キヴォトスに転生した俺、とりあえず逃げ回る。   作:旅する野良猫

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お待たせしました。
出来立てホヤホヤ勢いそのままダイレクト投稿です。


十八.五話 痛む身体(vol1補習授業部編)潤す紅茶(幕間)

 

 

──ズキズキと身体が痛む。

普通に座ってノートを書くだけでも辛い。

「……結局、課外授業部ってなんなんですか?」

少しでも気を紛らわせるべく、優雅にティータイム中のナギサ様に質問を投げる。

 

トリニティでの一騒動を終え、無事補習授業部編を切り抜けたはずである今なお、どうして旧校舎で勉強合宿継続になってるのか、結局良く分かってないのだ。

 

「結局、ルカさんだけ試験を受けられていませんからね。本来であれば留年でしたが、最終試験の日程を変更を願う嘆願書が複数来ていたので……」

「取り消しは出来ないけど追試のチャンスを設けることにした……と?」

「そういうことです」

 

「……ナギサ様が部員になってるの何で?」

 

「監視です。本来であれば救護騎士団の方に管理して頂こうかと働きかけていたのですが、政治的干渉になりかね無かったので」

「流石にナギサ様が赤点取ったとかではないんですね」

「えぇ、仮にもティーパーティーのホストを代行していますから。なんでも、追試には参加しない。他校の自治区で抗争を起こす毒を盛った茶を振る舞う体育館を半壊させる。そんな行く先々で騒動が起こる悪名高い生徒にはならないよう、ルカさんも気を付けて下さいね

「ごめんなさい」

 

胃がキリキリする……

なんというか、圧力が凄い。

 

 

 

 

さて、過去回想に戻ろうか。

確かそう、Xデイ前日くらいだった筈だ。


 

ミネ団長厳重監督の元、ベッドに完全拘束されていた状態から解放されドクペも一日一本に限り許可されることになった。

 

怪我の治りの早さと頑丈な身体なのが生身の俺が持つ唯一の武器なのでこればかりはキヴォトス人で良かった所だ。

前世じゃ全治6ヶ月とか普通にあり得る怪我でも1週間くらいでケロッとしてるのはもはや誇りである。

 

そしてそんな状況で何をしているかといえば……

「またその技かい!?さっきからそればかりじゃないか!!」

「初心者相手だからちゃんと教えてるじゃないですか。それはそれとしてぶっ殺すってだけで」

ノートPCを繋いだモニターが映し出すのは格闘ゲームの対戦画面。必死にスティックをカチャカチャされて音を鳴らすコントローラーの入力は、無意味と言わんばかりに演出が挟まる。

 

『我が48の必殺技ァ!!』

 

──そこでは、セイア様の扱う初心者向けな美形王様キャラを筋骨隆々軍属おじさんが担ぎ上げて、遥か空の彼方から落下していくシュールな瞬間が映し出されていた。

 

「『バスタァァァー!!!』」

大地を震わせ爆発する背景と落下の衝撃で弾け飛ぶイケメンな王様。それから映し出された勝利画面。

コントローラーを握るセイア様と俺。

その光景を見て、再びモニターと俺らを交互に見て。

 

「何をしているんですか……?」

恐らく至極真っ当なことを部屋に入って来たナギサから問いかけられた。

 

「あー……ゲームです、かね?」

本当に何してるんですか……ッ!?

……ちゃんと答えたら頭頂部にトイレノックをされた。

割と強めに。

 

 

 

「んで、なんで来たんですかナギサ様」

傷口がヒリヒリと痛みを主張してて思わず顔を顰める。そんな怪我人に暴行した容疑者である現ティーパーティー、ナギサ様に素直な疑問を投げかける。

 

尚、ゲームは依然続行中だ。

セイア様が爆速で再戦待機してたので対戦を終わらせるつもりで演出スキップの為に決定ボタン連打したら、再戦開始しちゃった……無礼過ぎる。

 

「なんでって……計画の鍵になる人物の状態の確認もせずに決行は出来ないでしょう」

「それにしたって連日訪問じゃないですか……」

こちとら回収してもらったスクラッパーの調整を終え、クラウドデータにしてある調合ベースを元に、間に合せの素材でお薬ネリネリしてやっとこさ乾燥工程に入って一段落ついたところだったのだ。

怪我人というのも考慮して、息抜きくらいは許して欲しい。

「何事も万事上手くいくと思って動けば、足元を掬われますので」

「その言葉、補習授業部を結成する前のナギサ様に聞かせたいですねー……」

おっかなびっくり距離を詰めてくるセイア様のキャラに『投げに行くぞ?投げるぞ?』と反撃のしづらい攻撃を置いて威圧しながら間合いを測る。

 

「……ルカさんは本当に良いんですか?」

「何がです?」

無敵突進のモーションを仕掛け、カウンターを出させようとした時。

 

本当にミカさんを引き受けるんですか?

