熱き太陽 静かなる雪の輝きに照らされて   作:BURNING

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狂気の科学者の強さ 対抗する優しい光

ツイスターことらんこが心を開き、ようやく一つに纏まったプリキュア達。そして彼女達はキメラング達に対抗する案を話し合うと頷き合う。

 

「作戦会議含めて終わったっぽいし、待ちくたびれたから良い加減良いかな」

 

「ああ、待たせて悪かったな」

 

「なら早そ……」

 

「ランボーグ!」

 

その瞬間、いきなりランボーグが手を翳すと電撃を放出。その不意打ち気味な攻撃をプリキュア達は回避した。

 

「急に攻撃してきた!?」

 

「ああ、ごめんごめん。君達が長々と話をしている間、こっちもこっちでランボーグを抑えるの大変だったからさ」

 

どうやらランボーグもシャドーから待てを受けたとはいえずっと暴れたい本能を抑えるのが大変だったらしく……。プリキュア側が攻撃して良いという趣旨の話をしたためその歯止めが効かなくなったようだ。

 

「俺も楽しませてもらおう」

 

そして、シャドーが踏み込むと早速飛び出す。するとそんな彼の前に出てきたのはサンライズだ。

 

「おっと、お前の相手は俺だぜ?」

 

「ふん、ツイスターでは物足りなかったからな。お前なら少しは……」

 

サンライズがシャドーからの刀を腕で受け止めつつ、その腕は自らの炎をガントレットのように固着させる事で完全防御。シャドーはその光景に笑みを浮かべているといきなりシャドーの死角からツイスターが蹴りを繰り出す。

 

「ッ……キュアツイスター……」

 

「あら、別に私達。一対一だなんて一言も言ってないわよ?」

 

ツイスターの言葉にシャドーはジト目を向ける。先程まで彼女はやる気が無かったのが原因でボコボコにされたはず。それなのに彼女はまた同じ事を繰り返すのかと感じたのだ。

 

「……安心して。今度はマジでサムライソードマン。アンタを相手にしてあげるわ」

 

「サムライソードマン?あ、シャドーの事か」

 

サンライズはツイスターがシャドー相手に付けたサムライソードマンの名前を知らないために一瞬混乱したが、そのまま問題無く彼女と共に戦う事になる。

 

「はあっ!」

 

「おっと……」

 

そして、二人がシャドーと戦い始めるとプリズムがキメラング相手に気弾を連射。キメラングはすかさずこれを回避すると自分の相手はプリズムだと認識する。

 

「キュアプリズムかぁ。できればスノーやサンライズの方が良かったんだけど」

 

「悪いけどあなたの相手は私が適任って言われたから!」

 

キメラングの強みはドローンによる手数と彼女が科学者であるとわかっているからこそ隠し持っていると思われる多彩な発明品。更にはワープによる神出鬼没の攻撃方法。それらが来ると想定した結果、総合的に一人での対処が一番可能なのはプリズムであると判断されたのだ。

 

「まぁ、良いか。君一人分だけでもデータを貰うとしよう」

 

「それはできればお断りかな」

 

プリズムとしてはキメラング相手に長期戦はやりたく無い。何しろ彼女は戦いの間にデータを取り続ける。そのため最初は問題無くても段々と対策を練られてしまう。勿論それは自分達も当たり前にやってはいるが、向こうはその速度が段違いに早いわけで。

 

「データを取られる前に早めに決めるよ!」

 

プリズムはその事を念頭に入れつつ戦う事になる。そして、残っているスノー、スカイのコンビはランボーグを止める役割を担う事に。

 

「ランボーグ!」

 

「スノー、ツイスターの作戦を成功させるためにもひかる君のランボーグを上手く足止めしましょう」

 

「うん、絶対にひかる君を助け出す!」

 

ランボーグが地面に手を置くといつも通り蔓を召喚して二人へと攻撃。更に電撃も出せるので仮に蔓を突破されても問題無いという認識のようだ。

 

「この蔓、毎回厄介ですね。私達はサンライズみたいにはできませんし……」

 

サンライズであれば先程やってみせたように蔓を熱線で焼き切る事もできただろう。しかし、この二人にそれと同じことはできない。

 

「でも、私達には私達にしかやれない事がある」

 

「そうですね」

 

そう話をしつつランボーグからの拳を二人同時に回避。改めてランボーグと向き合う。

 

「では行きますよ!」

 

「うん!」

 

スノーが頷くと同時にスカイは地面を踏み込むと一気に前に出る。対してランボーグは手から伸ばした蔓で彼女を止めようとした。

 

「ランボーグ!」

 

「させない!」

 

スカイからの突撃に対してスノーが手を翳すと氷の礫を射出。伸びてきた蔓に正面からぶつかると蔓は押し留められ、すかさずスカイがランボーグの懐に入る。

 

