転生特典は自分が考えた二次創作オリキャラでした。   作:ふかちゃん

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邂逅編 1.転生したらダークライダーの王様でした

-………ここは……

 

冷たい風に目を覚ました俺はそのまま身を起こす。

どうやらここは路地裏のゴミ捨て場らしい。あの神もなかなかにいい性格をしているようだ。…とはいえここにひみつ基地を作って暮らすのも悪くはないかもしれない。

まあ、ここがどんな世界かは分からない。巨大なビルを見る限り俺の元いた世界かもしれないしなにか別の世界かもしれない。

とりあえずと路地裏から出ればそこは街の大通り。

車が走り多くの人が行き交う。

三尾の狐などの獣人もちらほら見えることから元いた世界とは違う、別世界らしいが。

もしかして俺もどこかファンタジックな見た目になっているのではと鏡越しに自分の姿を写してみる。

薄汚れた黒いローブに表情も見えないほど深く被ったフード。

キャラメーカーというサイトで自らが考案したなりきり用オリキャラ、刻環総悟。

「世界征服したら国々がひとつになって戦争とか貧困とか無くなるんじゃね?」なんて考えを実際に行動に移しやがったヤベー奴である。

仮面ライダーに倒されるための「悪役」として作り出したのはいいのだがそれはそうとこの青年が変身するライダーこそ「ダークジオウ」。倒しごたえのある敵を作ろうとした結果誰も倒せないほど強くなってしまった挙句その最後も描かれずに消えていった憐れむべき青年である。

しかも俺はこの青年にフードを被せるというキャラデザを描いたがその素顔は自分にも分からない。だからこそ俺はフードをとり…

 

-……おわ…

 

……世の中には知らなくていいこともあるんだなとひとり物思いにふけるのであった。

しかし今の俺が刻環総悟であるということは彼の力も持っているのだろう。

ポケットを探ればやはりそれはあった。

ダークジオウライドウォッチ。…刻環総悟が仮面ライダーダークジオウへと変身するためのこのアイテムは武器「ジカンギレード」の召喚デバイスとしての役割も持ち彼は変身せずにこの武器を使い戦うことが出来る。

ちなみにポケットには財布はなく持ち金は0。…この時期なら残飯も残らないだろうし食料については問題ないだろう。

そんなことを思っていると何処からか悲鳴が聞こえる。ダークジオウの力を試すついでに行ってみようと俺は悲鳴がした方に走っていった。

 

 

街で暴れていたのは異形の存在「vandalizer(バダライザー)」。この世界で活躍するアイドルグループ「ホロライブ」のアンチが彼女を傷つけたりその活動を荒らしたりするために変貌する怪物である。

一般人や多くのホロライバーにとって驚異となりうるバダライザー。歌やダンスで浄化することにより鎮静化ができる多くのモンスターとは違い彼等は物理的に倒す他になく、唯一の救いは倒したからと言って変身者のアンチまで死ぬということはないことだ。

さて、そんなバダライザーの今回の被害者は真っ白な獣耳ともふもふなしっぽが特徴的な狐の女の子、白上フブキ。

冬も近づいてきたこの頃、コンビニ帰りにバダライザーに出くわした彼女は普段なら自分が知っているありとあらゆるフィクション上の武器を取りだし戦うことが出来るが今日に限っては変装用の普段着の為かその能力は使えず一般きつねでしかない。

そんな彼女に迫るバダライザーの豪腕に思わず両腕をクロスして目を瞑る。

…お喋りをしてゲームと過ごす。…

そんな愛おしい毎日も今日で終わりかと走馬灯が頭をよぎるが衝撃はない。

痛みもなく殺されたかと恐る恐る目を開けてみれば目の前には漆黒のマントを纏う背中。額から伸びているのであろう二本…否、三本の角。

凡百の界隈に精通しているからこそその能力を十二分に発揮出来るオタク狐、白上フブキにはひと目でその正体がわかった。

 

「か…仮面ライダー…エターナル…か……克己さん!?」

 