 

考えるコトを辞めていた話題を急に持ち出され、ボタン入力がズレた。

「──あっ」

「うぉおお!!此処だーーーーッ!!」

──カチッガチャガチャガチャ!!

ガードキャンセルしてスティックを3回転くらいぶん回してる音が響く。

「いやセッッコいなそれッ!?」

セイア様がチマチマカス当てで稼いでいたゲージを使って覚醒技をぶっ放される。

「あっ痛ッッてぇェェーー!!!?」

「冷静に一本、冷静に一本……ッ!!」

ダウンから始まる仕切り直し状態にされ、焦ってボタンを押してしまったのが良くなかった。

 

 “COUNTER!!”

 

画面にバカでかく表示されるカウンターヒット報告。

さっきまでとは打って変わって隣からはガチャガチャしていたスティック音が消え、カチカチと十字キーの上で親指を躍らせるようにコマンド入力されていく死の音で終わりを悟った。

 

──セイッ!ハァ!!アマイ!!マダマダ!!モットイキマスヨ!!ココカラ!!ワタシノカチデス!!

『とりあえずこの動き出来るようになったらダメージレースで戦えるよ』

3年生の先輩に向かって、先輩風ふかしてそんなことを言ったのがアダとなった。

……いや、ちょっと教えただけの基礎コンボを完璧にカウンターヒットから繋いで、ゲージも回収して綺麗に覚醒で〆るようになるとか分かるかぁ!!

「あぁぁぁぁ!? チッッックショウ! くそゲーにされたァァーー!!!!!」

「ハハハハハ一本!!!!!!!!なるほど、これは確かにとても爽快だね!!!!」

「あ、あのそれでルカさん……」

「ナギサは黙ってて!!くっそ……この後輩弄り大好きフォックスがよォ……!!」

「おやおや、ナギサに当たるのはお門違いではないかな? いや、少し指導しただけの初心者に打開されたんだ。仕方のないことかもしれないね!!」

 

「……ぶっ◯す」

──ぶっ殺す。完膚なきまでに投げてボコして屈伏させる……!!

 

──否、ぶっ殺した。

 

そして俺もぶっ叩かれた。

 

 

「……それで、えっとなんの話でしたっけ?」

強めのチョップを包帯が巻かれている頭にされ、ズキズキ痛む額を抑えながらナギサ様に『不満です』とポーズを取る。

ちなみに、対戦はジャストガードをしながら詰めて投げたり叩きつけたり、投げたり投げたりしまくって二本先取して手早く終わらせた。

なんかセイア様が、言ってるけど無視だ。

俺は悪い格ゲーマーなので若い芽は叩き潰すに限るのだ。

 

「はぁ……ミカさんを止める役割を担うと言ったことです」

「その話はもう散々したでしょうよ」

微妙な話題だったので意識を画面に戻し、コントローラーの十字キーをポチポチしながらキャラを入れ替えながら、話を続ける。

 

「──〝やるしかない〟って状況ならやるしかないでしょ」

その為に自宅からわざわざメンテナンス道具を持ってきて貰ったのだから。 

 

いやまぁ……スクラッパーの調整に関しては、本格的な調整やら強化をするなら家に帰らないといけなくなるので、流石にネジ締めやらグリス塗りと起動テストに留められている……が。

 

だが!! だがしかし!!

頭に脳味噌入ってるか確認される様なことはなにもしてない筈である。

 

まぁ?

ちょっと位良いだろうと思って、立ち上げた格闘ゲームを、偶然というか間が悪いというべきか、リハビリ活動略してリハカツのお散歩ルートで偶々お部屋に出没したセイア様がご興味を持たれたので?

そりゃあ新規ユーザーの取り込みを行ったりはしましたけれども。

 

「わざわざ怪我人の頭、突っ突くこと必要無いと思います」

「怪我人だから軽いノックで済ませたんですよ……怯えろとまでは言いませんが、もう少し緊張感は持たれても良いのではないですか……?」

 

……緊張感と言われてもである。

 

相手は聖園ミカ。

 

 

対峙すれば必然的に瀕死となるのは分かりきっている。

……うん。

終わりだよこんちくしょうッ!!

