面白いストーリーは考えられないけど、絵はクソ上手い男が平成初期にタイムスリップして有名漫画をパクって一儲けする話 作:春坊
漫画家。
いつしか自称が前につくようになってしまったが、俺が小学生の頃から目指している職業だ。
夢や憧れの職業でもある。
しかし、なりたい職業で食っていけるほど現実はあまくない。
なりたい職業は、漫画家でも、やっている職業は、平社員。
よくある事だ。
夢を追い続ければ、いつか叶うと信じて。
趣味で漫画を描いては某出版社に持って行くも、毎回ボツ。
気づけば、趣味でイラストや二次創作を描く程度になっていた。
漫画のコマ割り、背景、人物、ストーリー展開、漫画のことなら、なんでも勉強した。
けど、努力だけじゃ、面白いストーリーは考えられない。
ありきたりな展開。
ありきたりな設定。
ありきたりな登場人物。
某出版社では「小学生でももっとマシなストーリーを考えられる」とアドバイスをいただいた。
ありがたくアドバイスを受け取り、その日からイラストや2次創作を趣味に自称漫画家としてSNSで自慰行為ばかりしていた。
そのお陰か、絵やコマ割りなんかは、そこら辺の漫画家よりも上手いと言えるくらいにはなった。
が、
漫画家に求められるのは上手い絵ではなく、最高のストーリーだ。
ストーリーが面白しければ、多少絵が下手でも読者は見るし、なんだったら絵が上手い奴に描かせればいい。
じゃあ、お前もパートナーを探せば良いだろ、って?
もちろん、最初はタックを組んでやっていたさ。
某漫画家を題材にした漫画のように、高校生の頃、金髪メガネの学校トップの学力と文才を持ってるけど画才はない奴と、2人で最高の漫画を作ろうとしてたさ。
週刊連載誌の後ろに、コンビ名が載るくらいにはなったさ。
けど、金髪メガネは俺とのバディを解散して俺より絵が上手くてストーリーの話も出来る、出来山くんとコンビを組んで去って行ったよ。
今は、某有名出版社で、2本同時連載してるよ。
現実と漫画は、やっぱり違う、って事を学べたよね。
え? なんでこんな思い耽ってるかって??
そりゃ、まさに今、死にかけてるからだよね。
トラックに轢かれて、内臓グチャグチャ。
頭だけ守っても、ダメってこと。
でも、頭を守ると走馬灯を見れるから、一応意味はあったかな。
1秒が過ぎるのが、遅い。
体の熱が奪われていくのが分かる。
視界が黒ずんでいく。
あー、死ぬんだなって実感できるよね。
ま、思い残すことは、あんま無いし。
来世では、面白いストーリーが書けるようになれれば良いな。
◇◇◇
全てが、真っ黒になって――俺は、跳ね起きる。
「ッて!! 来世なんかあるかぁーーい!! はぁー、完全に死んだかと思っ――」
目の前には、鏡。
そこに映る自分の顔。
自分とは正反対の健康そうな顔つき、目はキリッとしていて青い。
髪も眉毛も金色で、染めた感じではなく地毛っぽい。
「誰これ??????」
◇◇◇
【朗報】タイムスリップして第二の人生を得ました。
来世はあったらしい。
これを漫画に出来たらッ、って思ったけど面白いストーリー思いつかんわ。
【悲報】面白いストーリーは思いつきませんでした。
とりあえず、外に出てみる。
状況確認って、大事だよね。
それより、漫画のストーリー考えろ? うるせぇ!!
今はそれどころじゃないのッ!(冷静/混乱)
見知らぬ街。
見知らぬって言うより、知ってるけどなんか違う。
建物についている旧い看板。
なんだか漂ってくる排ガスとドブのにおい。
走っている車も旧車ばかり。
街行く人たちの格好も凄く旧い。
なんていうか
レトロって感じ。
映画やドラマで定番のやつをやろう。
近くを通った女の人に声をかける。
「すみませんッ、今って西暦何年ですか!?」
「へぇ?西暦ってなんだし? 私ギャルだからわかんな〜い」
完全に声をかける人を間違えた。
てか、頭の良いギャルに謝れ、失礼だろ。
頭の良いギャルなんていないから、まっいっか(偏見)
なぜ俺は、こんなケバくて巨乳で頭の悪そうなギャルに声をかけてしまったのだろう。
一応、言っておこう。
断じて、性欲ではない、と。
「あ、じゃあ、大丈夫です。ありがとうございました。」
「ちょ、ちょ待てし(ガシッ)」
「あっ、あんッ。ちょ、ちょっと、そんな……ホテルまで来いなんて言われても、今、持ち合わせがなくて……」
「いや、あーし、そこまで言ってねーし。もしかして……お兄さんヤバい人?」
コイツ、マジで失礼だな。
ちょっと、おっぱいがデカいからって(1番失礼)
「ま、ちょーイケメンだし、いいけどねー。とりあえず、お茶しよ!」
「だーかーらー、手持ちがないの! アイ、ドント、マネーなの!」
「変なことばっか言ってないで、あーしがお金出すから、さっ」
「仕方ねーな、行ってやんよ」
英語も理解できん阿呆だが、お金は持ってるらしいな。
正直、お腹ぺこぺこで困ってたから助かったわ。
財布の中身、空っぽにしてやんぜ!
◇◇◇
近くのハンバーガー屋さん。
「コレ、奢りなんだよね? もっかい確認しとくけど……」
「そーだよ。あーしの奢り」
「マスター!! このメニューの上から下まで下さ〜いッ!!」
「あーしも!!」
「ツッコミ不在かよ! てか、なんで店員のアタシがツッコミいれてんだよ!! おかしいだろ!」
「あの、一人で盛り上がるのやめてもらっても?」
奢りということなので、メニューの上から下まで全部頼んどいた(ドヤ顔)もちろん、そんなに食べれるはずないので普通に頼む。
「このハンバーガー1つとコーラで、お前は?」
「んー、あーしも、おんなじので」
「かしこまりました。メニューの上から下まで、お間違えないでしょうか?」
「おまちがいないでーす」
「いや、お間違えまくりだろ。なんで、間違いがないと思ってんだ、怖いわ」
つか、美人だからって客に仕返しして良いと思ってじゃねぇぞ。
ま、今回は許すけどな。
一応、言っとくけど、俺はルッキズムじゃないから。
固定観念とかに囚われないタイプだから。
なら、面白いストーリー思いつくだろって? うるせぇ!
固定観念があるからこそ、描ける話もあるんだよ!
説明させんな!
◇◇◇
某有名ハンバーガー屋のテーブルにつき、巨乳ギャルと向かう。
「へーー、じゃあ、お兄さん。令和って時代から来たんだ」
「そうそう。だから、困ってんのよ」
「なら、あーしの家くr「行くぅーーー!!」」
もう、この子、最あんど高!
ホテルにお持ち帰りして(自主規制)とかしたい。
「あ、そういえば、まだ名前聞いてなかったな。
俺は、チョメチョメ助だ。よろしくな」
「あーしは、東堂葵(とうどう あおい)!
よろしくね、変なお兄さん!」
「いや、どう考えても偽名だろうがッ(店員)」
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