神々との決闘   作:gurasan

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外伝 大和の伝説 ブルーアイズVSヤマト

 それは過去の記録。天津神の姓を得る前の鈴木大和の物語である。詳しくは海馬コーポレーション発売のDVD戦いのロード-バトルシティ編- 第六巻を参照。

 

 

 

 

 そこでは海馬と大和の両名が対峙していた。

 

「オレはXYZドラゴンキャノンを生贄に神を召喚する。出でよ『オベリスクの巨神兵』!」

「これが生オベリスクか。だがトラップカード発動!」

「神に小癪な罠は効かん」

「そんなことは知っている。神に効果が通じなくともお前は別だろう?」

「何!」

「『威嚇する咆哮』。このターン相手は今撃宣言をすることが出来ない。いくら神でもお前が攻撃を命じることが出来なければ無力!」

「オレはターンを終了する。初戦その場しのぎ、お前では神を倒すことは出来ん」

 

海馬 LP4000 フィールド オベリスクの巨神兵

大和 LP1200 フィールド なし

 

「それはどうかな。そもそもその神はお前が持つべきものではない」

「何が言いたい?」

「見ていれば分かる。私のターンドロー。私は手札から『青き眼の乙女』を召喚」

「『青き眼の乙女』だと? ぐっ」

 

 フィールドに現れた『青き眼の乙女』を目にした海馬は頭痛に耐えるよう片手で頭を押さえる。

 

 

『青い眼の乙女』

チューナー(効果モンスター)

星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

このカードが攻撃対象に選択された時に発動できる。

その攻撃を無効にし、このカードの表示形式を変更する。

その後、自分の手札・デッキ・墓地から「青眼の白龍」1体を選んで特殊召喚できる。

また、フィールド上に表側表示で存在するこのカードが

カードの効果の対象になった時に発動できる。

自分の手札・デッキ・墓地から「青眼の白龍」1体を選んで特殊召喚する。

「青き眼の乙女」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

 

「さらに速攻魔法『トーラの魔道書』を発動。私は『青き眼の乙女』を選択する。これにより『青き眼の乙女』の効果を発動。デッキから『青眼の白龍』を特殊召喚する」

「なっ、ありえん。ブルーアイズはこの世に四枚しか存在しないはずだ!」

「この世界のカードと比べたらこれは器だけの贋作だ。しかし、神の力に溺れるお前を倒すことぐらいわけはない」

「だがブルーアイズの攻撃力は3000。オベリスクの4000には及ばん」

「お前も知っていようブルーアイズはときに神をも超える攻撃力を持つと」

「まさか」

「魔法カード『融合』を発動。手札とフィールドの『青眼の白龍』を融合し『青眼の究極龍』を融合召喚。さらに装備魔法『巨大化』を『青眼の究極龍』に装備。自分のライフポイントが相手より少ない場合、装備モンスターの攻撃力は倍になる」

 

青眼の究極龍 攻4500→9000

 

「馬鹿な。神が敗れるというのか」

「お前の心に潜む闇を払うにはブルーアイズをおいて他にない。バトル! 『青眼の究極龍』で『オベリスクの巨神兵』に攻撃! スーパー・アルティメット・バースト!」

 

 三つの首から放たれた光線は一つの強大な光となり、迎え撃つオベリスクを飲み込んでも尚止まらない。天まで続く光の柱が海馬を包み込んだ。

 その刹那、海馬は見た。

 孤児院頃の記憶、砂場での木馬との約束。

さらに知らないはずの記憶の影があった。遊戯のような人物と対峙する自分。その時も、闇を消し去る強い光をこの身に受けたような。

そして、その光の源はたしか……。

 

「……キサラ?」

「どうやら僅かに思い出したようだな。『オベリスクの巨神兵』は貰い受ける。お前が持つべきカードはこっちだ」

 

 そう言って差し出された『青き眼の乙女』を海馬は黙って受け取った。

 

「今はまだ器だけの存在だが、お前が大切なことを忘れなければ魂が宿るかもしれないな」

 

 大和は立ち去り、海馬は渡された『青き眼の乙女』に視線を落とした。

 そして「兄様」と木馬が呼ぶ声と駆け寄ってくる音が聞こえ、海馬は自分の本当の夢を今度こそ完全に思い出す。

 『青き眼の乙女』が微かに微笑んだような気がした。

 

 

 

 

 一方の大和はといえば、

 