 

痛いのが嫌なので逃亡したり、なるべく楽な方法を模索してたのになんで一番苦しい役割を担ってんだろうね!!?

 

 

 


 

 

『────どういうことですか!!?』

 

部屋の中で一人の少女の怒号にも似た声が響く。

 

 

「ミカが暗殺計画計画者兼主犯格って!!」

 

ナギサへ一服盛ったその後直ぐに胃の洗浄をされ、無事回復したらしく、すぐに部屋へ戻って来て問いただされた。

知っているものと思っていたが確信していた訳では無かったらしい。いや、そりゃあそうだ。

ナギサが盗聴していた旧校舎で、先生にバラしたのはセイアが無事なこと。そしてミカが自暴自棄になっていること。後はナギサが誰も信じれない様になってる位なのだ。

 

むしろまあ、よくセイアと合流出来たものである。

 

「どうも何も、ミカ様がある種ナギサ様の言ってた裏切り者の様な立ち位置だったって話です」

「分かっているモノだと思っていたが……」

 

「可能性があることは分かっていましたが、まさか本当にそうだとは……」

眉間を揉みながら、毒無し紅茶で喉を潤すナギサ様は凄い微妙な顔をされていた。具体的に言うなら『いつかやるかもとか思ってましたか、マジですか……?』って顔である。

 

「まぁ、つまるところミカ様はアリウス生徒と協力……あー、いや。どちらかといえば利用されてます」

「利用……ですか?」

予想外だったのか、はたまたノーマル紅茶で毒が薄まっているのかこちらを見る顔色はやや明るくなった。

 

 

「はい、そもそもセイア様の暗殺に関してはミカ様がアリウス生と協力して寝起きドッキリ仕掛ける位の気持ちだったんですよ。『これだけ仲良く出来るんだからアリウスとちゃんと関係を作ろう』って話題を作るきっかけにも出来たでしょうし」

 

そこに大人の悪意と本人の中で噛み砕けなかった数%の不満が事態を面倒な方向へ舵を切ってしまった訳だが。

彼女自身が100%の悪意で動いていた訳では無い。

友達とキャッチボールしてたら、イジられてムカついたから強気なストレートを投げた様なモンだろう。

 

「活発な人と病弱系は相性悪いのがお決まりですからね」

「そんなふうにカテゴライズされて枠に当てはめられるのは不快だが、まぁ……事実ではあるかな……」

セクシーフォックス先輩、アンタが病系の枠じゃ無かったらトリニティじゃ俺とか古関先輩が病弱枠になるぞ。

健康優良児だらけだからな、トリニティ総合学園。健康診断とか多分キヴォトスの身体能力平均値ウチが上げてるんじゃあないかと思うくらいには元気な奴ばっかだ。

 

……陰キャは生きづれぇ学園だよほんと。

 

「まぁ、あれです。ウチの学園らしく、内々で握りつぶしてティーパーティー伝統の秘密にでもしちゃいましょう」

幸いティーパーティーの2席揃ってる状態。

オマケに、責任転嫁先にもってこいなアリウス生徒会長とかいうババアがいる。

 

「「内々で……」」

対面で俯いた先輩方の視線が交差する。

「実際、ナギサ様は内々どころか堂々と握り潰そうとしてきましたし」

「な……!?」

「ふむ、詳しく聞かせて貰おうかな」

 

 

────この時の俺は、自分が時間稼ぎをすることになるなんて一切考えてなかったのが本当に愚か過ぎて泣けてくる。

 

 

そうして会議を重ねに重ね、出来上がったのが〝仲直り作戦〟。

 

 

先生や元補習授業部といった面々を誘導し、ミカに割り当てティーパーティー含め全員で説得を試みるというもの。

 

ちなみに、正義実現委員会には行方不明の問題児確保の為に警戒包囲網を形成し、逃亡不可にしておく。

本来原作で起こる展開を流用してミカの説得に最大リソースをぶつける作戦だ。

 

 

桐藤ナギサ暗殺計画を未然に止めてティーパーティーの権限で問題そのものは握り潰しちゃおうぜ!!

