透き通った世界の下の嫉妬心   作:хорошо!

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今日もブルアカ×東方クロスとパルスィの布教のために作品を更新していきますわ〜!



テンションと声量は比例するものだ

「ここを待ち合わせ場所とする!」

 

トリニティの図書館、その入口の前。

宿泊施設から外へ出た私達は、少し歩いた末に予定した場所へと辿り着いた。

距離としてはそこまで離れてなかった事もあり、時間にはまだ余裕がある筈だ。

 

「やけにテンションが高いですね…」

 

「眠いから無理矢理テンション上げてるのよ…」

 

重ねて言うが、私は朝に強くない。

夜通しでお酒を飲んだら次の日は大体行動不能になるし、最近は早寝早起きを徹底している。

慣れない場所や無駄な装飾が施された部屋、寝れなくても仕方が無いと思う。

 

「寝れなかったのですか?」

 

「それもあるし、朝が早かったからねぇ…」

 

「お疲れ様です…」

 

ヒマリからの電話に出た関係上、今日はいつもと比べても朝が早かった。

ただでさえマトモに寝れていないのにさらに睡眠時間を削られたのだ、眠いに決まっているだろう。

まぁ、過ぎた事を掘り返しても仕方が無いだろう。

そんな訳で、欠伸を噛み殺しながら続ける。

 

「…まぁ、大人だから大丈夫よ」

 

大人とは言うが、私の肉体の年齢は橋姫に…鬼に堕ちてから全くと言って良い程に変化していない。

人の身であった頃の自分が何歳だったかなど既に忘れてしまった事だが、記憶が正しければ少なくとも二十歳未満だったのは確かだ。

体力も容姿も少女のソレと何ら変わりない、今は橋姫となっては一番後悔している点かもしれない。

 

「パルスィさ〜ん!!ケイさ〜ん!!」

 

「…早速来ましたね」

 

っと、本来の目的を忘れる所だった。

待ち合わせ場所に向かって手を振りながら走ってくるレイサ…うん、凄く目立つ。

待ち合わせという目的から考えるのなら目立つし分かりやすいというのは利点なのだが…

 

「っぁ゛〜・・・頭に響く…」

 

生憎私は睡眠不足なんだ、中々に大声が辛い。

なんで妖怪の身になった後も頭痛に悩まされなきゃいけないのか、二日酔いといい体調不良といい人の身をやめたのだから解放されても良くないか…?

…まぁ、これも背負うべき業ってやつなのだろう。

 

「…大丈夫ですか?」

 

「どうにかするわ、どうにか…」

 

というかどうにか出来ないと困る、寝不足で動けなくなるとか情けないにも程があるだろう…

勇儀と違って根性論を語るタイプではないが、今回ばかりは気合で乗り切る他ないだろう。

 

「宇沢レイサ、ただいま到着いたしました!」

 

「うん…うん、15分前ね、上出来だわ」

 

スマホの画面に映っている時間は予定していた時間よりも約15分間程早い時間。

遅れて来るんじゃないかと少し心配していたのだが、それに関してはいらない心配だったようだ…

 

「?…約束の時間より前に来るのは当たり前では?」

 

「そういうところはしっかりしているのですね…」

 

「…まぁ、私の友人ってみんな時間守らないから」

 

…ほんと、勇儀やヤマメも見習ってほしい。

大人の癖して時間を守らないのはどうなんだ…いや、大人になったからこそ時間を守らないのか…

まさに駄目人間である、キヴォトスの生徒達にはああなってほしくない…

 

「それはその人達がおかしいんじゃ…」

 

「ぁ〜、酔っぱらいが時間守る訳ないでしょう?」

 

幻想郷の住民…特に地底の住民は割と常に酔っている、特に勇儀とか勇儀とか勇儀とか…

呑兵衛達の幻想郷という言葉もよく理解出来る、真っ昼間から呑んでる人だって無数にいる。

地上ともなればもっと治安は良くなるだろうが、私にとって地上は縁のない場所だから…

…キヴォトスは地上じゃないのか?…それは、まぁ…その、例外ってやつじゃない?

 

「で、此処が図書館か…」

 

入口の扉を開け、中を覗き込む。

後ろから着いてきた二人に押されるようにして中へと入り辺りを見回す、が…

 

「…さては広いわね?」

 

「広いですね」

 

「広いんです…」

 

何処を見ても本、どの方向を見ても本。

高い本棚が無数に置かれているその場所は相当に広く…これ紅魔館の図書館くらい大きかったりしない?

…いや、流石にそれはないにしても十分な広さだ。

 

「此処から数冊の本を探せと…無理では?」

 

「流石に無理という事はないでしょうが…恐らく、相当な時間がかかるかと思われます…」

 

「う〜ん、三人がかりでやっとですよ…」

 

ケイは恐らく本の内容を理解し捌くのが早いと思うが、私達はそうもいかない。

自慢じゃないが私は頭が良くはない、小難しい言葉を並べられても全く理解出来ない。

レイサの方は…まぁ、私よりは早く読めるかもしれないが微々たる差だろう。

 

「…というかレイサ、今から私達が探す本の内容がなんだか理解してるの?」

 

「してません」

 

「駄目じゃない…」

 

そもそもの問題だった…って、私もしかしてケイにも説明してないんじゃないの…?

…無能である、私はこういう所がいけない。

 

「良い?私達は今からトリニティとの関係が深い学校について調べるわ…あまり名前を聞かないような学園だと尚良し、って感じね」

 

「トリニティは元々は無数にあった学校が一つに統合されて出来た学園です…恐らくは各学園が関わっていた他校の情報などがある筈です」

 

「相変わらず理解が早くて助かるわ〜・・・ま、その本が残っていればの話だけどね…」

 

流石と言うべきか、今の私の簡単な説明だけでおおよその状況を理解出来たらしい。

ヒマリとの会話内容は伝えてない筈なのにここまで理解してくれるのは流石に予想外だったが…

さて、レイサの方はどうだろうか?

 

「宇沢レイサ、把握いたしました」

 

と、彼女の方を見てみればそう言葉が返ってくる。

…ん〜?ん〜・・・その、なんだろう。

 

「…なんか、元気ない?」

 

「明らかに先程より声量が落ちています…」

 

別に彼女から負の感情を感じるとかそういう訳じゃないが、明らかにテンションが低い。

図書館にトラウマでもあったか、あまり会いたくない人でもいるのか、または他の理由か…

どれも負の感情を抱いてる訳ではないため違うだろう、ならばどうして…

 

「ぁ、そんな事ないですよ?」

 

強がりには見えない、恐らくは本心から言っている。

 

「じゃあどうして…」

 

「『図書館ではお静かに』って事です」

 

…ぁ〜、うん、そういう事ね…?

 

「…やっぱり、変な所で律儀ねぇ…」

 

「…えぇ、私もそう思います」

 

「ぇっ、え、何の話ですか…?」

 

…キヴォトスに本当に神がいるのかは知らないけど、この子に友達を作ってあげなさいよ…

良い子じゃない、可哀想だとは思わないの…?

…まぁ、私とケイがその立場に立てば良いか。

なんて、そんな事を考えるのだった。

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