「(頼まれたからといってまさか勝ち残ってしまうとは。どうしようか? 王様に渡せばいいのか?)」

 

 手にした『オベリスクの巨神兵』を眺めながらうだうだと悩んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから時は経ち、海馬と大和の二人は再び対峙していた。

 

「来たか。大和」

「今回のことは礼を言わせてもらう」

 

 HEROに暗黒界、いくつかの魔法・罠に加えて三幻魔などのカード登録とネオスとネオスペーシアン、手札・墓地誘発モンスター数種類の作成。大和は海馬に随分と助けられている。そして、この後はペガサスにも報告をいれなければならない。

 好きにカードを出せるとはいえ、合法に使うには手間がかかるのだ。ただ、カードが先に生まれたこの世界では未登録カードなんて大量にあるのだが。

 

「ふん、そんなことはどうでもいい。今ここであの時の雪辱を晴らさせてもらう」

「しょうがない。そういう約束だからな。良いだろう受けて立つ」

 

「「デュエル!」」

 

「先攻は貴様にくれてやろう」

「ならば、先攻ドロー。むっ(なぜジャイアントウィルスが手札に?)。私は手札から『武神-ヤマト』を攻撃表示で召喚」

 

 

『武神-ヤマト』

効果モンスター

星4/光属性/獣戦士族/攻1800/守 200

1ターンに1度、自分のエンドフェイズ時に発動できる。

デッキから「武神」と名のついたモンスター1体を手札に加える。

その後、手札を1枚墓地へ送る。

「武神-ヤマト」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

 

 フィールドになんというか異星人っぽいモンスターが現れた。そのフォルムは未来的でありながらどこか土偶に通じるものを感じる。

 そしてヤマトは武神デッキの中核を担うカード。特に、望みのカードが引けない大和にとっては重宝するカードだ。その上同じ名前だからか頻繁に来てくれるのも大和にとってはありがたい。

 というより、神々が健についていったせいで精霊が宿っているのは『大和神』と『武神-ヤマト』の二枚だけになってしまったのせいか武神が全然手札に来ないのだ。せめて神器だけは置いていってほしかったのだが、中身は持って行かれてしまった。きっとデッキの底には武神と神器が溜まっていることだろう。

 デッキを裏返しにする『天変地異』でも入れれば、いやそもそも別のデッキにすればよかったかと大和は後悔した。

 

「カードを一枚伏せてターンを終了し、エンドフェイズ時に『武神-ヤマト』の効果を発動。デッキから武神と名の付くモンスター一体を手札に加えることが出来る」

 

 大和がデッキを確認するとアマテラス、ヒルメに加えて十種神宝たちがカードごとなくなっていた。代わりに入っていたのはジャイアントウィルス×3やバグマンXY(Zはいなかった)など健の試験用デッキに入っていたはずのカード達。

 

 

「(アマテラスめ。自分だけ器がないからってすり替えていくとは。健の方は試験大丈夫か?)」

「どうした?」

「なんでもない。『武神器-ハバキリ』を手札に加え、手札を一枚墓地に送る。これで本当にターンエンドだ」

「俺のターン。ドロー。手札より『青き眼の乙女』を攻撃表示で召喚。来い、キサラ」

「そうか。精霊が宿ったか」

『はい。セト様の闇は私が払うと誓いましたから』

「だが、海馬のやつは四枚あった……」

「大和ォ! 無駄口を叩いてないでデュエルに集中しろ!」

 

 どうやらキャベツ時代の一件は海馬の中でもなかったことにしたい黒歴史らしい。

 

『すみません。嫉妬深い方ですから』

「ああ、そうだな。それは間違いない」

 

 もはや何も言うまいと大和は口を噤んだ。わざわざ二人の関係を壊すこともあるまいと。

 

「手札から装備魔法『ワンダー・ワンド』を発動。キサラに装備する」

 

 

『ワンダー・ワンド』

装備魔法

魔法使い族モンスターにのみ装備可能。

装備モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。

また、自分フィールド上のこのカードを装備したモンスターと

このカードを墓地へ送る事で、デッキからカードを2枚ドローする。

 

 

 キサラの前に宝玉のついた杖が現れ、彼女はそれを手に持った。

 魔法使い族なんて『青い眼の乙女』以外デッキに入っていないだろうにと大和は呆れる。

 

青い眼の乙女 攻0→500

 