 

非常に分かりやすく要約してしまえばそんな大雑把な計画である。

 

そしてその計画において核となる重要な役割。

 

聖園ミカの足止めを行い、可能であれば状況説明をして今回の黒幕役こと現アリウスうわキツ生徒会長(学生プレイする年増の暴君)にヘイトを向け、最終的にはティーパーティーを再生させる接着剤の働きをする交渉工作要員。

 

さて、察しがいい奴はもう分かるだろう。

 

 

すなわち、聖園ミカ担当交渉大臣(人柱)が必要なのである。

 

 

Q:それ、誰がやるの?

……はい、俺です。

 

 

ひっっっじょーーに!!

えぇ……ほんっっっっとうにッ!!

誠に遺憾ながらですね!!

 

……俺が、聖園ミカ交渉担当をすることになりました。

ティーパーティー(重役)の先輩方は先生や補習授業部の子たちを説得及び交渉しに行かないと行けねぇので……

 

 

そう、俺はこれから死地へと赴く哀れな生贄。

 

先輩方は俺にとんでもない重圧をかけてることに気付いて欲しい。総力戦ボスでもしろと……?

我(多分)配布生徒ぞ……?

多分スペシャル枠ぞ?

 

 

 

「……というかなんで二人ともここで寛いでるんですか?」

雲隠れ中のセイア先輩はともかく、ナギサさん……

あーた、一応ホスト代行ってことになってるんじゃ……?

 

「リハビリの運動がてら寄っただけなんだがね」

「私は此方に執務を持ち込んだ方がセイアさんにお手伝い頂けて手早く終わらせられるので……」

 

思ったよりマトモな理由だった。

「「後は逃走防止とか(ですね・だね)」」

「なんでそんなすぐ逃げ出すと思われてるんです……」

「ミカ相手に時間稼ぎをする気持ちを汲んだつもりだったんだが……」

「そら逃げたいですけども!!!!」

いくら助けを求められても痛いのは嫌なのでね!?

出来るだけ前向きに検討する形で逃げたいけどね!?

 

さっきまで必死に嫌がる本能に言い聞かせて頑張ってカッコつけてたけどやっぱめちゃくちゃ嫌ですよ!!?

 

「本っっっ当に、出来ることなら先生達を誘導するまでミネ団長に耐久お願いしたいですよ!!?」

現在この場に居ない人物の名を上げて絶望から気を紛らわせる。悲しいことにトリニティ上位実力者であるクレイジーダイヤモンド団長こと蒼森ミネは今日から当日まで動かせなくなった。

 

「彼女には、万が一に備えて例のアリウス生への監視に付かせているからね」

枠としては多分捕虜にされているはずだ。なので怪我の治療とかして欲しかったし、原作上じゃ捕まってないのでどうなるか分かんないのが一番怖い。だからこそ団長という切り札をそこに割いた。

 

手札は全て使い切った状況で唯一残る不安点。

 

トリニティの命運を賭けた作戦の不確定要素を担う部分。

 

……俺がトリニティ最強格に喧嘩を売る羽目になっているのだ。

そりゃナギサ様も心配ですよね……分かる。

俺もマジで逃げたい。

でもこの状況で逃げたら本当にトリニティ壊滅しかねないから逃げる訳にはいかないというめちゃくちゃ嫌なジレンマを味わっています。

なんで俺だけキヴォトス生活難易度ルナティックになるの? 実は現実世界の人って喰らいボムが出来ないの知ってますか?

 

どこかから他の人員集めりゃいいじゃんとか聞こえてきそうですが、ここで重要なのは現在MIA(行方不明者)である人員を戦力として使えること。

 

……そう、俺です。

 

誰が身柄を確保したか分からない状況の今だからこそ、盤上にいない駒として機能出来る。

見えない駒だから可能な方法。

それが唯一出来る生徒。

 

……はい、俺です。(泣)

 

でも見えない駒の下に人員が集まればどうなるか。

なんか透明な駒が囲われてるって分かるよね。

奇襲……失敗しちゃうね……?

 

……はい、一人で行きます!!(号泣)

 

嫌でござる嫌でござる!!

本っっ当に嫌でござる!!

なんでこんな役回りなんですか?

もっとカッコよく良い感じに登場してフェードアウトしていく役割がないのおかしくない?