「たあっ!」

 

スカイが跳び上がるとすかさずランボーグへと右脚での回し蹴りからその勢いを使って左脚での後ろ回し蹴りへと繋げる。

 

「ラアアッ!?」

 

ランボーグはそれにダメージを受けるが、当然スカイは手加減をしている。そのためランボーグもすぐに持ち直す。そこにスノーがランボーグの周囲の地面だけを凍らせるとランボーグは踏ん張れずに倒れてしまう。

 

「ラン!?」

 

「やった!」

 

「ランボーグ!」

 

しかし、ランボーグは転んだ状態でも使える電撃を放つと二人を倒そうとしてきた。

 

「っと!」

 

「やはり油断できませんね」

 

二人はランボーグからの反撃をしっかりと回避するとランボーグがしぶとく抵抗してくる所に少しだけ困ったような顔になる。

 

ただ、二人の目的はランボーグを倒す事では無い。むしろ、今の二人には倒す手立てが無いからこその足止めである。

 

「きっと皆さんはキメラングやシャドーに負けません」

 

「うん。だから私達は皆を信じて待とう」

 

こうして、スノーとスカイは強力な電撃攻撃を仕掛けてくるランボーグ相手に他のプリキュアが目的を達成して戻ってくるまでの時間を稼ぐ事に力を注ぐ事になる。

 

場面を戻してプリズム対キメラングの場面。プリズムが気弾を連射するとキメラングのドローンからの攻撃を相殺。キメラングはこれを見て僅かに顔を歪める。

 

「やっぱりサンライズが攻撃の手を減らしてくれたのが効いてるねぇ……」

 

先程まで六機稼働できていたドローン。しかし、サンライズからの熱線で冷却装置がやられた影響でキメラングは応急処置をせざるを得ず。しかもそれをしても使えるようになったのはたった二機だけ。そうなるとどうしても射撃での圧は減ってしまう。

 

「だとしたらこれでどうかな?キメランラン」

 

「ッ!」

 

プリズムはその言葉を聞いてキメラングの方を向くとそこに彼女の姿はあらず。一瞬にしてプリズムの側面へと移動。しかし、プリズムはすぐにその方向を向く。

 

「そこだよ!」

 

「うおっと!?」

 

プリズムが自分のワープに対してすぐに反応し、気弾を飛ばすときた事にキメラングは驚いたような顔をしつつ避ける。

 

「よくわかったね?」

 

「あなたがワープ戦法を使うのはもうわかってる。だから視野を広めに取ってただけだよ」

 

つまり今の反応はわかっていたと言うよりはどちらかといえば偶々反応されたという解釈の方が正しいだろう。だが、キメラングにとって相手が反応できないとわかっているのと反応されるかもしれないと警戒が必要なのでは気持ちの持ち方に大きな差が出る。

 

「だったらこれでどうかな?」

 

キメラングはドローンに絶えず攻撃を仕掛けながらプリズムの周囲を連続でワープ。プリズムに情報量で圧をかける手に出た。

 

「ッ……」

 

プリズムはできる限り回避しつつどうしても回避できない物だけを気弾で相殺する形で対応していくが、やはり手数の差は如実に現れる。それに加えてキメラングが攻撃こそ仕掛けなくても自分の周囲を何度もワープしながら移動するので正直な所気が散って仕方ない。

 

「サンライズがドローンの数を減らしてくれて本当に助かってるけどこのままじゃ勝てない……」

 

プリズムはここで手数の差を思い知らされるが、放置するわけにもいかないために彼女は逃げ回り続ける。

 

「反撃無しだとつまらないじゃないか。少しくらい何かしてくれても良いんだよ?」

 

「くっ……」

 

キメラングはそう言いはするが、実際彼女としては別にプリズムが反撃してもしなくても問題は無かった。何しろこういう手一杯の時は反撃ができないと言うデータが取れるのだから。キメラングにとっては対策される事よりもどういう反応を示すのかのデータを手に入れる方が重要なわけである。

 

「それならこれでどう?」

 

プリズムはこれ以上逃げ回ってもあまり意味が無いと考えるとプリズムが何発か放った気弾を発光させる。

 

「また光で視界を奪うか、芸が無いねぇ」

 

「それだけじゃ無いよ!」

 

ドローンを光で足止めさせて動きを止めさせたプリズム。彼女はすかさず浄化技を発動させた。

 

「ヒーローガール!プリズムショット!」

 

プリズムの放ったプリズムショットはドローンでは無く直接キメラングに向かって飛んでいく。それを見て彼女は笑みを浮かべた。

 

「ふふっ。なるほどね。ここで私を狙って来たか。だけど、焦って大技を使った所でそれが当たらないと意味が無いんだよね〜キメランラン♪」

 

