元水神、逆異世界召喚された模様 作:人語を話すヒルチャール
かたっ苦しい口上はなしにして簡潔に言おう。
俺の情報 佐藤雅之♂一般原神プレイヤー 独身23歳
以上おしまい、でこっからが重要なんだけども…その、なんて言えばいいか…起きたら水神がベットに入り込んでるんだが…?
*
「んにゃ〜初めての星5完凸童貞はフリーナに捧げてしまった…400連で完凸までいけるとは思わなかったな〜フリーナちゃま可愛すぎるんじゃ〜フリーナは俺が守護る!!!大好きだ〜♡」
おそらく今の自分はハートの顔文字のような顔をしているだろう、それほど「原神」のフリーナにゾッコンだった。ver4.2魔神任務に伝説任務、これで好きにならない人間がいるのだろうか?いやいないね!(自問自答)
だからだろうか、浮かれすぎてあきらかに不自然に画面が揺らいでいるのにも気づなかった。
「ん?今なにか…気のせいか と、やば2時かもう寝ないと仕事に遅れてまう。アラームセット!お休み世界、おやすみフリーナちゃま!」
入眠後「原神」を落とした画面が、壊れたテレビのようにザーザーと不自然に揺らいでいた…
ジリリッいつものように煩い目覚めし、いつものけだるい朝が始まる…はずだった…
「んー、今日は寒いな(キレ気味)気温何℃だよ…は?なんでこんなに布団が膨らんでるんだ?」
お腹辺りに圧倒的違和感、何かが乗っかっているような。浮浪者?犬?何も飼っていないし、戸締まりはしっかりしていたはず、恐る恐る布団を捲ると、丸まりながらムニャムニャと眠る銀髪にうすい青色の髪に端正な顔立ちの美少女…ん!????
「これってもしかしてフリーナ…?は??小説?漫画?夢??原神の世界?いやこれは逆異世界召喚ってやつでは?」
ホッペをつねり、寝起きでトロンとしていた思考が覚醒していく、そこそこのオタク であると自負しているが自分がこんな体験をするとは…人生とは何が起こるかわからないものだな…(達観)
「と、感慨に浸ってる場合じゃないな一先ず意思疎通を図るべきか…テイワットの言語とかだったらどうしよう。旗から見たら独身男性が美少女を連れ込んでる不審者にしか見えないし、俺もそうとしか思わない(キリッ)」
推定500歳弱の美少女、この状況で未だに眠りこけているフリーナをゆさゆさとさすってみる。
「んん〜あと10分〜僕はまだ寝たりないんだ…」
「お、良かった日本語かご都合主義様々だな。フリーナであってるか?すまないが起きてくれるとありがたいんだが。」
いつもと違う、メリュジーヌでもヌヴィレットでもない男の聞き慣れない声で話しかけられ焦ったのかバッと距離を取るフリーナ。
「き、君は誰だっ!?どうして僕の寝室に…?いやここはどこだ?僕を誘拐してどうするつもりだ!もう僕は水神じゃない、ただの人間だ。僕を攫ってもモラは一銭もでないぞ!」
怯えた表情で後ずさるフリーナに少し興奮するが、今はそんな場合ではないと結論づける。
「あ〜落ち着いて聞いてほしいんだが、ここは君の知ってる世界じゃない。そっちの世界の旅人に例えると君にとってはここは異世界だ。朝起きたら君が俺の布団の中に包まっていたんだ。ここまではいいか?」
彼女に上手く伝えられるか不安だが、今後のためにも誠心誠意向き合って信じてもらわねば!!
