーンと真正面とぶつかり合うが、身体能力がずば抜けているミルキィローズは兎も角、ルミナスは元々正面戦闘向きのスペックをしていないためにルミナス側は押され気味だった。

 

「ふん、連携が上手く取れていないぞ。特にシャイニールミナスの方は能力不足も良い所だな」

 

「ッ……」

 

「だったらルミナス、あなたは無理して前に出なくても大丈夫。その代わりお願いがあるんだけど……」

 

「ッ!わかりました」

 

ミルキィローズはルミナスにある事を伝えるとルミナスはハーティエルバトンをハートの形にするとそれを前に突き出しつつエネルギーを放出。それがミルキィローズへと注がれる。

 

「ふん、何のつもりだ?」

 

「別に。あなたなんか私一人で十分って事よ!」

 

ミルキィローズはムシバーンの言葉に前に出ると拳を繰り出す。ムシバーンは剣でそれを受け止めると同時に剣にヒビが入る。その瞬間にムシバーンは何か違和感に気がつく。

 

「ッ、こいつ……パワーがさっきよりも」

 

「えぇ、おかげさまでさっきより強くなったわ!」

 

それからミルキィローズはラッシュを仕掛け、ムシバーンはそれをどうにか全て受け太刀する形で止める。しかし、やはりそのパワーに押されっぱなしだった。その結果、剣は折れてしまうと使い物にならなくなってしまう。

 

「お前、そんなにハイペースで戦って。前みたいにエネルギー切れになるぞ」

 

ムシバーンの指摘も最もだ。実はミルキィローズには大きな弱点がある。それが、今言及されたエネルギーの問題だ。ミルキィローズは素の戦闘力が凄まじく、チームとして同じ括りに入れられがちのプリキュア5の中では肉弾戦最強と言っても良い。

 

ただし、その代償としてエネルギーの消耗が激しいという欠点がある。その影響もあってムシバーンとの一度目の交戦では劣勢よりの互角で戦えたものの、最終的に仲間が合流する頃にはエネルギー切れで変身解除。決戦に臨む事ができなかった。

 

「そうね……でも、今の私なら問題無いわ!」

 

ムシバーンはその言葉に目を見開くとある事に気がつく。それはミルキィローズが薄らと金色のオーラを纏っている事に。そして、ミルキィローズの更に後ろで彼女を支援している存在を見つける。

 

「まさかお前!」

 

「ええ、ルミナスの力でサポートしてもらってるわ」

 

今のミルキィローズはルミナスの能力でエネルギー消耗を軽減してもらうのと、自身の戦闘能力の向上。二つのバフをその体に受けている状態だった。

 

正面戦闘のミルキィローズとサポートのルミナス。二人の能力をフルに活かせばムシバーン相手でも一人で互角かそれ以上に持っていけるようだ。

 

「チッ、だが互角なら私を倒す事は……」

 

「いえ、倒せるわ!」

 

ミルキィローズがムシバーンを引き付けている間に彼女へと力を送っていたルミナスはハーティエルバトンを再度使用する。

 

「ルミナス・ハーティエルアンクション!」

 

ルミナスがその技を使うと同時にミルキィローズはムシバーンへとアッパーカットを命中させて彼を怯ませる。

 

「ぐっ!?」

 

その直後にミルキィローズは横に飛んで射線を開けるとルミナスからの技がムシバーンへと命中。その動きが完全に止まってしまう。

 

「ぐ……体が動かない!?」

 

「これが私の力……味方の能力を上げるだけでなく、相手の動きを封じられるんです」

 

ルミナスによって完全に動きが止まったムシバーン。すかさずミルキィローズはその手にタッチペンを右側に合体させたミルキィパレットを構えると左側のスイッチを押して技を発動させる。

 

「邪悪な力を包み込む、バラの吹雪を咲かせましょう!」

 

ミルキィローズが掛け声を言うと彼女の正面に巨大な青い薔薇が生成。それからミルキィパレットを逆手持ちしつつ短剣で切り裂くような動きを見せた。

 

「ミルキィローズ・ブリザード!」

 

その直後青い薔薇は斬撃で切り裂かれたように一度無数の花びらとして砕け散り、ムシバーンへと向かっていく。

 

「ッ!そんな技でこの俺がやられ……な、何!?」

 

ムシバーンはこの技ではやられないと思っていた。何しろこれはミルキィローズの強化前の技であり、前回は強化後の技を受けても平気だったのだから自分は倒せないと思っていたのだ。

 

しかし、ルミナスからの手厚いサポートによってミルキィローズは強化されムシバーンは弱体化していた結果、最終的にその技でムシバーンの体は浄化されていく。また、それと同時にムシバーンの体を包み込むように凍りついたような形で青い薔薇が形勢された。

 

「うわぁあああっ!」

 

その直後、青く美しい薔薇は爆発。青い花びらを周囲に舞い散らせながらムシバーンは消滅。最後に黒い魂だけがその場からどこかへと飛んでいくのだった。




また次回もお楽しみに。
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