「効果の対象になったことでキサラの力が解放される。出でよ『青眼の白龍』!」

「いきなりか」

「やれ、『青眼の白龍』。そのヤマトとかいうザコモンスターを消し去れ! 滅びのバーストストリーム!」

「お前、私のこと嫌いだろ。ダメージ計算時、手札の『武神器-ハバキリ』の効果発動。このカードを手札から墓地に送ることで『武神-ヤマト』の攻撃力は倍になる」

「ならば速攻魔法『収縮』を発動。貴様のモンスターの攻撃力は半分になる」

 

 結果、『武神-ヤマト』の攻撃力は変わらず、『青眼の白龍』の攻撃を受けて跡形もなく消し飛んだ。

 

大和 LP4000→2800

 

「貴様、弱くなったか? 今の攻防。以前の貴様ならもう一手か二手は打てたはずだ」

「買いかぶり過ぎだ。お前が強くなったんだよ」

「当然だ。俺は日々戦いのロードを進んでいる。まさか貴様が歩みを止めた凡骨に成り下がっているとは思わなかったがな。ターンエンドだ。次のターンで引導を渡してやる」

「歩みを止めたのではない。次の世代に託してきたのさ(本当は置いてかれただけだけど)ドロー」

 

 大和が引いたカードは『バクマンX』。Zがいないのにどうしろと?

 相変わらずドローではヤマト以外の武神が手札に全く来ない。大和は思わず天を仰ぎそうになった。

 

「だが、来ないならば自らの手で引き寄せる。手札から魔法カード『闇の誘惑』を発動。カードを二枚ドローし、手札から『バグマンX』を除外する。そして『強欲で謙虚な壺』を発動」

 

 なんだかんだで役に立った『バグマンX』。大和は『バグマンY』が来なかったことを神に感謝しようとして、今の事態は神のせいだったことを思い出して止めた。

 

 

『強欲で謙虚な壺』

通常魔法

「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できず、

このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。

自分のデッキの上からカードを3枚めくり、

その中から1枚を選んで手札に加え、

その後残りのカードをデッキに戻す。

 

 

「デッキの上から三枚めくり、『武神-アラスダ』を手札に加え、残りをデッキに戻す。そしてモンスター一体をセットしてターンエンドだ」

「俺のターンドロー。手札より『正義の味方 カイバ―マン』を召喚」

 

 

『正義の味方カイバ―マン』

効果モンスター

星3/光属性/戦士族/攻 200/守 700

このカードをリリースして発動できる。

手札から「青眼の白龍」1体を特殊召喚する。

 

 

「自分のカードとか。よくやるな」

「貴様にだけは言われる筋合いはない」

『恰好良いじゃないですか』とキサラは言う。

「当然だ。ブルーアイズに次ぐ海馬ランドの看板でもあるからな」

 

 実際、カイバ―マンショーというものも行われており、大和も妻と健を連れて笑いをこらえながら鑑賞したことがあった。

 

「楽しそうでなによりだよ」

「ふん。だがカイバ―マンは見た目だけの凡骨とは違う。カイバ―マンを生贄に捧げ、手札より二体目の『青眼の白龍』を召喚する。さらに、手札から魔法カード『ヒュグロの魔道書』を発動。選択するのはキサラ」

 

 

『ヒュグロの魔道書』

通常魔法

自分フィールド上の魔法使い族モンスター1体を選択して発動できる。

このターンのエンドフェイズ時まで、

選択したモンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、

戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、

デッキから「魔導書」と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

「ヒュグロの魔導書」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

 

青い眼の乙女 攻500→1500

 

「そして、キサラの力により三体目の『青眼の白龍』を特殊召喚する!」

 

 これで海馬のフィールドには全ての『青眼の白龍』が揃った。

 

「ブルーアイズよ。その伏せカードを粉砕しろ!」

 

 『青眼の白龍』の攻撃により伏せられていたカードがリバースする。

 

「私が伏せていたのはジャイアントウィルス。このカードが墓地に送られた時、相手に500ポイントのダメージを与える」

 

 爆散した『ジャイアントウィルス』から撒き散らされた瘴気が海馬へと向かい、そのライフを削る。

 

海馬 LP4000→3500

 

「さらにデッキから『ジャイアントウィルス』を二枚表側攻撃表示で特殊召喚する」

「だが、ジャイアントウィルスの攻撃力は1000。雑魚がいくら群がろうとブルーアイズの敵ではない。キサラとブルーアイズ一体で『ジャイアントウィルス』を攻撃」

 