「異世界…?ここはテイワットじゃないのか?全然信じられないけどたしかに元素力を扱えない…。なら僕は元の世界にどうやって帰ればいいんだ…君さっき僕の名前を呼んだよね、どうして僕の名前を知ってるの?帰る方法もわかる?」
「原神」で初見時はポンコツな神のように見えたが、ver4.2で判明した新事実。500年もの長い時間を人間の身でありながら神を演じた聡明な人間。流石に頭の回転は早いらしい。
「ここは日本だ。東の国ともいうかな(大嘘)…改めて自己紹介させてくれ佐藤雅之だ、雅之でいい。君を知っている理由だが、信じられないかもしれないがあるゲームで君達の物語が綴られているんだ、だからフリーナの名前も、水神を演じていたことも知っている。帰る方法は申し訳ないがわからない。」
あきらかに落胆した表情の彼女を見るのは心苦しいが、嘘はつきたくない…正直に答える。
「日本…マサユキ、ゲーム…僕のことをそこまで知っているなんて…八重堂の小説みたいだ…。コホンッマサユキ!僕みたいに異世界から来る人間はいるのかい?」
「フィクションだとあるが、現実でそういった事象に出合う人間はほぼ0と言ってもいいと思う。そういった意味では君が特別なのかもしれないな。」
見慣れぬ周囲を見渡しながら興味深そうに観察している彼女に少し微笑んでしまう。なんだこの子可愛すぎる…一生貢ぎたい、貢がせて欲しい。(願望)
「行くところがなければここに住むといい、俺は一向に構わん!」
今までの反応とはうってかわって彼女の反応はあまり喜ばしくない(どしたん、話きこか?)
「その、君に迷惑をかけるわけにはいかないし僕は君に何もしてあげられない。知らない世界で1人で生きていくことに不安がないわけじゃないけどこれは僕の問題だ、無関係の人にお世話になるわけにはいかないよ。」
キッパリと宣言する彼女の決心は固いようだ…
可愛いな、俺が払うよ(幻聴)
一瞬脳内公子が囁いていたが俺も同じ意見だ。
「見知らぬ地に迷い込んだ女の子を放っておくわけにはいかないさ。それに君は充分頑張った、頑張りすぎたくらいだ。普通の人間と変わらないのに500年も神を演じて、誰にも相談できず、苦しみ続けた君はもう十分報われるべきだ。フォンテーヌ人でもない、テイワットの住人でもない、全く関係のない俺に褒められても嬉しくないだろうが、元の世界に帰れるまでいつまでも俺の家に住んでくれて構わないし、迷惑にも思わない。こんな自分だが君の衣食住くらい保証させてくれないか。」
早口で喋るオタクになってしまったがちゃんと伝わっただろうか、彼女の表情を伺うと先程の曇った表情からみるみる嬉し泣きしそうな表情へと移り変わる、態度だけは毅然としているが。(可愛い)
「…フンっ僕を褒めてもなんにもでないぞ、文字通り一文無しだからね。それと…フリーナでいい。僕もマサユキって呼ばせてもらう。これからお世話になるよ、変なことしたら悲鳴をだすからな!」
褒められて満更でもないのか、照れくさそうにニヨニヨしている彼女可愛すぎるな…コロコロ変わる表情も魅力的だ…(ちょろい)
「じゃあこれからよろしくなフリーナ、困ったことがあればなんでも相談してくれ」
「えと、不束者だがよろしく頼むマサユキ」
握手をしようと彼女に手を伸ばそうとした瞬間、ピピピピピ、ピピ着信音か一体どこの誰だ!推しとの握手を邪魔しやがって!1秒で画面を確認すると「クソ上司」…?
「ピッ 雅之っ!お前今日会社来てないよなぁ何油売ってn『すんません!!やらなきゃいけないことができたので会社辞めます!!』ハ!?おいプツッ」
あまりにも早い着拒、俺でなきゃ見逃しちゃうね(良い子は真似しないでね)よくサビ残させるブラック企業だったし、ちょうどいい機会だと思うことにしよう。
「「……………」」
「…貯金はあるし、しばらくはフリーナとのんびり過ごそうかな!」
「僕はもう幸先不安になってきたんだけど…」
フリーナちゃま可愛いすぎるだろ!いい加減にしろ!
誤字誤用などあったら報告お願いしますm(__)m