彼女の声には答えず、仮面ライダーエターナルは怪物の振りかざした腕を軽々とはじき飛ばしカウンターとばかりに彼の武器「エターナルエッジ」で斬撃。ダメージを受け後退する怪物に今度は銃撃が炸裂する。

 

「ぼたんちゃ……ん………?」

 

銃の扱いに秀でた後輩かと振り返ればそこに居たのはエターナルを召喚したと思わしき仮面ライダー。

顔面に輝く「ライダー」の文字にはどこか見覚えがあるがそもそもアレがなんのライダーだったかがフブキには思い出さない上にカラーリングが色々と違う気がしてその正体が全く分からない。

そんなフブキを横目に紫色のジオウ、ダークジオウは背中に輝く二本の黄金の帯「KINGダイヤルシールド」を靡かせながらバダサイザーへと歩んでいきエターナルによる連撃を受け息も絶え絶えな彼に蹴りを入れる。

蹴りを受けて吹き飛び、そのまま地面に倒れ伏すバダライザー。

普通なら倒されたところで死ぬ訳ではなく刑務所に連れていかれてもしばらくすれば出所、その気になれば脱獄だってできるが今回ばかりは何かが違う。

命乞いをしながら立ち上がり逃げようとする彼をダークジオウは逃がしはしない。

方やジクウドライバーを一回転、もう一方はロストドライバーに挿してている変身アイテム「ガイアメモリ」をエターナルエッジに装填し共に放つ必殺技「ダブルライダーキック」を受けて吹き飛ぶバダライザーは紫電を上げながら爆散。爆煙の中倒れ伏したやや小太りな中年の男に脈は残っていなかった。

 

「あ、あの……」

 

着地の体制のまま粒子状になり消えるエターナルと同時に立ち上がるダークジオウに勇気を振り絞り声をかけるフブキ。

 

「さっきはありがとうございました!ものすごくかっこよかったです!私がピンチ!って時にエターナルが出てきて私を護ってくれて!しかもそのエターナルがかっこよく!トドメのあなたとエターナルのライダーキックがもう最高にかっこよくて!もしできることならツーショットとかサインとか是非ともお願いしたいんです!それが無理でもせめてお茶で……も………」

 

悲しいかな。オタク狐の性ゆえか1度話せば止まらない。

空想の世界から戻ってきてダークジオウの方に向き直る時にはそこには人影などいなくなっていて……。

 

「あれ?ちょっと!どこいっちゃったんですかー!出てきてくださーい!食べたりなんてしませんよー!」

 

バダライザー出現による安否確認の連絡が来るまでひとり叫んだフブキはそれは不審者のように多くの人の目に焼き付いたらしかった。

 

 

 

一方。某所、廃ビルのような薄暗い建造物内にて。

複数人の男達がスクリーンを前に怪しげな会話を繰り広げていた。

 

「リーパー・Dがやられたようだな」

 

「フッフッフッ…だが奴は我々バダサイザーズの中でも……

 

 

                            最強。」

 

「……どうする?彼奴……色んな配信のコメ欄荒らしまくってた上に色んなライバーに怪我させて休止させてたろ。」

 

「わっっからねぇよ!」 「俺はバダサイザーズを辞めるぞ!ジョ○ョォォォォォォ!」「逃げるな!逃げるな卑怯者ォォォォ!」

 

リーダー格をやられたバダサイザーズ達は阿鼻叫喚の嵐。

多くのものがバダサイザーズを抜けようとする中、1人の中肉猫背は口を開く。

 

「……俺たちはもうおしまいだ。抜けるも報復も、活動を続けるのもお前達の勝手にしろ。

我々、バダサイザーズは解散だ。」

 

この日、日本最大にして唯一のホロライブアンチ組織が消滅した。

 

 

 

 




ツムリ「ところで英寿様、総悟様に財布等はお渡ししましたか?」

英寿「え?メラかツムリが渡したんじゃないのか?」

メラ「要求されなかったから渡してねぇぞ?」

英・ツ「メラァァァァァ」

メラ「(´・ω・`)」

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