 キサラとブルーアイズの連撃により、『ジャイアントウィルス』二体は爆散。両名は互いにダメージを受ける。しかし、ブルーアイズの攻撃はまだ一体分残っている。

 

大和 LP2800→300

海馬 LP3500→2500

 

「トドメだ。滅びのバーストストリーム!」

「トラップカード発動。『体力増強剤スーパーZ』。2000以上のダメージを受けるとき、ライフを4000回復する」

 

大和 LP300→1300

 

「しぶとい奴め。俺は『ヒュグロの魔道書』の効果で『トーラの魔道書』を手札に加え、カードを二枚伏せてターンエンド」

「私のターンドロー。墓地の『武神-ヤマト』を除外して手札から『暗黒竜 コラプサーペント』を特殊召喚」

 

 

 現れたのは東洋竜のような長い体躯に西洋竜のような翼と甲殻を持つモンスター。

 

『暗黒竜 コラプサーペント』

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守1700

このカードは通常召喚できない。

自分の墓地の光属性モンスター1体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。

この方法による「暗黒竜 コラプサーペント」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

このカードがフィールド上から墓地へ送られた場合、

デッキから「輝白竜 ワイバースター」1体を手札に加える事ができる。

 

「『武神-ヤマト』が除外されたことで『武神-アラスダ』を手札から表側守備表示で特殊召喚」

 

 

『武神-アラスダ』

効果モンスター

星4/光属性/獣戦士族/攻1600/守1900

自分のフィールド上・墓地の「武神」と名のついたモンスターがゲームから除外された場合、

このカードを手札から表側守備表示で特殊召喚できる。

また、このカードがフィールド上に表側表示で存在し、

「武神」と名のついたカードがドロー以外の方法で自分のデッキから手札に加わった場合、

そのターンのエンドフェイズ時に1度だけ発動できる。

デッキからカードを1枚ドローし、その後手札を1枚選んで捨てる。

「武神-アラスダ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

 

 戦隊やライダーのような恰好をしたモンスターが空からフィールドに降りてきた。

 ちなみに名前の由来は他の武神と違い神様や神器などではなく京都にある地名である。

 

「さらに手札から永続魔法『炎舞-天璣-』を発動する」

 

 

『炎舞-天璣-』

永続魔法

このカードの発動時に、

デッキからレベル4以下の獣戦士族モンスター1体を手札に加える事ができる。

また、このカードがフィールド上に存在する限り、

自分フィールド上の獣戦士族モンスターの攻撃力は100ポイントアップする。

「炎舞-「天キ」」は1ターンに1枚しか発動できない。

 

 

「このカードの効果でデッキから『武神-ミカヅチ-』を手札に加え通常召喚」

 

 

『武神-ミカヅチ-』

効果モンスター

星4/光属性/獣戦士族/攻1900/守1500

自分フィールド上の「武神」と名のついた獣戦士族モンスターが

戦闘またはカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、

このカードを手札から特殊召喚できる。

また、このカードがフィールド上に表側表示で存在し、

自分の手札から「武神」と名のついたモンスターが自分の墓地へ送られた場合、

そのターンのエンドフェイズ時に1度、

デッキから「武神」と名のついた

魔法・罠カード1枚を手札に加える事ができる。

「武神-ミカヅチ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

 

「そして、『武神-アラスダ』と『武神-ミカヅチ-』を素材に『武神帝-スサノヲ-』をエクシーズ召喚する」

 

 

『武神帝-スサノヲ』

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/光属性/獣戦士族/攻2400/守1600

「武神」と名のついたレベル4モンスター×2

このカードは相手フィールド上の全てのモンスターに1回ずつ攻撃できる。

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。

デッキから「武神」と名のついたモンスター1体を選び、手札に加えるか墓地へ送る。

「武神帝-スサノヲ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

 

 その姿は『武神-ヤマト』が各武神器を装備した姿。効果もステータスもヤマトの上位種となっている。

 

 

「エクシーズ召喚だと?」

「融合を使わない融合みたいなものだ。永続魔法『炎舞-天璣-』の効果で獣戦士族であるスサノヲの攻撃力は100上昇する」

 

武神帝-スサノヲ 攻2400→2500

 