キメラングは仮に自分に攻撃が飛んできても大丈夫なように備えていた。そのためすかさず彼女はその場から移動するためのワープ能力を使用。キメラングのいた場所を気弾が通過すると彼女は別の場所に出てきた。

 

「私のワープ能力を忘れたのかい?焦りは禁物。強敵との戦いではそれが命取りだよ」

 

「そんな事わかってるよ。だからこうするの!」

 

プリズムが手を上に上げると先程放ったプリズムショットはキメラングに回避された直後にその動きが上へと変化。それからキメラングとドローン二機を見下ろせる高さとなるとプリズムが声を上げる。

 

「弾けて!」

 

その瞬間、プリズムショットはプリズムの掛け声を合図にいきなり弾けると全方位へと小さめな気弾が多数降り注ぐ。それはアニ○ケの○星群のような感じにキメラング及びドローンへと上から気弾が降り注ぐ。ドローンはいきなり降り注いできた攻撃に防御姿勢を取らざるを得ず。キメラングもまさかこのタイミングでプリズムショットが弾けるとは思わず、急いで防御の構えを見せた。

 

「ッ!?」

 

「隙だらけ!」

 

そして、キメラングもワープ直後。加えてドローンも自らの防御に使えないためにプリズム相手に隙を晒してしまうとキメラングへと走ってきたプリズムからのパンチが彼女へと命中する。

 

「くうっ……」

 

「もう一回!」

 

更にプリズムはダメ押しとして逆の腕での追撃を放つと今度はキメラングも対応して拳を受け止めた。

 

「……なかなかやるね。でも!」

 

その瞬間、キメラングは自分の方へとプリズムを引き寄せると彼女は勢いをそのままに前に引っ張られたせいでバランスを崩してしまう。

 

「うわっ!?」

 

「そぉれっ!」

 

その瞬間を狙ったキメラングからの膝蹴りがプリズムの腹に当たると彼女は痛みに顔を歪める。

 

「ううっ!?」

 

「それそれ!」

 

キメラングはプリズムからの奇策にある程度対応が遅れたものの、それ以降はプリズムの動きに対して元の世界のキュアプリズムを見ていた影響で完全に対応。

 

「はあっ!」

 

プリズムは手から気弾での弾幕を放つと今度はそれを二機のドローンがガードする形で止める。

 

「えっ!?」

 

「チッチッチッ、ドローンは防御用にも使えるのはさっきも見てたでしょ!」

 

プリズムはキメラングのドローンに攻撃を止められて動揺している間に彼女の接近を許してしまう。

 

「そーれっ!」

 

キメラングが格闘家とかが使う回転をかけるタイプの拳を繰り出すとプリズムはどうにか防御する。

 

「く……ああっ!?」

 

だが、当然その一撃の貫通力に勝つ事はできずに吹き飛ばされてしまった。

 

「がはっ……ごほっ……ごほっ……」

 

プリズムが吹き飛ばされた先にある建物の壁に激突すると発生した土煙を吸ってむせてしまう。そして、キメラングはそれを見て笑みを浮かべた。

 

「ほらほら〜、そんなのじゃ私にとってはウォーミングアップにしかならないよ」

 

キメラングはそう言いつつ壁に激突したプリズムの元に歩いていく。ただし、先程とは違って彼女に油断は無い。これは先程シャドーに諭されたからと言える。

 

「まだだよ……終わってない!」

 

するとプリズムはダメージを受けつつも、立ち上がっていた。それを受けてキメラングは嬉しそうに笑う。

 

「良いねぇ。そう来ないと面白く無い」

 

「はあっ!」

 

すかさずプリズムはキメラングへと再度気弾を連射した。ただ、先程と同じようにしては意味が無い。そのためキメラングは正面から気弾の中に突っ込んでいく。

 

「同じ事の繰り返しは意味が無いよ?」

 

「ッ、ここ!」

 

そして、キメラングが弾幕を抜けた瞬間。そこを狙ってプリズムはキメラングの正面に巨大な気弾を生成。キメラングはその中に突っ込む形となってダメージを受ける。

 

「ぐうあっ……」

 

「はぁああっ!」

 

プリズムはそのままキメラングごと気弾を発射すると飛ばされたキメラングは攻撃に耐えつつ顔を歪ませる。

 

「よ……っと!」

 

ただ、彼女はどうにか空中で体勢を変えると近くにあった建物の柱を掴む事によって気弾から抜け出す。そしてその直後に気弾はキメラングの後ろで爆発した。

 

「ふぅ……危ない危ない」

 

「これでもダメ……」

 

「中々面白い事を沢山やってくれるじゃないか。もっとデータを取らせてもらうよ!キュアプリズム!」

 

キメラングは先程から多少危ない場面があるにも関わらず、満面の笑みを浮かべながら戦いを続行。プリズムはそんな彼女をどうにか迎え撃つのだった。




また次回もお楽しみに。
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