 

でもやらなきゃマズいから頑張るけどさ……

見えない駒って利点を捨ててでも数の暴力で足止めするという手も確かにある。が、それじゃダメなのだ。

 

トリニティの歴史として積まれてきた

『多数の為に少数を切り捨てる行為』なんぞ、〝聖園ミカのバッドエンド〟に直行しかねない。

 

アリウススクワッドの面々を収容し、戦力を落としてるアリウス側の現状なら、トリニティの裏切り者のロールを持つトリニティ最強格という切り札を引き込みたい筈。

その局面でミカに分かりやすく戦力を集中させたら。

 

『────全部私がやったの』

そんな風に覚悟を決めて、トリニティの。そして先生の敵として自分を殺してしまうかも知れない。

文字通り『魔女(嘘つき)になるルート』はトリニティ崩壊秒読みだろう。

 

そんな息苦しい世界なんてクソ喰らえだ。ドクペもバーガーも気楽に美味しく楽しめねぇのは嫌だ。

 

正義実現委員会は要警戒態勢で包囲巡回。戦力である元補習部メンバーや説得要員の先生をティーパーティーが説得交渉及び現地への誘導。団長はアリスクの監視。

リソースがこれで全部割かれてしまっている状況。

だから俺が行くほか無いのだ。武器とドーピングさえ出来れば中途半端に強いのが悪い。オマケに連携とか下手くそだから尚更チームプレイに持ち込めないのだ。

 

……なので単騎の奇襲戦法で足止めする必要があるんですね。泣く。

 

だからこそ生存率を0.01%でも多く上げるべく調整やら調剤をしているのだ。

決して現実逃避なんかではない。

……しにたくないけど。

 

 

というかなんでこの作戦になったかって、先生のスケジュールが作戦決行日以外、ろくに空いてなかったことが一番の問題なのだ。

ナギサから聞くには、なんでもずっとフルタスクで動いているらしく、噂では2徹3徹して少し寝て稼働しているとのこと。

故に、先生はなんとか当日にトリニティへと来るよう仕向けられたが、多分合流出来るまで時間が掛かると想定された。

いや、3徹て。フルタスクとかじゃないよ死刑じゃん。

……マジで寝てくれ先生、死ぬぞ。

何なら少し寝てとかそれ多分気絶してるだろ……

 

紆余曲折はあった……めっちゃあったが、泣くも絶望するも明日全部決まるのだ。

じゃあもう、最後のひとときゲームくらいしても良くない……?

 

だって俺明日死ぬし……

 

 

 

 

「言い分は何となく分かりましたが駄目です」

『決行日前日だからこそリラックスも兼ねてゲームをするのだ。というかワンチャン死ぬからゲームさせてくれ』と長々と語ってゲームをさせろと訴えた俺に返ってきたのはNOの二文字。

 

「最後の日くらい穏やかに過ごさせてくれてもいいじゃん!?」

「むしろ生存率を上げるためにしっっっかり休んで下さい!!」

「ミネ団長みたいなこと言わないで下さいよ!!?」

 

「むしろ専門家に言われたのに休んでないんですかっ!?」

「団長がいた時は休んだから良いんですって!!」

あの人笑顔でゲーム機にゲンコツしてその拳をコッチに掲げてくるから怖いんだよ!!大人しく黙って療養したんだからこれくらい許してよぉ!!?

 

「むしろ今日一日は禁止です!!」

「「そんなぁ……」」

 

「セイアさんもなんでしょぼくれてるんですか!!作戦の成功率を自ら下げようと働きかけないで下さいっ!!」

 

 

結局その後は時計の針が翌日を示すまで療養を命じられた。

……セイア様はギルティギアがお気に召した様で、モニターとゲーム機ごと借りていかれた。

今思い返すとセイア様、ゲーム禁止破ってない……?

 





本日のOneTopic:生身の那賀波は戦闘力は低ランク評価生命力高ランク評価の医者泣かせです。




長々と不定期更新な本作を追い続けてくれているアンラッキーズな読者の皆様、毎度ありがとうございます……!!

前回そろそろ逃げ回る。vol1が終わると言いましたね……
ストックがなかなか積み上がりません。
でも溜め会書き上げちゃったし投稿しちゃえー!!で出したのでストック投稿するかもと言ったな……
アレはウソだ……

ですが毎日投稿はムリでも早めにお送り出来ればと思っております。
いつも通り……いや、いつもよりちょびっと早めなゆっくり執筆をする野良猫を見守って頂ければ幸いです!!


不定期更新な本作に振り回されつつも楽しんで下さる皆様、並びにいつも誤字脱字報告や感想を下さる読者方、高ぇ評価をして下さる読者方の皆様いつもありがとうございます!!
作者は承認欲求モンスターな乞食なのでいつも執筆前のガソリンになってます!
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