「だが、俺のブルーアイズには及ばん」

「それはどうだろうな。スサノヲで『青い眼の乙女』に攻撃」

「キサラに攻撃は通用しない。表示形式を変え、攻撃を無効にする」

「しかし、これでこのターン効果を使うことは出来なくなった」

「なんだと?」

「スサノヲは相手モンスター全てに一回ずつ攻撃できる。ブルーアイズに攻撃」

「血迷ったわけではなさそうだな。何が狙いだ?」

「こういうことだ。手札から墓地へ送ることで『オネスト』の効果を発動。スサノヲの攻撃力は相手モンスターの攻撃力分上昇する」

 

 

『オネスト』

効果モンスター

星4/光属性/天使族/攻1100/守1900

(1):自分メインフェイズに発動できる。

フィールドの表側表示のこのカードを手札に戻す。

(2):自分の光属性モンスターが

戦闘を行うダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、

このカードを手札から墓地へ送って発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、

戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。

 

 

武神帝-スサノヲ 攻2500→5500

 

「ブルーアイズを超えるか。だが、甘い。トラップカードオープン『和睦の使者』。このターン戦闘でのダメージはすべて0になり、モンスターは戦闘で破壊されなくなる」

 

 起死回生のスサノヲの一撃はブルーアイズを破壊することなく終わる。そして、大和にはもう手が残って無い。

 

「サレンダーはしない。ターンエンドだ」

「ドロー! ならばあの時のように至高の一撃でデュエルを終わらせてくれる。手札より『融合』を発動。括目するがいい。三体の『青眼の白龍』を融合し、降臨せよ究極にして最強のドラゴン『青眼の究極竜』!」

 

 三体のブルーアイズが合わさり、三つ首の竜が現れる。その攻撃力は神をも上回る4500。それも大和がもつOCG版と違い、三回の攻撃を可能としているという原作効果カード。

 

「滅びのアルティメット・バーストストリーム!」

 

 一つめの首は『暗黒竜 コラプサーペント』へ。二つめの首は『武神帝-スサノヲ』へ。そして三つのめの首は大和へと向けられる。

 『巨大化』を使ってないにも関わらす、その光はあの時の極光に勝るとも劣らない。大和のフィールドのモンスター全てを粉砕して、大和自身をも呑みこんでいった。

 

 

「強靭!無敵!最強! 粉砕!玉砕!大喝采! フハハハハハハ! 」

『セト様は楽しそうで嬉しいです』

「キサラ。お前もよくやってくれた。これからも頼む」

『はい』

 

 そうして二人は寄り添った。

 

「なんだこの圧倒的な敗北感は。私も家庭を持つリア中になったはずなのに。ぐふっ」

 

 大和は砂糖を吐く代わりに吐血して倒れ伏した。

 

 

 

 

「それで、健は無事受かったか?」

「ふん。お前が言っていた三幻神のコンパチを全て召喚し、アーミタイルとやらでトドメを刺していた。実技は文句なしで合格。だが筆記がお粗末すぎる。レッドといった所だろうな。遊城十代とやらも同じだ」

 

 わざわざ四枚全部使ったのかと大和は呆れる。若干事故りかけていた自分とは大違いだと。

 

「入れさえすれば問題ない。影丸はどうだ?」

「奴の行方は分かっていない。だが、幾人かのレアカードハンターが動き始めたそうだ。やはりアカデミア内部にも内通者がいるのだろう。誰か分かるか?」

「さすがにそこまでは分からん」

 

 大和には高等部の教員に一人心当たりがあったが、彼は味方だったような記憶が残っていた。むしろ、ダークネスとやらの対策をしたかったのだが、その辺りはどうにも記憶が曖昧で覚えていない。誰か影の薄いキーパーソンがいた気がするのだが、大和は思い出すことが出来ないでいた。

 

「(影が薄い。存在を忘れられている。この条件に当て嵌まる人間。たしか三沢君だったか? なんか違う気がする)」

「まあいい。受け身なのは性に合わん。餌につられて食いついてきた所を一網打尽にしてくれる」

「その餌は息子なんだけどね」

 

 しかし、その餌を放り込んだのは大和である。

 

「ならば、貴様が教師としてでもアカデミアに入れば良かったのだ。まあ、貴様の脳みそと腕では教員試験を突破出来んだろうがな」

「それは暗に挑戦してみろと言っているのか?」

「どうするかは貴様次第だ」

「あまり下手には動きたくないのだが」

「オレは遊戯に『過去に囚われた囚人』と言ったことがあるが、貴様の場合は未来に囚われた囚人だな」

「自覚はしている。もうほとんど覚えていないし、未来なんてどうやったって予想通りにはいかないってのに。最近は特にそう思うよ」

 

 大和は息子とその親友を思い浮かべて言った。

 

「そういえばストラクチャーデッキの件はどうだ?」

 

 大和は新しい話題を切り出す。

 これは大和が常々思っていたことだが、カードを揃えるのに金がかかり過ぎるのだ。これでは子供達や庶民には手が届かない。そこで彼はテーマに合わせたカードと汎用カードなどが入った構築済みのデッキいわばストラクチャーデッキの製作・販売をペガサス、海馬と相談していたのだ。

 

「とりあえず、いくつかの種類を実験的にアカデミアで販売する手はずになっている」

「だが、それだと富裕層が多いブルー生徒による買い占めが起きるのではないか?」

「問題ない。一人につき3セットまでと制限を設ける。また、十分な数を仕入れる予定だ」

「後は価格か。1セット1000円(税抜)が望ましいが」

「それでは相場を崩し過ぎる。カードの内容からして100000が妥当。だが、そもそも相場を下げるのが目的だからな。5000といった所だろう」

「相場の二十分の一か。カードトレーダーが破産しそうだな」

「株やFXと同じだ。敗者に同情は無用。負けて立ち上がれるかはそいつ次第だ」

「良いこと言っているようでそうでもないからな」

「影響が小さくなるよう僅かに情報も流している。それに絵柄を変えているからな。ある程度の希少性は保たれるだろう」

「結局はそういう手法に落ち着くわけだ」

 

 結局、どの世界でも物の価値とやらの概念は変わらないのかもしれないと大和は思った。

 

 

 

 

 合格前祝い兼、DVD戦いのロード-バトルシティ編-鑑賞会。

 

「自社の社長の敗北シーンまで映像化するなんてよくやるなー」と健は感心したように言う。

「てかこの人って苗字違うけど大和さんだろ? さすがに若いな」

「いや親父が歳とるの早いだけでしょ。この時だってまだ遊戯さん達と同じ高校生だったって言ってたし」

「全く同年代に見えないわね」と明日香。

「アスリンの言うとおり二十歳はいっているように見えるな」と吹雪も頷く。

 

 皆の言うとおり、映像の大和の姿は遊戯達に比べ一回りか二回りは老けて見える。そして、今の大和の姿も実年齢より十歳は歳を取って見えた。彼曰く魂の使い過ぎらしい。

 

「そうか。どこかできいたことがあると思えば決勝で惜しくも武藤遊戯に敗れた伝説のデュエリストの息子だったというわけか」

「なんという説明台詞。さすが亮先輩」と健。

「そういえば大和さんってカードデザイナーとしても有名だったわよね。遊戯王の生みの親ペガサス・J・クロフォード、海馬社長とともに多くのカードをデザインし、制作したって」

「そういや俺が考えたカードも創ってもらったぜ。完成したら渡してくれるらしいけど、楽しみだぜ」

「完成したらというか戻ってきたらだと思うけどね」

 

「「「自分で考えたカードだと(ですって)!?」」」

 

 三人は揃って声を上げた。

 

「おっ、おう。なんかデザインしてみないかって頼まれたから考えたんだ」

「自分の案は通らなかったけど、要望は通ったような」

 

 十代と健は若干気圧されながらも肯定する。

 

「健、アカデミアの先輩として頼みがある」

「な、なんでしょう?」

 

 改まって真面目な顔をする寮に健は若干ビビりながらも聞き返す。

 

「新しいサイバー流のカードをデザインしてくれるよう頼んでもらえないだろうか?」

「いやここはレッドアイズの新しいサポートカードか派生カードを」

「兄さんたち。それパワハラだから」

「えっとまあ、言うだけなら」

「有り難い」

「無理しなくていいからね」

 

 亮と吹雪はそう言うが健にとってはそれなりにプレッシャーである。

 

「大丈夫か、健?」

「も、問題ないさ。たぶん」

 

 これから大和の事をあまり話さないようにしようと健は心に決めた。

 




大和、海馬、ペガサス考案のストラクチャーデッキ

全5種類
希望小売価格 5000円
プレミアムカードが一枚入った構築済みデッキ(カード40枚入り)
汎用カードがランダムに入ったスペシャルブースターパック(カード5枚入り)2個
最新のブースターパック(カード5枚入り)2個
戦略ガイド
ルールブック

備考:値段が変わっても同じやつを三つ買った方がいいのは変わらない。
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